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2012年3月21日 (水)

TRIO KT-7007

 ・2012年3月、KT-7007 の調整依頼をいただき、お引き受けしました。
 ・同シリーズの KT-9007KT-5007 は過去記事にあります。
 ・カタログを見ると KT-9007/7007 と KT-5007/3007 の間にずいぶん性能差あります。
 ・いつか KT-7007 を入手したら内部を見てみたいと思っていました。

Kt700701

■製品情報----------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-7007 (1974年発売、65,000円)
 ・1974年発行、TRIOカタログ
 ・輸出機 KENWOOD KT-6007 (1974, $320)

■作業前確認--------------------------------------------

 ※本機はステレオランプが点灯しなかったそうで、依頼者がすでに以下の修理されています。
  ・電源スイッチ(黒色)交換済み。
  ・電解コンデンサほとんど交換済み。
  ・2SC1345(J)は 2SC1845(F)に全て交換済み。
  ・HA1156 新品に交換済み。HA1156は若松通商で入手できるそうです。
  ・これによってステレオランプが点灯したそうです。
  ・従ってあとは受信調整だけ、という状況でした。

Kt700700 Kt700703 Kt700704 Kt700705 Kt700708

 ・電源コードの印字 1974
 ・天板に帯状のサビが出ているが、その他はかなり状態が良い。
 ・フロントパネルは清掃済みのようです。
 ・サイドウッドも致命傷なし。
 ・電源OK。FM/AMとも受信OK。STEREOランプ点灯。
 ・ランプ切れなし。メーター動作OK。
 ・75オームアンテナ端子は KT-9007と同様にM型、まさに通信機仕様です。

 ・MUTING オンにしても局間ノイズが消えない。
 ・FM受信時の指針が周波数目盛りと約0.2MHzずれている。
 ・AMの受信感度がかなり悪い。

■内部確認----------------------------------------------------

 ・フロントエンドを覆う金属製カバーが外れません。
 ・外そうとすると、糸が巻かれたプーリーにどうしても引っ掛かります。
 ・さすがに糸を解く気にはなれないので残念ながらカバーを外すことは断念しました。
 ・隙間から覗いたところ、、FM4連AM3連バリコンでした。
 ・IF基板では太陽誘電製のブロック型セラミックフィルターが目立ちます。
 ・レシオ検波、MPX-IC:HA1156、uPC33C

Kt700709 Kt700711 Kt700712 Kt700713 Kt700714

 ・フロントエンド基板:X01-1160-10
 ・IF基板:X02-1050
 ・FM-MULTIPATH基板:X13-1880-10
 ・MPX基板:X04-1060-10
 ・電源基板:X00-1550-10、X00-1560-10

Kt700716 Kt700718 Kt700721 Kt700725 Kt700726

 ・基板配置などの内部構造は上位機 KT-9007 とよく似ていました。
 ・KT-9007 を簡略化したような構成です。下位機 KT-5007 とは全然違います。
 ・照明用電球は KT-9007 と同じタイプでした。
 ・これが確認できたことも今回の収穫です。
 ※備忘録:TRIO KT-9007/KT-7007、SANSUI TU-707

■各種調整-----------------------------------------------------

 ・KT-7007(輸出機 KT-6007)の資料はネット上では見つけられませんでした。
 ・回路図だけなら KENWOODサービスで補修部品として購入可能です。
 ・KT-2200の回路図購入記録 →過去記事
 ・今回は上位機 KT-9007(輸出機 KT-8007)のサービスマニュアルを参考にしました。
 ・→回路図 →調整要領

Kt700710 Kt700715 Kt700719 Kt700723 Kt700724

※以下、備忘録

【FM OSC調整】
 ・L5右側 10番ピンにDC電圧計セット(Sメーター電圧確認用)
 ・ダイヤル指針90MHz
 ・フロントエンド内OSCトリマ調整→電圧最大(Sメーター振れ最大)
 ・ダイヤル指針76MHz
 ・フロントエンド内OSCコイル調整→電圧最大(Sメーター振れ最大)
 ・上記作業を2~3回繰り返す

【FM RF調整】
 ・L5右側 10ピンにDC電圧計セット(Sメーター電圧確認用)
 ・ダイヤル指針90MHz
 ・バリコン上部 FM RF1,RF2,RF3 調整→電圧最大(Sメーター振れ最大)
 ・ダイヤル指針76MHz
 ・フロントエンド内FM RF1,RF2,RF3 調整→電圧最大(Sメーター振れ最大)
 ・上記作業を2~3回繰り返す
 ・フロントエンド内IFコイル調整→電圧最大
 ※注意:RF4=OSCトリマ

【FM検波調整】
 ・L3右側 7番ピンにDC電圧計セット(Tメーター電圧確認用)
 ・83MHz受信(Sメーター最大振れ)
 ・L3上段コア調整→電圧ゼロ(Tメーター中央)
 ・L3下段段コア調整→高調波歪み最小へ
 ・L5上段下段コア調整 10番ピンの電圧最大へ

【Sメーター調整】
 ・11番ピンにDC電圧計セット
 ・L11調整→電圧最大

【ミューティング調整】
 ・VR3調整 ミューティング開始レベル

【AF出力調整】
 ・VR2調整 RECOUT端子にAC電圧計セット
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 1kHz 60dB出力→AC1.5Vに調整

【VCO調整】
 ・MPX基板21番ピンに周波数カウンタ接続
 ・VR2 VCO 調整→19kHz

【セパレーション調整】
 ・フロントエンド内IFコイル調整 ステレオ歪最小へ
 ・MPX基板VR1 SEP

【デビエーションメーター調整】
 ・SSG 83MHz 75kHz(dev.) 400Hz 60dB L+R
 ・MPX基板 VR3 調整→メーター位置100%

【マルチパスメーター調整】
 ・MULTIPATHスイッチON
 ・MULTIPATH基板:83MHz受信 L1,L2調整→ メーター振れ最大
 ・VR1中央へ

【AM調整】
 ・1332kHz東海ラジオ受信(バーアンテナ最適位置に手動調整)
 ・バリコン上 OSC,RF1,RF2調整→ Sメーター最大へ
 ・729kHz NHK第一受信(バーアンテナ最適位置に手動調整)
 ・バーアンテナ内コイル,L6,L7調整→ Sメーター最大へ
 ・1053kHz CBC放送受信(バーアンテナ最適位置に手調整)
 ・L10,L8調整→ Sメーター最大へ

■聴いてみて----------------------------------------

 ・フロントエンド調整、検波調整で歪率が改善しました。
 ・特にセパレーションが30dB→50dB以上に向上しました。
 ・AM部は受信感度が大幅に改善しました。

 ・LUXMAN T-300V で気になったFM多重放送の影響によるノイズ問題はありません。
 ・1974年発売の KT-9007/7007/5007/3007 は MPX部が IC化された最初のシリーズです。
 ・38年前の機種でもメンテナンスすればまだまだ現役で使えます。
 ・外観はまさにオールドトリオ、このレトロな雰囲気がとってもGOODなのであります。

Kt700702

■ 【追記:2012年4月5日】フロントエンド写真追加-----------------------------

Kt700734

 ・依頼者様からフロントエンドのシールドカバーを外した写真を送っていただきました。
 ・カバー上面に刻印された調整ポイント写真と並べてみました。
 ・カバーを外す度胸が無かったので、、、ありがとうございました。

 

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コメント

今回は調整ありがとうございました。しっかり調整したチューナーは気持ち良く聞けますね。KT-7007は38年前のものですが、プリ/サイテーション17、パワーアンプ/LUXMAN、SP/JBLもオーバーホールしたほぼ当時の物の組み合わせで聞いていますが、なかなかのものです。まあ昔聞いた音が基準になっているのかもしれません。
これでしばらく聞いていなかったFM放送を甦らせる事が出来ます。
ところで『75オームアンテナ端子は KT-9007と同様にM型、まさに通信機仕様』とありますが、この端子に接続するには何を使えば良いのでしょうか。チューナー初心者ですので、判る方教えてください。

taku様

ご満足いただけたようで安心しました。
私はKT-9007で M/F変換アダプタ を使っています。
これなら普通のF型プラグが使えます。

【写真1】変換アダプタ【写真2】変換アダプタ

↑すみません。写真のリンク先URLが間違っていましたので修正しました。

変換アダプタの写真までいただきありがとうございました。
写真のお陰で無線ショップで入手出来ました。
ところでフロントエンドを覆う金属製カバー外れなかったようなので
私の撮ったもので良ければ送りますので記録してください。
写真の添付の仕方判らないのでメールに送っておきます。

taku様

写真を記事に追記しました。
ありがとうございました。

TRIOチュウナーKT7007が最近FM表示ランプが付きにくくステレオ受信が途絶えがちで、
修理をして頂ける所と予算が知りたいのですか、教えて頂けませんか。

yoshi様

お問い合わせいただきありがとうございます。

KENWOODサービスはTRIO時代の古いチューナーでも修理調整を受け付けてくれます。
調整だけなら10,000円程度と思います。お近くのKENWOODサービスにお問い合わせください。

BLUESSさん。有難う、問い合わせて見ます。

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