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2012年3月10日 (土)

LUXMAN T-300V (2)

■前回の記録-------------------------------------------

 ・LUXMAN T-300V
 ・LUXMAN T-300V ノイズ研究記録(別掲記事)

■SCAとは ~FMチューナ・マニュアル 黒川晃著(初版昭和53年)P23、P361より抜粋引用~

Fmmanual SCAとは Subsidiary Communication Authorization の略で、FM放送局が本来のFM放送のほかにもう1チャンネル別の放送を付帯して送るものです。現在アメリカでは全FM放送局の25%に当たる950局以上がこのSCAの免許を受けているといいます。SCA業務が許可されたのは1955年ですが、この当時のアメリカはテレビ放送が急速に発達し、FM放送業界が非常に苦しい状況に立たされたため、それを救済する目的だったのです。
 アメリカにおける現在のSCA業務による放送内容は、そのほとんどがBGMで、ちょうど日本における有線放送に似ています。SCA放送を聞くためにはその放送局と契約を結び専用受信機を借りるというシステムになっています。

 アメリカではすでに実施されていますが、わが国ではまだ許可がおりていません。SCA業務には上記のほかいろいろなものが考えられています。たとえば気象通報とか交通情報などです。また最近ではFAXを送ることも計画されていますし、ディスクリート4ch放送をする場合にも利用されます。
 SCAの送り方は 67kHz の副搬送波を挿入し、それを±8kHz周波数変調し、それで主搬送波(メインキャリア)を10%変調します。したがって、ステレオ放送でSCAがあるときには、メイン信号で80%、サブ信号で80%、19kHzパイロット信号で10%、そしてSCAで10%変調という配分にします。図を参照してください。(※図は省略)
 日本ではまだ送られていませんが、もしこのSCAが始まると、つぎのような問題点の発生が予想されますので、メーカーでは以前からこの対策を講じたものを市販していますが、はたして大丈夫でしょうか、、、。

(1) (L-R)信号の最高周波数は53kHzとなり、これとSCAの67kHz±8kHzとの間でビートを作るおそれがある。
(2) MPXの38kHzスイッチング信号の第2高調波76kHzとSCA信号との間でビートを作る。
(3) パイロット信号19kHzの第3高調波57kHzとSCAとの間でビートを作るおそれがある。

   ※注意:上記内容は出版された昭和53年(1978年)当時のものです。

■FM多重放送-----------------------------------------------------

 ・民放FMの文字放送(見えるラジオ)と NHK-FMのVICS(交通情報)がFM多重放送です。
 ・192kHz対応のインターフェイスがあればFM多重信号を WaveSpectra で確認できます。
 ・確認にはマルチパスH端子、あるいは4chデコーダー用端子の信号を使います。
 ・これらの端子からは検波回路で得られたコンポジット信号がそのまま出ています。

T300v_11 T300v_12

 ・FM多重放送ではサブキャリアとして76kHzを使っています。
 ・76kHz前後に出現する信号の盛り上がりが変調されたFM多重信号と思われます。
 ・192kHz対応のオーディオインターフェイスがあれば上限96kHzまで観察できます。
 ・波形の動きを見ているだけで結構楽しいですよ。

Fmdarc

■他の古いチューナーではどうか?-------------------------------

 ・MPX部がIC化されていない古いチューナーでは T-300V と同様の事例がありそうです。
 ・手持ちのチューナーでは以下の2台がディスクリートMPXでした。

 ・SONY ST-5000F(1971)
 ・SONY ST-5130(1971)

 ・私は古いFMチューナーが大好きですが、今までノイズが気になったことは無かった、、
 ・もしかしたら、ノイズに気が付かなかっただけか?
 ・念のため ST-5000F と ST-5130 を再調整した上で聴き直してみました。
 ・どちらもMPX部が IC化される以前の古いタイプの機種です。
 

■SONY ST-5000F------------------------------------------------

St5000f St5000f38khz
St5000f2 St5000f1

 ・38kHz生成過程で57kHz、76kHzが発生している。
 ・無音時に僅かに「チリチリ」音がするが、でも状況は3局とも同じ。
 ・ST-5000F 回路図

■SONY ST-5130-------------------------------------------------

St5130 St513038khz
St51302 St51301

 ・38kHz生成過程で57kHz、76kHzが発生しているが可聴帯域に気になるノイズなし。
 ・無音時の静寂さは ST-5000F より優秀。状況は3局とも同じ。
 ・ST-5130 回路図

■LUXMAN T-300V------------------------------------------------

T300v_n2 825q305c
T300v_18 T300v_07

 ・状況は前回報告の通り。
 ・38kHz生成過程で57kHz、76kHzが発生、可聴帯域にノイズ問題発生。
 ・T-300V 回路図

■T-300V ノイズ発生の仕組み(想像)----------------------------

 ・MPX回路でコンポジット信号に含まれるパイロット信号(19kHz)を抽出。
 ・パイロット信号(19kHz)を二逓倍してスイッチング信号(38kHz)を生成。
 ・この過程でパイロット信号の高調波 57kHz(3次)、76kHz(4次)が発生。
 ・FM多重放送ではコンポジット信号の76kHz前後にFM多重信号が加わっている。

 ・ここまでは ST-5000F、ST-5130、T-300V とも同じ。
 ・以下は T-300V だけで発生している問題。

 ・発生した4次高調波(76kHz)がFM多重信号を復調してしまう。
 ・復調されたFM多重信号は人間の耳にはノイズとして聴こえる。
 ・FM多重放送が無い場合、76kHz前後に信号は存在しないのでノイズは発生しない。

■研究課題------------------------------------------------------

 ・MPX部がIC化されていない古いチューナーは全部ダメ、、ではないようです。
 ・ノイズが発生するT-300V。 発生しない ST-5000F と ST-5130。
 ・違いはどこにあるのか??? 面白いですね、、興味は尽きません。

 ・FM多重放送に起因したノイズ問題は KT-9900 と L-01T で知られています。
 ・cooltune様のL-01T記事に詳しく解説されています。

T300v_31

 

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