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2017年9月の記事

2017年9月24日 (日)

CRAIG SERIES 5000

 ・2017年7月、CRAIG社製レシーバーの修理調整作業を承りました。
 ・クレイグ?? 耳慣れないメーカー名です。
 ・どんな機種なの?

Craig500011

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・CRAIG Electronics
 ・CRAIG History ※社史のページにSERIES5000の写真あり

Craig500002 Craig500004

 ・調べてみると CRAIG Electronics社は1963年創業のアメリカ企業。
 ・eBayで検索するとレシーバーやデッキなどオーディオ製品が多数ヒットします。
 ・ホームページで社史を見ると「SERIES 5000」の写真がありました。
 ・セットになるレコードプレーヤーやスピーカーもあったようです。

Craig500001 Craig500003 Craig500005 Craig500006 Craig500007

 ・本体サイズ:実測492(W)×138(H)×330(D)突起物含まず。電源電圧100V
 ・受信周波数帯 FM 76~90MHz、AM 540~1600kHz
 ・背面端子:PHONO、AUX、TAPE MON、TAPE REC、FM DETOUT
 ・スピーカーA/B 2系統。4本接続した場合マトリクス式4chとして使える。
 ・メーカー名や型番を記載したパネルは文字が消えて全く読めない。

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 ・本機の背面には MADE IN JAPAN の印字、 FM周波数帯や電源電圧は日本仕様です。
 ・ということは、日本国内で生産された製品。
 ・依頼者様の情報によると「興北電気」という会社が国内で製造していたそうです。
 ・ネット検索しても詳細情報が見つかりません。

■動作確認+内部調査--------------------------------------------------

 ・上部ボディはウッドケース。
 ・本体を持ち上げて傾けると内部で「カラカラ」と何かが転がる音がする。
 ・音の正体を調べるため、通電する前にボディと底板を外して内部調査。
 ・「カラカラ」音の原因は電線を束ねるプラスチック部品の割れた欠片でした。
 ・基板上面は大量に堆積したホコリによって部品がまったく見えない状態。
 ・まずはホコリをエアーで吹き飛ばし、部品が見えるようにブラシで清掃。
 ・小さなフロントエンドFM3連AM2連バリコン →レシオ検波→アナログMPX。
 ・FM/AM回路に調整用VRが一つもない。

 ・電源コードの印字1974、電源に接続してPOWERオン。
 ・青緑色の窓照明点灯。指針照明点灯。二つのメーター照明点灯。
 ・入力ソースを示す橙色インジケーター点灯。電球切れは無さそう。
 ・照明が点灯した雰囲気は1970年代前半のPIONEER製レシーバーとよく似ている。
 ・これはテンションが上がる!

 ・プッシュ式スピーカーターミナルのバネ機構が固着して動かない。
 ・これではスピーカーを接続したテストができない。
 ・とりあえずヘッドホン端子で音を聞きながら動作確認続行。
 ・300Ω端子にアンテナを接続、名古屋地区のFM放送局受信OK。
 ・赤色のSTEREOランプ点灯。聴感上のステレオ感もあり。
 ・本体内部に配置されたバーアンテナで地元AM放送局受信OK。
 ・TAPE端子にCDプレーヤー接続、音出しOK。音質OK。
 ・AUX端子にCDプレーヤー接続、音出しOK。音質OK
 ・PHONO端子にレコードプレーヤー接続、音出しOK。音質はそこそこ。
 ・音量、バランス、BASS、TREBLE 各調整VRはスムーズに回る。僅かにガリ。
 ・ヘッドホン端子からの音出し確認OK。
 ・TAPE REC端子からも音出し確認OK。
 ・スピーカーからの音出し確認はできないものの各機能は動作している模様。

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■修理記録:スぺーカーターミナル--------------------------------------

 ・プッシュ式スピーカー端子のプッシュ部分がビクとも動かない。
 ・バネ機構がサビて固着しているのか?
 ・まずは配線を外してターミナル基板を取り外す。
 ・基板から端子を取り外し、試しに1個を分解。
 ・固着原因はやはり錆でした。バラバラに分解してパーツを丹念に磨く。
 ・合計8個の端子を分解清掃して組み直しました。
 ・多少の引っ掛かり感はありますが、スピーカー接続ができるようになりました。

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■動作確認(再)------------------------------------------------------

 ・スピーカーから音が出るようになったので、再度動作確認。
 ・音量、バランス、TREBLE、BASS各調整VRにガリ無し。
 ・ラウドネス、ハイ/ローフィルターの効果を確認。
 ・スピーカー4本をA/B両系統に接続すると、切り替えスイッチで疑似4chとして使える
 ・MAIN、REMOTE、MATRIX、BALANCE、それぞれインジケーター点灯。
 ・特に不具合なし、、これはもう奇跡的!!

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■調整記録------------------------------------------------------------

【レシオ検波調整】
 ・アンテナ入力なし → T104(上段)調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
 ・指針を76MHz目盛り位置にセット
 ・76MHz受信 → L103調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TC101調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・76MHz受信 → L101,L102調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TC102,TC103調整 → Sメーター最大
【FM検波調整】
 ・83MHz 1kHz受信 → T102調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz 1kHz受信 → T103調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz 1kHz受信 → L104(下段)調整 → 高調波歪最小
【MPX調整】19kHz,38kHz調整
 ・WaveSpectraにて観察
 ・83MHz 1kHz SUB信号 → T108調整 → Lchレベル最大
 ・83MHz 1kHz SUB信号 → T109調整 → Lchレベル最大
 ※セパレーション調整VRなし → 左右chとも約40dB程度
【AM部】
 ・ 600kHz受信 → T105,T107調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC OSC,TC ANT調整 → Sメーター最大
 ・1000kHz受信 → T106調整 → Sメーター最大
【アンプ部】
 ・Q201(E) → VR0201調整 → 0.6v
 ・Q202(E) → VR0202調整 → 0.6v
 ※とりあえず左右レベルを揃えただけ

Craig5000

【電波強度とSメーターの振れ具合】
 ・Sメーターが全く振れないレベルでもSTEREOランプ点灯しFM放送を受信できます。
 ・一般的な機種では、Sメーターの振れ具合を調整する半固定抵抗VRがあるのですが、、
 ・本機のFM回路はとてもシンプル構成で調整用VRが一つもありません。
 ・電波強度に応じた各種動作をまとめておきました。

Craig_50002_3

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・MUTINGレベル調整VR、Sメーター振れ調整VR、セパレーション調整VRなし。
 ・当時の価格は分かりませんが、たぶん入門機クラスと思われます。
 ・それでも2メーター装備のフロントマスクが高級感を醸し出しています。
 ・FMステレオではセパレーションは約35dBほど確保。
 ・各機能とも正常、特に不都合は感じません。
 ・これは大切に残しておきたい逸品ですね。

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2017年9月17日 (日)

TRIO KT-7300

 ・2017年8月初め、TRIO KT-7300の修理調整作業を承りました。
 ・KT-7300の実機を見るのは初めてです。
 ・以下、作業記録です。

Kt730010

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・TRIO アンプ・チューナー総合カタログ 1979年2月版
 ・Hifi Engine Kenwood KT-7500 AM/FM Stereo Tuner (1977-79) ※輸出機

Kt7300_2

 ※トリオ製品の輸出機型番がホントに分かりにくい
  ・国内機 KT-7300 → 輸出機 KT-7500
  ・国内機 KT-7500 → 輸出機 KT-7300
  ・国内機 KT-7700 → 輸出機 KT-8300

Kt730001 Kt730003

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字は「1977」。
 ・フロントパネルのデザインはKT-7700に似ている。
 ・でもチューニングつまみやスイッチレバーのデザインはKT-8000と同じ。
 ・外観に目立つキズなく保存状態は良さそう。
 ・FM用F型端子が無いのが残念。300Ω端子にアンテナ接続。
 ・電源オンで周波数窓の照明点灯。二つのメーター照明点灯、タマ切れなし。
 ・名古屋地区のFM放送局受信OK。STEREOランプ点灯。多少の周波数ズレあり。
 ・Tメーター中点とSメーター最大が一致しない。
 ・固定/可変出力端子ともOK。マルチパスH端子出力OK。
 ・IF BANDを切り替えて Narrow 受信にすると Sメーターの振れが大幅に弱くなる。
 ・そのせいか、NarrowではMUTING作動して音が出なくなる。
 ・背面のAMバーアンテナで名古屋地区のAM放送局受信OK。
 ・FM回路、特にNarrow側の IFアンプが劣化しているか??

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM5連AM2連バリコン搭載フロントエンド
 ・IFバンド Wide/Narrow切換
 ・Wide側  CF1個×IFアンプ
 ・Narrow側 Wide + CF4個、IFアンプ(LA1222)追加
 ・HA1137W  FM IF System
 ・HA1196  PLL FM Stereo Demodulator
 ・HA1197  AM Radio Receiver System
 ・VR1:ミューティング調整(Wide)
 ・VR2:ミューティング調整
 ・VR3:Sメーター調整
 ・VR4:VCO
 ・VR5:セパレーション(Narrow)
 ・VR6:セパレーション(Wide)

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■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IF BAND → Narrow
 ・83MHz 1kHz受信 → L4,T5調整 → Sメーター最大
 ・IF BAND → Narrow
 ・アンテナ入力なし → L8(下段)調整 → Tメーター中点
 ・IF BAND → Wide
 ・アンテナ入力なし → L3調整 → Tメーター中点
 ・IF BAND → Narrow
 ・83MHz 1kHz受信 → L8(上段)調整 → 高調波歪最小
【FM OSC調整】
 ・IF BAND → Wide
 ・指針を83MHz目盛り位置にセット
 ・83MHz受信 → CT5調整 → Sメーター最大
  ※本来は90MHz→CT5、76MHz→T6
  ※T6はボンドで固められているので調整不可
【RF調整】
 ・IF BAND → Wide
 ・90MHz受信 → CT4,CT3,CT2,CT1調整 → Sメーター最大
 ・76MHz受信 → T4,T3,T2,T1調整 → Sメーター最大
 ※受信感度が大幅に向上しました。
【MUTING調整】
 ・IF BAND → Narrow
 ・83MHz 20dB → VR2調整 → MUTING作動位置
 ・IF BAND → Wide
 ・83MHz 20dB → VR1調整 → MUTING作動位置
【Sメーター調整】
 ・IF BAND → Wide
 ・83MHz 40dB → L3調整 → Sメーター振れ最大
 ・83MHz 80dB → VR3調整 → Sメーター振れ調整
【MPX VCO調整】
 ・R45後足 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調 → VR4調整 → 76KHz
【セパレーション調整】
 ・IF BAND → Narrow
 ・83MHz 60dB → VR5調整 → 漏れ信号最小
 ・IF BAND → Wide
 ・83MHz 60dB → VR6調整 → 漏れ信号最小
【AM部】
 ・ 600kHz受信 → L11,バーアンテナ調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → CT6,CT7調整 → Sメーター最大
 ・1000kHz受信 → CF6調整 → Sメーター最大

Kt7300 Kenwood_kt7500_sche

 ・当初はNarrow側の受信感度が大幅に低いのでIFアンプの故障を疑いました。
 ・でもRF調整によって受信感度が大幅アップし、Wide側との感度差は解消しました。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・動作確認時に懸念した故障箇所は無かったです。
 ・HA1137Wによるクアドラチュア検波、HA1196による復調回路。
 ・Wide、STEREO歪率0.08%、セパレーション左右とも約60dB。
 ・TRIO製チューナーとしては最小構成ですが、聴感上は全く問題なし。
 ・再調整の結果クアドラチュア検波の良い性能を取り戻したと思います。
 ・この美しい照明窓が癒しのひと時ですね。
 

Kt730011

2017年9月 9日 (土)

TRIO KT-8000 4号機 修理記録

 ・2017年年7月末、TRIO KT-8000の修理調整を承りました。
 ・FM専用7連バリコン、トリオ自慢のパルスカウント検波搭載機。
 ・ぜひ復活させたい逸品です。

Kt800009

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・TRIO KT-8000取扱説明書

Kt800001 Kt800012

 ・1976年 KT-9700 \150,000円 初のパルスカウント検波搭載機
 ・1977年 KT-9900 \200,000円 パルスカウント検波機の最高峰
 ・1977年 KT-8000 \ 69,800円 中級機で初のパルスカウント検波
 ・1978年 KT-8300 \ 63,000円 KT-8000の後継機。パルスカウント検波

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字「1977」
 ・外観はとてもキレイ。
 ・「パルスカウント検波」を誇示する表示はどこにも見当たらない。
 ・電源オン。窓照明、メーター照明点灯。二つのメーター動作OK。
 ・受信動作は正常ですが、固定/可変出力とも音が出ない。
 ・Mutingオン/オフ、MPX filterオン/オフ、Stereo/Monoに関わらず音が出ない。
 ・Wide/Narrowどちらも音が出ない。
 ・通電状態でしばらく放置していると、ときどき音が出ることがある。
 ・音が出るといってもノイズ混りのヒドイ音、またすぐに音が出なくなる。
 ・マルチパスH端子の出力を聴くとノイズ皆無で正常な音です。
 ・MUTINGオフにすると局間ノイズが出る。つまりミューティング回路は正常。
 ・これは難しそう、、

Kt800002 Kt800005 Kt800006 Kt800007 Kt800008
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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM専用7連バリコン → HA1137W → MC1496 → 1.96MHz-BPF → PC検波 → HA11223
 ・TメーターとSメーターが正常に動作している。
 ・マルチパスH端子から正常音声が聴こえる。
 ・つまり HA1137W クアドラチュア検波まで正常
 ・TP1.96MHzに周波数カウンタ接続 → 第2IF確認 → L16調整可能 → 正常
 ・HA11223W-2ピン(検波信号入力)→ ノイズ混りの酷い音×
 ・HA11223W-5ピン(Rch)、6ピン(Lch)→ ノイズ混りの酷い音×
 ・不調原因はパルスカウント検波回路~HA11223W入口までの区間にありそう。

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■修理記録1:HA1457交換-----------------------------------------------

 ・HA11223W-2ピンの直前にある IC8:HA1457
 ・HA1457-1ピン(出力)=音無し
 ・HA1457-6ピン(入力)=検波信号が聞こえる
 ・HA1457:High Voltage Low Noise Preamplifire → 検波信号増幅用
 ・HA1457 → HA1457W 交換
 ・これによって出力端子から常時音が出るようになりました。
 ・ただ、出てくる音はノイズ混りのヒドイ音。
 ・これは聞き覚えのある雑音、、
 ・ノイズ源は例のLPFか?

Kt800060 Kt800061

■修理記録2:パルスカウント検波LPF------------------------------------

 ・KT-8000のパルスカウント検波回路は、専用ICが登場する以前の古いタイプです。
 ・KT-9900と同様にディスクリートでパルスカウント検波回路が構成されています。
 ・この回路中にあるLPFが怪しい感じです。
 ・まず実験として FL2(L79-0059-05) を取り外してジャンパ線で直結。
 ・予想通り酷いノイズが消えて受信音が聞こえてきました。
 ・経験的に200kHz前後のカットオフ周波数であればOKのはず。
 ・今回は代用品として 36pF,10mH,68pF,10mH,36pF(カットオフ周波数265kHz)
 ・基板に開いていた穴を少し拡幅して部品を配置。
 ・これでキレイなFM放送が聞こえてきました。
 ・さらに実験的措置としてパルスカウント検波回路の下記部品を交換。
  ・2SC535 → 2SC1923 ×6個
  ・2SC1981 → 2SC1815 ×1個
  ・2SA733 → 2SA1015 ×1個
  ・電解コンデンサ ×6個

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Kt800056 Kt800057 Kt800062 Kt800063

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・SSG 90MHz → TC7調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L7間隔調整 → Sメーター最大
 ※L7調整は難しいので83MHzの一点調整実施
【RF調整】
 ・SSG 90MHz → TC1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 83MHz → L11調整 → Sメーター最大
【FM同調点(HA1137W)調整】
 ・SSG 83MHz → L14調整 → 本体Tメーター中央
【IF調整】
 ・IF BAND=Wide
 ・SSG 83MHz → L12調整 → Sメーター最大
 ・IF BAND=Narrow
 ・SSG 83MHz → L13調整 → Sメーター最大
【2nd IF調整】
 ・L16調整 → TPにて1.96MHz確認
【Sメーター振れ調整】
 ・VR3:Sメーター振れ調整
【ノイズアンプ調整】
 ・D5 カソード側に電圧計セット
 ・離調時 →  VR8調整 → 8.3V
 ・同調時  → 0V 確認のみ
【MUTING調整】
 ・IF BAND=Wide
 ・SSG 83MHz 15dBf → VR1調整 → Muting作動位置
 ・IF BAND=Narrow
 ・SSG 83MHz 15dBf → VR2調整 → Muting作動位置
【MPX部調整】
 ・VR7:パイロットキャンセル調整
 ・VR6:VCO調整 TP(R133前足)にて76kHz確認
 ・VR4、VR5:セパレーション調整

Kt8000

 ※MUTINGとVR8の調整方法を修正しました。
 ※実は、同時期にKT-7300の調整作業をしていました。
 ※KT-8000とKT-7300のIF回路はほとんど同じ。
 ※KT-7300は回路図、調整要領が揃っています。
 ※VR8調整方法も再検討し、KT-7300に準じた方法に変更。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・HA1457の故障は初ケースでした。
 ・それにしても最近はTRIO製チューナーのLPF故障事例に頻繁に遭遇します。
 ・L-01T、KT-8300、KT-9900、KT-8000
 ・パルスカウント検波回路に使われているLPFはそろそろ寿命を迎えているのか?
 ・1977年製とすれば約40年、よく持ちこたえたと言ってあげるべきですね。
 ・今のFM放送が続く限り、もうちょっと頑張ってね。

Kt800010

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2017年9月 3日 (日)

SONY ST-5950 修理調整記録2

 ・たしか2015年の桜咲く頃に寄付していただいたジャンク機です。
 ・周波数窓に刻まれた数字と目盛りがとても残念な状態になっています。
 ・ずっと放置状態でしたが、部品取り機を得てついに復活の時を迎えました。

St595037

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5950 ¥84,800(1976年頃)
 ・オーディオ懐古録 SONY ST-5950 AM/FM STEREO TUNER ¥84,800
 ・Hifi Engine SONY ST-5950SD AM/FM Stereo Tuner (1976-78)
 ・ST-5950 取扱説明書 (日本語版、PDF形式)

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■動作確認------------------------------------------------------------

 <入手当時の記録>
 ・電源コードの印字 → 1974
 ・残念なことに FM/AMの周波数と目盛りを刻んだ印字が奇妙に踊っている。
 ・何故こういう状態になるのでしょう?

St5950031

 ・フロントパネルはほぼ無傷だがボディに目立つ線キズ多数あり。
 ・背面端子類はサビサビ状態。本体下部にある4本の足のうち1つが欠品。
 ・電源を接続してスイッチオン、、両サイドの電球は点灯するが緑色に浮かび上がらない。
 ・75Ω端子にFMアンテナを接続して名古屋地区のFM局を受信OK。
 ・Tメーター中点とSメーター最大が一致しない。MUTING動作OK。
 ・STEREOランプの点灯が点灯しない。聴感上もモノラルのまま。
 ・AM放送は背面バーアンテナで名古屋地区のAM局を受信OK。
 ・各機能は活きているが、まともなガラス板と交換するしかないか?
 ・ガラス板を入手するまで保管。

St595001 St595002 St595003 St595004 St595005

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM5連、AM2連バリコン → レシオ検波 → HA1156
 ・IFバンド Narrow/Wide切り替えなし
 ・RT201:Muting調整
 ・RT202:Sメーター振れ調整
 ・RT203:Mutingバランス調整
 ・RT301:VCO調整
 ・RT501:セパレーション調整Lch
 ・RT502:セパレーション調整Rch
 ・RT503:出力レベル調整Rch
 ・RT504:出力レベル調整Lch

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 ・部品取り用に ST-4950 を入手したので比較してみました。
 ・ボディサイズ、形状、糸掛け構造など共通。
 ・ST-4950のシャーシでは穴が開いていた部分に独立電源基板。
 ・IF回路は同じだが ST-5950ではシールドケースで覆われている。
 ・左右独立セパレーション調整可能。

■修理記録:周波数や目盛りが印刷されたガラス板交換--------------------

 ・ST-4950のフロントパネルを分解してガラス板を取り外す。
 ・ST-5950のガラス板と重ねてみるとサイズは両者同じ。
 ・周波数目盛りの間隔もピッタリ同じでした。
 ・ST-4950のガラス板がそのまま流用可能と確認!
 ・交換のついでにフロントパネルの裏側まで清掃。
 ・フロントパネル裏側に印字あり 49.10.49

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■修理記録:75ΩFMアンテナ端子交換--------------------------------------

 ・75Ωアンテナ端子はST-5150シリーズと同じ。短めで直径がやや小さいタイプ。
 ・このままでもいいのですが、背面パネルを分解したついでに新品に交換。
 ・並べてみると直径は同じに見えますが、オリジナルは微妙に小さいです。
 ・端子を固定していたナットが新品には小さくて使えません。

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■修理記録:音声出力端子研磨、可変VRナット交換------------------------

 ・音声出力端子が載っているボードを取り外し、端子を研磨処理。
 ・ソケットを抜いてナイロンリベットを外せば簡単に取り外せます。
 ・可変VRを固定していたナットを交換。
 ・見た目の高級感が増しました。※自己満足

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 ・その他、ST-4950から使えそうな部品やキレイな部品を確保。
 ・周波数ツマミ、セレクタツマミ、ボディ、ネジ類などを移植。
 ・状態の良いST-5950が出来上がりました。

■調整記録------------------------------------------------------------

 ※参考資料:ST-5950サービスマニュアル

St5950

 【レシオ検波調整】
 ・アンテナ入力なし → IFT201左コア調整 → Tメーター中点
 【FM OSC調整】
 ・ダイヤル指針を周波数目盛り83位置にセット
 ・83MHz受信 → CT105調整 → Sメーター最大
 ※特殊なOSC回路を備えていますが調整できないので簡易法で対応
 【FMトラッキング調整】
 ・76MHz受信 → L101,L102,L103,L104調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103,CT104調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → L106調整 → Sメーター最大
 【検波歪調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → IFT201右コア調整 → 高調波歪最小
 【ミューティング調整】
 ・83MHz受信 → RT201調整 → ミューティング作動レベル調整
 ・83MHz受信 → RT203調整 → ミューティングバランス調整※
 ※バランス調整
  ミューティングが作動するポイントをTメーター左右対称になるように調整
 【Sメーター振れ調整】
 ・83MHz受信 → RT202調整 → Sメーター最大振れ調整
 【VCO調整】
 ・TP 19kHz(HA1156-10ピン)に周波数カウンタ接続
 ・アンテナ入力なし → RT301調整 → 19kHz
 【セパレーション調整】
 ・83MHz受信 → RT501調整 → 漏れ信号最小
 ・83MHz受信 → RT502調整 → 漏れ信号最小
 【オーディオレベル調整】
 ・RT503、RT504 左右信号レベルを揃える。
【AM調整】
 ・ダイヤル指針を600kHz位置にセット
 ・600kHz受信 → L402調整 → Sメーター最大
 ・600kHz受信 → バーアンテナ内L401調整 → Sメーター最大
 ・ダイヤル指針を1400kHz位置にセット
 ・1400kHz受信 → CT402調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → CT401調整 → Sメーター最大

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・外観はST-4950とほぼ同じ、聞いた印象も同じです。
 ・緑色の浮かび上がる周波数窓がイイ感じです。
 ・赤く光るダイヤル指針が好印象。

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■おまけ:分解記録----------------------------------------------------

 ・部品取り後に残ったST-4950フロントエンドのOSC部分を分解してみました。
 ・外からはトリマしか見えなかったのですが、やはりコイルもあります。
 ・たぶんST-5950も同じ構造になっていると思われます。

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