フォト
2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

チューナー関連リンク

« SONY ST-5150 修理調整記録2 | トップページ | TRIO KT-4700 »

2016年5月29日 (日)

KENWOOD L-01T 修理調整記録3

 ・2016年2月、L-01Tの修理調整を承りました。
 ・以下、作業記録です。

L01t04

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD L-01T ¥160,000(1979年)
 ・オーディオの足跡 KENWOOD L-01T ¥160,000(1979年頃)
 ・Hifi engine KENWOOD L-01T 輸出機のサービスマニュアルが入手できます。
 ・KENWOOD L-01T 1号機の記録
 ・KENWOOD L-01T 2号機の記録

L01t02 L01t03

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・全体に汚れ、キズが目立つ個体です。
 ・電源オン、オレンジ色照明が部分的に暗い。電球切れか?
 ・Wide/Narrow、Direct/Normal の青い三角形表示も一部電球切れの模様。
 ・STEREOランプは赤く点灯。二つのメーター照明点灯。
 ・TメーターとSメーターの動作正常。地元FM局を受信している。
 ・電源投入後5分くらいは不具合なしと思いました。
 ・その後、ご指摘のようなチリチリノイズ発生。
 ・固定出力、可変出力ともに同じノイズが聞こえる。
 ・マルチパスH端子からも同じノイズが聞こえる。
 ・二つのメーターはノイズ発生時も正常動作している。
 ・本体底面にKENWOODサービスの修理記録。
 ・昭和61年(1986年)ダイヤル指針の電球が交換されたようです。

L01t01 L01t10 L01t12 L01t13 L01t20

■修理記録:チリチリノイズの原因調査------------------------------------

 ・FM放送を受信中に「チリッチリッチリ、、」という小さなノイズが発生します。
 ・クラシック番組のピアニシモ部分で気になります。
 ・ロックやポップスを聴いていると気が付かないかも?
 ・マルチパスH端子の音を確認すると、ここからも同じチリチリノイズが聴こえます。
 ・LA1231N-6pinクアドラチュア検波の音を直接聞くとここはノイズなし。
 ・1号機の修理経験から ローパスフィルターFL3(LPF250kHz)を保管品と交換。
 ・これで直るかと思ったら、、残念、、はずれました。

L01t60 L01t61 L01t62 L01t63 L01t65

 ・ただ怪しい範囲は特定されているので順番に部品交換。
 ・まず TR4010A周辺の電解コンデンサ交換。
 ・C122(1uF50V),C48(100uF10V),C49(10uF16V),C51(1uF50V),C52(1uF50V) →はずれ
 ・次はIC AN610PとTR4010Aを交換 → はずれ
 ・最後に KT-900ジャンク機からFL1(LPF3.5MHz)を移植 →当たり!
 ・これでようやくノイズが解消しました。
 ・今回もノイズ源はフィルターでした。

L01t70 L01t71 L01t72 L01t74 L01t75

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・ノイズ源の修理を終え、海外版サービスマニュアルに沿って各部調整しました。

FMフロントエンド】
 ・OSC調整83MHz → OSC coil
 ・トラッキング調整76MHz → L1,L2,L3,L4,L5,L6
 ・トラッキング調整90MHz → TC1,TC2,TC3,TC4,TC5,TC6
 ・IFT調整 → L17,L19,L21 → Sメーター最大
【Tメーター調整】
 ・LA1231Nクアドラチュア検波調整 → L6 → Tメーター中央
【ミューティング調整】
 ・VR2
【WIDE GAIN調整】
 ・Narrow受信 → Sメーターレベル記録
 ・Wide受信 → VR1調整 → Narrow受信時と同レベルに
【Sメーター調整】
 ・VR3
【第2IF調整】
 ・83MHz受信 → L8調整 → TP=1.96MHz
【VCO調整】
 ・無変調 → VR6調整 → TP(R117) → 76kHz
【Pilotキャンセル】
 ・VR7,L16調整 → 19kHz漏れ最小へ
【ステレオ歪調整】
 ・フロントエンドL21調整 → 高調波歪最小へ
【SCA調整】
 ・MEGURO DARC ENCODER MSG-2170でFM多重信号を生成
  ※L&R=80%、Pilot=10%、DARC=10%
 ・L10,L11調整 → D36カソード側DC電圧最大へ
 ・VR5調整 → IC9-1pin電圧測定 → +電圧が-電圧に変わる位置に設定
 ・IC9-1pin電圧が+→-に変わることでSCAフィルター回路のスイッチオン
 <簡易調整>
 ・VICS信号が載ったNHK-FMを受信しながらでも調整できます。
 ・D36電圧は放送内容によって変動しますが、L10を反時計回りに約1回転(360度)
 ・続いてL11も反時計回りに約1回転(360度)、これでおよそ最大電圧位置になります。
 ・次にIC9-1pinの電圧を見ながらVR5を時計方向に少し回す。
 ・+7.5V→安定して-6.6Vを示す位置にセット。
【ノイズアンプ調整】
 ・離調状態  VR4調整 → Q6(2SC2785)エミッタ電圧 → 8V
【SUB調整】
 ・83MHz L-R信号受信 → VR8調整 → Lch最大
 ・同上  → VR9調整 → Rch最大
【セパレーション調整】
 ・Wide受信時 VR10→Rch、VR11→Lch
 ・Narrow受信 VR1(X13-2690基板)

L01t21 L01t22 L01t23 L01t24 L01t25
L01t26 L01t27 L01t28 L01t29 L01t30

■修理記録:ミューティングが解除されない-----------------------------

 ・修理調整を終えて電源オン、二つのメーターが正常動作します。
 ・ここで次なる不具合に気が付きました。
 ・通常は電源オン後約5~6秒後にFM音声が流れてきます。
 ・ところが数分待っても音が出ないことがあります。
 ・二つのメーターは正常動作ですからミューティングが解除されない状態か?

 ・調べてみるとMUTING回路のリレーRL2を駆動する電圧(19番端子)が低すぎる。
 ・ここの本来電圧は14V前後のはず。ところが5V前後でフラフラしている。
 ・怪しそうなトランジスタQ13,Q12(2SA733)→ 2SA1015交換→効果なし。
 ・電解コンデンサC38(47uF/16V)→47uF/25V交換→効果なし
 ・両極性電解コンデンサC40(10uF/16V)→10uF/25V交換→効果なし
 ・IC7(TC4069UBP)-6ピン電圧が5V前後で安定しない。
 ・IC7(TC4069UBP)の故障を疑って新品に交換→当たり。
 ・RL2を駆動する電圧(19番端子)が13.9Vで安定してミューティング解除。

L01t80 L01t81

■ボディ中央部が妙に盛り上がっている件--------------------------------

 ・これはボディが正常にセットされていない状態です。
 ・ボディ前部に金具があり、これをフロントパネル側にセットすると盛り上がりは解消されます。
 ・中央部が盛り上がっているのは、ボディを開けた後、無理やり蓋をした状態です。
 ・今回の個体もキチンをセットすると盛り上がりはなくなりました。
 ・ヤフオクの出品を見ると、盛り上がった個体は結構ありますね。

L01t90 L01t91

« SONY ST-5150 修理調整記録2 | トップページ | TRIO KT-4700 »

ピュアオーディオ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« SONY ST-5150 修理調整記録2 | トップページ | TRIO KT-4700 »