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2009年7月 5日 (日)

TRIO KT-9007

Trio_kt9007_01Trio_kt9007_02  以前 KT-8300 をお譲りいただいた方のお知り合いの方から頂戴しました。35年前の製品とは思えないほど外観状態が良いです。まさにオールドトリオ。クラシカルな雰囲気、重厚感あるデザイン、こういうアナログチューナーが大好きです(笑)

Trio1974  KT-9007(1974年)は70年代前半TRIO製チューナーのフラッグシップ機でした。当時の定価は90,000円。大卒初任給 8万円前後の時代です。現在の金銭感覚に換算すると「定価20万円」と思えばイメージしやすいでしょうか。発売当時のカタログ(1974年7月発行)によれば同シリーズに4種類のラインナップがありました。KT-7007以下の機種は中古市場に多く出回っていますが、KT-9007はほとんど見かけません。当時 KT-9007 を購入できた人は少なかったのでしょうね。

Trio_kt9007_09  ・FM/AMとも受信しました。
 ・STEREOランプ点灯、実際にステレオ感もあります。
 ・FMランプ、MUTINGランプが点灯しない。球切れか?
 ・マルチパスメータ、デビエーションメーターも動作OK
 ・Sメーター最大位置でTメーターがセンターにならない
 ・FM同軸アンテナ端子がM型!通信機仕様ですね

Trio_kt9007_10 とりあえず写真を撮って左サイドバーに追加しておきました。YAHOO Groups FMTunersArchiveに輸出機(KT-8007)のサービスマニュアルがありました。休日の楽しみがどんどん増えますが、実際の作業が追いつきません。時間がかかるので、修理調整の様子はまた後日に・・

 

■追記 【2009年7月19日】---------------------------------------

Kt9007003連休の今日だけ休みです。
朝から KT-9007 の分解清掃と簡易調整をしてみました。

・1974年製です。
・ツマミ類はアルミ無垢・・と思ったらプラスチック製でした。
・スケール部を覆う分厚いガラス・・と思ったらペラペラアクリル板でした。
・IF段には見た目ゴツイ「セラミックフィルター」がありました。
・この07シリーズからMPX段のスイッチング信号生成がPLL化されています。
・カタログによるとシリーズの 7007,5007,3007 もPLL化されているようです。
・PLL-IC:μPC33C、MPX-IC:HA1156(回路図では SN76115N )
・現状で軽く調整しただけですがセパレーション50dB近く取れました。
・照明用電球を交換しようとしたところ、簡単なソケット式ではなく特殊な形状・・
・ジャンク機から部品取りするか、いっそLED化するか?
・電球以外は大きな不具合は無さそう。きれいにFMを受信しています。
・電解コンデンサを交換して再調整してみます。やっぱり時間かかります・・

・KT-6005も確認しましたが、セラミックフィルターでした。
・KT-6005のMPX段は IC も PLL も無しでした。

Kt600501 Kt600502 Kt600503

/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

■追記【2009年8月10日】-----------------------------------------

 今日から1週間の夏休みです。ようやくまとまった時間が取れたので作業再開しました。

Trio_kt9007_03 Trio_kt9007_04 Trio_kt9007_05 Trio_kt9007_06 Trio_kt9007_07

■電球交換----------------------------------------------------

 照明電球がいくつか切れています。電球種類を確認するため、正面パネルを分解してみました。

・AC7V/300mA×4個 ダイヤルスケール照明用 (※実測:7.5V)
・AC7V/ 50mA×5個 AM/FM/STEREO/DEVIATION/MUTING の表示用 (※実測:7.5V)

 電球をどうやって取り外すのか・・?しばらく悩みました。電球が載っている基板を外すには、バリコンワイヤを外してフロントパネルを全分解する大掛かりな作業になります。電球交換にそこまでする筈はないだろう・・

Trio_kt9007_31 Trio_kt9007_32 Trio_kt9007_33 Trio_kt9007_34 Trio_kt9007_35

 試行錯誤の末に、白いゴム製のソケットごと手前に引っ張れば電球が抜けると分かりました。電球はゴム製のソケット一体型でした。現在入手できる交換用部品はたぶん無いですね。KT-*007シリーズのジャンク品から部品取りする事にします。KT-*005シリーズとは電球形状が全く違うので流用できません。

■電解コンデンサーリスト---------------------------------------

Trio_kt9007_25  まずは電解コンデンサーを総交換しようと思い、電源部から作業に取り掛かりました。電源トランスの裏側部分です。しかし、配線がゴチャゴチャ絡まっていて電源基板が外せません。製造後に追加されたと思われるコンデンサーがあちこちで宙を渡っています。こういうのを見ると、あまり高級機という感じがしないですね。何だか急にヤル気を失ってしまいました。

 とりあえず動作に不具合は無いので、このまま再調整に進むことに。

■主なパーツ----------------------------------------------------

MURATA CERAMIC FILTER L72-0020-05×2個 セラミックフィルタ
HA1156:PLL MPX用IC
uPC33C:PLL用IC
MP-FJ 変換プラグ:75Ω同軸ケーブル接続用

Trio_kt9007_37 Trio_kt9007_23 Trio_kt9007_22 Trio_kt9007_19 Trio_kt9007_20

■PLL-MPX用ICについて-------------------------------------------

 古い雑誌を調べてみると、1972年頃に初のPLL-MPX用ICとしてMotorola MC1310が登場しています。exjf3eqs様によれば、日立HA1156 と TIのSN76115N は MC1310 のコンパチ品のようです。パイオニアTX-910のカタログには PA1310使用 とありますが、型番からは MC1310同等品と想像できます。

 MPX用ICを手持ちのチューナーで確かめてみました。

 【HA1156】
 SONY ST-5950 , SANSUI TU-707 , TRIO KT-7700 , TRIO KT-9007

 【SN76115N】
 Technics ST-8600

 【HA1156】はその後【HA11223】に進化したのかな?と勝手に想像しています。パーツ単位で見てみると製品の見方が変わって面白いですね。

■各部調整記録---------------------------------------------------

 YAHOO Groups FMTunersArchiveで入手した輸出機(KT-8007)のサービスマニュアルから調整要領のページだけ抜粋しました。10.7MHzをフロントエンドに注入し、オシロで波形を確認しながらIFTコイルを調整する方法です。TP位置を追記した回路図はこちら

 以下の記述は簡略した手順ですが、神経質にならなければこれで充分と思います。セパレーションは42dBほど確保できました。

・MUTING : OFF
・UA101経由で音声固定出力をWaveSpectraに接続
・※FM75Ω同軸端子は M端子です。MP-FJ変換プラグ があると便利です。

調整箇所調整作業
Trio_kt9007_36 【トラッキング調整】
 ・SSG 76MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針76MHz位置で受信
 ・IF基板 VR3 横の TP16 に直流電圧計接続
 ・フロントエンド L8 を調整して電圧最大に
 ・SSG 90MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針90MHz位置で受信
 ・IF基板 VR3 横の TP16 に直流電圧計接続
 ・フロントエンド CT5 を調整して電圧最大に
Trio_kt9007_39 【RF受信調整】
 ・SSG 76MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針76MHz位置で受信
 ・IF基板 VR3 横の TP16 に直流電圧計接続
 ・フロントエンド L1,L3,L4,L6 を調整して電圧最大に
 ・SSG 90MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針90MHz位置で受信
 ・IF基板 VR3 横の TP16 に直流電圧計接続
 ・フロントエンド CT1~CT4 を調整して電圧最大に
Trio_kt9007_38 【IFT調整】
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針83MHz位置で受信
 ・WaveSpectra で高調波歪みを観測
 ・フロントエンド L7 を調整して歪み最小に
 ・IF基板の L5 を調整して歪み最小に
Trio_kt9007_39_2 【IFT調整】
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針83MHz位置で受信
 ・IF基板 L11 横の TP12 に直流電圧計接続
 ・IF基板 L11 を調整して電圧最大に
Trio_kt9007_37_2 【IF GAIN調整】
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 400Hz 30dB
 ・KT-9007 指針83MHz位置で受信
 ・IF基板 TP12 に直流電圧計接続
 ・IF基板 VR1 を調整して音声出力が出現するポイントに
Trio_kt9007_38_2 【MUTING 調整】
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 400Hz 30dB
 ・KT-9007 指針83MHz位置で受信
 ・KT-9007 前面パネルMUTINGスイッチ MUTING 1
 ・IF基板 VR4 を調整してミューティング動作位置に
Trio_kt9007_39_3 【AF 出力調整】
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針83MHz位置で受信
 ・KT-9007 背面 REC OUTジャックに交流電圧計接続
 ・IF基板 VR2 を調整して電圧計1.5Vに
Trio_kt9007_39_3 【Sメーター調整】
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB
 ・KT-9007 指針83MHz位置で受信
 ・IF基板 VR3 横の TP16 に直流電圧計接続
 ・IF基板 L18 を調整して電圧最大に
 ・IF基板 VR3 を調整してSメーター4.5の位置に
Trio_kt9007_40 【VCO調整】
 ・SSG OFF
 ・KT-9007 何も受信しない状態
 ・IF基板 TP5 に周波数カウンタ接続
 ・IF基板 VR2 を調整して 19kHz に
Trio_kt9007_40 【デビエーションメーター調整】
 ・SSG 83MHz 67.5kHz(dev.) 400Hz 60dB L+R
 ・KT-9007 前面パネル デビエーションスイッチON
 ・IF基板 VR3 を調整して メーター位置100%に
Trio_kt9007_41 【セパレーション調整】
 ・SSG 83MHz 67.5kHz(dev.) 400Hz 60dB L or R
 ・KT-9007 指針83MHz位置で受信
 ・KT-9007 音声出力を WaveSpectra で観測
 ・MPX基板 VR1 を調整して 反対CHへの漏れを最小に

■定格(2009年9月5日追記)------------------------------------------------

Kt9007_spec

 

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コメント

二度目になります。PC大変そうでしたね。それにして9007ですか、羨ましい限りです。私の手持ちの3007であれだけの音、9007はすごいものがある事と思います。また8001を修理中で3sk30コンパチとリードリレーを探しているとこす。
8001はセラミックではなく水晶発振器です、9007も多分 水晶かなと思いますがセラミックと水晶の聴き比べなどというのも面白そうです。と ICではないMPXの調整は思ったよりも大変そうです。前回8300の時は8100の修理を終えパルスカウントの音に関心し、アンプのKAを置いてきたとは何と奥ゆかしくも勿体ない(初のツイントランスを)方だと思い今回は9007ですか、ある意味9900よりも羨ましい限りです。くどいですね。すいません。
それからYAMAHAのCT800その後いかがですか、何かの機会に回路図などお持ちでしたらUPしてみて下さい。また楽しみに見させて下さい。

たにまち様
こんばんは。

「KT-3007もいい音してる・・」という事ですね。
いまカタログを詳しく読み直しています。

KT-9007(90,000円)/KA-9006(120,000円)
KT-7007(65,000円)/KA-7006(75,000円)
KT-5007(50,000円)/KA-5006(57,000円)
KT-3007(42,000円)/KA-3006(48,000円)

一世代前のKT-6005(故障品)は持っていますが、
07シリーズは初めて触れる機種です。いろいろ勉強してみます。

P.S.
できればアンプもセットで揃えたいですが、保管場所が限界です・・
もう二度と作られない貴重なチューナーの保護再生に専念しようかと・・(笑)

こんにちは。私は KT-7007 を手に入れました。
惚れました(笑)。アナログレコードをセパレートアンプで鳴らしたような、非常に心にぐっとくる音です。
良くも悪くもカマボコ型の周波数特性ですが、楽器がよく聞こえ、楽器やアンプの種類まで分かるようです。
バブル時代の超高性能チューナーでは絶対出せない次元の音ですね。

古いカタログで9007と7007のスペックを比べてみましたが、そんなに大差は無いように思います。
特にセパレーションとキャリアリークは同一値なので「復調回路の構成は同じ?」と想像しました。

PLL制御の復調回路が組み込まれたバリコン機なら、今でも充分現役で使えますね。
大切にしたい機種が増え過ぎて困ります(笑)

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