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2015年6月21日 (日)

SANSUI TU-S707X 修理調整記録3

 ・2015年5月、TU-S707Xの修理調整作業を承りました。
 ・これはサンスイのSLDD回路に興味を持っていろいろ研究した思い出の機種です。
 ・懐かしさ半分の作業記録です。

Tus707x10

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SANSUI TU-S707X ¥54,800(1984年発売)
 ・オーディオ懐古録
 ・Hifi Engine TU-S77X ※回路図あり

Tus707x02 Tus707x14

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源OK。FM/AMとも受信します。STEREOランプ点灯。
 ・MUTING動作OK、IFバンド(Wide/Narrow)切替OK。
 ・特に問題はなさそうですが、、

<依頼者様からのご指摘事項>
 >NHK-FM受信時、モノラルニュース番組に切り替わってもSTREOランプが点灯したまま

 ・信号発生器からテスト信号を送ってご指摘の症状を確認しました。
 ・さらに、、なぜか89.5MHzより高い周波数のFM電波を受信できません。
 ・76.0MHz~89.4MHz区間は正常に受信します。
 ・不思議??

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・元々FM放送を受信できない状態だったそうです。
 ・電源部の電解コンデンサー全数交換済み。
 ・フロントエンド内のトリマコンデンサー交換済み。
 ・トリマコンデンサー交換によって受信できるようになったそうです。

Tus707x20 Tus707x21 Tus707x22 Tus707x23 Tus707x38

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・まずは過去の調整事例に倣って軽く再調整してみました。
 
>89.5MHzより高い周波数のFM電波を受信できない件
 ・フロントエンドに供給される電圧24.2V
 ・89.5MHz=24.2Vとなってそれ以上変化せず。
 ・VT電圧設定値が高すぎるようです。以下のように少し下げてみました。
  →調整前:90MHz→24.2V、76MHz→3.3V
  →調整後:90MHz→22.1V、76MHz→3.1V
 ・これで89.5MHz以上も受信できるようになりました。

>モノラル放送でもステレオランプ点灯する件
 ・VR104 PILOT OFFSET調整がズレていました。
 ・規定値に調整したところ正常動作になりました。

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■受信調整------------------------------------------------------------

 ・もう一度各部を調整しました。
 ・TU-S707X本来の性能を取り戻したと思います。

Tus707x40_2

※RF-IF部基板の調整(本体正面から見て右側の基板)

【本体正面・機能切替ボタン設定】
 ・FM MODE=MONO
 ・IF BAND=WIDE
 ・RF MODE=DX
【基準周波数調整】
 ・IC1[TC9147BP] 36-42pin短絡
 ・IC1[TC9147BP] 24pin-GNDに周波数カウンタセット
 ・TC1を調整 → 25kHz
【VT電圧確認】
 ・フロントエンド内[VT-GND]に直流電圧計接続
 ・76MHz時の電圧=実測値3.3V → ※調整後 3.1V
 ・90MHz時の電圧=実測値24.2V→ ※調整後22.1V
 ※電源部からの供給電圧24.2V
【フロントエンド調整】
 ・IC3[HA12412] 13pin-GNDに直流電圧計接続
 ・SSG 76MHz、1kHz、100%変調、30dB
 ・受信周波数76MHzの位置でコイルL1,L2,L3,L4の間隔調整 → 電圧最大値
  ※コイル間隔の調整は難しいので見送り
 ・SSG 90MHz、1kHz、100%変調、30dB
 ・受信周波数90MHzの位置でトリマコンデンサTC1,TC2,TC3,TC4調整 → 電圧最大値
 ・上記作業を数回繰り返す
【IFTコイル調整】
 ・IC3[HA12412] 13pin-GNDにDC電圧計接続
 ・SSG 83MHz、1kHz、100%変調、30dB
 ・フロントエンド内IFTコイル調整 → 電圧最大値
 ・RF基板上の[T1]を調整 → 最大電圧
 ・IF BAND=NARROWに切り替え → 電圧値測定
 ・IF BAND=WIDEに戻して電圧測定 → VR2[WIDE GAIN]調整 → NARROW時と同じ電圧
【FM同調点の調整】
 ・[TP1-TP2] DC電圧計接続
 ・無信号状態でT2のIC側コアを調整 → 電圧=0V±30mVに。※調整前実測150mV
 ・SSG 83MHz、1kHz、100%変調、60dB
 ・T2のIC反対側コアを調整 → 二次高調波最小
 ・上記作業を数回繰り返す
【FM LOCKED LEVEL調整】
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、30dB
 ・VR4[FM SIGNAL]を調整 → 本体正面[LOCKED]オレンジ色LEDが全灯する位置
【REC Level】
 ・VR5調整 422kHz -6dB

※MPX部基板の調整(本体正面から見て左側の基板)

【本体正面・機能切替ボタン設定】
 ・FM MODE=STEREO
【VCO フリーラン周波数調整】
 ・SSG 83MHz、無変調、60dB
 ・TP1-TP4にDC電圧計接続 → VR105[OFFSET VCO]調整 → 電圧=0V±0.05V
 ・TP3[VCO]-GNDに周波数カウンター接続 → L101調整 → 304.000kHz
【PILOT OFFSET調整】
 ・SSG 83MHz、無変調、60dB
 ・TP2-TP5に直流電圧計接続 → VR104[PCAN]調整 → 電圧=0V±0.1V
 ・SSG 83MHz、60dB、19kHzPILOT信号ON → ステレオランプ点灯を確認
【PILOT CANCEL調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・SSG 83MHz、60dB、19kHzPILOT信号ON
 ・本体正面のステレオランプ点灯を確認。
 ・L100、VR103L調整 → WaveSpectraでL-ch波形観察 → 19kHz信号レベル最小
 ・VR106、VR103R調整 → WaveSpectraでR-ch波形観察 → 19kHz信号レベル最小
【IF BAND=WIDE セパレーション調整】
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、70dB、Rchのみ信号、PILOT信号ON
 ・VR102L調整 → ※調整後実測62.2dB
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、70dB、Lchのみ信号、PILOT信号ON
 ・VR102R調整 → ※調整後実測64.2dB
 ・VR100[BEAT NOISE]調整 → ビートノイズを最小
【IF BAND=NARROW セパレーション調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、70dB、Rchのみ信号、PILOT信号ON
 ・VR101L調整 → ※調整後実測62.2dB
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、70dB、Lchのみ信号、PILOT信号ON
 ・VR101R調整 → ※調整後実測62.2dB
【MUTING LEVEL調整】右側RF基板
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、25dB、ステレオ信号、PILOT信号ON
 ・VR3[MUTE]を調整 → ステレオランプ点灯し信号が出る位置へ
【AUTO STOP LEVEL調整】右側RF基板
 ・SSG 83MHz、1kHz 100%変調、30~35dB、ステレオ信号、PILOT信号ON
 ・VR1[FM.STOP]を調整 → オートサーチが有効な位置へ

【AM調整】
 ・LA1245-16ピン → AM Sメーター電圧測定
 ・T2、TC1,TC2

Tus707x

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・外観は薄型ボディとサイドウッドが精悍な印象です。
 ・久しぶりに聴くTU-S707Xですがやはりイイ感じですね。
 ・以上、作業完了しました。

Tus707x11

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コメント

サンスイTU-S707X 修理調整3、本当に有難うございます。
澄んだ中高域は逸品ですね。ジャズやPOPでは躍動感が出てます。
アナログもハイレゾとは違った音色で楽しめて、まだまだ通用すると思います。

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