フォト
2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

チューナー関連リンク

« XPERIA arc SO-01C 作業記録 | トップページ | Focusrite VRM BOX »

2012年1月21日 (土)

SONY ST-S333ESJ

 ・2011年12月末、ST-S333ESJ 調整のご依頼をいただきました。
 ・333シリーズは以前 ESG と ESA を並べて内部比較したことがあります。
 ・実は、、いつか ESJ を再入手したら 3台比較一覧表を作りたいと思っていました。
 ・今回はちょうど良い機会をいただいたと思いお引き受けしました。

333esj51

■分解清掃、部品交換、再調整------------------------------

 ・動作確認では顕著な異常なし。FM/AMとも受信OK。
 ・特に目立つ傷も無く、サイドウッドはツルピカ光沢。
 ・シャンパンゴールドと光沢サイドウッドの組み合わせは抜群ですね。
 ・何とも言えない高級感を演出しています。

333esj50 333esj53 333esj54 333esj56 333esj55

【作業の特記事項】
 ・表示部の文字や数字がボヤけていたのでフロントパネルを分解。
 ・パネル裏面から表示窓の経年汚れを清掃しました。
 ・バリコン機じゃないのにチューニングツマミは重量級アルミ無垢です。

333esj31 333esj33 333esj35 333esj36 333esj41

 ・電源回路の電解コンデンサ(330uF/50v)→ アタマが膨らんでいたので交換。
 ・メモリー保持用キャパシタ(0.1F/5.5v)→ メモリ保持できないので交換。
 ・念のため音声出力端子のハンダ補強。
 ・ひろくんのホームページ の内容に基づき再調整を実施。
 ・LA1235 同調点調整 実測1.86v → 調整後 0v
 ・もう少しで受信周波数が0.1MHzズレるほどの状態でした。
 ・調整作業で非常に良いコンディションに戻ったと思います。

333esj42 333esj43 333esj44 333esj45 333esj46

■ESA、ESG、ESJ 比較表---------------------------------------

 ・以前 ESG と ESA を並べて比較したことがあります。→ ESG/ESA比較表
 ・この比較表に倣って ESJ内部の写真を撮り、3台比較表を作ってみました。

ST-S333ESG (1989)ST-S333ESA (1991)ST-S333ESJ (1993)
Esg01_2
MPX FILTERのON/OFFが切替可能な「MPX」というボタンがあります。
Esa01
MPX FILTERのON/OFF機能が廃止され、同位置のボタンは「CHARACTER」に変わっています。
333esj01
ボタン配置はESAと同じです。
Esg02
基板の形、大きさ、回路構成、部品の配置などまったく同じです。
Esa02
すぐに分かる違いは使用されているコンデンサー。ESAにはニチコンの緑MUSEが目立ちます。
333esj02
AM部とCONTROL部に違いがありますが、概ねESAに似た印象です。
Esg03
フロントエンド部:ESAと比べるとアース配線がありません。
Esa03
フロントエンド部:シールド板がボディにアースされています。
333esj03
フロントエンド部:アース配線なし。
Esg04
ミキサー部:FET 3SK122
Esa04
ミキサー部:FET 3SK122
333esj04
ミキサー部:FET 3SK122
Esg05
OSC部:使用部品が微妙に違います。
Esa05
OSC部:使用部品が微妙に違います。
333esj05
OSC部:ESAと同じ。
Esg06
アンテナ切替、IF BAND切替にMATSUSHITA製リレーが使われています。
Esa06
同じ構成ですがFUJITSU製リレーに変わっています。
333esj06
ESAと同じ構成です。
Esg07
PLL部:CX-7925B
Esa07
PLL部:ボケていますがCX-7925Bです。
333esj07
PLL部:CX-7925B
Esg08
SST部:RC4558P、NEC D4066BC
Esa08
SST部:RC4558P、MC14066BCP
333esj08
SST部:RC4558P、MC14066BCP
Esg09
MPX部:
Esa09
MPX部:ニチコンの緑MUSEが目立ちます。
333esj09
MPX部:ESAとよく似ているが、部品配置が微妙に異なる。
Esg10
MPX部:SONY CXA1064
Esa10
MPX部:SONY CXA1064
333esj10
MPX部:SONY CXA1064
Esg11
DET部:MITSUBISHI 5220、C1163HA
Esa11
DET部:MITSUBISHI 5220、C1163HA
333esj11
DET部:MITSUBISHI 5220、C1163HA
Esg12
IF部:SANYO LA1235
Esa12
IF部:SANYO LA1235
333esj12
IF部:SANYO LA1235
Esg13
MPX FILTER ON/OFF切替用リレー
Esa13
MPX切替機能が省略されているのでリレー無し
333esj13_2
要チェック
Esg14
AM部:SANYO LA1245
Esa14
AM部:SANYO LA1245
333esj141
AM部:SANYO LA1247
- - 333esj142
基板裏面:AMステレオ用IC MC13022
Esg15
CONTROL部:SONY D75108CW、NECD4011BC
Esa15
CONTROL部:SONY D75108CW、MC14011BCP
333esj151
CONTROL部:表面:MC14011BCP
- - 333esj152_3
基板裏面:CONTROL部 SONY D75116H
Esg16_2
電源部:2200uF 63V 85℃ NEGATIVE BLACK。向う側に1000uF 63V 85℃ AVF
Esa16
電源部:2200uF 63V 85℃ NEGATIVE BLACK。向う側に1000uF 63V 85℃ MUSE
333esj16
電源部:2200uF 63V 85℃ NEGATIVE BLACK。向こう側に1000uF 63V 85℃ MUSE
Esg17
電源部:2200uF 63V 85℃ NEGATIVE BLACK。向う側に1000uF 63V 85℃ AVF
Esa17
電源部:2200uF 63V 85℃ NEGATIVE BLACK。向う側に1000uF 63V 85℃ MUSE
333esj17
電源部:2200uF 63V 85℃ NEGATIVE BLACK。向う側に1000uF 63V 85℃ MUSE
Esg18
電源部
Esa18
電源部
333esj18
電源部
ST-S333ESGST-S333ESAST-S333ESJ

 ・大きな違いはAM部です。
 ・ESJ はAMステレオ対応機、ESGとESAは非対応機。
 ・ESJの基板裏側に AMステレオ用IC MC13022 がありました。
 ・裏面にはもう一つ CONTROL用IC D75116H。ESG、ESA よりも随分小型化されています。

■FMチューナーの記憶------------------------------------------

 ・1980年代、333シリーズはモデルチェンジの度に新製品を買っていました。
 ・ESXⅡ→ ESG → ESA → ESJ、、思えばホントにバブリーな時代でした。
 ・チューナーに限らず新製品が出るたびに購入し、古い機材は倉庫保管。
 ・不用品を雑誌の「売ります買います」のコーナーに出したこともありました。

 ・2000年頃だったか? F-777 が生産終了になると聞き、慌てて2台目確保に走りました。
 ・店頭で買えるまともなチューナーは F-777 か SA50ES しか残っていなかったです。
 ・「もうどのメーカーもチューナーの新製品は出さないだろうね、、、」
 ・馴染みのオーディオショップ店主としみじみ話したことを覚えています。
 ・そのオーディオショップも随分前にシャッターを下ろしました。

 ・当時の私は ESA/ESJ よりも ESG の方が音が良い、、と感じていました。
 ・検波方式の違いやMPX回路の違いなど知る由も無く、単なる印象だけでしたが、、
 ・こうして並べてみると、電解コンデンサのグレード、MPXフィルター有無の影響だったかも??
 ・そして今、同じ条件で3台を聴き比べていますが、、、
 ・違いは、、まったく、、分りません、、あれ??
 ・20年も経てば機器の劣化だけでなく、私の聴力もずいぶん劣化しているようです、、

■おまけ、海外機の型番メモ-------------------------------

 ・555、333シリーズの海外モデル命名基準が不可解です。
 ・今までコツコツ調べた内容を掲載しますので、間違いあればご指摘ください。

国内モデル海外モデル
ST-S555ES ST-S555ES
ST-S555ESX ST-S800ES
ST-S333ES ST-444ES
ST-S333ESX ST-S700ES / ST-444ESX Euro-model
ST-S333ESXII ST-S730ES
ST-S333ESG ST-S???ES
ST-S333ESA ST-S770ES ??
ST-S333ESJ ST-S707ES ??
ST-SA5ES ST-SA5ES
ST-SA50ES ST-SA50ES

■MPXフィルターの有無-------------------------------------

 ・ESG にはMPXフィルター ON/OFF スイッチがあります。
 ・標準で OFF 状態、必要があれば ON にするという使い方でした。
 ・ESA/ESJ ではこのスイッチは廃止され、常時ON の状態になりました。
 ・試しにホワイトノイズを信号発生器から送信し波形を比べてみました。

333esg1

333esg2

333esj_2

 ・ESG で MPXフィルターの ON/OFF を切り替えて聴き比べてみると、、
 ・OFF状態で聴きながら ONに切り替えると、高域が行き詰まった閉塞感を感じます。
 ・16kHz以上は聴こえない私の劣化した耳でも違いはハッキリ分かります。
 ・でも、ON/OFF を聴き比べないと気が付かないかもしれません。
 ・それにしても ESA/ESJ が何故常時ON の設定なのかな?
 ・ESGの電解コンデンサをオーディオクラスに交換したら、、、最強の333になるかも??

 【MPXフィルターとは】~ESG取扱説明書より抜粋~

「FM放送をドルビーNR録音するときに、ステレオ信号中の19kHzのパイロット信号と38kHzのサブキャリアをカットし、ドルビーNR回路の誤動作を防ぐためのものです。ドルビーNR録音するときはMPX FILTERボタンを押してONにします。ただしデッキにMPX FILTERスイッチがあるときは、本機のMPX FILTERはOFFにし、デッキ側で操作します。またドルビーNR録音しないときや、DATで録音するときもMPX FILTERはOFFにします。受信している音をそのまま忠実に録音できます。」

333esj29

 

« XPERIA arc SO-01C 作業記録 | トップページ | Focusrite VRM BOX »

ピュアオーディオ」カテゴリの記事

コメント

なんだか久しぶりに見る近代的チューナーですね(笑)
3台並べての記事とは大変なことで驚きです!
以前友人から貰った333ESA?はハンダ割れに驚いたのと調整というものの観念がなくて処分してしまい後悔しました
このあたりの機種はまだまだ大切に使ってる人も多いのではないでしょうか
しかしメーカーには直せる人もいなくなっていくのでしょうね…それこそシニアエンジニアの活躍の場と思うのですがね…
比較試聴の結果は…予想通りですか(笑)昔ほど我とか拘りが強くないのか気にならないかも…
アドバイス頂いたTUー610のVCO周波数は出ませんね…電圧測定すると連続可変してますが?ステレオランプの点く中間で良しとしました(汗)お手数をおかけしまして有り難うございます
610は非常に受信能力が良くて音づくりも上手いという印象ですね ジャズ ポップスに相性よいです
基板をよく見たら基板の番号が同じでも仕様違いがあるという事ですね…小さい基板を裏返しましたが基板裏の補正追加部品が泣かせます(笑)

>なんだか久しぶりに見る近代的チューナー、、

ホントですね。
最近は30年~40年前のチューナーやレシーバーを弄っていたので、
20年前(1993)のESJが何だか最新型のように見えてしまいます、、(笑)
デザインにしても性能にしても333シリーズはどれも良いチューナーだと思います。

この時代はどれも同じですが、この行き過ぎな拘り過ぎなところがあれこれ思い馳せるのに丁度良いですね。

極シンプルでも良音は出るでしょうが、名刺の半分にも満たないデジタルアンプなんて寂しい限りです。

333ESシリーズは10台ほど見ましたが、100%例外なく、銅アースバスバーのハンダ部にクラック(またはその兆候)が生じていました。おそらく設計ミス(基板とバスバーの熱膨張差による応力発生を考慮しなかった)と思われます。
http://photos.yahoo.co.jp/ph/marantz7/vwp?.dir=/f56b&.dnm=5da0.jpg&.src=ph&.view=t&.hires=t
確認された上で、必要であれば修正しておいたほうが将来安心かも知れません。

ふ゛り様
弄って楽しい、聴いて楽しい、眺めて楽しい
最近は音質云々よりも三拍子揃った楽しい道楽という感じです。
ステレオ誌の付録デジアンは弄って楽しいのですが、、、それだけかな、、

いな様
アドバイスありがとうございます。
ルーペで再確認したところ、ヘアクラックが2か所見つかりました。

拙宅では、エアチェック用のリファイレンスとしてこのESJを使っています。以前ESGをもっていたこともありますが、ESGのほうがガッツのある音というかどちらかといえば好みでした。

さらにCDR-HD1300で録音すると、ADコンバータのせいか、さらに薄口になってしまうのが我慢できず、MDS-JA333ESでAD/DAという変則的な使い方をしていたり(笑)

サンスイのTU-α707iが“好音質”でした。

たかむら様

CDR-HD1300の事は分かりませんが、CDR-HD1500では ADC/DAC が1チップになっている旭化成マイクロシステムAK4528VFでした。24bit/96kHzを謳うサウンドカードやUSBオーディオインターフェイスによく使われているものです。スペックを見るとADCの性能はちょっと見劣りしますね。でもソースがFMチューナーならそんなに気にすることも無いか、、と割り切っています。

私はα707Rを当時新品で買いました。α707シリーズもPLL検波+LA3450。333シリーズと良く似た構成で良い音でした。

>・OFF状態で聴きながら ONに切り替えると、高域が行き詰まった閉塞感を感じます。
ESA以降の機種でMPXフィルター(LPF301)をパスするにはピン1への入力(Rch)を
R314へ、ピン13への入力(Lch)をR315へ直接入れてやればできると思います。
その際、ピン5、9のLPF出力はカットしておきます。

>・ESGの電解コンデンサをオーディオクラスに交換したら、、、最強の333になるかも??
ならないんじゃないかなぁ。音に直接関連している電解コンデンサはほとんど
無いですよね。むしろ、LPF301が曲者でLPF301を使っていない(オペアンプで
構成している)ESXIIの方が音も特性も良いような気がします。個人の感想です(笑)

うなぼー様

アドバイスいただきありがとうございます。
ESAの回路図を見るとご指摘の通りですね。

LPF301を外して回路を直結しようか、と考えたことがあります。
でも ESG でFM局を聴きながら MPXフィルターON/OFFを比べても
違いが分からないので、「まあいいか、、」になっていました。
ESAのジャンク品を入手したら実験してみます。

ご無沙汰しています。

「おまけ、海外機の型番メモ」で、333ESGの海外モデルはST-S333ESGのままで良いようです。
英語版smの機種名表記は333ESGになっていますし、海外のマニアの記事でも333ESGと記述されていますので、多分間違いないと思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/140763/53789729

この記事へのトラックバック一覧です: SONY ST-S333ESJ:

« XPERIA arc SO-01C 作業記録 | トップページ | Focusrite VRM BOX »