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2017年12月 3日 (日)

PIONEER F-780 修理調整記録

 ・2017年11月、久しぶりにパイオニア製パルスカウント検波機に触れる機会をいただきました。
 ・今回は改めて調整方法をまとめてみました。
 ・以下、作業記録です。

Pioneer_f78009

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・PIONEER アンプ・チューナー総合カタログ 1981年4月版
 ・オーディオの足跡 PIONEER F-780 ¥49,800(1981年発売)
 ・オーディオ懐古録 PIONEER F-780 ¥49,800
 ・Hifi Engine PIONEER F-9 (1981-82)
 ・パイオニア パルスカウント検波チューナー比較 F-700/F-500/F-780/F-120/F-120D

Pioneer_f78002 Pioneer_f78014

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観は多少のキズがあるもののそんなに悪くない印象です。
<依頼者様からの情報>
 ・不定期にノイズ発生
<確認事項>
 ・受信中に「ボソッ、ボソボソ」と短いノイズが不定期に発生。
 ・FM受信音にノイズが被る感じです。
 ・ステレオ受信時に左右同時にノイズ発生。
 ・IF BAND WIDE/NARROW ともにノイズ発生

Pioneer_f78003 Pioneer_f78004 Pioneer_f78005 Pioneer_f78006 Pioneer_f78007
Pioneer_f78013 Pioneer_f78015 Pioneer_f78016 Pioneer_f78017 Pioneer_f78018

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FMフロントエンド:4連バリキャップ
 ・PA3007:FM IF AMP & DET
 ・PA5001:2ND OSC & MIXER
 ・PA5002:DIGITAL DET
 ・PA4006:FM MPX & MUTING
 ・HA1138:AM TUNER IC

Pioneer_f78020 Pioneer_f78021 Pioneer_f78022 Pioneer_f78023 Pioneer_f78024
Pioneer_f78025 Pioneer_f78026 Pioneer_f78027 Pioneer_f78028 Pioneer_f78029
Pioneer_f78030 Pioneer_f78031 Pioneer_f78032 Pioneer_f78033 Pioneer_f78034
Pioneer_f78035 Pioneer_f78036 Pioneer_f78037 Pioneer_f78038 Pioneer_f78039

■調整記録------------------------------------------------------------

【VT電圧調整】
 ・TP21電圧測定(VT電圧)
 ・90MHz TC4調整 → TP21電圧 25V ※調整前実測 25.0V
 ・76MHz L2 調整 → TP21電圧 7.0V ※調整前実測  6.9V
【トラッキング調整】
 ・TP22電圧測定(Sメーター電圧)
 ・76MHz受信 → T2,T3,L1調整 → 電圧最大
 ・90MHz受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → T5調整 → 電圧最大
【NARROW GAIN調整】
 ・TP22電圧測定(Sメーター電圧)
 ・83MHz受信 → VR1調整 → WIDE/NARROWで同じ電圧に
【FM同調点調整】
 ・TP23~TP24 電圧計セット
 ・83MHz受信 → T7調整 → 電圧ゼロ
【パルスカウント検波調整】
・83MHz受信 → T9調整 → TP11周波数 1.26MHz
・83MHz受信 → VR3調整 → TP8~TP9電圧ゼロ
【ミューティング調整】
・83MHz受信 → VR2調整 → ミューティング作動ポイント設定
【VCO調整】
 ・TP14 周波数カウンタ
 ・83MHz変調OFF → VR6調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・83MHz変調ON → VR7調整 → 19kHz信号最小
【セパレーション調整】
 ・83MHz変調ON → VR5調整 → 左右ch漏れ信号最小
【REC CAL調整】
・83MHz受信 → オーディオ出力レベル測定
・REC LEVEL CHECK オン → VR8調整 → -6dB
【AM RF調整】
 ・TP22 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・ 522kHz受信 → バーアンテナ,T10,T11調整 → 電圧最大
 ・1602kHz受信 → TC5,TC6,TC7調整 → 電圧最大

F780 Pioneer_f9_sche

■修理記録 不定期にノイズ発生----------------------------------------

 ・上記調整後の試聴中にご指摘のノイズを確認
 ・受信中に「ボソッ、ボソボソ」とノイズ発生。
 ・FM受信音に被る感じですね。
 ・ステレオ受信時に左右同時にノイズ発生。
 ・IF BAND WIDE/NARROW ともにノイズ発生

Pioneer_f78042

 ・MODEスイッチ(AUTO/MONO)操作するとノイズが発生するようです。
 ・スイッチ接点の劣化が原因かも?
 ・MODEスイッチを約100回、ON/OFFを繰り返しました。
 ・これで落ち着いたようです。ノイズが出なくなりました。
 ・念のため、他のスイッチも同様の措置を施しました。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・フロントマスクはゴールド/ブラックの独特なツートンデザイン。
 ・単体チューナーとしては異質なデザインで好き嫌いが分かれそうです。。
 ・でも同シリーズのアンプA-980/780とセットにするとカッコよく見えるから不思議。
 ・カセットデッキCT-980/970も揃えると未来感覚の新型コンポに見えました。
 ・参考:グッドデザイン年鑑 1981年

Pioneer_f78011

2017年11月19日 (日)

Accuphase T-101 修理調整記録

 ・前回記事の続編です。
 ・前回修理から2週間ほどで音が出なくなる症状が再発したそうです。
 ・やはり不具合原因がどこかにある。

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・再度お送りいただいて動作確認したところ、前回とは異なる不具合を次々に確認。

<不具合例>
 ・STEREOランプは点灯するものの、出てくる音が酷く歪んでいる現象。
 ・音は出るがSTEREOランプが消灯し、モノラルになる現象。
 ・前回同様に二つのメーターは振れるのに音が出ない現象。
 ・MUTINGをオフにすると受信するが、MUTINGオンでは音が出ない現象。
 ・なぜこんなにも多くの不具合が出てくるか??

Accut10170 Accut10171 Accut10172 Accut10173 Accut10174
Accut10175 Accut10176 Accut10177 Accut10178 Accut10179

<原因究明>
 ・回路図に記載のある電圧値に基づいて各部電圧測定。
 ・前回はテスター棒の先端をMPX基板11番端子にあてた瞬間に直りましたが、
 ・今回も同様にMPX基板の11番端子のテスター棒を当てて、、残念、変化なし。
 ・調査過程でMPX基板8番端子の電圧が1V~3Vで不規則に変動し安定しない症状を確認。
 ・MPX基板8番端子=IF基板1番端子
 ・IF基板1番端子も1V~3Vで安定しない。
 ・IF基板1番端子=IC6(TA7061)8番端子=約4Vで安定している。
 ・どうやら基板を接続するコネクタ部の接触不良が怪しいかも?
 ・試しにIF基板とMPX基板を繋ぐコネクタピンを外してみる。
 ・このコネクタピンは裏側から引き抜ける構造でした。
 ・基板のハンダを確認したところハンダ不良なし。
 ・ということは、コネクタピンとソケット部の接触不良が原因か?
 ・裏側からコネクタピンを引き抜き、一本ずつ洗浄。
 ・コネクタピンの抜き差し作業を各50回繰り返す。
 ・再設置して電源オンしたところ、正常にステレオ音声が出ました。
 ・IF基板とMPX基板にある計5個のコネクタを外して同様に処置。

Accut10180

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・原因は基板同士を接続するコネクタピンの接触不良だったようです。
 ・処置後は安定して動作しています。たぶんこれで大丈夫でしょう。
 ・青色に浮かび上がる周波数窓が美しい、、見惚れてしまいます。

Accut10110

2017年11月12日 (日)

YAMAHA T-1 修理調整記録2

 ・2017年10月、バリコンチューナーT-1の調整作業を承りました。
 ・この時期のヤマハ製チューナーはシンプルなデザインが魅力です。
 ・以下、作業記録です。

Yamaha_t117

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 YAMAHA T-1 ¥60,000円
 ・オーディオの足跡 YAMAHA T-1 ¥60,000 (1977年頃)
 ・Hifi Engine YAMAHA T-1
 ・YAMAHA T-1 取扱説明書 (PDF形式)
 ・YAMAHA T-1 回路図

Yamaha_t102 Yamaha_t113

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・フロントパネルはキレイです。キズは見当たりません。
 ・天板も艶があって光っています。天板後部に僅かに引っかきキズ。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。エメラルドグリーンの美しい照明点灯。
 ・指針の照明、メーター照明も点灯。タマ切れなし。
 ・DXインジケーター点灯、STEREOランプ点灯。
 ・名古屋地区のFM局を+0.3MHzの周波数ズレで受信。
 ・FM/AMとも不具合は無さそう。
 ・ただ、メーター針の塗装がボロボロ状態。

Yamaha_t103 Yamaha_t104 Yamaha_t105 Yamaha_t106 Yamaha_t107
Yamaha_t101 Yamaha_t112 Yamaha_t114 Yamaha_t115 Yamaha_t116

■内部確認-----------------------------------------------------------

Yamaha_t120 Yamaha_t121 Yamaha_t122 Yamaha_t123 Yamaha_t124
Yamaha_t125 Yamaha_t126 Yamaha_t127 Yamaha_t128 Yamaha_t129
Yamaha_t130 Yamaha_t131 Yamaha_t132 Yamaha_t133 Yamaha_t134
Yamaha_t135 Yamaha_t136 Yamaha_t137 Yamaha_t138 Yamaha_t139
Yamaha_t142 Yamaha_t143 Yamaha_t144 Yamaha_t145 Yamaha_t146

■修理記録:メーター指針再塗装---------------------------------------

 ・TメーターとSメーターの指針を見ると塗料がボロボロ状態。
 ・この時期のヤマハ製チューナーに共通の症状です。
 ・メーターを分解してタッチペンで赤く塗り直しました。
 ・詳しい手順と注意事項は 1号機記事 参照

Yamaha_t150 Yamaha_t151 Yamaha_t153 Yamaha_t154 Yamaha_t156

■調整記録-----------------------------------------------------------

Yamaha_t1

【レシオ検波調整】
 ・何も受信しない状態 → T201上段コア調整 → Tメーター中点へ
【FM OSC調整】
 ・76MHz受信 → Lo 調整 → Sメーター最大、Tメーター中点
 ・90MHz受信 → TCo調整 → Sメーター最大、Tメーター中点
【FM RF調整】
 ・76MHz受信 → LA,LR1,LR2 調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2 調整 → Sメーター最大
 ・83MHz調整 → IFT 調整 → Sメーター最大
【レシオ検波歪調整】
 ・83MHz受信 → T201下段コア調整 → 高調波歪最小
【IF歪調整】
 ・83MHz受信 → VR201,CF201,CF204調整 → 高調波歪最小
【FM-Sメーター振れ調整】
 ・83MHz受信 → VR202 → Sメーター振れ具合調整
【VCO調整】
 ・83MHz Pilot → VR204調整 → 19kHz
 ・83MHz SUB信号 → VR205調整 → Lch信号レベル最大
【パイロットキャンセル】
 ・83MHz受信 → VR203、T206調整 → 19kHz漏れ信号最小、左右バランス注意
【セパレーション調整】
 ・83MHzステレオ受信 → VR206調整 → セパレーション最大
【REC CAL確認】
 ・REC CAL 287Hz -3dB ※確認のみ

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・故障箇所は無かったです。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
 ・エメラルドグリーンに映える周波数窓、うっとりしていつまでも眺めていられます。

Yamaha_t111

2017年11月 5日 (日)

KENWOOD L-03T

 ・2017年10月初め、L-03Tの修理調整を承りました。
 ・中身はKT-2200と同じと分かっていますが、L-03T実機に触れるのは初体験。
 ・以下、作業記録です。

Kenwood_l03t06

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD L-03T ¥120,000
 ・オーディオの足跡 KENWOOD L-03T ¥120,000 (1983年発売)

Kenwood_l03t02 Kenwood_l03t11

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・外観の状態はあまり良くない。
 ・フロントパネルの角に打ちキズ多数、ボディも汚れた感じ。
 ・背面のFMアンテナ端子が陥没している。
 ・音声出力端子が外れているのか?端子がグラグラしている。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・メーター照明点灯、指針が赤く点灯。
 ・名古屋地区のFM局受信OK。-0.2MHzほどの周波数ズレ。
 ・IF BAND切替OK、RF切換OK。MUTING動作OK。
 ・STEREOランプ点灯、SERVO LOCK動作もOK、DEVIATIONメーターOK
 ・ところがLchの音が出ない。REC CALトーンもLchの音が出ない。
 ・グラグラのLch端子に触れると音が出る。
 ・これは接触不良がありそう。

Kenwood_l03t01 Kenwood_l03t03 Kenwood_l03t04 Kenwood_l03t05 Kenwood_l03t09
Kenwood_l03t10 Kenwood_l03t12 Kenwood_l03t13 Kenwood_l03t14 Kenwood_l03t15

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・音声出力端子のプラスチック部分が割れている。
 ・FMアンテナ端子も同様に破損。
 ・どちらも無理な抜き差しが原因と思います。
 ・まずは端子の修理から着手。

Kenwood_l03t20 Kenwood_l03t21 Kenwood_l03t22 Kenwood_l03t23 Kenwood_l03t25
Kenwood_l03t26 Kenwood_l03t27 Kenwood_l03t28 Kenwood_l03t29 Kenwood_l03t30
Kenwood_l03t31 Kenwood_l03t32 Kenwood_l03t33 Kenwood_l03t34 Kenwood_l03t35_2

■修理記録:アンテナ端子交換-----------------------------------------

 ・相当無理な力が加わったらしく、FM75Ω端子が陥没しています。
 ・これは交換するしかないです。
 ・背面パネルから外してみたらプラスチック部分が割れてました。
 ・ジャンク箱にあった同型端子と交換。

Kenwood_l03t50 Kenwood_l03t24_2 Kenwood_l03t51 Kenwood_l03t53 Kenwood_l03t52

■修理記録:マルチパス端子、音声出力端子補修-------------------------

 ・マルチパス端子と音声出力端子は同一ユニット部品です。
 ・内側から見るとプラスチック製台座部分が見事に割れています。
 ・FMアンテナ端子同様に無理な力が加わったみたいです。
 ・ジャンク箱に同型部品はありましたが、ただ金メッキ端子の部品が無い。
 ・L-03Tの高級感を保つために金メッキ端子は残しておきたい。
 ・ということで、割れたブラスチック部品を強力接着剤で固める。
 ・さらにヒビ割れに沿って補強部品を強力接着剤で固定しました。
 ・端子はピカールで磨いておきました。

Kenwood_l03t40 Kenwood_l03t41 Kenwood_l03t43 Kenwood_l03t45 Kenwood_l03t46

■調整記録-----------------------------------------------------------

 ・Σ回路以外はKT-2200と同じ。調整方法もKT-2200を共通です。

L03t

【機器の設定】
 ・RF=DISTANCE
 ・サーボロック OFF
【IF VCO6.2MHz調整】
 ・TP=IC2 JRC1496 8ピン(R16右側)周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L20調整 → 6.2MHz
【検波調整1】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L26調整 → Tメーター中点
【フロントエンドOSC調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB 受信 → OSCトリマ調整 → ダイヤル指針83MHz
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【フロントエンドRF調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → RFトリマ3個調整 → Sメーター最大
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → T1調整 → Sメーター最大
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【検波調整2】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → Tメーター中点確認
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → L25調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → VR2調整 → 高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L11,L12調整
    → Sメーター最大 かつ高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz ST 1kHz 60dB 受信 → L16,L17,L18調整 → 高調波歪最小
【IF NARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz 1kHz 60dB 受信 → L14,L15調整 → 高調波歪最小
【NARROW GAIN調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → Sメーター目盛り記録
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → VR1調整→ Sメーター目盛りWIDE時と同じ
【VCOフリーラン周波数調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・TP R163上側に周波数カウンタ接続
 ・無信号 → VR6調整 → 152kHz±100Hz
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → VR5調整 → 19kHz最小
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → L37調整 → 19kHz最小
 ・左右バランスに注意
【セパレーションWIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR7調整 → Lch漏れ最小
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR8調整 → Rch漏れ最小
【セパレーションNARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR9調整 → L/Rch漏れ最小
【Sメーター調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 60dB 受信 → VR3調整 → Sメーター目盛り4.25
【DEVIATION調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → VR4調整 → Dメーター目盛り100%

■試聴---------------------------------------------------------------

Kenwood_l03t07

 ・ちょうど同時期にKT-2200の調整作業を行っていました。
 ・KT-2200とL-03Tを並べた記念写真です。
 ・外寸、内部構成、は全く同じ。違いはΣドライブ回路と銅メッキシャーシ。

L03tkt220009

L03tkt220001 L03tkt22000
L03tkt220002 L03tkt220003 L03tkt220004 L03tkt220005 L03tkt220006

2017年10月29日 (日)

TRiO KT-2200 修理調整記録2

 ・2017年8月、KT-2200の故障品を寄付していただきました。
 ・外観は KT-1100 とソックリ、でも中身は KENWOOD L-03T と同じ。
 ・以下、作業記録です。

Kt220008

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ回顧録 TRiO KT-2200
 ・オーディオの足跡 TRiO KT-2200 ¥99,800円(1983年頃)
 ・KT-2200 取扱説明書 PDF形式

Kt220002 Kt220010

■動作確認------------------------------------------------------------

<ご指摘の不具合状況>
 ・周波数ズレ大きい
 ・低い周波数の時にステレオランプが点灯したりしなかったり
 ・点灯してもステレオにならない

<確認事項>
 ・とてもキレイな個体で、フロント・ボディともキズはほぼ見当たらない。
 ・電源オン。二つのメーター照明点灯。赤い指針点灯。
 ・RF DISTANCEで名古屋地区のFM放送を受信OK。
 ・同調後にチューニングつまみから指を離すとサーボロックランプ点灯。
 ・+0.2MHzほどの周波数ズレ。IF BAND切替OK。
 ・ご指摘通りSTEREOランプが点灯しない。
 ・聴感上もステレオ感がない。
 ・RF DIRECTにするとSメーターの振れが弱くなるがFM局受信はOK。
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない。
 ・REC CAL音OK。SメーターとDEVIATIONメーターの切替OK。
 ・MUTING動作OK。スライド式VRでMUTINGレベル可変OK。
 ・固定/可変出力OK。可変VRにガリなし。マルチパスH端子からも音声確認。
 ・インジケーター類すべて点灯。基本動作OK。
 ・問題はSTEREOランプが点灯しないこと。

Kt220003 Kt220004 Kt220005 Kt220006 Kt220007
Kt220001 Kt220011 Kt220012 Kt220013 Kt220014

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM5連AM3連バリコン搭載。※AMバリコンは未使用
 ・IF段に多くのコイルが並んでいます。
 ・TR7040:MPX-IC KT-1100にも同じICが使われている。

Kt220020 Kt220021 Kt220022 Kt220023 Kt220024
Kt220025 Kt220026 Kt220027 Kt220028 Kt2200291

■調整記録------------------------------------------------------------

【機器の設定】
 ・RF=DISTANCE
 ・サーボロック OFF
【IF VCO6.2MHz調整】
 ・TP=IC2 JRC1496 8ピン(R16右側)周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L20調整 → 6.2MHz
【検波調整1】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L26調整 → Tメーター中点
【フロントエンドOSC調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB 受信 → OSCトリマ調整 → ダイヤル指針83MHz
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【フロントエンドRF調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → RFトリマ3個調整 → Sメーター最大
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → T1調整 → Sメーター最大
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【検波調整2】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → Tメーター中点確認
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → L25調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → VR2調整 → 高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L11,L12調整
    → Sメーター最大 かつ高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz ST 1kHz 60dB 受信 → L16,L17,L18調整 → 高調波歪最小
【IF NARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz 1kHz 60dB 受信 → L14,L15調整 → 高調波歪最小
【NARROW GAIN調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → Sメーター目盛り記録
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → VR1調整→ Sメーター目盛りWIDE時と同じ
【VCOフリーラン周波数調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・TP R163上側に周波数カウンタ接続
 ・無信号 → VR6調整 → 152kHz±100Hz
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → VR5調整 → 19kHz最小
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → L37調整 → 19kHz最小
 ・左右バランスに注意
【セパレーションWIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR7調整 → Lch漏れ最小
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR8調整 → Rch漏れ最小
【セパレーションNARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR9調整 → L/Rch漏れ最小
【Sメーター調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 60dB 受信 → VR3調整 → Sメーター目盛り4.25
【DEVIATION調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → VR4調整 → Dメーター目盛り100%

Kt2200algn

<調整結果>
 ・部品の故障はなかったです。
 ・VCO調整によってSTEREOランプが点灯しステレオ受信できました。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・発売当時、このフロントマスクはずいぶん斬新なデザインだと思いました。
 ・美しい照明窓は無いけれど、バリコンチューナーの未来形という感じでした。
 ・ただ、残念ながらバリコンチューナーに未来は無かった、、

Kt220009

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