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2008年8月の記事

2008年8月30日 (土)

KORG DS-10

Ds1001  8月初旬にアマゾンで注文したニンテンドーDS用ソフト[KORG DS-10]がお盆明けに届きました。アマゾン限定販売のソフトで税込4,800円です。「発売前の予約が殺到・・」と発売日当日に入手した知人から聞いていたので「入手困難か?」と心配しましたが、意外にあっさり手に入りました。「な~んだ、ゲームか・・」いいえ、ただのゲームではありません。KORG製アナログシンセ[MS-10相当]2台分、ドラムマシン、シーケンサー、ミキサーを統合した本格的な音楽制作ソフトなのです。これが期待通りけっこう楽しくて、脳トレ以外に使い道が無かった私のDSは最近毎日稼働しています(笑)

Ds1002  30年前のアナログシンセと最新DSの組み合わせ・・冨田勲やYMOをリアルタイムに聴いていた世代には懐かしさも加わりますから、きっと私のようなオジさんをターゲットにした商品と思います。シンセ未経験の場合は最初に以下の解説ムービーをご覧になることをお薦めします。アナログシンセの仕組みを少し勉強すれば十分に楽しめます。

■製品情報--------------------------------------------------------

・[KORG DS-10]公式サイト
 →http://aqi.co.jp/product/ds10/

・[KORG DS-10]公式サイト内ムービー(操作方法の解説やデモ版がYouTubeで見られます)
 →http://aqi.co.jp/product/ds10/jp/sound_movie.html

・[KORG MS-10]1978年の名機
 →http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/MS-10/

■紹介記事--------------------------------------------------------

・藤本健のDigital Audio Laboratory
 →http://av.watch.impress.co.jp/docs/20080421/dal323.htm

・ゲーマーにも初心者にも意外とわかる!!「KORG DS-10」講座【第1回】
 →http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20080818/ds10.htm

・ゲーマーにも初心者にも意外とわかる!!「KORG DS-10」講座【第2回】
 →http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20080819/ds10.htm

■製品特徴--------------------------------------------------------

Ds1004・アナログシンセサイザーシミュレーター2台
・ドラムマシン1台
・6トラック/16ステップシーケンサー
・3種類のサウンドエフェクト(ディレイ、フランジャー、コーラス)

 自分で作った音はもちろんSAVE/LOADできます。上下の画面を入れ替えながらほとんどの機能はタッチペンで操作します。タッチスクリーンをカオスパッドとして使えます。ワイヤレス機能でリンクすれば1台のマスター機から7台のスレーブ機を操作できます。つまり8台同時演奏が可能です。

■使ってみて-------------------------------------------------

Ds1003 DSならではの上下の画面を切り替えながら操作するフィーリング、タッチペン操作、この2点は最初戸惑いますがこれは慣れの問題。DSのヘッドホン端子からミキサーにつないで外部スピーカーで聴いてみたところ、意外にしっかりした出音です。PAに繋げばDJスタイルでライブパフォーマンスできそうです。

Ds1005 シンセサイザー未経験者でも解説ムービーをご覧になればアナログシンセの仕組みは理解できると思います。まずはVCO,VCF,VCA,EGなどの意味を勉強してください。あとは試行錯誤で気持ちの良い音を作りあげるだけです。公式ガイドブックも同時に購入しておくと良いかもしれません。YMOでよく聴いたあの音色に近づけるかも・・?

Ds1008「音楽を作ろう」と意気込むよりも、例えば「風の音」「波の音」「せせらぎの音」などをイメージしながら「音を作る」という気軽なスタンスが良いと思います。ただ難点は文字の小ささ・・小さな画面上の極小フォントもそうですし、付属説明書の文字もオジさん泣かせのミニサイズです(涙)

■波形観察--------------------------------------

 DSのイヤホン端子出力を[EDIROL UA101]経由でPCに接続し、波形の様子をWaveSpectraで確認しました。DS側のボリュームは最大にします。サンプリングレートを192kHzに設定すると96kHzまでの様子を見ることができます。何も音が出ていない状態を見ると32kHzと65kHzで発振しているようです。もちろん耳では聴こえませんが・・。

Ds10linear

 デモ曲を再生しながらキーボードで高音域を出してみました。32kHz前後で信号の落ち込みが見られるものの、意外にも超高域まで信号が出ています。ちょっと驚きました。

Ds10demo

 実は「大人の科学マガジン別冊 シンセサイザー・クロニクル」も注文してしまいました。アマゾンの販売戦略にまんまとハマっています(笑)。レビューを読むと付録のアナログシンセよりも雑誌記事の方が面白そうですね。「納期:5週間」となっていたのでまだ届きませんが、これも楽しみです。

     

 

2008年8月21日 (木)

Technics ST-C03

02  2008年5月下旬、近くのハードオフで税込315円にて入手しました。ST-C01というコンサイスシリーズのアナログチューナーを既に持っていますが、ST-C03に関しては予備知識ゼロでした。オーディオタイマーか?と思って手に取ると予想以上の重量があり、危うく床に落としそうになりました(笑)。電源コードには[1979]の印字があります。シンセチューナー初期の製品ですね。高性能は期待できないと思いつつ・・でも所有欲(購買欲)をそそる魅力があります。

01 ST-C01はアナログ式、ST-C03はシンセ式のFM/AMステレオチューナーです。本体部分のサイズはぴったり同じです(チューニングつまみの分だけST-C01の奥行きが大きくなっています)。外観に目立つ傷は無くかなりの美品です。表示管も十分な輝度を保っています。ただボタンやスイッチにサビがでています。入手から時間が経ちましたがお盆休みを利用してようやく作業完了しました。

■製品情報----------------------------------------------------------------

【オーディオの足跡】
 調べてみると当時の定価は58,000円!!高いですね~。
 →http://audio-heritage.jp/TECHNICS/tuner/st-c03.html

【Technics資料館】
 単体チューナーとしての情報はありませんが<システムセレクション><HG5>のチューナーとして紹介がありました。シリーズで揃えるとカッコ良いです。
 →http://www.pluto.dti.ne.jp/~lusye/index.html
 →http://www.pluto.dti.ne.jp/~lusye/odio/tecni/set/hg5.html

【YouTube コンサイスコンポのTVCM】
 製品情報を求めてネット検索していたら、超~懐かしいテレビCMに遭遇しました。是非ご覧ください!
 →http://www.youtube.com/watch?v=8vjSMU-tGNY&feature=related
 →http://www.youtube.com/watch?v=WvBAy8jo_Sk

 小林亜星氏とすぎやまこういち氏が揃って出演しています。「テクニ~クス♪」のサウンドロゴが懐かしいです。「スッテレオ・トリオ~♪」の時報とともに私の脳の奥にこびり付いています(笑)。このCMを見たあとYouTubeの「懐かしTVCM」にしばしハマってしまいました。

 コンサイスコンポと同時期のカラーテレビは「音声多重」「ステレオ音声」が売りだったのですね。おまけですが、ナショナル・クイントリックスのCMに登場する若いころのタモリさんが新鮮で笑えます!!
 →http://jp.youtube.com/watch?v=vN-PWIub85k&feature=related

■FMアンテナ端子改造----------------------------------------------------

09 10  ST-C03背面部はST-C01と全く同じで、FMアンテナは同軸ケーブルを裸で接続するタイプなので扱いにくいです。まず手始めにST-C01と同様にF端子に改造してみました。黒いプラスチック部分にドリルで小さな穴を開け、リーマーで拡幅します。配線時は背面カバーを外すと作業が楽です。

■触ってみた印象----------------------------------------------------------

14  ・FM/AMそれぞれに8局メモリー可能
 ・電源オフ時の放送局を記憶するラストワン機能
 ・単三電池3本でメモリーバックアップ(本体底面に電池ボックス)
 ・FM4連相当フロントエンド
 ・ST-8077と同じSAWフィルター装備
 ・IC101 AN???? 型番不明 FM-IF用
 ・IC102 LB1416
18  ・IC201 AN217P AM用
 ・IC301 LA3350 FM-MPX用

 カバーを開けると中央に大きなシールドケースがあります。開けてみると[IC903 MN6045A]がありました。制御用のマイコンでしょうか?OSC調整用のコイルとトリマコンデンサもこの中にあります。

03 05 操作方法は単純ですがいわゆる「オートサーチ」ができません。[<][tuning][>]ボタンを1回押すたびに0.1MHzずつ上下します。メモリー登録が済めば問題ないのですがちょっと面倒でした。「memory lock」をONにするとメモリの上書き登録が出来なくなります。

■調整記録-----------------------------------------------------------

【FMフロントエンド調整】
06  ・TP1-GND間に直流電圧計セット
 ・89.9MHz受信 → 21.1V(確認のみ)
 ・76.1MHz受信 → 1.56V(確認のみ)
 

【FMトラッキング調整】
1213  ・Muting off/mono
 ・TP3-GND間に直流電圧計セット
 ・SSG 76.1MHz、60dB、変調OFF
  → 受信周波数76.1MHzでコイルL1,L2,L3を回して電圧最大値へ。
 ・SSG 89.9MHz、60dB、変調OFF
  → 受信周波数89.9MHzでトリマCT1,CT2,CT3を回して電圧最大値へ。
 ・上記作業を数回繰り返す。
 ・SSG 83.0MHz、60dB、変調OFF
  → 受信周波数83.0MHzでIFT T1を回して電圧最大値へ。

【FM同調点の調整】
15 ・Muting off/mono
 ・TP4-TP5に直流電圧計セット
 ・SSG 83.0MHz、60dB、1kHz、変調100%
  → T101を回して電圧≒ゼロに。
 ・音声出力をWaveSpectraに接続。
  → T102で二次高調波最小に。
 ・上記作業を数回繰り返す。

【MPX-VCO調整】
16 ・Muting on/auto
 ・TP-7に周波数カウンタ接続
 ・SSG 83.0MHz、60dB、変調OFF
  → 半固定抵抗VR301を回して19kHzに。
 

【MPX-セパレーション調整】
17 ・Muting on/auto
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・SSG 83.0MHz、60dB、1KHz、100%変調、Lch/Rchのみ信号
  → 半固定抵抗VR302を回してそれぞれ反対chへの漏れ最小に。
 

【LEDシグナルインジケーター】
04 ・点灯調整できませんが、入力強度と点灯位置を確認しました。
 ・入力58dBで[5]フル点灯
 ・入力50dbで[4]まで点灯
 ・入力36dbで[3]まで点灯
 ・入力29dbで[2]まで点灯
 ・入力25dbで[1]まで点灯

■試聴結果-----------------------------------------------------

 一通り聴いたところ低音域の再生力が物足らない感じです。セパレーション調整で約45dBまで確保できていますが音像定位などやはり高級機とは比べ物になりません。一方で特徴的なダイキャスト製コンパクトボディや薄型デザインは超優秀です。約30年前の製品とは思えないほどです。過度な高性能を期待せずFM放送をBGM的に楽しむ目的なら十分に使えます。ヤフオクでもあまり見かけない機種だと思います。中古品を見かけたらぜひ保護してあげてください。

 電解コンデンサー交換などメンテナンスをすれば良いとは思いますが、でも作業するには基板を全部外して裏返しにする必要があります。残念ながらそこまでする気力・根性がありませんでした・・

■ST-C03 ST-C01 比較一覧表-------------------------------------

型番ST-C03ST-C01
型式 FM/AMチューナー FM/AMチューナー
年式 1979年(電源コードの印字) 1979年(電源コードの印字)
定価 58,000円 35,000円
FM部 受信周波数 76.1MHz~89.9MHz 76MHz~90MHz
実用感度 1.2μV(75Ω)、12.8dBf(新IHF) 0.9μV(75Ω)、10.3dBf(新IHF)
S/N比 75dB 75dB
キャプチャーレシオ 1.0dB 1.0dB
実効選択度 75dB 75dB
イメージ妨害比 80dB(83MHz) 50dB(83MHz)
IF妨害比 90dB(83MHz) 85dB(83MHz)
スプリアス妨害比 95dB(83MHz) 75dB(83MHz)
AM抑圧比 55dB 55dB
周波数特性 20Hz~15kHz、+0.5,-1.5dB 20Hz~15kHz、+0.5,-1.5dB
高調波歪率 mono:0.1%(1kHz) mono:0.1%(1kHz)
stereo:0.15%(1kHz) stereo:0.15%(1kHz)
ステレオセパレーション 45dB(1kHz) 45dB(1kHz)
キャリアリーク -35dB -35dB
アンテナ端子 75Ω不平衡 75Ω不平衡
AM部 受信周波数 531kHz~1,602kHz 525kHz~1,605kHz
実用感度 250μV/m 30μV(S/N=20dB)
選択度 40dB 30dB
イメージ妨害比 45dB(1000kHz) 55dB(1000kHz)
IF妨害比   40dB(1000kHz)
総合 出力電圧 0.6V 0.5V
電源 AC100V、50Hz/60Hz AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 10W 8W
外形寸法 幅297×高さ49×奥行244mm 幅297×高さ49×奥行255mm
重量 2.8kg 2.9kg
付属品   簡易型FMアンテナ×1
  接続コード(Pin-Pin)×1
参考 ブログ記事 ST-C03 ST-C01
ブログ写真集 ST-C03 写真集
取扱説明書 捜索中 取扱説明書
カタログ 捜索中 総合カタログ56年11月発行
回路図 捜索中 捜索中
参考リンク1 オーディオの足跡 オーディオの足跡
参考リンク2 Technics資料館 Technics資料館

 

2008年8月16日 (土)

KENWOOD KTF-5002

Ktf5002_12_2  [KTF-5002]はKENWOODのシステムコンポ「K's」シリーズのFM/AMチューナーです。1996年当時のプレスリリースを読むと「オプション品」扱いで当時の定価は25,000円。主役の座はCDに譲りつつ新たなメディア「AMステレオ放送対応」でアピールしていたようです。その「AMステレオ放送」も今では末期状態ですが・・。

■1996年8月ケンウッド・プレスリリース
 →http://www.kenwood.co.jp/j/news/ks96.html

Ktf5002_15_2  FM検波出力端子を装備したシンセチューナーが欲しいと思っていたところ、2008年7月上旬近所のハードオフで発見しました。アルミ製フロントパネルには目立つ擦り傷が3箇所あります。付属品なし、本体のみ、電源のみ確認という状態で税込2,100円でした。ちょっと高いかな?と思いつつ仕事部屋に持ち帰って確認したところ、FM/AMとも受信できました。FMの受信感度はかなり良好です。表示管は[AUTO][TUNED][STEREO]以外がかなり暗くなっています。きっと時計表示のまま永く使われていたと想像します。

Ktf5002_0_2  本体で操作できるのは時刻設定とスリープタイマー[90-10分]だけです。選局は出来ますが放送局のメモリー登録できません。同シリーズのアンプと接続してアンプのリモコンで設定するようです。FMの受信感度が良い、AMステレオ放送対応、5mm厚のアルミ製フロントパネル、頑丈なボディ、FM検波出力端子装備などが特徴ですが、チューナー単体ではちょっと使いにくい機種です。

■調整記録-------------------------------------------

Ktf5002_7_2 【FM同調点の調整】
 ・テストポイント[T METER]に直流電圧計接続
 ・音声出力を[UA-101]→[WaveSpectra]へ接続
 ・SSG 83MHz、60dB → [T3:TUNED]のコアを回して電圧≒ゼロに。
 ・SSG 83MHz、60dB → [T4:DIST]のコアを回して2次高調波を最小に。

Ktf5002_8_2 【フロントエンド調整】
 ・[VR1:FM TUNED]-GNDに直流電圧計接続
 ・SSG 83MHz、無変調、30dB
 ・IFTのコアを回して電圧最大値へ。
 ※MITSUMI製の一体型フロントエンドはトラッキング調整できないタイプ。
 ※小さなコイルは樹脂で固められていたので今回はノータッチです。

Ktf5002_6_2 【セパレーション調整】
 ・音声出力を[UA-101]→[WaveSpectra]へ接続
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、60dB、Lch/Rchのみ信号、パイロット信号ON
 ・[VR3:SEP]を調整して反対chへの漏れを最小に

【FMミューティングレベル調整】
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、30dB、L-Rステレオ信号、パイロット信号ON
 ・[VR1:FM TUNED]を回して表示管の[TUNED]が点灯する位置に。

【IC】
 ・LA1265 FM/AM IF
 ・LA3401 FM MPX
 ・LM7001J PLL
 ・MC13028AP AM STEREO

■時刻の設定方法-----------------------------------

Ktf5002_13_3 ・[ADJUST]ボタンを押す
・[TUNING]ダイヤルの[DOWN][UP]で「時」を設定
・[ENTER]ボタンで「時」を確定
・[TUNING]ダイヤルの[DOWN][UP]で「分」を設定
・[ENTER]ボタンで「分」を確定

■FM検波出力を[CTD-S100]で見る---------------------

Ktf5002_16_3Ktf5002_10   FM文字多重放送の情報を表示できる[SONY CTD-S100]を以前にご紹介したことがあります。チューナーの「検波出力」を接続することで「見えるラジオ」がディスプレイに表示される製品です。[KTF-5002]の背面には左右の音声出力端子以外に「検波出力端子」があります。シンセサイザー式チューナーで「検波出力端子」を装備した製品は少ないのですが、これも本機の大きな特徴の一つです。

 ミニコンサイズで横幅はほぼ同じです。このまま2台セットで仕事部屋に置いておこうと思います。FM放送を聴いているとき、流れている曲のタイトルやアーティスト名を知りたい時にけっこう重宝します。

■FM検波出力をWaveSpectraで見る---------------------

 「FM検波出力」って?・・大昔のバリコンチューナーでは「マルチパス出力端子」としてHorizontal(H)端子とVertical(V)端子が装備されていました。この(H)端子から「FM検波出力:ステレオ音声に復調される前のコンポジット信号」がそのまま出ています。[UA-101]-[WaveSpectra]でその波形を観察すると、[L+R][L-R]以外に76kHzをキャリア信号とするFM多重信号が載っていることが分かります。

80701
82501

 [UA-101]で192kHzのサンプリングレートを使うと96kHzまでの信号がWaveSpectraで観察できます。波形を見ると[KTF-5002]の検波出力にはフィルターが入っているようで、10kHz以下の信号が減衰しています。NHK-FMの電波には交通情報の[VICS]信号が、民放のFM-AICHIでは「見えるラジオ」と「FM de TITLE」の信号が載っていますが、76kHz付近の信号の盛り上がり部分がこれらの多重信号と思われます。VICS情報やFM de TITLEを受信できる全国のFM局情報はこちらにまとめてあります。

80702
82502_2

「無音時」とは曲と曲の切れ目やCMやジングルの切れ目など、何も聴こえなくなる瞬間を捉えました。19kHzのパイロット信号、38kHzのサブキャリア信号、76kHzを中心とする信号の盛り上がりがはっきり見えます。

Ktf5002_11_2  [KTF-5002]の検波出力端子上に[Ⅰ][Ⅱ]の切替スイッチがあります。このスイッチが載っている基板を見ると[DC ON/OFF]とあります。WaveSpectraで信号を見ながらスイッチを切り替えても特に変化は観察できません。取扱説明書をお持ちの方がいらっしゃいましたらこの切替スイッチの機能をお知らせ願えませんでしょうか?

■1970年代のFM検波出力端子--------------------------------

 [KTF-5002]以外でも[SONY ST-SA50ES]、[SONY ST-S3000]、[SONY ST-MS99]など1990年半ばのチューナーではFM多重放送を受信するために「FM検波出力端子」を装備しています。一方1970年代の古いバリコンチューナーでも「FM検波出力端子」を装備した機種が多くあります。こちらの場合は「FM4チャンネル放送用アダプター」を接続することが目的でした。

Ct800  1973年製[YAMAHA CT-800]にはマルチパス出力端子とは別に「IF OUT端子」があり、取扱説明書には「将来に予測されるディスクリート4チャンネル放送のアダプターを接続するための出力端子です。」と記されています。

 1976年製の[TRIO KT-7700]はマルチパス出力端子のH側に「det. out」の表記があります。取扱説明書には「将来FM4チャンネル放送が始まった時、この端子に4チャンネルアダKt7700 プターを接続してFM4チャンネル放送を聴くことができます。」と記載があります。

 1971年頃から愛知県でFM放送を聴き始めましたが「FM4チャンネル放送」は聴いた記憶がありません。前回記事の[SONY ST-5150]がきっかけとなっていろいろ調べてみるとサンスイによる実験放送?があったようです。

 exjf3eqs様に教えていただいた以下のサイトに興味深い記述がありました。よい勉強になりました。ありがとうございます。

■「イシノラボどっとこむ」様「連載>日本オーディオ史>第6回 4chステレオ戦争」
 →http://www.ishinolab.com/

2008年8月10日 (日)

SONY ST-5150

St515001St515002  2008年7月下旬、リサイクルショップで[SONY ST-5150]を税込525円で入手しました。[ST-5130]の弟機です。電源コードには[1973]の印字があります。同シリーズのアンプとセットで人気のあった機種だったと思います。実は[ST-5130後期型]のガラスパネル交換用に部品取りのつもりでした。でもフロントパネルに傷も無く全体にとてもきれいな状態なので、解体する前にキチンと調整し記録としてまとめてみました。

St5150_2_pdfTA-1150/ST-5150 1973年6月発行カタログ(PDF形式:約15MB)

■内部構成---------------------------------------------------

St515007  ST-5150とST-5130のスペック一覧表を作ってみました。AM部はほぼ同等性能ですが、FM部はやはり違いが大きいですね。内部構成を見ると、オールディスクリートの[ST-5130]に対して[ST-5150]ではICが3個使われていて合理化されている印象です。

・FM-IF部:CX0412 ・FM-MPX部:CX-0431 ・AM部:CX-0451

St515014  回路図と実機を照合したところ、回路図に記載のないコンデンサー2個[C413,C414]と半固定抵抗2個[RT402,RT403]がありました。[RT402]と[RT403]はセパレーション調整用と間違えそうですが、最終出力レベルのバランス調整用と思われます。

 「電解コンデンサー買い物リスト」を作成しておきました。底板を外すと基板裏面が露出しますから交換作業は容易です。(実際には交換していませんが・・)

 →「ST-5150電解コンデンサー一覧表 ST-5150.zip」をダウンロード  

■調整記録---------------------------------------------------------------

【1.フロントエンド部の調整】
St515010 ・以下の調整は本体シグナルメーターが最大値になる事を確認。
・OSC部調整 SSG(76MHz、50dB)-本体目盛(76MHz)の位置 L104を調整して最大に。
・OSC部調整 SSG(90MHz、50dB)-本体目盛(90MHz)の位置 CT104を調整して最大に。
・数回繰り返す。
・ANT部調整 SSG(76MHz、50dB)-本体目盛(76MHz)の位置 L101を調整して最大に。
・ANT部調整 SSG(90MHz、50dB)-本体目盛(90MHz)の位置 CT101を調整して最大に。
・数回繰り返す。
・RF部調整 SSG(76MHz、50dB)-本体目盛(76MHz)の位置 L102、L103を調整して最大に。
・RF部調整 SSG(90MHz、50dB)-本体目盛(90MHz)の位置 CT102、CT102を調整して最大に。
・数回繰り返す。
・IFT部調整 SSG(83MHz、50dB)-本体目盛(83MHz)の位置 IFT101を調整して最大に。

St515011 【2.検波コイルの調整】
・FM受信モード=AUTO
・SSG(83MHz-60dB-無変調)シグナルメーターが最大振れになる位置(83MHz)で受信。
・T201コアを調整してチューニングメーターをセンター位置へ。

【3.VCO調整】
・SSG(83MHz、60dB、Stereo L+R、1kHz、100%変調)AUTOモードで受信。
・IC401(CX-0431)14pinに周波数カウンタ接続
・T401を調整して38kHzに & WaveSpectraを見ながら2次高調波を最小に。

St515013 【4.ステレオセパレーション調整】
・SSG(83MHz、60dB、Stereo L,R、1kHz、100%変調)AUTOモードで受信。
・RT401を調整してWaveSpectraで波形を見ながら反対chへの漏れを最小に。

【5.出力レベル調整】
・RT-402、RT-403を調整してWaveSpectraで波形を見ながら両chの出力レベルを同一に。

St515015 【6.FMシグナルメーターの振れ調整】
・SSG(83MHz、60dB、Stereo 1kHz、30%変調)AUTOモードで受信。
・RT202を調整してメーター振れ最大へ。

【7.MUTING調整】
・SSG(83MHz、30dB、Stereo 1kHz、100%変調)AUTOモードで受信。
・RT201でミューティング開始位置を調整。

■最後に-----------------------------------------------

St515003  ソニーデザインは良いですね。パネルの作りも豪華です。受信性能もそんなに悪くないと思います。ただ出てくる音を聴くとセパレーションの甘さ、輪郭のぼんやり感は否めません。「サ行」の発音が歪む感じがします。今後も永く愛用するには電解コンデンサーの総交換などメンテナンスが必要と思います。

 ところで[ST-5150]の後継機に[ST-5150D]という機種があります。定価で1万円高です。フロントパネルに「MULTIPATH」スイッチが追加され、シグナルメーターをマルチパスメーターに切り替え可能になっているようです。背面にはFM検波出力端子が追加されています。内部構成が[ST-5150]とどのように違うのか(同じか)ちょっとだけ興味あります。

St515006_2 St515017  さて過日、予定通り周波数目盛が刻まれたガラスパネルを取り外し[ST-5130後期型]に移植しました。ピッタリ同一サイズです。実は[ST-5130後期型]を調整したとき、このガラスパネルを磨き過ぎて白い数字と目盛りの一部が消えてしまったのです。何事もほどほどに・・ですね。

 

型番ST-5150ST-5130
型式 FM/AMチューナー FM/AMチューナー
年式 1973年 1971年
定価 39,800円 69,800円
FM部 回路方式 スーパーヘテロダイン方式 スーパーヘテロダイン方式
受信周波数 76MHz~90MHz 76MHz~90MHz
中間周波数 10.7MHz 10.7MHz
実用感度 2.0μV(IHF) 1.5μV(IHF)
S/N比 70dB 75dB
キャプチャーレシオ 1.0dB 1.0dB
実効選択度 70dB(IHF) 100dB(IHF)
イメージ妨害比 75dB 100dB
IF妨害比 90dB 100dB
スプリアス妨害比 90dB 100dB
AM抑圧比 56dB (IHF) 60dB(IHF)
ミューティングレベル    
周波数特性 20Hz~15kHz、±1.0dB 20Hz~15kHz、±1.0dB
アンテナ端子 300Ω平衡 300Ω平衡
75Ω不平衡 75Ω不平衡
高調波歪率 mono:0.3%(400Hz、100%変調時) mono:0.2%(400Hz、100%変調時)
stereo:0.5%(400Hz、100%変調時) stereo:0.3%(400Hz、100%変調時)
ステレオセパレーション 40dB以上(400Hz) 42dB以上(400Hz)
19kHz、38kHz抑圧比 50dB 60dB
AM部 アンテナ フェライトバーアンテナ フェライトバーアンテナ
外部アンテナ端子付 外部アンテナ端子付
受信周波数 530kHz~1,605kHz 530kHz~1,605kHz
中間周波数 455kHz 455kHz
感度 50dB/m(バーアンテナ使用時) 50dB/m(バーアンテナ使用時)
30μV(外部アンテナ使用時) 30μV(外部アンテナ使用時)
S/N比 50dB 50dB
イメージ妨害比 45dB(1000kHz) 45dB(1000kHz)
IF妨害比 40dB(1000kHz) 41dB(1000kHz)
歪率 0.6% 0.6%
総合 出力電圧/インピーダンス 固定出力(Fixed):750mV/10kΩ(100%変調時) 固定出力(Fixed):750mV/10kΩ(100%変調時)
可変出力(Variable):0~2V/1.8kΩ(最大出力にて、100%変調時) 可変出力(Variable):0~2V/1.8kΩ(最大出力にて、100%変調時)
使用半導体 トランジスタ:12個(受信回路:9個、付属回路:3個) トランジスタ:46個(受信回路:22個、付属回路:24個)
FET:4個(受信回路:2個、付属回路:2個) FET:9個(受信回路:4個、付属回路:5個)
ダイオード:14個 ダイオード:41個
IC:3個 IC:0個
電源 AC100V、50Hz/60Hz AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 15W 25W
外形寸法 幅400×高さ149×奥行344mm 幅400×高さ149×奥行344mm
重量 7.0kg 7.5kg
付属品 FMフィーダーアンテナ×1 FMフィーダーアンテナ×1
接続コード RK-74×1 接続コード RK-74×1
ポリシングクロス×1 ポリシングクロス×1
75ΩF型プラグ×1 75ΩF型プラグ×1
参考 ブログ記事 ST-5150 ST-5130初期型ST-5130後期型
ブログ写真集 写真集 写真集
取扱説明書 捜索中 捜索中
カタログ 1973年6月発行 捜索中
回路図 ST-5150回路図 捜索中
参考リンク1 オーディオの足跡 オーディオの足跡
参考リンク2 T.I.C ST-5150 ($280) T.I.C ST-5130 ($370)

2008年8月 7日 (木)

Love will keep us together/Captain & Tennille

 またまたキャメロン・ディアスが登場するSoftBankのCM曲です。ボートに穴が開いて浸水する・・あの防水携帯のCMに使われている懐かしい曲・・ホント、懐かしいです・・

■邦題「愛ある限り」多分1975年頃に流行っていたキャプテン&テニールの曲です。

 

2008年8月 2日 (土)

FM de TITLE / D-GPS

Newcar_2 2008年7月初め、走行距離10万キロを超えたマイカーを6年ぶりに買い替えました。これまで大型ミニバンに乗っていましたがガソリン価格高騰の昨今、デザインやスタイルだけでなく燃費性能も重要な選択ポイントですね。新車は地デジ対応HDDナビ(NHZT-W58:富士通テンのOEM品)搭載です。それにしても6年の間にナビ機能はずいぶん進化していますね~。

Fmdetitle2 Fmdetitle1 AV機能(地デジTV、FM/AM、DVD/CD、HDD、SD、iPod、AUX)も充実していて使いこなすまでに時間がかかりそうです。「な~んだ、そんな事も知らなかったの??」と笑われそうが、新車のナビを使いながらこの1ヶ月で初めて知った事実が3点ありました。

■GPS信号の誤差を補正する「D-GPSサービス」が2008年3月終了。
 →http://www.toyota.co.jp/announcement/060403.html

■CDDB情報の更新サービス「FM de TITLE」が2004年スタート。
 →http://www.fujitsu-ten.co.jp/release/2003/20031016_2.html

■CDのジャケット写真も表示できる「FM de TITLE Plus」が2005年スタート。
 →http://www.fujitsu-ten.co.jp/release/2005/03/20050303.htm
 (※NHZT-W58の取扱説明書には「FM de TITLE Ⅱ」とありますが「FM de TITLE Plus」と同義でしょう)

いや~、全然知りませんでした。まさに6年分の時差ボケを感じます(笑)。

以前のクルマにはDVDナビが付いており画面上で「DGPS」の表示はよく見ていました。でも2008年4月以降、その表示がどうだったか???全く記憶にありません・・(笑)

NHZT-W58の取扱説明書に記載のあるFM多重関係の情報を転載します。

Vics
Fmde

Fmdetitle3 ナビHDDのCDDB情報をFM多重放送で更新できることも驚きました。「カーナビのHDDなんて・・ネットと接続できなければ使い物にならないだろう・・」と思っていましたが、FM多重放送を利用してカーナビのCDDBに新譜情報が追加できるのです。FMチューナーの検波出力で76kHz付近に見られる信号の盛り上がりには「見えるラジオ」以外に「FM de TITLE / Plus」の情報も含まれていたのですね。ナビ画面で7月の更新履歴を見ると毎週水曜日に新譜情報が更新されているようです。世の中便利になっていますね。いや~ホント、ビックリです!!

●愛知県内のFM事情まとめ

FM局周波数FM多重放送
見えるラジオFM de TITLE/PlusVICS
ZIP-FM 77.8MHz × × ×
Radio-i 79.5MHz × × ×
FM-Aichi 80.7MHz ×
NHK-FM 82.5MHz × ×

[PIONEER F-700]→[EDIROL UA-101]→[WaveSpectra]
807

 

■無料地図更新サービス マップオンデマンド【2008年8月7日追記】----------------------------

 もう一つ驚いた事がありました。HDDナビの地図を無料で更新できるサービス「マップオンデマンド」です。[NHZT-W58]はG-BOOK非対応ですが、パソコンから専用サイトに接続し都道府県別に更新情報をダウンロード、データをCD/DVD-Rに保存してナビ本体に挿入、あとは勝手に地図データを更新してくれるのです。3年間は無料で更新サービスを受けられます。これはいい!!

 【GAZOO】
 →http://gazoo.com/ 画面の一番右下にマップオンデマンドの入口があります。

 【マップオンデマンド】
 →http://gazoo.com/MaponDemand/mod.asp

 ・GAZOOへの会員登録(無料)が必要です。まずはIDとパスワードを入手。
 ・車台番号、搭載ナビの品番とシリアルナンバーを登録。
 ・更新したい都道府県を選択。
 ・更新データのダウンロード。
 ・圧縮ファイルの解凍。
 ・CD/DVD-Rへの書き込み。
 ・ナビ本体へ挿入。
 ・更新完了

Map  ダウンロードしたデータは[map.zip]という圧縮ファイルです。解凍すると[***.DFF]というファイルが現れます。私のPCでは拡張子DFFはDSDオーディオファイルに関連付けられているようですが、もちろんDSDとは無関係です。ファイル名の下二桁は「都道府県コード」と思われます。「23:愛知県」「24:三重県」「99:全国」・・詳しくは都道府県コードをお調べください。一度にダウンロードできるのは3県までですが、全国共通データも含まれています。複数回ダウンロードした場合は、解凍後にできるファイルをまとめて1枚のCD/DVD-Rに書き込めばOKです。全国共通データは一つで大丈夫です。

Fmdetitle4  CD-Rをナビ本体にセットすると最初に全国版のデータから読み込まれるようです。実際の更新作業は予想外に時間がかかりました。停車状態で1時間ほど画面を見ていましたが「フリーズしたか・・」と思うほど遅いのです。しびれを切らして更新作業中に発進すると勝手に作業中断、信号で停車すると勝手に作業再開・・という繰り返しです。車速センサーと連動しているようです。更新作業中にナビ操作可能ですし、エンジンを切っても大丈夫でした。結局中部圏9県分の更新に3日間かかりました。

 対応機種が限定されるなど制限はありますが、でも「便利になりましたねエ~~」・・感動しました!!

Nhztw582008年4月トヨタナビカタログより抜粋 [NHZT-W58.pdf]約5.3MB
 

■無料地図更新サービス マップオンデマンド【2009年4月16日追記】----------------------------

 昨日名古屋から三重県尾鷲市まで出張しましたが、紀勢自動車道 大宮大台IC~紀勢大内山IC  10.4km区間が新たに開通しており、私のナビは道路の無い山中を案内してくれました(笑)。名古屋に戻って10ヶ月ぶりに上記手順で中部9県分の地図データを更新しました。ダウンロードサイト手順も特に変更ないようです。更新に時間がかかることも変わっていませんが、最新データに更新完了しました!

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