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2016年6月 5日 (日)

TRIO KT-4700

 ・2015年10月末、近所のHOで1000円ジャンク品を買いました。
 ・高級感のないチープな外観、背面パネルはプラスチック製。
 ・でも購入の決め手はアナログチューナーなのに丸い選局つまみがないこと。
 ・選局つまみの代わりに <LEFT   RIGHT> ボタン。
 ・ということは、、モータードライブでオート選局ができる機種か??

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・Hifi Engine KT-413/4133(輸出機) ※サービスマニュアル
 ・手元の1979年発行総合カタログに製品情報がありました。
 ・「ソフトタッチでオート選局」を採用したチューナーです。
 ・定価38,000円、ラック耳が付いたタイプは40,000円。
 ・価格帯は入門機の位置付け。
 ・カタログ記載の「BIG COMPO」って何でしょう?
 ・もしかしてセットコンポの一部でしょうか?

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字 1979。
 ・本体の目立つキズはなく、状態はかなり良い。
 ・電源オン。周波数窓の照明点灯。太めの指針も明るく点灯。
 ・<LEFT , RIGHT>ボタンでオート選局スタート。
 ・FMは自動的に放送局を受信して停止する。
 ・5連LEDタイプのSメーター点灯。STEREOランプ点灯。Tメーターなし。
 ・STOP LEVEL=HIGH:指針の移動速度が速くなる → 弱い電波では停止しない。
 ・STOP LEVEL=LOW :指針の移動速度が遅くなる → 弱い電波でも停止する。
 ・AMでは自動停止する局とできない局がある。電波状況の違いか?調整ズレか?

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 ・周波数窓上部にFM用、下部にAM用の小さなマーカーがあり。
 ・このマーカーの位置がプリセット位置になる。
 ・プリセットモードで選局すると、指針はマーカー位置で自動停止する。
 ・マーカーはプラスチックの小さな部品で、電気的な仕掛けは無さそう??
 ・オート選局は気持ちよく動作しており、他の機能も大きな不具合は無さそう。
 ・ただモーター動作音(ウィーーン)が大きくてこれはもう騒音レベルです。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・背面内側にAMバーアンテナ内蔵。
 ・外から水平方向約30度の範囲で角度を変えられる。
 ・立派なシールドケース、、と思ったら銀色シートを貼った厚紙。
 ・FM3連AM2連バリコン
 ・AN217 FM IFアンプ/AM OSC回路
 ・HA1137W FM クアドラチュア検波
 ・HA1196 PLL-MPX

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■プリセットオートチューニングの仕組み--------------------------------

 ・フロントパネルを分解清掃したときにプリセット用マーカーを調べました。
 ・見た目はプラスチック製の小さな部品で、電気的な配線はありません。
 ・マーカーの裏側を見ると、銀色の金属のような小さなパーツが張り付いています。
 ・サービスマニュアルに動作原理の記述がありました。
 ・マーカー裏側の金属片は光を反射させる役目です。
 ・左右に移動する指針部上端と下端にフォトトランジスタが埋め込まれている。
 ・指針部の照明光をマーカー裏側に反射させてフォトトランジスタが捉える。

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■調整記録------------------------------------------------------------

 ・海外機KT-413のサービスマニュアルを参考にして一部アレンジ。

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【オート選局強制停止】※必要に応じて
 ・R94のフロントパネル側をGNDに落とす。
 ・これでプーリーを手動で回せる。
FM SECTION
【PRESET VOLTAGE】
 ・SELECTOR=FM、STOP LEVEL=LOW、PRESET=ON
 ・ダイヤル指針を周波数スケールの右端にセット。
 ・プリセットマーカーは右端以外の位置に置く。
 ・基板の3番端子~GND間にDC電圧計セット。
 ・VR6調整 → 11V
  ※ダイヤル指針がプリセットマーカー位置で停止することを確認する。
  ※ダイヤル指針が停止したとき、3番端子の電圧が3V以下になることを確認する。
  ※3V以下にならないときはVR6を回して3V以下に調整する。
  ※ただし当初に設定した11Vが10Vを下回らないよう注意。
【TUNING CENTER】
 ・STOP LEVEL=LOW
 ・VR4 時計方向一杯に回す
 ・83MHz(1kHz,100%変調,20dB)受信 → ダイヤルプーリーを回して最適受信ポジションを探す。
 ・R23下~R20下間にDC電圧計セット
 ・83MHz(1kHz,100%変調,60dB)受信 → L7調整 → 0V
【AFC】
 ・R23下~R20下間を短絡する。
 ・IC7-7ピン~GND間にでDC電圧計セット → VR3調整 → 0V
【NOISE AMP】
 ・83MHz(1kHz,100%変調,20dB)受信 → VR4調整 → ※
  ※音声が消えるまで反時計方向に回す。
  ※その後音声が現れる位置まで時計回りに調整。
【LED LEVEL】
 ・83MHz(1kHz,100%変調,90dB)受信 → VR7調整 → LEDセグメント全点灯位置へ
【TRACKING】
 ・ダイヤル指針を76MHz位置にセット
 ・R150左側にDC電圧計セット位置は?
 ・76MHz(1kHz,100%変調,60dB)受信 → TC5調整 → 電圧最大
 ・90MHz(1kHz,100%変調,60dB)受信 → TC1,TC3調整 → 電圧最大
【DISTORTION FACTOR】
 ・83MHz(1kHz,100%変調,60dB)受信 → L8調整 → 高調波歪最小
【STOP LEVEL CONFIRMATION】
 ・STOP LEVEL=LOW
 ・83MHz(1kHz,100%変調,20dB)受信 → UP/DOWNどちらも受信できることを確認
 ・STOP LEVEL=HIGH
 ・83MHz(1kHz,100%変調,40dB)受信 → UP/DOWNどちらも受信できることを確認
  ※このときSメーターの5個のLEDのうち1~2個は点灯してること
【VCO】
 ・VR1(C32)周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調,60dB)受信 → VR1調整 → 76kHz
【SEPARATION】
 ・83MHz(1kHz,100%変調,60dB,LorR)受信 → VR2調整 → 反対chへの漏れ最小
【IFT】
 ・83MHz(1kHz,100%変調,60dB,L+R)受信 → T1調整 → 高調波歪最小

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AM SECTION
【PRESET VOLTAGE】
 ・SELECTOR=AM、STOP LEVEL=LOW、PRESET=ON
 ・ダイヤル指針を周波数スケールの右端にセット。
 ・プリセットマーカーは右端以外の位置に置く。
 ・基板の4番端子~GND間にDC電圧計セット。
 ・VR8調整 → 10V以上
  ※ダイヤル指針がプリセットマーカー位置で停止することを確認。
  ※ダイヤル指針が停止したとき、4番端子の電圧が3V以下になることを確認。
  ※3V以下にならないときはVR8を回して3V以下に調整。
  ※ただし当初設定した10Vを下回らないよう注意。
【TRACKING】
 ・ダイヤル指針を600kHz位置にセット
 ・ 600kHz(400Hz,30%変調,70dB)受信 → L1,バーアンテナ調整 → Sメータ最大
 ・1400kHz(400Hz,30%変調,70dB)受信 → TC2,TC4調整 → Sメーター最大
【AFC】
 ・IC7-7ピン~GND間にでDC電圧計セット
 ・1400kHz(400Hz,30%変調,50dB)受信 → L9調整 → 0.3V以下
【NOISE AMP】
 ・ 600kHz(400Hz,30%変調,30dB)受信 → VR5調整 → ※
  ※VR5を音声出力が消えるまで回す。
  ※その後逆方向に音声が現れる位置に戻す

Kt4700

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・性能は並レベルですが指針が左右に動く選局動作は見ていて楽しいです。
 ・YAMAHA T-9、T-7 のオート選局は「静かに、滑らかに」移動しますが、
 ・本機のオート選局は「豪快に、ダイナミックに、やかましく」移動します。
 ・あと本機にはチューニングつまみがありません。つまり手動選局ができません。
 ・モーターなどの駆動系が故障しないことを祈るばかりです。

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コメント

TX-810以来6年振りの書き込みとなります。その節はどうも有り難うございました。

このチューナを割と見かけるのですが、内部を詳しく紹介したサイトもなくどのように動作するのかが今まで分からずにおりましたが、今回の掲載で自動化のためになかなか面白い仕組みになっているのを知ることができました。プリセットは電子回路を使わず、マーカーの位置をフォトカプラで検知させているとはなかなか力技でございますね(汗)しかしこの方が、下手な電子メモリーより耐久性があるのかもしれませんね。ビジュアル面でも針が勝手にスケール面を左右に動く様は面白そうです。

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