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2012年2月 4日 (土)

PIONEER TX-8900

 ・2012年1月上旬、ヤフオクで800円のジャンク品を入手しました。
 ・掲載された商品写真を見るとフロントパネルは傷だらけ。
 ・背面のAMバーアンテナは根元から折れているような、、
 ・電源は入るものの動作未確認という品物でした。
 ・実は以前から安い TX-8900 か TX-8900II のジャンク品を探していました。

Tx8900_43

■製品情報-------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TX-8900 1975年 65,000円
 ・Tuner Information Center TX-9500 1976年 $400
 ・上記サイトで TX-9500回路図と調整要領が入手できます。
 ・TX-8900実機とTX-9500回路図を照合しました。
 ・結果は TX-8900 = TX-9500 と言えそうです。

Tx8900_41 Tx8900_42 Tx8900_44 Tx8900_45 Tx8900_46

■分布定数形遅延線検波-------------------------------------------------

 ・この検波方式は PIONEER F-26 を入手したときに少し勉強しました。→過去記事
 ・パイオニアではこの方式を「超広帯域直線検波」とカタログに表記しています。
 ・その後、改良型として「Parallel Balanced Linear Detector:PBLD」が登場します。

 【超広帯域直線検波搭載機】
  ・Pioneer TX-9900    1974年 140,000円
  ・Pioneer TX-8900    1974年  65,000円
  ・Pioneer EXCLUSIVE F-3 1975年 250,000円
  ・Pioneer TX-8900Ⅱ   1976年  65,800円

 【Parallel Balanced Linear Detector P.B.L.D. 搭載機】
  ・Pioneer F-26      1977年 135,000円
  ・Pioneer F-007         1978年  95,000円

 ・並べてみると 1974年~1978年のパイオニア機、しかも上位機種ばかりです。
 ・国産チューナーに分布定数形遅延線検波を採用したのはパイオニアだけだった?
 ・そのパイオニアも1979年以降は F-700、F-120などパルスカウント検波に移行しました。
 ・他メーカーが分布定数形遅延線検波を採用しなかった理由は? 
 ・結局パイオニアも撤退した理由は?
 ・今さらですが、チューナー考古学的?にはちょっぴり気になります。

■TX-9500ブロック図------------------------------------------------------

Pioneer_tx9500_bd

 ・HA1137のクアドラチュア検波はメーター駆動とミューティング制御用。
 ・WIDE/NARROW で検波方式を使い分けているわけではないようです。
 ・後継機 TX-8900II では WIDW/NARROW 切替機能が追加されています。

■分布定数形遅延線検波:実機と回路図--------------------------------------

Pioneer_f26_20 Tx8900_19

■作業記録1:動作確認--------------------------------------------------

 ・重量9.1kg。第一印象は「でかい、重い、、」。
 ・背面AMバーアンテナは取付台座が壊れていました。
 ・電源投入OK。スケール部の照明点灯。
 ・FM/AM とも何も受信しない。局間ノイズも出ない。
 ・Sメータ、Tメータとも全く振れず。
 ・録音レベル設定用のテストトーンも出ない。
 ・やっぱり、、故障品でした、、

■作業記録2:電源部ヒューズ交換-----------------------------------------

 【症状】
 ・照明が点灯するだけ。チューナーとして全く機能しない。

 【原因究明】
 ・まずは回路図で電源部を確認。
 ・電源基板 7pin=7.5v → 8.1v ※照明用電源、これはOK
 ・電源基板 2,3,4pin=13v → 0v
 ・電源基板 5pin=-13v → 0v
 ・回路に供給される 13v と -13v が出ていない。これじゃ動かない。
 ・順番に辿ってみるとヒューズ(800mA)2本が断線していました。

Tx8900_14 Tx8900_16 Tx8900_17 Tx8900_31 Tx8900_32

 【修理】
 ・切れたヒューズを手持品(1A)に交換。
 ・FM/AMとも受信動作を始めました。
 ・AMは背面のバーアンテナで受信できました。
 ・テストトーンも出ました。
 ・よかった、、とりあえず第一段階クリア。

 ・最初にカバーを開けたとき、既にIC表面のホコリを拭き取った痕跡がありました。
 ・内部を弄った先人がいたようです。
 ・ヒューズが2本も切れた原因は?何があったのか気になります。

■作業記録3:照明用電球交換--------------------------------------------

 ・スケール部を照らす電球4個のうち、両端2個がタマ切れでした。
 ・中央の2個はTメーター、Sメーターの照明を兼ねています。
 ・8V/0.3Aタイプ。
 ・カー用品店で買った12v/0.5wに交換しました。
 ・明るさが微妙に違いますが、まあ気にならないです。

Tx8900_21 Tx8900_22 Tx8900_23 Tx8900_24

■作業記録4:STEREOインジケーター電球交換-------------------------------

 ・ヒューズ交換後のFM受信チェックでSTEREOランプが点灯しないことが判明。
 ・取り外して電球確認 → 6v/0.08A麦球。
 ・ジャンクチューナーから取り外した電球類を大量保管しています。
 ・定格の分からない電球が多いので、仮装着しながら同等品を見つけて交換しました。

Tx8900_25 Tx8900_26 Tx8900_27 Tx8900_28

■作業記録5:分解清掃--------------------------------------------------

Tx8900_20 ・フロントパネルを分解したところ、裏面に日付印字あり。
 ・50.9.10 → たぶん昭和50年9月10日ですね。
 ・パネルの生産日か、組み立て日か、、昭和50年=1975年。
 ・パネルは5mm厚アルミ板、チューニングつまみもアルミ無垢。

■作業記録6:受信調整--------------------------------------------------

 ・TICで入手した調整要項に従い各部調整しました。
 ・以下、ポイントのみ列記します。

 ・FM5連、AM3連。高級そうなフロントエンド。
 ・FM受信調整用トリマは裏面に実装。
 ・フロントエンド調整は底板を外して裏面から実施。

Tx8900_01 Tx8900_02 Tx8900_03 Tx8900_08 Tx8900_09

 ・HA1137:Tメーター、Sメーター、ミューティング用
 ・M5109P:分布定数形検波回路の要となるIC
 ・T1(下段コア)→Tメーターオフセット調整(センター調整)

Tx8900_10 Tx8900_11 Tx8900_12 Tx8900_14_2 Tx8900_47

【メイン基板】
 ・17pin:Sメーター確認
 ・13pin-14pin:Tメーター確認
 ・VR1:ミューティングレベル調整
 ・VR2:Sメーター調整
 ・VR3:検波調整(高調波歪を最小に)
【MPX基板】
 ・MPX-IC:HA1156
 ・基板の11番端子:VCO確認用TP(19kHz)
 ・VR1:VCO調整
 ・VR2:セパレーション調整
【RECレベル調整】
 ・83MHz,60dB、音声出力端子の電圧測定:0.62v
 ・VR1:電圧半分に、またはWSでレベル-6dBに
 ・テストトーンは約1.3秒間隔でON/OFFを繰り返す
【AM部】
 ・フロントエンド調整用トリマが基板側に置かれている。

Tx8900_07 Tx8900_04 Tx8900_06 Tx8900_13

■使ってみて------------------------------------------------------------

 ・FMは遠距離受信の目安にしているNHK-FM岐阜が感度良く受信できます。
 ・受信性能は素晴らしく良いです。
 ・ただ、感度良く受信できる地元FM局でも高音域に僅かに「サー」というノイズが乗る。
 ・AM放送はノイズ少なくクリアに受信できます。
 ・受信感度良好、良い音が出てきます。
 ・テストトーン機能が凝っていて、約1.3秒間隔でオン/オフを繰り返す。

Tx8900_40

 ・個人的にはアクセントが少ないこのフロントマスクはあまり好みではありません。
 ・無機質と言うか、単調な照明も加わって全体に高級感が感じられないです。
 ・しかしこれがシンプル派には好評かもしれません。

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コメント

昨日SX-737の記載にレスさせていただきましたが、これまた、つい最近当方もTX-8900の下位機種のTX-8800のジャンク品を手に入れました。高校生の頃、初めて8800や8900のアンプ、チューナーを見たときは、それまでの垢ぬけないデザインから一気にモダンな雰囲気になり、かなり衝撃をうけました。このシリーズはアンプとチューナーを上下に並べるとなんともいえない趣を感じますね。当方はSA-8800、TX-8800の2台で2500円でした。

ゴンザレス様
コメントいただきありがとうございます。

レコードが高価でなかなか買えなかった頃、そう1970年代、、
FM雑誌の番組欄を見ながらFMエアチェックに精を出していました。

今ではCDやBD/DVDが簡単に手に入る時代になりましたが、それでも
CD化されていない貴重なライブ音源をNHK-FMが無料で流してくれます。
民放では山下達郎氏のサンソンが「最高の選曲と最高の音質で、、」です。
こちらも最高の受信環境を整えて聴かないと失礼にあたる、、
なんて、勝手に解釈してチューナー道楽三昧です、、(笑)

TX-8800IIを確保していますので近日中に調整方法をアップします。


はじめまして、古いオーディオ初心者です。
最近、古いオーディオに興味を持つようになり、ヤフオクなどで古いオーディオを買いあさっています。転売目的ではなく、100%趣味です。
いつも貴殿の修理レポートを参考にさせていただいています。
低レベルな質問で恥ずかしいのですが、もし可能でしたらご教示いただけると助かります。
貴殿の修理レポートでTX-8900に興味を持ち、ヤフオクでTX-8900を買いました。290円でした。
AMが全く音が出ず、チューニングタイヤルをいくらまわしてもsignalメータも微動だにしません。
意味もわからず回路図に電圧値が書いてあるからという理由だけでHA1138の足の電圧を調べてみました。
1、3、4、5、12番は回路図の数値と計測値はほぼ同じでした。
8番は回路図0.89Vのところ計測値は2Vでした。
9、10、11、13、14、16番は、計測値はほぼ0Vでした。
これは一般的にはIC(HA1138)の故障ということなのでしょうか。
ご教示いただけると助かります。

ちなみに、私のTX-8900ですが、届いた当初は右側からの音が極端に小さかったです。素人なりに調べてみたら、MUTEリレーの不良でした。分解清掃できるかなと思いリレーのカバーを取ってみたら分解出来なさそうでしたので、リレーを取り払い直結しました。
直った~と思い気分良くFM放送を1時間ほど聴いていたらガソゴソというウィスカ現象が疑われる雑音が発生し始めました。調べたところ原因はMPX基板のトランジスタのウィスカ現象でした。とりあえず錆取りをしたら雑音は発生しなくなり、今のところ快調です。原因分析には貴殿が上げられている「TX-9500ブロック図」が非常に参考になりました。ありがとうございます。


chappy 様

>AMが全く音が出ず、チューニングタイヤルをまわしてもsignalメータも微動だにしない、、

TX-810で経験した症状とよく似ています。この時はHA1138を交換して復活しました。

ただ、HA1138自体の故障か?それとも周辺部品の故障か?電圧値だけではちょっと分からないです。

TX-810で苦戦した以下の記録が参考になるかもしれません。

PIONEER TX-810 (1)

PIONEER TX-810 (2)

ご回答ありがとうございます。
ブラックボックス化されているものですので、まともに動いているものを1台用意して色々試してみるのが有効そう(楽しめそう?)ですね。ありがとうございます。

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