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2009年1月31日 (土)

PIONEER F-120 / F-120D

F12001_2  2009年正月休み、ヤフオクで PIONEER F-120 を入手しました。音が良いことで人気機種になってしまったので、入札価格はいつも高騰しますね。欲しいと思ってから一年がかりでようやく私の手元にやってきました。年末年始はオークション参加者が少ないように思います。

 発売当時に購入した後継機 F-120D は今でも持っていて、メモリーボタンの修理詳細を以前に書いた事があります。さらに2台の中古機を入手済みのため、F-120Dは合計3台も手元にあります。

 両機についてはすでに「ひろくんのホームページ」に詳しいレポートがあります。ここでは両機のカタログ、取扱説明書などからスペックを一覧表形式にまとめ、比較しやすいように内部写真を並べてみました。

■F-120 / F-120D 比較一覧表 ------------------------------------------------------

PIONEERF-120F-120D
年式 1982 1985
定価 45,000円 49,800円


FM検波方式 パルスカウント パルスカウント
FM復調方式 D.D.デコーダー D.D.デコーダー
typeⅡ
FM部IC PA3007 PA5008
FM部IC PA5006 PA5006
FM部IC PA5007 PA5007
受信周波数範囲 76~90MHz 76~90MHz
実用感度 mono 0.95μV (10.8dBf) 0.95μV (10.8dBf)
S/N比
50dB感度
mono 1.8μV (16.2dBf) 1.77μV (16.2dBf)
stereo 21.0μV (37.7dBf) 21.0μV (37.7dBf)
SN比
80dBf入力時
mono 96dB 98dB
stereo 88dB 90dB
高調波歪率 wide mono 100Hz 0.0095% 0.008%
1kHz 0.0095% 0.006%
10kHz 0.01% 0.01%
stereo 100Hz 0.015% 0.01%
1kHz 0.015% 0.009%
10kHz 0.05% 0.05%
narrow mono 1kHz 0.09% 0.09%
stereo 1kHz 0.5% 0.5%
キャプチャー
レシオ
wide 0.8dB 0.8dB
narrow 2.5dB 2.5dB
実効選択度 wide 30dB(400kHz) 30dB(400kHz)
narrow 60dB(300kHz) 60dB(300kHz)
ステレオ
セパレーション
wide 1kHz 65dB 70dB
20Hz-10kHz 50dB 54dB
narrow 1kHz 40dB 40dB
20Hz-10kHz 40dB 40dB
周波数特性 20Hz~15kHz
+0.2, -0.8dB
20Hz~15kHz
+0.2, -0.8dB
イメージ妨害比 80dB 70dB
IF妨害比 100dB 100dB
スプリアス妨害比 90dB 80dB
AM抑圧比 70dB 70dB
サブキャリア抑圧比 60dB 65dB
ミューティング動作レベル 5μV(25.2dBf) 5μV(25.2dBf)
アンテナ 300Ω平衡型 300Ω平衡型
75Ω不平衡型 75Ω不平衡型


AM部IC LA1247 LA1247
受信周波数範囲 522~1629kHz 522~1629kHz
実用感度 ループアンテナ 55dBμ/m 150μV/m
外部アンテナ 15μV -
選択度 30dB 25dB(±9kHz)
- -
SN比 50dB 55dB
イメージ妨害比 40dB 45dB
IF妨害比 65dB 70dB

出力レベル/
インピーダンス
FM(100%変調) 650mV/900Ω 650mV/900Ω
AM(30%変調) 150mV/900Ω 150mV/900Ω
電源電圧 AC100V
50Hz/60Hz
AC100V
50Hz/60Hz
消費電力 14W 14W
外形寸法(幅×高×奥行mm) 420×61×317 420×61×312
外形寸法 サイドウッド取付時 - 457×62×312
重量 4.0kg 3.8kg

取扱説明書 取扱説明書 取扱説明書
カタログ 捜索中 1985年3月発行
参考サイト:オーディオ回顧録 製品情報 --
参考サイト:オーディオの足跡 製品情報 製品情報
参考サイト:ひろくんのホームページ 調整方法 調整方法
輸出仕様機 TIC F-90 F-99X
回路図 回路図 回路図
サービスマニュアル 準備中 準備中

F12002_2 F12003_2 F12004_2
F12005_2 F12006_2 F12007_2
F12008_4

F-120F-120D
F12009 F-120 基板全景 F120d09 F-120D 基板全景
F12010 F-120 電源トランス F120d10 F-120D 電源トランス
F12011F-120 電源部 F120d11 F-120D 電源部
F12012 F-120 フロントエンド F120d12 F-120D フロントエンド
F12013 F-120 PA3007 F120d13 F-120D PA5008
F12014 F-120 第2OSC部 F120d14 F-120D 第2OSC部
F12015 F-120 PLL用IC TC9047P F120d15 F-120D PLL用IC TC9147BP
F12016 F-120 ステレオ復調部 F120d16 F-120D ステレオ復調部
F12017 F-120 PA5006 F120d17 F-120D PA5006
F12018 F-120 PA5007 F120d18 F-120D PA5007
F12019 F-120 AM部LA1247 F120d19 F-120D AM部LA1247
F12020 F-120 基板番号 F120d20 F-120D 基板番号
F120l F-120
L-only
L-ch
F120dl F-120D
L-only
L-ch
F120r F-120
L-only
R-ch
F120dr F-120D
L-only
R-ch

■F-120 / F-120D 出音比較 ------------------------------------------------

 F-120、F-120Dともにしっかり調整したつもりですが、それでもWaveSpectraで見るとF-120の方で二次三次の高調波歪が大きく出ます。19kHzのパイロット信号周辺も様子がおかしいです。こんな状態のF-120ですがFM放送は普通に受信できますし音質には明瞭感があります。ただトータル評価ではF-120Dに及びません。

 今回のF-120には調整だけでは解決しない部品の劣化がありそうです。何と言っても20年以上前の製品ですから調整だけで済まそうというのは虫が良すぎるかも・・?別のF-120が入手できたら再挑戦してみます。

【以下の記事は2009年5月23日追記】--------------------------------------------

■F-120(2号機)入手 ---------------------------------

F120201  先のF-120(1号機)はどこか故障箇所があるような個体だったので、もう一台欲しいと思っていました。そんな2009年4月初旬、市内のハードオフでジャンク品を525円で入手できました。ハードオフもたまには行くものですね。ここで買い物するのは実に久しぶりです。

 このF-120(2号機)は外観はすごく良好ですが「メモリーボタンが効かない」ことがジャンク理由でした。ジャンクコーナーで「ヨッシャ~!」とガッツポーズが出たかも?(いい大人が恥ずかしい~笑)。

 メモリーボタンの不調はこの機種固有のトラブルですから、劣化したスポンジを交換してメモリーボタンは簡単に復活しました。続いて「ひろくん様」のサイトで手順を確認しながら再調整を施しました。

■FM 同調点調整「T103 TP17~TP18間電圧=0V」----------

F120205 F120206  ところがFM同調点調整で T103 を目一杯回しても約200mV迄しか調整できません。何だかスッキリしないまま、でも受信周波数ズレは発生しないのでこれ以降の調整を進めてみると、1号機よりもはるかに良好な性能を発揮していると判明しました。容量抜けしている T103 を交換すれば状態の良い完動品になると判断し、1号機から T103 を取り外し2号機に移植しました。

■T-103移植(1号機)→(2号機)----------------------

 F-120の底板には点検蓋がありません。部品の取外しや交換をするには背面パネルを外し基板全体を外して裏返す必要があります。実際に作業するには「よし!やるゾっ!!」というかなりの意気込みが必要です(笑)

F120202F120203 背面パネルの6箇所のネジを外すと、背面パネル全体が分解できます。電源コード~トランスが繋がっているので完全には外れませんが、作業するには充分です。さらに基板上の3箇所のネジを外すと基板が外れます。フロントパネルに繋がったフラットケーブルを残したまま、基板全体を裏返すことができます。

■F-120(2号機)T103 交換後の再調整------------------

 T103によるFM同調点の調整で、TP17からTP18間電圧はほぼ0Vに調整できました。1号機は高次高調波と19kHzパイロット信号周辺の様子が不調を予想させましたが、2号機は本来の性能を発揮しているようです。歪は抑えられセパレーションは実測60dB超です。1号機と比較すると全く別物に聴こえます。

F120207 F120208

 ※不調時の様子は録音素材に残しているので、出音の比較は簡単に検聴できます。

■F-120 と F-120D------------------------------------

 WaveSpectarのグラフを見るとノイズフロアがかなり違いますが、私の耳ではまったく同じに聴こえます。どちらも特に違和感のある出音ではありません。「製造から20年以上経過した電気製品なので、部品劣化による性能個体差は激しい」ということを改めて実感しました。

■【以下、おまけです・・】BLUESSのFMチューナー比較法 ----------------

【FMチューナーが持つ本来性能を確かめる場合】

 ・比較用音源は基準音やスイープ信号が収録されたオーディオチェックCDを使用。
 ・お気に入りの音楽CDも比較用音源として併用。
 ・CDプレーヤーで比較用音源を再生し、アナログ音声出力をステレオ変調器[VP-7633A]
 ・プリエンファシス50usをかけたステレオ信号+19kHzパイロット信号を信号発生器[LEADER 3215]
 ・83MHz搬送波±75kHz偏移、出力60dBの信号を生成
 ・分配器で信号を2系統に分け、一方を [F-120]、他方を[F-120D]に送信
 ・[F-120]/[F-120D] で83MHzにてWIDE/STEREO受信
 ・[F-120]/[F-120D] の音声出力を USBオーディオインターフェイス[UA-101]経由でパソコンへ。
 ・マルチトラックレコーディング対応ソフト[SONAR 6 LE]を使って両機のステレオ音声を同時録音。
 ・WAVファイル化された両機の出力音声をモニター用ヘッドホン[CD-MDR-900ST]で試聴
 ・ヘッドホン出力は[UA101]前面端子を使用。

【実際のFM局を受信したときの音を再現して確かめる場合】

 ・上記方法ではCDの上限22.05kHzまでの信号をFMチューナーに送ってしまいます。
 ・実際のFM局は送信時に15~16kHz以上の音域をフィルターでカットしています。
 ・また各種プロセッサーを介して聴きやすい (本来のCDの音とは違う) 音造りをしています。
 ・この状態を再現する方法として「MultiMax3」というソフトを用います。
 ・比較用CDをあらかじめWAV化しておき、MaltiMax3を通した後でFM変調器に送ります。
 ・コンプレッサー等エフェクト以外に、プリエンファシスをかけることができます。これ重要!
 ・ON AIRモードを使うとWAV化作業を省略できます。
 ・実際のFM放送で聴く「パンチの効いた音」が再現出来ます。

01 02 Ua1011 Mdrcd900st2 Sonar

 チューナーの音質を比較する事は変動要素が多いのでとても難しいですね。一般的には実放送を聴きながらチューナーを切り替えて聴き比べる方法を用いると思いますが、実放送では「聴き返すこと」ができません。UA-101を用いると、192kHzのサンプリング周波数で6系統の入出力を同時に扱えます。ステレオチューナーなら3台同時入力可能ということです。この信号をマルチトラックレコーディングソフトで同時録音してWAVファイルにしておけば、同じ時間軸上でいつでも何回でも聴き返せます。アンプやスピーカーを通すと原音に色付けされるので、検聴にはモニター用ヘッドホンを使います。

 「何もそこまでしなくても・・」 知人からはいつも笑われています(笑)

 

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コメント

BLUESS様 はじめまして
楽しく拝見させて頂いております。
私もF-120を所有しております。
調整をしてみたいのですが、測定器を購入するほどお小遣いをもらっていません。
最近のFMトランスミッタは0.1MHzで周波数を設定できるみたいですが、FMトランスミッタの入力を工夫することで測定器の替わりに(簡易的ですが)なりませんでしょうか?
検索してみたのですが、その様な方にめぐり合えませんでした。やっぱり、信号が汚すぎて使い物にならないのでしょうか?コメント頂けるとうれしいです。

ame様

こんにちは。コメントありがとうございます。

私も中古測定器を入手する前は「ステレオFMトランスミッタ」を使う方法を考えました。

たぶん同調点調整とトラッキング調整だけなら使えるかもしれません。
ただステレオFMトランスミッタの送出時セパレーション性能は25dB程度しかないと思います。これはかろうじて左右の分離が分かる程度です。

F-120のようにセパレーション性能が70dBにも達するチューナーを調整するには、少なくともセパレーション80dB以上のテスト信号が必要です。この壁に直面して「やっぱり本格的な測定器が必要!」と悟りました。

ご参考になりますでしょうか。

BLUESS様

コメントありがとうございました。
やっぱりダメですか。
トランスミッタのセパレーションが25dBとは。。。
定期的に調整に出す方が良いのか、測定器を買うのが良いのか考えてみます。週末会社でやろうかなーw
これからも楽しい記事を楽しみにしています。

BLUESS様

いつも楽しませて頂いております。
高周波はからきし弱いのですが、オーディオが好きで(というより、大好きなハンダづけをしたくて)古いFMチューナーいじりを始めました。変な動機ですね。

皆さん詳しい方たちのHPのおかげで、信号発生器なしでも、結構、いいところまで復活してくれます。ありがたいです。

さて、F-120(2台目)の記事を拝見しましたが、私もF-120で同じ経験をしました。積層セラミックコンデンサを並列接続し、68ピコFで収まりました。(別の機種でひろくんさんがやってました。)

昔のP社トーンの記憶どおりのいい出音(すてきな表現)になりました、ただし、容量抜けはいまでもわずかに進行しているようなので油断できません。

楽しく詳しく鋭い記事を今後もぜひ読ませていただけますようお願いいたします。

ボーズーン様

初めまして。コメントいただきありがとうございます。

「古いバリコンチューナーの修理調整を自分の手で出来るようになりたい・・」

KENWOOD/TRIO以外はメーカーサポートが期待出来ないと悟ってから勉強を始めました。

所詮電気電子の素人ですから大した内容はありませんが、よろしくお付き合いください。

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