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2017年7月23日 (日)

National SC-9250GL

 ・2017年6月、ナショナル製レシーバーの修理を承りました。
 ・見るからに昭和レトロな感じが漂っていますね。
 ・以下、作業記録です。

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■製品情報------------------------------------------------------------

 ・依頼者様によると1970年頃の製品とのこと。
 ・レコードプレーヤーとスピーカーがセットになった製品だそうです。
 ・懐かしい4chステレオ対応のロゴが付いています。
 ・ただネット検索しても製品情報や回路図は見つかりません。

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・ウッドケースはほぼ無傷で状態はとても良い。底面の足が一つ欠品。
 ・フロントパネルも目立つキズなし。経年の汚れを落とせば綺麗になりそう。
 ・リア用スピーカーターミナルは通常のネジ止め式、フロント用はなぜかRCA端子。
 ・TAPE用RECORDING OUT端子をアンプに接続して音出し確認。
 ・電源オン、周波数窓が緑色に浮かび上がる。Sメーター照明も点灯。
 ・300Ω端子にFMアンテナを接続、名古屋地区のFM局を受信しました。
 ・STEREOランプ点灯。ただし放送局が無い位置でも点灯する。
 ・AM用の外部アンテナ端子に長いビニールコードを接続して受信確認。
 ・ところがAM放送は全く受信できず。全域に渡って「ザー」というノイズだけ。
 ・TAPE IN端子にCDプレーヤーを接続して正常に音が出ることを確認。
 ・PHONO端子に実験用レコードプレーヤーを接続して音出し確認。
 ・ヘッドホン端子も音が出ることを確認。 
 ・トーンコントロール、バランス、ラウドネスなど効果が確認できる。
 ・MIC ミキシング用VRがありますが、MIC端子が見当たりません??
 ・AM回路が故障しているようです。
 ・確認を終えて電源を切ろうとたところ、何とオフにできない。
 ・プッシュ式の電源ボタンを押しても電源が切れない??
 ・オンオフを数回繰り返すとようやく切断。電源スイッチも故障か?

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■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・ウッドケース裏面にある固定ネジ4本を外し。フロントパネルを前面に引き出す。
 ・上面は配線面、裏面に部品が実装されている「逆さま構造」。
 ・AMバーアンテナ内蔵。FM3連AM2連バリコン。LCフィルタ、スイッチングMPX。
 ・電源トランスの電圧確認
 ・白:AC9.2V、青:AC4.5V、緑:AC0V

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■修理記録:電源スイッチ----------------------------------------------

 ・フロントパネルを外して周波数窓裏側を清掃。大量の埃をかき出しました。
 ・ウッドケースを外した状態で再び電源オン。
 ・点検中に電源スイッチ周辺から「ジー」という異音が聞こえることに気付く。
 ・異音発生源を探してみると、、
 ・何と電源スイッチの接点間で火花が飛んでいる音でした。
 ・これはヤバイ、、即電源オフ、、ところが火花が収まらず電源が切れない。
 ・電源コードを抜いてオフ。

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 ・電源スイッチを固定しているネジを緩めてスイッチごと取り外す。
 ・スイッチ内部をのぞいてみると
 ・スイッチ機構はスライド式ではなく、電磁リレーのような接点式でした。
 ・プッシュ操作によって接点がシーソーのように動いてON/OFFを切り換えるタイプ。
 ・接点周辺は真っ黒です。綿棒で拭き取ると煤のようです。
 ・蓄積した煤が固化してコブになり、この僅かな隙間を通して放電状態で電気が流れていたようです。
 ・コンデンサを取り外してスイッチ単体にしてクリーナーで内部洗浄。
 ・細いドライバー先端に1000番の紙やすりを張り付け、接点を磨く。
 ・これでピカピカになりました。
 ・スイッチに付いていたコンデンサ(0.03uF/600V)をスパークキラーに交換。(0.033uF/120Ω/500V)

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 ・電源スイッチの補修を終えて再び電源オン。
 ・「ジー」という異音は聞こえない。目視でも接点に火花は飛んでいない。
 ・劇的な変化として周波数窓の電球の照度が大幅に明るくなった!
 ・白:AC12.9V、青:AC6.4V、緑:AC0V
 ・それから何と! 再度動作確認を行うとAM放送が受信できました。
 ・FM/PHONO/TAPEもOKです。
 ・諸々の不調原因は電源スイッチ(接点)の劣化だったようです。
 ・真っ黒の煤が固化してコブになり、正規の電圧を出せていなかった。
 ・AM以外は低電圧状態でかろうじて動作していたみたいです。
 ・電源が切断できなかった問題も解消しました。
 ・ついでにガラス面が曇った電源ヒューズ(1A)を交換しておきました。

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■調整記録-----------------------------------------------------------

【フロントエンドOSC調整】
 ・76MHz受信 → L3調整 → Sメーター最大振れ
 ・90MHz受信 → TC3調整 → Sメーター最大振れ
【フロントエンドRF調整】
 ・76MHz受信 → L1,L2調整 → Sメーター最大振れ
 ・90MHz受信 → TC1,TC2調整 → Sメーター最大振れ
 ・83MHz受信 → IFT → Sメーター最大振れ
【IF歪調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 1kHz 70dB 受信
 ・IF基板T3,T4,T7調整  → 高調波歪最小
【レシオ検波歪調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 1kHz 70dB 受信 → T9調整 → Sメーター最大振れ
 ・83MHz 1kHz 70dB 受信 → T10調整 → 高調波歪最小
【19kHz調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → T12,T13調整 → 19kHzレベル最大
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → T14調整 → 38kHzレベル最大
【セパレーション調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → R601調整 → 漏れ信号最小
 ・実測で左右とも約25dB/1kHzでした。
【AM OSC調整】
 ・729kHz(NHKラジオ)受信 → L5調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → TC2調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・729kHz(NHKラジオ)受信 → T5調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → TC1調整 → Sメーター最大
【IF調整】
 ・1053kHz(CBCラジオ)受信 → T6,T8,T11調整 Sメーター最大
【出力調整】
※現状値に合わせて左右レベルを揃えました。
※正しい方法かどうかは分かりません。
 ・R603調整 → TR609-E 電圧 -18.9V
 ・R613調整 → TR605-B 電圧  6.6V
 ・R604調整 → TR610-E 電圧 -18.9V
 ・R614調整 → TR606-B 電圧  6.6V

Sc9250gl1

■スピーカーターミナルボックス製作-----------------------------------

 ・スピーカーがRCA端子では確かに使い難いですね。
 ・本体を改造してスピーカーターミナルを取り付けようかと思いましたが、、
 ・設置スペースが狭くて断念しました。
 ・その代わり「スピーカーターミナルボックス」を作ってみました。
 ・ケースはTAKACHI SW-75。ドリルで適当に穴を開けただけです。
 ・手持ちの端材を使ったので材料費はゼロ。でも見た目は良いです。

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■試聴---------------------------------------------------------------

 ・FMは放送局が無いところでもSTEREOランプが点灯します。
 ・雑音成分の中の19kHzに反応しているみたいですが調整しきれません。
 ・周波数窓の裏側を磨いたので、緑色の照明が美しいです。
 ・PHONOやTAPE入力に接続したCDの再生は良好です。
 ・AMは本体内部のバーアンテナで受信良好です。
 ・MIC MIXINGポジションがありますが MIC入力端子が見当たりません。
 ・ひょっとしてFMワイヤレスマイクでミキシングするのでしょうか?

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