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2018年11月11日 (日)

TRIO KT-8000 修理調整記録5

 ・2018年10月、故障したKT-8000が届きました。
 ・発売当時に入手したワンオーナー品が不調になったそうです。
 ・以下、作業記録です。

Kt800007

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・TRIO KT-8000取扱説明書

Kt800002 Kt800011

 ・1976年 KT-9700 \150,000円 初のパルスカウント検波搭載機
 ・1977年 KT-9900 \200,000円 パルスカウント検波機の最高峰
 ・1977年 KT-8000 \ 69,800円 中級機で初のパルスカウント検波
 ・1978年 KT-8300 \ 63,000円 KT-8000の後継機。

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字「1977」
 ・フロントパネルやボディは経年の汚れでくすんだ感じ。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・窓照明の右半分が暗い。二つのメーター照明はOK。
 ・選局ツマミを回すと放送局周波数付近でTメーターとSメーターが反応する。
 ・STEREOランプ点灯、受信動作自体は正常みたいです。
 ・MUTING動作正常。
 ・ところが固定/可変出力とも酷い雑音しか出ない。
 ・wide/narrowとも同じ雑音症状
 ・マルチパスH端子からは正常な音声が聞こえる
 ・76~80MHz区間で指針移動すると激しいバリバリ音が発生。
 ・バリバリ音に合わせてSメーターが激しく振れる。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM専用7連バリコン → HA1137W → MC1496 → 1.96MHz-BPF → PC検波 → HA11223
 ・TメーターとSメーターが正常に動作している。
 ・マルチパスH端子から正常音声が聴こえる。
 ・つまり HA1137W クアドラチュア検波まで正常
 ・TP1.96MHzに周波数カウンタ接続 → 第2IF確認 → L16調整可能 → 正常
 ・HA11223-2ピン(検波信号入力)→ 正常
 ・HA11223-5ピン(Rch)、6ピン(Lch)→ ノイズ混りの酷い音×
 ・不調原因はHA11223か?
 ・窓照明用電球3個のうち中央と右端の2個がタマ切れ。

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■修理記録1:電球交換-------------------------------------------------

 ・窓照明用電球 8V/30mA
 ・ジャンク箱から同等品を探して交換。
 ・電球交換のついでにフロントパネル、ガラス裏側、ツマミ類を清掃。
 ・照明に映える周波数窓が復活しました。

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■修理記録2:HA11223の足清掃------------------------------------------

 ・HA11223を交換しようと思いましたが、その前に。
 ・真っ黒に変色した HA11223 の足を硬めの歯ブラシで丹念に清掃。
 ・何と!これで直りました!!
 ・酷い雑音が消えてキレイなFM音声が流れてきました。
 ・ICの足に付着した黒い物質が端子間を短絡させるみたいです。
 ・基板を見渡すと同様に足が変色したトランジスタ多数。
 ・これらも歯ブラシと爪楊枝で足の間を磨きました。

Kt800060

■修理記録3:バリバリノイズ--------------------------------------------

 ・76MHz~80MHz間で指針を移動すると激しいバリバリノイズ発生する。
 ・ノイズに合わせてSメーターが大きく振れる。
 ・この症状は経験的にバリコン回転軸の接触不良が怪しい。
 ・爪楊枝の先端で注意深く回転軸を清掃、仕上げに導通グリスを軽く塗布。
 ・この措置でノイズは解消しました。
 ・ときには指針を76~90MHz間を往復させてやると良いです。

Kt800051 Kt800050 Kt800052

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・SSG 90MHz → TC7調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L7間隔調整 → Sメーター最大
 ※L7調整は難しいので83MHzの一点調整実施
【RF調整】
 ・SSG 90MHz → TC1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 83MHz → L11調整 → Sメーター最大
【FM同調点(HA1137W)調整】
 ・SSG 83MHz → L14調整 → 本体Tメーター中央
【IF調整】
 ・IF BAND=Wide
 ・SSG 83MHz → L12調整 → Sメーター最大
 ・IF BAND=Narrow
 ・SSG 83MHz → L13調整 → Sメーター最大
【2nd IF調整】
 ・L16調整 → TPにて1.96MHz確認
【Sメーター調整】
 ・IF BAND=Wide → VR1調整 → Sメーターゼロ
 ・IF BAND=Narrow→ VR2調整 → Sメーターゼロ
 ・VR3:Sメーター振れ調整
【ノイズアンプ調整】
 ・D5 カソード側に電圧計セット
 ・離調時 →  VR8調整 → 8.3V
 ・同調時  → 0V 確認のみ
【MPX部調整】
 ・VR7:パイロットキャンセル調整
 ・VR6:VCO調整 TP(R133前足)にて76kHz確認
 ・VR4、VR5:セパレーション調整

■試聴--------------------------------------------------------------

 ・不具合が解消して正常に使える様になりました。
 ・照明に映える周波数窓、アルミパネルの光沢がステキです。
 ・FM放送を流しながらボーっと眺めているだけで幸せな気分になれます。

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コメント

KT8000中古を入手し、SWを入れたら予想した通り、いい音で再生しました。ところが数時間後にはstereoのインジケーターが時々消えるようになりし、ガガのノイズが不定期に発するようになりました。このノイズは放送に同調したときだけノイズが出ています。貴方のこのブログを知り、大変役立ちそうで、何とか修理したいと思いますので、どうかお力添えをお願いします。
 なお、マルチパスの出力端子からはノイズは出なく再生できます。とりあえずHA11223のピンが真っ黒なので清掃をしてみたいと思いますが、このような症状はどこに問題がありそうでしょうか。私は電気は好きですが素人並ですのでよろしくお願いします。どうぞよろしくご教授お願い致します。

>マルチパスの出力端子からはノイズは出なく再生できます

KT-8000 4号機の記録が参考になるかもしれません。
TRIO KT-8000 4号機 修理記録

故障個所は以下の3点が考えられます。

・パルスカウント検波のLPF:FL2(L79-0059-05)故障
・HA11223-2ピンの直前にある IC8:HA1457故障
・HA11223自体の故障

まずはHA11223の足を磨いてみてください。

迅速なご教示ありがとうございます。HA11223の足磨きから始めてみます。時間をかけ修復したいと思います。頼りがいの方に巡り合いうれしい限りです。

ご教示通り、HA11223の足をブラシで磨いたら、なんと煤がよく取れました。地金が見えるほどに取れましたよ。アンプに接続し、SWを恐る恐る入れ、ダイヤルを回したらノイズなしに受信することができました。sutereoのインジケーターも点灯しました。貴方のブログに出会え解決することができました。なんせ古い機器ですので、いつトラブルが起きるかわかりませんので、今後も貴方のブログを拝見し、資料集めをしていきたいと思います。なかなかいい音で再生できております。本当にありがとうございました。深謝いたしております。

良かったですね!

古いトランジスタやICの足が真っ黒に変色している事例が多くあります。
この黒い物質は煤、カビ、サビ? 

この黒い物質が隣りの足との短絡現象を起こすようです。
硬めの歯ブラシで磨くと効果があることがあります。

本当にありがとうございました。確かにススみたいなものでしょうね。正体不明。予想外に早く解決しましたので、この際、全体的にすす払いみたいにやっておこうと思います。今後また、何かありましたらよろしくお願い致します。

BLUESS様、佐伯様
半導体の足の黒化は銀イオンマイグレーションと思われます。

「銀イオンマイグレーション」

ご教示いただきありがとうございます。
早速勉強してみます。

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