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2010年1月10日 (日)

YAMAHA T-6a

Yamaha_t6a_000  1980年製、当時の定価49,800円のシンセサイザー式FM/AMチューナーです。2009年12月初めに仕事関係の知人から本体のみいただきました。年末不燃ゴミとしてで捨てるつもりだったそうです。ラッキ~! 全体に傷もなく外観はとても良いです。SONY ST-J75 と同様に放送局名の透明パネルを入れ替えることができる機種です。付属品として全国の放送局名パネルがあったはずです。

Yamaha_t6a_003 Yamaha_t6a_004 Yamaha_t6a_006 Yamaha_t6a_007 Yamaha_t6a_008

 実は私も新品購入した T-6a を持っていたのですが、2003年頃にヤフオクで処分してしまいました。チューナーの修理調整が趣味になる前だったので、倉庫にあったアンプやチューナーを片っ端から処分していた頃でした。取扱説明書や付属品の局名パネルなどすべて揃った状態だったのでちょっぴり後悔しています。下の写真は出品したときの商品説明写真です。これを見ると本来の付属品の様子が分かります。

6a1 6a2 6a3    

 以下、2009年末から2010年始にかけて作業していた記録です。

■製品情報--------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡
  →http://audio-heritage.jp/YAMAHA/tuner/t-6a.html

 ・YAMAHA T-960Ⅱ OWNER'S MANUAL ※T-6aの輸出機?
  →http://www.yamaha.co.jp/manual/english/search.php?div=av

 上記 YAMAHAサイトで英語版の取扱説明書が入手できます。その中で T-960Ⅱ という機種を見ると、製品の外観、電球を仕込んだ電源ボタン、その他ボタンの配置や形状、サイズと性能スペック(※下の比較表参照)など同じです。T-6a の輸出機か?と想像しています。

■製品特長(オーディオの足跡さまより引用)----------------------------

 選局時にはPLL方式の正確さを利用し、同調受信時にはPLLを解除して最適同調点にロックするコンピュータ制御のCSL(コンピュター・サーボ・ロックド)方式を採用しています。これにより表示周波数は0.1MHz単位でも実際の選局は0.01MHz単位の高精度となっており、しかも同調時は表示を固定したままPLLを解除しアナログ動作で最適同調点にロックされるため、精密な受信性能を得ています。

 RF段にはDual Gate Mos FETを採用し、IF段には受信状況に応じて自動的にLocal⇔DXを選択するAuto-DX回路を内蔵しています。また検波回路には広帯域にわたり連続性と直線性に優れ、IF信号を直接検波するダイレクトディテクタ方式を採用しており、さらに復調回路にはDC-NFB-PLL-MPX回路を採用しトラッキングタイプ・パイロット信号キャンセル回路やアンチインタフェアレンスPLL回路を伴って、高分解能・高セパレーションを獲得しています。

AM部にはハイゲインAM回路構成とHigh-Q高感度ループアンテナを採用しています。

AM/FM合計10局のランダムプリセットが可能です。選局はプリセット局のワンタッチダイレクト選局のほか、Tuning Modeスイッチを切換える事により、実用レベル以上の局だけをワンタッチで選べる高速オートサーチ選局と、微弱局にも対応したマニュアルステップ選局が可能です。

FM/AM関わらずに次に電源が入った時の希望局を選べるイニシャルステーションセット機能を搭載しています。
シグナル・クオリティインジケータはLocal受信時は3点、DX受信時は2点以下のLED点灯で表示されます。

■分解記録---------------------------------------------------------

 ・ボディを固定する4本のネジは底面にありました。ネジはやはり固いです。
 ・フロントエンドは小さなALPS製パッケージでFM3連相当
 ・ダイレクトディテクタ方式検波 → 広帯域レシオ検波

 ・小さなフロントエンドパッケージは ALPS製
 ・パッケージの蓋を外すと、確かにRF段のFETが確認できます。
 ・OSC部のコイルはボンド漬け、ANT部トリマコンデンサがありません。

Yamaha_t6a_009 Yamaha_t6a_010 Yamaha_t6a_027 Yamaha_t6a_011 Yamaha_t6a_012

 ・FM IF部 IC:IG-03210
 ・FM MPX部IC:LA3381
 ・CSL CONTROL SECTION:LC7210、LA6402A、LE1025

Yamaha_t6a_013 Yamaha_t6a_015 Yamaha_t6a_016 Yamaha_t6a_017 Yamaha_t6a_021

 ・IG-03210 は T-7/T-9 と同じです。T-7のサービスマニュアルには LA2300 と記載あります。
 ・LA3381 のデーターシートを見ると LA3380 とピン互換ありと記載あります。
 ・LA3380 と比較すると、セパレーション性能が チップレベルで55dB→60dB(1kHz)と向上しています。

 ・AM部はディスクリート構成

■調整記録----------------------------------------------------------

 ※T-6aサービスマニュアルは未入手ですが、
 ※T-7 サービスマニュアルを参考にしました。詳細はこちら→
 ※T-70 サービスマニュアルを参考にしました。詳細はこちら→

 ・VT電圧確認
 ・フロントエンドパッケージ横のピンでVT電圧が確認できました。
 ・76MHz= 3.06V(確認のみ)
 ・90MHz=21.21V(確認のみ)
 ・パッケージの蓋を開けてみましたが、小さなコイルの間隔調整は難しいです。
 ・トラッキング調整・・省略しました。

Yamaha_t6a_024 Yamaha_t6a_022 Yamaha_t6a_023 Yamaha_t6a_028 Yamaha_t6a_029

 ・テストポイント(TP)の配線確認
 ・TP-Nvcc = IG-03210-17pin
 ・TP-SOUT = IG-03210-20pin
 ・TP-19kHz= LA3381-13pin
 ・TP-19M = LA3381-14pin

 ・T-102:NOISE CENTER レシオ検波調整
 ・IG-03210 17-20pinに特製Tメーター接続
 ・76~90MHzの範囲で受信局が無い周波数で特製Tメーターがセンターになるよう T102 を調整
  ※ジャンクチューナーから取り外したTメーターに39kΩ抵抗を挟んで使用
  ※T-7サービスマニュアルに準拠

 ・VR106:STATION CENTER調整
 ・TP-Nvcc と TP-SOUT 間に直流電圧計接続
 ・電圧=0V になるよう VR106 を調整

 ・VC101:MONO DIST モノ歪調整
 ・音声出力をWSに接続、高調波歪を最小に

 ・VR103:VCO調整
 ・TP-19kHz(LA3381-13pin)に周波数カウンター接続
 ・TP+12V と TP-19M(LA3381-14pin) を2.2MΩ抵抗を介して直結
 ・強制ステレオモード
 ・周波数カウンタ19kHzになるよう VR103 を調整

 ・T106:SUB LEVEL PLL位相調整
 ・SSGからL-R信号を入力、Lch出力が最大になるよう調整
  ※T-7サービスマニュアルに準拠

 ・VR104:PILOT CANCELL調整
 ・音声出力をWSに接続、19kHzの漏れ信号を最小に

 ・VR101、VR102:SEP セパレーション調整

 ・VR105:FINE CSLファインチューニング調整
 ・TP-K(カソード)と TP-A(アノード)をダイオードで接続(極性注意)
 ・「83.0MHz」→「30.0」となるようVR105を調整

Yamaha_t6a_014_2 Yamaha_t6a_020 Yamaha_t6a_030 Yamaha_t6a_025 Yamaha_t6a_026

■使ってみた印象など------------------------------------------------

Yamaha_t6a_005 ・この時期のYAMAHA製品らしく電源ボタンに電球が仕込まれたタイプ。
 ・選局ボタンは2個の電球で常時全ボタンが緑色照明される。
 ・選択したボタンだけ光る・・といった細工がない。
 ・選局動作が遅い。
 ・選局ボタンを押してから音が出るまで少し時間がかかる。
 ・ファインチューニング動作に時間を要するのか?
 ・オーディオタイマーに連動したプログラム受信機能が無い。
 ・3連LEDの Sメーター(シグナルクオリティメーター)では見映えがしない。

 ・現状で特に不満の無い音が聴けます。(※部品交換なし+再調整のみ)
 ・当時新品購入した SONY ST-J75(部品交換なし+再調整のみ)はまだ持っています。
 ・ST-J75 は手元に残し T-6a を処分した理由を再確認するため両機を比較してみました。

■SONY ST-J75 vs YAMAHA T-6a ----------------------------------------

 ・同じレシオ検波、光る局名パネル、部品交換なし、再調整のみ・・ほぼ同じ土俵で比較できます。
 ・ちなみに T-6a と T-960Ⅱ はスペックが共通です。やはり同一機かな?と想像しています。

 SONY ST-J75YAMAHA T-6aYAMAHA T-960Ⅱ
国内機種 国内機種 輸出機種
年式 1980年 1981年 1982
定価 67,000円 44,800円 $320
受信バンド FM/AMチューナー FM/AMチューナー FM/AM TUNER
FM FM検波方式 レシオ検波 レシオ検波  
FM復調方式   DC-NFB-PLL-MPX  
受信周波数範囲 76~90MHz 76~90MHz 87.8~108MHz
実用感度
(84MHz)
mono 300Ω 1.9μV (10.8dBf) 1.8μV (10.3dBf) 1.8μV (10.3dBf)
75Ω - 0.9μV (10.3dBf) 0.9μV (10.3dBf)
S/N比
50dB感度
mono DX 3.8μV (16.8dBf) 3.5μV (16.1dBf) 3.5μV (16.1dBf)
stereo DX 40μV (37.3dBf) 40μV (37.2dBf) 40μV (37.2dBf)
イメージ妨害比 (84MHz) 95dB 70dB 70dB(98MHz)
IF妨害比 (84MHz) 100dB 80dB 80dB(98MHz)
スプリアス妨害比 (84MHz) 120dB 80dB 80dB(98MHz)
キャプチャレシオ(IHF) 1.5dB   2.5dB(AUTO DX)
AM抑圧比 (IHF) 65dB 60dB 60dB
実効選択度 LOCAL 60dB 40dB  
DX 90dB 90dB 90dB
SN比 mono 92dB 88dB 88dB
stereo 86dB 84dB 84dB
全高調波歪率 LOCAL mono 100Hz 0.05% 0.05% 0.04%
1kHz 0.05% 0.05% 0.05%
6kHz   0.08% 0.08%
10kHz 0.05%    
stereo 100Hz 0.08% 0.05% 0.05%
1kHz 0.07% 0.05% 0.05%
6kHz   0.08% 0.08%
10kHz 0.2%    
IM(混変調)歪率 LOCAL mono 0.05% 0.05%  
stereo 0.07%    
ステレオ
セパレーション
LOCAL 100Hz 55dB 60dB 60dB
1kHz 60dB 58dB 58dB
10kHz 45dB   45dB
周波数特性   50Hz-10kHz ±0.5dB 50Hz-10kHz ±0.5dB
30Hz-15kHz +0.2dB/-0.5dB 30Hz-15kHz +0.3db/-1.0dB 30Hz-15kHz +0.3db/-1.0dB
サブキャリア抑圧比 75dB 50dB 50dB
AM 受信周波数範囲 522~1602kHz 522~1605kHz 516~1614kHz
実用感度 IHF   10μV(48dB/m) 10μV
選択度 35dB 25dB 25dB
SN比 55dB 50dB 50dB
イメージ妨害比 45dB 40dB 40dB
スプリアス妨害比   50dB better than 50dB
全高調波歪率 0.5% 0.4% 0.4%
総合 固定端子
出力レベル/
インピーダンス
FM(100%変調、1kHz) 750mV/600Ω 500mV/5kΩ 500mV/5kΩ
AM(30%変調、1kHz)   150mV/5kΩ 150mV/5kΩ
REC CAL(333Hz) mV/Ω(400Hz) 250mV/5kΩ(333Hz) 250mV/5kΩ(333Hz)
主なIC FM部 IF LA1231N IG03210  
MPX HA11223W LA3381  
AM部 LA1245 DSC  
大型IC   LC7210  
  -  
ACアウトレット 300W MAX 300W MAX 300W MAX
定格電源電圧/周波数 AC100V50Hz/60Hz AC100V/50Hz/60Hz AC120V/60Hz
消費電力 20W 12W 12W
外形寸法(幅×高×奥行mm) 430×80×325 435×72×318.5 435×72×318.5
重量 4.8kg 3.8kg 3.8kg
参考 取扱説明書 取扱説明書PDF 捜索中 YAMAHAからDL可能
カタログ 捜索中 捜索中 捜索中
参考情報 製品情報 オーディオ回顧録 オーディオ回顧録 T.I.C
製品情報 オーディオの足跡 オーディオの足跡 -
回路図等 サービスマニュアル 捜索中 捜索中
 SONY ST-J75YAMAHA T-6aYAMAHA T-960Ⅱ

 ・【データ出典】SONY ST-J75:取扱説明書より抜粋 
 ・【データ出典】YAMAHA T-6a:オーディオの足跡さまより引用
 ・【データ出典】YAMAHA T-960Ⅱ:取扱説明書(英文)より抜粋

 ・SONY ST-J75 と比較すると T-6a はかなり残念な印象です。
 ・見た目が同じでも、受信性能や音質はずいぶん違うものだと改めて実感しました。
 ・SONY ST-J75 の再調整記録は近日中に別記事としてまとめます。

■YAMAHA T-一桁シリーズまとめページ--------------------

 ・1980年前後に発売された T-1からT-9までを 「YAMAHA T-一桁シリーズ」と勝手に命名します。
 ・実機がずいぶん集まってきたので 「まとめページ」 を制作中です。
 ・こちら→ ※閲覧にはワイド画面(水平解像度1280以上)推奨

 

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コメント

私の T-6a の評価は×です。これは以前に触った T-6a の個体が悪かったのかもしれませんが。音質がイマイチなのと、フロントエンドの性能が悪すぎでした。外観はイイのですがね。なお、LA3381 の分離回路を使っている訳ではないと思います。LA3381 は 38kHz 信号抽出だけだと思います。

電解コンデンサを総交換した効果もありますが、
今のところ、T-7/T-9が心地よい音がします。

入門機から高級機まで、価格に応じた性能で製品を
作り分ける事は、ある意味大変なことですね。
当時はそれだけ幅広い需要があったという事ですか。

実はT-7の故障品をまた入手しました。
YAMAHA製チューナーが最近のお気に入りです。

昨日久しぶりに30年近く使用しているT-6aのSWを入れたところ、MUTEがかかったように音が小さくなっていました(REC CALLは正常音量)。それで原因を知りたいと思い、色々ネットを見ていてここにたどり着きました。チューナーも奥が深いですね。元の目的も忘れて結局「ひろくん」さんのページもあわせて半日以上見ていたと思います。1年ほど前にカセットデッキが壊れて修理の真似事をしたのですが、メカ部分が少ないチューナーは自分にはさらに難解な世界です。が、お二方のおかげで、買うか、ダメ元で直すか考える楽しい時間を過ごさせて頂いています。まずはケースを外して中を観察してみます。見た目で分かる故障ならと淡い期待を持って・・

a7m2様

ようこそ、ジャンクチューナーの世界へ、、(笑)

私は古いバリコンチューナーが大好きで、自分で修理調整
したいと思い修行?しています。

私の作業記録は間違いも多々ありそうなので参考程度です。
ひろくん様のサイトで機種別情報をご覧ください。

セパレーション以外はテスターだけで調整できますから
ダメモト、と割り切れば楽しい時間が過ごせますね。


T-6aのケースを外して観察してみました。
見た目で分かるのは、コンデンサの漏液ぐらいでした。
とりあえず交換してみようと思います。

ところでT-6aの取説を所有しています。
作成されている一覧だと捜索中とのことですので、もしよろしければpdfで送付しますが、いかがでしょうか?

a7m2様

T-6a取扱説明書、ぜひお譲りください。

最近はYAMAHAの取説ダウンロードコーナーが充実してきましたが、
T-6aは抜けています。

当方の連絡先は
「左サイドバー → プロフィール → メール送信」
からご確認いただけます。
よろしくお願いいたします。

a7m2様

お送りいただいた T-6a取扱説明書PDFを一覧表に追記しました。

 →YAMAHAチューナー一覧表

これで取扱説明書だけは完結できました。
誠にありがとうございました。

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