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2018年11月18日 (日)

TRIO KT-8000 修理調整記録6

 ・2018年10月、偶然にもKT-8000の記事が続きます。
 ・このKT-8000はTメーターが振れないそうです。
 ・以下、作業記録です。

Kt800008

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・TRIO KT-8000取扱説明書

Kt800002 Kt800010

 ・1976年 KT-9700 \150,000円 初のパルスカウント検波搭載機
 ・1977年 KT-9900 \200,000円 パルスカウント検波機の最高峰
 ・1977年 KT-8000 \ 69,800円 中級機で初のパルスカウント検波
 ・1978年 KT-8300 \ 63,000円 KT-8000の後継機。パルスカウント検波

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・周波数窓の照明点灯OK。
 ・narrow、muting、mpx filterの橙色インジケーター点灯OK。
 ・Sメーターは正常に反応するが、Tメーターが右寄りに振れたまま不動。
 ・Sメーター最大点でもmutingオンでは何も音が出ない。
 ・mutingオフにするとモノラル受信音声が聞こえる。
 ・ただしstereoランプ点灯しない。
 ・実際のステレオ感ないのでLED切れかどうかは不明。
 ・wide/narrowとも同じ症状。
 ・固定/可変出力とも同じ症状。
 ・マルチパスH端子からは受信音が聞こえる。
 ・76MHz~80MHz付近で指針を移動すると激しいノイズ発生。

Kt800001 Kt800004 Kt800005 Kt800006 Kt800007
Kt800011 Kt800012 Kt800013 Kt800014 Kt800015

■内部確認------------------------------------------------------------

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■修理記録1:Tメーター不動--------------------------------------------

 ・Tメーターが右寄りに振れたまま不動。
 ・まずはTメーターを駆動するHA1137Wを確認。
 ・FM同調点調整のL14を回してもTメーターが動かない。
 ・どうやらL14内部のコンデンサが容量抜けしているようです。
 ・対策として基板裏面に温度補償タイプのコンデンサ22pFを追加。
 ・これでTメーターが動くようになりました。
 ・以下の再調整によって正常動作となりました。

Kt800040 Kt800041 Kt800042 Kt800043 Kt800044

■修理記録2:バリバリノイズ--------------------------------------------

 ・76MHz~80MHz間で指針を移動すると激しいバリバリノイズ発生する。
 ・ノイズに合わせてSメーターが大きく振れる。
 ・この症状は経験的にバリコン回転軸の接触不良です。
 ・爪楊枝の先端で注意深く回転軸を清掃、仕上げに導通グリスを軽く塗布。
 ・この措置でノイズは解消しました。
 ・ときには指針を76~90MHz間を往復させてやると良いです。

Kt800050 Kt800051 Kt800052

■予防措置:HA11223の足清掃------------------------------------------

 ・前回のKT-8000の事例があったのでHA11223の足を確認。
 ・このKT-8000も真っ黒に変色しています。
 ・今回は症状は出ていませんが、予防のため歯ブラシで丹念に清掃。
 ・ICやトランジスタの足に付着した黒い物質が端子間を短絡させるケースが頻発しています。

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・SSG 90MHz → TC7調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L7間隔調整 → Sメーター最大
 ※L7調整は難しいので83MHzの一点調整実施
【RF調整】
 ・SSG 90MHz → TC1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 76MHz → L1~6調整 → Sメーター最大
 ・SSG 83MHz → L11調整 → Sメーター最大
【FM同調点(HA1137W)調整】
 ・SSG 83MHz → L14調整 → 本体Tメーター中央
【IF調整】
 ・IF BAND=Wide
 ・SSG 83MHz → L12調整 → Sメーター最大
 ・IF BAND=Narrow
 ・SSG 83MHz → L13調整 → Sメーター最大
【2nd IF調整】
 ・L16調整 → TPにて1.96MHz確認
【Sメーター調整】
 ・IF BAND=Wide → VR1調整 → Sメーターゼロ
 ・IF BAND=Narrow→ VR2調整 → Sメーターゼロ
 ・VR3:Sメーター振れ調整
【ノイズアンプ調整】
 ・D5 カソード側に電圧計セット
 ・離調時 →  VR8調整 → 8.3V
 ・同調時  → 0V 確認のみ
【MPX部調整】
 ・VR7:パイロットキャンセル調整
 ・VR6:VCO調整 TP(R133前足)にて76kHz確認
 ・VR4、VR5:セパレーション調整

Kt8000i

■試聴--------------------------------------------------------------

 ・Tメーターが左右に振れるようになりました。
 ・STEREOランプ点灯、MUTING動作OK、不具合は解消しました。
 ・照明に映える周波数窓、アルミパネルとのコントラスト、横顔がステキです。

Kt800003

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コメント

こんにちは。現在同じくKT-8000の修理に挑戦しているものです。当方も貴方のブログを参考にしながらICの足の清掃等をしたりした甲斐もあり、J-WAVEの受信に成功しました。しかし
1,唐突にバリバリとノイズが入る。(待っていればそのうち直るがRCA端子を強く押しつけても解消する)
2,J-WAVE以外受信できない。別のシンセチューナーでは東京FMやNACK5がきれいに入る。
3,signalメーターが全く振れない。(VR3をいじると少し上下する。)
という問題に悩まされています。問題の箇所の見当もつかないので困っています。どうかお力を貸していただけませんでしょうか?

すみません。追記です。Mutingスイッチを有効にしていると音が出ないため現在はオフにして聴いています。

>1. 唐突にバリバリとノイズが入る。(待っていればそのうち直るがRCA端子を強く押しつけても解消する)
>2. J-WAVE以外受信できない。別のシンセチューナーでは東京FMやNACK5がきれいに入る。
>3. signalメーターが全く振れない。(VR3をいじると少し上下する。)
>追記. Mutingスイッチを有効にしていると音が出ないため現在はオフにして聴いています。

1.→ どこかにハンダ不良による接触不良がある?
2.~追記.→ 信号が弱い。IFアンプ(IC1、IC2、IC3、Q1、Q2)の故障又は劣化? 足の清掃または交換

とりあえず思い付く原因は上記2点です。

ご無沙汰しております。デュアルゲートmosfetを3sk51に交換したりもしましたが、結局受信しない原因はバリコンの近くにあった電解コンデンサーでした。現在は快調です。しかし周波数がかなりずれていまして、0.5mhzほど下にずれた場所で受信するような状態です。この場合どのように調整すれば良いのでしょうか?

調整記録の最初の項目【FM OSC調整】です。

・指針を目盛り83.0MHzの位置にセットする。
・SSGから83.0MHzの信号を送る
・フロントエンド内TC7を慎重に回してSメーター最大値へ

ありがとうございます。SSGは信号発生器のことですよね?今手元にあるのが車載用FMトランスミッターくらいなのですが、代用できるのでしょうか?初心者で申し訳無いです。

大変失礼しました。
信号発生器が無い場合は地元の放送局を受信しながら調整できます。

・地元放送局の周波数に指針を合わせる。 ※できれば83MHz付近の放送局で
・フロントエンド内TC7を慎重に回してSメーター最大値へ

その他の調整項目も地元放送局で可能です。
・76MHz → 受信できる範囲で周波数が最も低い放送局
・90MHz → 受信できる範囲で周波数が最も高い放送局
と読み替えてください。セパレーション調整以外はできます。

ありがとうございます。さっそくやってみようと思います。それと現在はあまり気にしておりませんがパネルのステレオとnarrowとmpx filterのランプが点かないのです。電球は既にLEDに交換したので球切れはないとは思うのですが、この場合どこを診ればいいのでしょうか?ステレオランプについては別のシンセチューナーで受信するとステレオになるのでこのチューナーがステレオ受信できてないかランプに電気が行ってないかどちらかだと思うのですが、この場合もどのように対処すれば良いのでしょうか?

mutingインジケーターは点灯しますか?
mutingインジケーターが点灯するなら、narrow と mpx filter が点灯しないのはLEDの取付方向が逆かも?

stereoインジケーターも極性はOKですか?
OKなら VR6 VCO を回して点灯する範囲の中央位置にVR6をセットします。

さっそく調べましたらmpxは極性がプリントと逆でした。しかし、narrowは微弱な電流しか流れておらず、ステレオに至ってはVR6で調整してもずっと12.5vでした。これはいったいどう対処したら良いのでしょうか?

LEDに流れる電流は数mA程度だと思います。

STEREOインジケーターのLEDに常時12Vかかっているのは、モノラル受信状態(LEDが点灯しない状態)だからです。VR6を回しても変化が無いなら、もはや単純な調整ズレではなく、IC9又はその周辺部品の故障だと思います。

不具合の全体像がよく分からなくなりましたが、かなり重症な感じですね。

こんにちは。指示通り調整したところ周波数ずれは改善され、LEDも交換したところすべて点灯するようになりました。これで全ての問題が解決しました。あなたのブログが無かったら修理なんて夢のまた夢だったと思います。初心者の私にも何度も丁寧に指南いただき感謝してもしきれません。本当にありがとうございました。これからも応援しております。

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