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2014年7月13日 (日)

SONY ST-5950 修理記録

 ・FM不調修理依頼品の作業報告です。
 ・意外なところに不具合原因がありました。

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■製品資料------------------------------------------------------------

 ・SONY ST-5950 1号機の記録
 ・SONY ST-5950 取扱説明書
 ・SONY 1976年6月発行カタログ

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■不具合状況----------------------------------------------------------

 ・オークションで入手した外観の良いST-5950。
 ・時間とともにシグナルメーターがふらつきだしノイズも出る。
 ・1日休むと、最初の15分くらいは調子よく聴くことができる。

■サービスマニュアル購入----------------------------------------------

 ・症状から想像すると電源周り、フロントエンド、検波回路が怪しそう?
 ・回路図が無いと原因究明は難しいと思い、久しぶりに Manuals-in-PDF を利用。
 ・SONY ST-5950SDサービスマニュアル  $7.99USD、 Paypal決済。
 ・全18ページ、回路図、調整手順、パーツ表などが揃っていました。

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外装はすでにクリーニング済みのようです。
 ・フロントパネル、ボディとも目立つキズはなく外観は驚くほど綺麗です。
 ・背面の端子類もピッカピカ。電源コードも綺麗でした。
 ・部分的にサビ落とし剤が白く残っているのでこれを除去すれば完璧。

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 ・私のリスニング環境に設置して不具合が出現するのを待ちました。
 ・不具合発生時の動作(メーター類の挙動、ノイズの種類など)がヒントになるはず。

St595009

  ・1日目 通電約6時間、異常なし
  ・2日目 通電約3時間、異常なし
  ・3日目 通電約3時間、異常なし
  ・4日目 通電約3時間、異常なし
  ・5日目 通電約4時間、異常なし
  ・6日目 通電約3時間、異常なし
 ・ところが不具合は発生しません。短時間の通電では問題ないのか?
 ・この間に回路図を見ながら各部電圧値などを確認、ちょっと予習しました。

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■不具合確認----------------------------------------------------------

 ・7日目、リスニング部屋から実験室に移動し詳しく動作チェックしました。
 ・カバーを開けて内部確認。綺麗に清掃されている感じでホコリが全くありません。
 ・音声出力をWaveSpectraで観察したところ、不具合を確認しました。
 ・通常の音声信号が出ていると思ったら、波形の乱れが不規則に発生していました。
 ・説明は難しいのですが「波形全体が一瞬跳ね上がって元に戻る」そんな感じです。
 ・普通に聴いていると音の変化としては全然分からないです。

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■原因調査------------------------------------------------------------

 ・まずは電源部の確認。
 ・赤色15v(実測15.6v)、茶色-15v(実測-15.8v)、黒色GND、問題なし。
 ・続いてフロントエンド部に供給される電圧確認。
 ・回路図値14.3v に対して13v~15v。なぜか不規則に変動して安定しない。
 ・あれ?おかしいな~?
 ・と思った瞬間! Sメーターゼロ、音声信号が消え局間ノイズになりました。
 ・この時フロントエンドに供給される電圧ゼロ。これじゃ受信しないはず。
 ・でも電源回路からは15.6vが出ている。なぜ?

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 ・原因はすぐに分かりました。
 ・フロントエンドに電源を供給する赤いコードのコネクタです。
 ・何と「コネクタがピンに正しく挿さっていない」という状態でした。
 ・写真で分かりますか?

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 ・基板側のピンが「コネクタと透明ビニールカバーの隙間」に挿さっていました。
 ・指先でコネクタ部をちょっと押してみると、ご指摘の症状が発生しました。
 ・きっと内部を清掃した方がこのケーブルを一度外したのでしょう。
 ・再度配線するときにキチンと差し込まなかったことが原因と思います。

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 ・コネクタを正しく差し込んで問題解決しました。
 ・フロントエンド部に供給される電圧確認。
 ・回路図値14.3v に対して実測15.3v。安定しています。
 ・WaveSpectraで見る波形も安定しました。もう跳ね上がることはありません。
 ・波形の乱れはフロントエンド部の僅かな電圧変動に反応していたようです。

■各部再調整----------------------------------------------------------

 ・サービスマニュアルの調整手順に従って各部再調整しました。
 ・1号機の記事に書いた適当調整法でほぼOKでした。

Image2

 ・レシオ検波の調整で歪率が改善しました。
 ・VCO調整によってセパレーションが約40dB→約50dBに改善しました。
 ・AM部の周波数ズレが大きかったので修正しました。
 ・固定出力の左右バランスを指定値で整えました。

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■試聴その他----------------------------------------------------------

 ・FM/AMとも良い性能を取り戻したと思います。
 ・F型端子の突起部が短いので、ネジで締め込むタイプが必須です。
 ・差し込むだけのワンタッチ型はグラグラして不安定要因になります。
 ・周波数目盛りを刻んたガラス板も清掃されているようですが、、
 ・残念なことにちょっと磨き過ぎですね。
 ・目盛り線がちょっと歪んでいますし、緑色の蛍光塗料も一部剥げているような。
 ・この時期のソニー製品では私も同じ失敗経験があります。
 ・未確認ですが、たぶんST-5950とST-4950のガラス板は同じものと思います。
 ・ST-4950のジャンク品を調達してガラス板だけ交換する方法があるかも?

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コメント

ブルース様

今回は、大変ありがとうございました。
復活できて大変うれしく思います。
希少なアナログチューナーは、今後も大切にしたいと思います。
ブルース様の、素晴らしい技術力に感謝いたします。

もし不具合症状が再発した場合はご一報ください。
別の原因があるかもしれません。

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