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2009年9月22日 (火)

SONY ST-5000F 3号機

St5000f35_2St5000f38_2  メンテナンス完了して現在も愛用しているのが1号機、ジャンク品を修理調整した2号機(知人に譲渡済み)、さらに未着手のジャンク品3号機があります。2008年の年末に5,250円で買ったウッドケース付きのジャンク品でした。誇らしく輝く「Fバッチ」を見るとつい買ってしまいます(笑)。ジャンクの理由は「STEREOランプが点灯しない」事ですがたぶん直せると思いました。ウッドケースが欲しかったのが本音ですが・・

 自宅に持ち帰って確かめると、やっぱりステレオランプは点灯しません。ウッドケース上面は傷が目立ちますが、ウッドケースを外すとボディはほぼ無傷。フロントパネルもかなりキレイです。既にクリーニングされているような気がしました。いつか手入れしようと思いつつ、外したウッドケースを1号機に移植してこの3号機は長期保管状態になりました。

■ソリッド・ステート・フィルターって?----------------------------------

St5000fcf1St5000fcf2St5000fcf3  カタログに記載された「ソリッド・ステート・フィルター」を確かめるために黒いシールドケースを外したのが実はこの3号機でした。MURATA製セラミックフィルターが計8個使われていました。

 半年ぶりに棚の奥から出してきたので、ちょうどよい機会と思い一通り使ってみました。電源コードには1972年の印字があります。やはりSTEREOランプが点灯しません。以下、その復旧過程の記録です。

■100円ショップで買える「暗記用下敷き」が使えます------------------------

St5000f02  動作チェックしながら気付いたことですが、本来は緑色に浮かび上がるガラスパネルが「緑色」ではなく「白色」です。これは怪しい・・。フロントパネルを分解して確認したところ、ガラスパネル両端の緑色塗料がほとんど剥がれていました。
 どうしてこうなるのか?? ST-5140記事でも触れましたが、前所有者がガラスパネルを念入りに清掃されたようです。ただ、清掃しすぎてガラスパネル両端の緑色塗料が剥がれてしまったと想像できます。

 こんな時はどうするか・・これまでの修理経験から学んだ「秘策?」を公開します(笑)。

St5000f03 St5000f00  100円ショップで買える「暗記用下敷き(緑・赤セット)B5サイズ」が役立ちます。緑色の下敷きをガラス厚の約3mmに刻み、ガラス板の両端に装着します。秘策と言ってもこれだけですが、暗記用下敷きに辿り着くまでは苦闘の歴史がありました。これも修行の一環と心得ています(笑)。ちなみに赤色下敷きで「赤色照明」を試しましたがこれは失敗でした。

■電解コンデンサー総交換--------------------------------------------------

St5000f05St5000f06St5000f17  手持ちの電解コンデンサーを使って作業しました。電源部は耐圧50Vのものがこれしかなかったので3300uF×2個。その他はニチコンのオーディオクラス(FG、MUSE)を使いました。電源部以外はオリジナルと同じ容量ですが、耐圧はワンランク上の物を結構使いました。フィルムコンデンサーや半固定抵抗なども交換すればいいな・・と思いつつとりあえず作業完了しました。

St5000f09 St5000f07 St5000f12 St5000f13 St5000f14

■FM局を受信しながらテスターとWaveSpectraだけで調整してみました(愛知県の場合)-----------

 ・82.5MHz(NHK-FM)・・最も高い周波数
 ・80.7MHz(FM-Aichi)・中間の周波数
 ・77.8MHz(Zip-FM)・・最も低い周波数

St5000f22

St5000f23
【OSCトリマ調整】
 ・居住地で安定受信できる最も周波数の高いFM局の周波数に指針をセット
 ・Sメーターに直流電圧計をセット
 ・OSCトリマ(TC5)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)

【OSCコア調整】
 ・居住地で安定受信できる最も周波数の低いFM局の周波数に指針をセット
 ・Sメーターに直流電圧計をセット
 ・OSCコア(L5)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)

 ・この作業を数回繰り返す。
 ・Tメーターがセンターからズレても気にしない。
St5000f22

St5000f23
【RFトリマ調整】
 ・居住地で安定受信できる最も周波数の高いFM局の周波数に指針をセット
 ・Sメーターに直流電圧計をセット
 ・RFトリマ(TC1-TC4)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)

【RFコア調整】
 ・居住地で安定受信できる最も周波数の低いFM局の周波数に指針をセット
 ・Sメーターに直流電圧計をセット
 ・RFコア(L1-L4)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)

 ・この作業を数回繰り返す。
 ・Tメーターがセンターからズレても気にしない。
St5000f22 【IFTコア調整】
 ・居住地で安定受信できる中間周波数のFM局の周波数に指針をセット
 ・Sメーターに直流電圧計をセット
 ・IFTコアを回しながら電圧最大点を見つける。変化ない場合は元に戻す
St5000f25

St5000f24
Centermeter
【レシオ検波調整】
 ・居住地で安定受信できる中間周波数のFM局の周波数に指針をセット
 ・Sメーターが電圧最大になることを確認
 ・レシオ検波コアを回し、Tメーターをセンターに。
 ・チューニングノブを回して左右に少し離調してみる。
 ・離調点が左右対称になるようにレシオ検波コアを調整
 ・Tメーターがセンターからズレた場合はコア横の半固定抵抗でセンターに。

 ※この作業でSTEREOランプが点灯するようになりました。
St5000f15 【Sメーター振れ調整】
 ・居住地で最も強い電波を受信できるFM局の周波数に指針をセット
 ・Sメーターが90%くらいに振れる位置に半固定抵抗調整。
【ミューティング調整】
 ・居住地で最も弱い電波を受信できる遠距離FM局の周波数に指針をセット
 ・ミューティング・オンで回路が動作するように半固定抵抗調整。

■セパレーション調整はやはり無理?----------------------------

St5000f16  MPX基板にある半固定抵抗で左右のセパレーション調整ができますが、ここはどうしてもLchのみ信号とRchのみ信号が必要。キッチリ調整するにはやはり信号発生器が必要です。お持ちで無い場合は触らない方が良いかも。

 ただ信号発生器があったとしても40dBそこそこの性能しか得られないので、これなら聴き慣れた曲が放送されているときに「聴感で調整する方法もあり」と思いました。

 以前私は「山下達郎サンデーソングブック」のジングルをセパレーション調整の素材にしていました。番組が始まって最初のCMが終わり「みなさんこんにちは。ご機嫌いかがでしょうか、山下達郎です・・」というMCが始まる直前に流れる約20秒のジングルを聴きながらセパレーション調整できます。調整機器を持っていなかった頃に編み出したこれも「秘策?」でしたが、測定器入手後に検証してもそんなに悪い結果では無かったです。もっとも測定器の性能も怪しいですけどね。

 クラシック音楽のコンサート番組を聴きながら、楽器の配置を想像して調整する方法もあります。何事も工夫次第。でもFM放送で「オーディオチェック信号」を流してくれる番組があるといいな~と思います。昔はあったような気がしますが・・

■テストポイント---------------------------------------------

電源トランス横にテストポイントが3個あります。

【MPX OUT】
St5000f18 ステレオ復調される前の「FM検波信号」が出ています。サンプリングレートを192kHzにしてWaveSpectraで観測すると、コンポジット信号そのものが波形で見えます。このグラフ(下図左)は「見えるラジオ」を放送しているFM愛知を受信しているところなので、76kHz周辺に文字多重放送の信号と思われる「グラフの盛り上がり」も確認できます。

MpxoutLineout

 本体背面のラインアウト端子からの信号(上図右)をよく見ると、19~22kHz付近が大きく凹んでいる特徴が良く分かります。これはMPX回路終段にあるLPFの特性そのものと思われます。基板には19kHzパイロット信号のキャンセル回路はありませんが、このフィルターでキレイに除去されています。

【+12V CHECK】【+24V CHECK】
St5000f19St5000f20St5000f21  電源基板の半固定抵抗で電圧調整できます。

 

 

■聴いてみて------------------------------------------------

 音質云々は抜きにして、やはり緑色のイルミネーションが最高です。

  照明を落として薄暗くした部屋で、

   お酒をチビチビ呑みながら、

    NHK-FMのクラシック番組をBGMにして、

     次の仕事の構想を練る・・というか、ただボンヤリする。

 大切な放送は別部屋でタイマー録音しているのでボンヤリ聴いていても大丈夫です。今日明日と珍しく連休、のんびり過ごせるシルバーウィークです・・

St5000f31 St5000f32 St5000f33 St5000f34 St5000f24

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■追記 【2009年11月7日】--------------------------------------------

 MPX回路に不具合発生・・。原因調査と修理の過程は別記事にまとめました。

 ■詳細はこちら→

 

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コメント

BLUESS様、
オシロを処分してしまい、信号発生器を持ってない私に非常に参考に
なる内容です。ありがとうございます。

デジタル&アナログテスタだけでは無理だと今まで思っていて、
FM同調点ズレの調整程度しかしませんでした。

各部調整の手引きとして、大変、有難い記事です。
コンデンサー関係は、昨日、発注しました。次の週末、交換作業を行なう予定です。
ノイズが減ってくれることを祈りつつ!

JT様

YAMAHA T-1の記事、拝見しました。
参考にさせていただきます。

「この時期のYAMAHA製品にはネジロック剤が塗布されているようだ・・」
以前ひろくん様がおっしゃっていました。
確かに普通のドライバーでは固くて外せません。
ネジ頭が潰れていないのは、たぶん未開封の証でしょうね。

Kapell様

Kapell様のA&D DA-F9000の記事はずいぶん以前に拝見したことがありました。
今ごろ気が付きました・・失礼しました。

この3号機の記事は、今年8月から書き溜めていたものです。
ちょうどよいタイミング? お役に立てればよいのですが・・。

BLUESS様、
私のBlogにコメントをしましたが、早速引き取らせて頂きました。
ありがとうございます。m(..)m

>以前ひろくん様がおっしゃっていました。
私は「ひろくん様」には(TUNERで)大変お世話になってます。

>確かに普通のドライバーでは固くて外せません。
>ネジ頭が潰れていないのは、たぶん未開封の証でしょうね。

そう思います。私は結局ドリルでネジを壊しました。
もし記事をUPされる時はサービスコンセントへの配線の写真のUPも
ぜひともお願いします。m(..)m
→私が入手したT-1はここの配線の半田付けが汚く酷いものでした
「ぷらっしー様」のものとも違っていました。(どっちも酷い?)

電解コンデンサーの交換を終え、まる1日経ったところです。残念ながら、例のマルチパス・ノイズは相変わらずです。
放送局によってノイズの量がかなり変わります。ST-5000FのノイズがDA-F9000に比べてこれ程多いとは、少々ショックです。それにしてもこのジージー・ジリジリは、気になります。後は調整でどこまで追い込めるかですが・・・。もしかして、どこか半導体に劣化があるのかもしれません。メンテに出してみようかと思っております。
ただ、ST-5000Fの名誉のために申し上げますが、音はDA-F9000よりずっと自然で馥郁とした素晴らしいものがあります。

電源トランス横にあるテストポイント【MPX OUT】からFMコンポジット信号が出ています。

この信号を直接聴いてみてください。ステレオ復調される前のFMコンポジット信号がそのまま聴けます。耳には可聴帯にあるL+R信号がモノラル音声として聞こえます。

これを聴いてノイズがあれば原因はフロントエンドか検波段。
ノイズが無ければ原因は復調回路(MPX段)が疑わしいです。
原因の切り分けになると思います。

因みにモードをモノラルにすると、例のノイズは激減して気にならないレベルになります。NHKのニュースでも、モノラル?のせいかノイズはグッと少なくなり、問題がないです。原因は復調回路(MPX段)ということになるのかも・・・?
いずれにしても、ご指示通りに【MPX OUT】のFMコンポジット信号を聴いてみます。
ご親切に有難うございます。

【MPX OUT】のFMコンポジット信号を聴いてみました。
実に綺麗なノイズのない(を感じない)音です。復調回路(MPX段)が疑わしいということになりますね。

さて、原因の切り分けは出来ましたが、復調回路(MPX段)のどこをどう弄ればいいのか・・・私にはそこまでの技術がありません。(^^ゞ

もし、ご指導頂けましたら幸いです。情報不足等で難しい様でしたら、修理に出そうと思います。

MPX回路の部品がどこか故障しているようですね。

MPX基板は本体裏側にありますが、ここで弄れるのは
セパレーション調整用VRだけです。

私の場合は「壊してもいい」と割り切って部品交換などしますが、
いい加減なアドバイスで大切な機器を壊しては大変です。

専門家による修理に委ねた方が良いと思います。
お役に立てず申し訳ありません。
ソニーサービスが引き受けてくれるといいのですが・・

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