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2019年4月の記事

2019年4月28日 (日)

TRIO KT-7700 修理調整記録4

 ・2018年12月初め、音が出ないというKT-7700を寄付していただきました。
 ・故障品の寄付は大歓迎です。
 ・以下、修理記録です。

Kt770003_1

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 TRIO KT-7700 ¥78,000(1976年)
 ・TRIO KT-7700/KT-7500 カタログ 1976年5月版
 ・Hifi Engine KENWOOD KT-8300 ※輸出機 型番注意!

Kt770001_1Kt770012_1

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観はとてもキレイな個体で目立つキズはほとんどない。
 ・FM同軸アンテナを接続して電源オン。
 ・周波数窓と3つのメーターを照らすオレンジ色の照明が点灯。電球切れ無し。
 ・Narrow、MPXfilter の赤色LEDインジケーター点灯。
 ・地元のFM放送局周波数付近でSメーターが大きく振れる。
 ・しかしこのときTメーターがまったく動かない。
 ・STEREOランプ点灯しない。
 ・固定/可変端子とも音声が出ない。
 ・MULTIPATH H端子も音声がでない。
 ・ところがMULTIPATH V端子からはFM放送が聞こえる。
 ・FM同調点を検出できないのでMUTINGが解除されない状態か?

■修理記録:IC11 NJM4558交換-----------------------------------

【検波調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・アンテナ入力なし → VR 4調整 → Tメーター中点
 ・IF BAND=WIDE
 ・アンテナ入力なし → VR12調整 → Tメーター中点
 ・Tメーター不動なので、まずはVR4とVR12を回してみると、、
 ・残念ながらVR4、VR12ともにTメーターは全く反応しない。
 ・しかし検波回路周辺から信号を直接拾ってみると音声信号が聞こえる。
 ・つまり検波回路は正常ということ。
 ・回路図を見ながら原因を考える。
 ・原因はTメーターを駆動するオペアンプIC11:NJM4558TAの故障か?
  ・部品交換 IC11:NJM 4558TA → 4558DD
 ・正解!交換によって Tメーターが左右に振れるようになった。
 ・リレー動作音が聞こえて固定/可変端子ともにFM音声が出てきた。
 ・基板を見渡すと同じCANタイプのオペアンプがあと3個。
 ・せっかくの機会なので、残る3個とも交換。
  ・IC13:NJM 4558TA → 4558DD
  ・IC10:NJM 4558T → 4558DD
  ・IC14:NJM 4558T → 4558DD
 ・交換後丸一日連続運転して不具合が無いことを確認。
 ・これで直ったか??


Kt770051Kt770052Kt770053Kt770054Kt770067

■修理記録:L11 コンデンサ追加-----------------------------------

 ・上記修理でオペアンプ交換後約2日間は正常に動作していました。
 ・ところが、FM放送受信中に突然Tメーターが中点を外れ音が出なくなった。
 ・同調点を外れてミューティンが作動した状態。
 ・入手直後に確認した症状とまったく同じです。
 ・ということは当初の不調原因はオペアンプではなかった?
 ・再び原因を考える → 残された可能性は L11内蔵コンデンサーの劣化。
 ・L11を基板から取り外して底面を確認するもコンデンサーが見えない。
 ・金属製カバーを外してみると内側にコンデンサー発見。
 ・このコンデンサーを慎重に取り除き、L11本体を再度基板に取り付け。
 ・ハンダ面から温度補償型コンデンサーを追加。
 ・容量は試行錯誤の結果39pFがベストと判明
 ・検波回路の調整をやり直して受信可能状態になりました

Kt770071Kt770073Kt770074Kt770076Kt770078

■修理記録:インジケーターLED交換-------------------------------------

 ・3個並んだインジケーターが点灯しない。
 ・ヤフオクで「鉄道模型用」として売られていたLEDを入手。
 ・平ぺったい形状ですが突起部は丸くてサイズはピッタリでした。
 ・ゴム製ホルダーに収めれば正面から見ても違和感ありません。

Kt7700101Kt7700103Kt7700104Kt7700105Kt7700107

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・正常動作するようになったので各部調整しました。

Trio_kt7700_alig

【検波調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・アンテナ入力なし → VR 4調整 → Tメーター中点
 ・IF BAND=WIDE
 ・アンテナ入力なし → VR12調整 → Tメーター中点
【フロントエンドOSC調整】
 ※OSCトリマ調整孔が背面にありますが、隙間が狭いのでこれを回すのは難しい
【フロントエンドRF調整】
 ・TP1(R77右足)→ DC電圧計セット
 ・IF BAND=NARROW
 ・76MHz 60dB 受信 → RFコイル6個調整 → 電圧最大
 ・90MHz 60dB 受信 → RFトリマ6個調整 → 電圧最大
【検波調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・アンテナ入力なし → VR 4調整 → Tメーター中点
 ・IF BAND=WIDE
 ・アンテナ入力なし → VR12調整 → Tメーター中点
【IFトリガー調整】
 ・TP1(R77右足)→ DC電圧計セット
 ・83MHz 60dB 受信 → L11調整 → 電圧最大
 ・83MHz 0dB 受信 → L10調整 → 電圧最大(※L10 フロントエンド内)
【IFトリガーレベル調整】
 ・83MHz 60dB 受信 → VR2調整 → 電圧DC1.8V
 ・アンテナ入力なし→ VR1調整 → 電圧DC0.6V
【Sメーター振れ調整】
 ・83MHz 80dB 受信 → VR3調整 → Sメーター目盛り5
【MUTING調整】
 ・MUTING=1
 ・83MHz 16dB 受信 → VR9調整 → MUTING作動
【VCO調整】
・周波数カウンタをTP2接続
 ・アンテナ入力なし → VR 7調整 → 19kHz
【OUTPUTレベル調整】
 ・FM DET OUT端子にAC電圧計セット
 ・76MHz 1kHz 100%変調 60dB 受信 → VR10調整 → 電圧AC300mV
【セパレーション調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz ST信号 60dB受信 → VR 5調整 → Lch信号最小
 ・83MHz ST信号 60dB受信 → VR 6調整 → Rch信号最小
【ステレオ歪調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz ST信号 60dB受信 → L10調整 → 高調波歪最小
【DEVIATIONメーター調整】
 ・83MHz 1kHz 100%変調 60dB 受信 → VR 8調整 → Dメーター目盛り100%

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・TメーターとSメーターが大きく振れて気持ちよく受信できます。
 ・トリオ独特のオレンジ色照明窓がとても美しいですね。
 ・今回も良い勉強になりました。

Kt770010_1

2019年4月21日 (日)

KENWOOD KT-7020 修理調整記録3

 ・2019年1月初め、部品取り用にKT-7020の寄付をいただきました。
 ・寄付は大歓迎です。ありがたく頂戴いたします。
 ・以下、整備記録です。

Kt702007


■製品情報----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD KT-7020
 ・Hifi Engine KENWOOD KT-7020 AM/FM Stereo Tuner (1989-92)


Kt702002Kt702009

■動作確認----------------------------------------------------------

 ・経年の汚れがあるものの外観に目立つキズは無い。
 ・FMアンテナとAMループアンテナを接続して電源オン。
 ・周波数表示部が明るく点灯。輝度劣化や文字欠けはない。
 ・ただ選局ツマミの回転フィーリングがちょっと重い
 ・周波数ズレなし。RF切替(DISTANCE/LOCAL)OK、IF切換(WIDE/NARROW)OK。
 ・TメーターとSメーターを表す表示もOK、STEREOランプ点灯。
 ・DEVIATIONバー点灯OK、REC CALトーンOK。
 ・TV受信機能は確認不能。
 ・FM/AMとも受信機能は生きています。

Kt702001Kt702003Kt702004Kt702005Kt702008
Kt702010Kt702011Kt702012Kt702013Kt702014

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・過去記録にもある通り、KT-7020とKT-V990の内部構成はほとんど同じ。
 ・特に不良個所や改造箇所は見当たりません。
 ・オリジナル状態のようです。

Kt702041Kt702042Kt702043Kt702044Kt702045
Kt702051Kt702052Kt702053Kt702054Kt702055

■調整記録------------------------------------------------------------

【本体設定】
 ・IF BAND:WIDE
 ・RF SELECTOR:DISTANCE
【VT電圧】
 ・TP3~TP4 DC電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・76MHz → L14調整 → 実測 3.1V
 ・90MHz → TC1調整 → 実測25.1V
【検波調整】
 ・TP5~TP6 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調)受信 → L9調整 → 0.0V
 ・TP7~TP8 DC電圧計セット
 ・83MHz(無変調)受信 → L12調整 → 0.0V
【RF調整】
 ・D40 アノード側 DC電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz → L1,L4,L7,L10,L17調整 → 電圧最大
【AUTO STOP調整】
 ・83MHz(19kHz信号,20dB)→ VR1調整 → STEREOインジケータ点灯
【MPX VCO調整】
 ・TP19~20 周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調) → VR3調整 → 19.00kHz±50Hz
【SUB CARRIER調整(38kHz)】
 ・音声出力をWavespectraで観察
 ・83MHz(SUB信号)→ L33調整 → Lch最大
【歪調整 DET】
 ・83MHz(MONO信号)→ VR3調整 → 歪率最小
【歪調整 MONO】
 ・83MHz(MONO信号)→ VR4調整 → 歪率最小
 ・83MHz(MONO信号)→ VR6調整 → 歪率最小
【歪調整 ST-L】
 ・83MHz(L信号)→ VR5(X86-)調整 → 歪率最小
【歪調整 STEREO】
 ・83MHz(SUB信号)→ VR7調整 → 歪率最小
【SEPARATION調整】
 ・83MHz(R信号)→ VR4調整 → L信号もれ最小
 ・83MHz(L信号)→ VR5調整 → R信号もれ最小
【AM VT電圧調整】
 ・TP3~TP4 DC電圧計セット
 ・ 531kHz → L26調整 → 実測 1.5V
 ・1602kHz → TC2調整 → 実測 8.5V
【AM RF調整】
 ・ 600kHz → L27調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz → TC3調整 → Sメーター最大

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・故障個所は無かったです。
 ・調整によって特に受信感度が大幅に向上しました。
 ・高調波歪補正、セパレーション特性も大きく改善しました。
 ・貴重な部品取り機としてこのまま保管します。

Kt702006


 ※今回はイメージ通りに表示されています。
 ※記事投稿時のコツがやっと分かりました。

2019年4月14日 (日)

SONY ST-S333ESG 修理調整記録5

 ・2019年3月初め、333ESGの故障機が届きました。
 ・以下、作業記録です。
333esg09_1


■製品情報------------------------------------------------------------
 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESG ¥49,800(1989年発売)
 ・1987年10月発行「SONY ES テクノロジーカタログ」
 ・Hifi Manuals ST-S333ESG 海外版サービスマニュアル


333esg02_1333esg12

■動作確認------------------------------------------------------------
 ・電源コードの印字 1989。サイドウッドが無いのが残念。
 ・ボディ外観は目立つキズは無いが、経年による汚れが目立つ。
 ・フロントパネルの文字が一部消えている。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・表示部点灯。文字欠けや輝度劣化は感じられない。
 ・IF BANDやRF切替などボタン操作に応じてインジケーター点灯OK。
 ・オート選局で名古屋地区のFM局を受信するとすべて素通りして受信不可。
 ・上り方向、下り方向ともにオート選局不可。
 ・マニュアル受信でモノラルなら受信OK。
 ・ただ受信感度が弱く、Sメーターが下から2~3セグメント点灯する程度。
 ・続いて手持ちのAMループアンテナを接続して名古屋地区のAM局をテスト受信。
 ・AMはオート選局で名古屋地区のAM放送局を受信OK。
 ・FM受信感度がかなり低下しているようです。

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■内部確認------------------------------------------------------------
 ・ボディを開けたら、、、
 ・過去最高レベルに匹敵する大量のホコリが堆積。
 ・まずは掃除機でホコリを吸い取り、さらにエアーで吹き飛ばす。
 ・概ね綺麗になったところで内部確認再開。
 ・MPX IC:CX1064



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■修理記録:FM同調点--------------------------------------------------
【FM同調点調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・IC251(LA1235)7pin~10pin間電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT251調整 → 電圧ゼロ ※調整前後の実測+5.0V



333esg26333esg51333esg52333esg53333esg54

 ・FM同調点を確認したところ、IFT251を回しても電圧=5.0V で全く変化しない。
 ・IFT251内蔵コンデンサーが完全に容量抜けしているようです。
 ・中途半端に劣化しているより、完全容量抜けの方がむしろ対策しやすいです。
 ・IFT251横にある R258 に温度補償型コンデンサを並列挿入して仮設定。
 ・試行錯誤の結果、15pFの容量がちょうど良さそうでした。
 ・本対策として基板裏面に15pFを直接追加して修理完了。
 ・IFT251調整で電圧ゼロに設定。
333esgift251


■修理記録:ハンダ修正------------------------------------------------
 ・特にアースバーと音声出力端子にハンダ割れ多数確認。
 ・333シリーズ定番の不具合箇所です。
 ・不良個所のハンダを盛り直してクラック修正。



333esg41333esg42333esg43333esg44333esg45

■調整記録------------------------------------------------------------
【FM同調点調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・IC251(LA1235)7pin~10pin間電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT251調整 → 電圧ゼロ ※上記修理によりOK
【VT電圧調整】
 ・フロントエンド内JW8 電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・90MHz → L104調整 → 21.0V±0.2V ※調整前実測21.3V
 ・76MHz → 確認のみ → 8.0V±1.0V ※調整前実測 7.9V
【トラッキング調整】
 ・IF BAND = NARROW
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)電圧計セット
 ・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → L101,L102,L103 → 電圧最大
【PLL検波調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・TP201を短絡 ※これによってIF回路をパス
 ・TP271 電圧計セット
 ・IFT272調整 → 電圧ゼロ ※調整前実測348mV
 ・CT271調整 → 歪最小 ※Wavespectraにて波形確認
 ・TP201を開放
【IF歪調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)電圧計セット
 ・RV201、RV202 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力40dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 → 電圧最大
 ・SSG出力40dBステレオ信号送信
  ・IFT202調整 → 電圧最大
  ・IFT101調整 → 電圧最大 ※IFT101フロントエンド内
 ・RV201、RV202 回転範囲の中央位置に回す
 ・SSG出力80dBモノラル信号送信
  ・IFT203調整 → 歪最小へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204調整 → 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・SSG83MHz 出力20dB
 ・RV251調整 → ステレオインジケータ点灯
【MUTINGレベル調整】
 ・IF BAND = WIDE
  ・MUTING = ON
  ・SSG83MHz 出力25dB
  ・RV252調整 → MUTING調整
【IF NARROWゲイン調整】
 ・IF BAND = NARROW
  ・RV203調整 → NARROWゲイン調整
【Sメーター調整】
 ・RV241調整
【パイロットキャンセル】
 ・RV303、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・RV301 R→L ※調整後実測64dB
 ・RV302 L→R ※調整後実測68dB
【CAL TONE】
 ・Peak Level-6dB 398Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RV401 Sメーター調整
 ・RV402 AUTOSTOP調整


333esg

■試聴---------------------------------------------------------------
 ・FM同調点以外も各調整ポイントが大きく外れていていました。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
 ・サイドウッドを調達したいですね。
333esg10_1


 ※今回も無用の改行が勝手に入ってしまいます。まだ悪戦苦闘中、、

2019年4月 7日 (日)

Technics ST-9030T 修理調整記録5

 ・2019年3月初め、30Tの故障機が届きました。
 ・ガンメタフェイスとオレンジ照明の組み合わせが美しい機種です。
 ・以下、作業記録です。


St9030t07_1

■製品情報------------------------------------------------------------
 ・オーディオの足跡 Technics ST-9030T ¥80,000(1977年頃)
 ・hifiengine Technics ST-9030 FM Stereo Tuner (1977-81)

■動作確認------------------------------------------------------------
 ・フロントパネル上部、特に角部に塗装はげが目立つ。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・周波数窓と二つのメーターがオレンジ照明点灯。
 ・選局つまみのガタツキが気になる。
 ・選局するとTメーター中点とSメーター最大点がほぼ一致。
 ・メーター動作を見るとFM放送を正常に受信している模様。
 ・wideモードのランプが点灯しない。タマ切れか narrowモードになっているのか?
 ・muting 動作OK。固定端子/可変端子とも音声OK。
 ・ただし、同調できる範囲がとても狭い、というかほとんどピンポイント。
 ・僅かにズレるだけでSTEREOランプ消灯。
 ・そしてmuting作動して音が出なくなる。
 ・同調以外の問題点はLchから常時バリバリノイズが聞こえること。
 ・Rchはノイズなし。マルチパスH端子(MPX OUT)音声もノイズなし。
 ・FM同調点ズレ、MPX回路以降の回路要調査。
 ・シリアルナンバーAJ6K22A016 → 1976年11月22日製造。



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■修理記録:選局つまみのガタツキ--------------------------------------


 ・選局つまみを回すとき「ガタツキ」が気になります。
 ・つまみが前後に数ミリ動く状態です。
 ・シャフトに固定するイモネジが緩んでいる訳ではない。
 ・清掃を兼ねてフロントパネルを分解して取付部を確認すると、
 ・何と「E型止め輪」が外れて内側に落ちていました。
 ・止め輪が自然に外れるなんて、あっていいのでしょうか?
 ・とにかく再度取り付けてガタツキは解消しました。


St9030t31St9030t32St9030t33

■修理記録:トランジスタなど交換--------------------------------------


 ・まずは調整手順に従って各部調整してみました。
 ・「TP302とTP303を短絡するとスイッチ状態に関わらず強制narrowとなる」
 ・この調整過程で新たな発見あり。
 ・最初に確認したLchのノイズは強制narrowモード時でのみ発生する。
 ・wideモードではノイズは発生しない、、これは重要なヒントです。
 ・回路図を見ながら不具合箇所を検討。
  ・IC701:NJM4558DS → NJM4558D 交換 ※外れ、ノイズ解消しない
  ・TR502:2SK30A → 2SK246 交換   ※当たり! ノイズ解消しました
 ・TR502:2SK30A (Hi-Blend Switch)が劣化してノイズを発していたようです。
 ・そういえば過去の30T修理事例でも 2SK30A が故障原因でした。
 ・この際すべての 2SK30A を 2SK246 に交換。
  ・T307,308 (IF Switch)
  ・TR310,311 (Separation Switch)
  ・TR417 (AF Muting Switch)
 ・ついでに IC501:NJM4558DS も NJM4558D に交換しておきました。



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■調整記録------------------------------------------------------------


【本体設定】
 ・MPX hi-blend=off
 ・Servo tuning=off
 ・IF selector=auto
 ・TP302とTP303を短絡するとスイッチ状態に関わらず強制narrowとなる
【レシオ検波調整1】
 ・入力信号なし
 ・TP201~GND DC電圧計セット → T201(narrow緑)調整 → 電圧ゼロ
 ・TP101~GND DC電圧計セット → T102(wide緑)調整 → 電圧ゼロ
【OSC調整】
 ・TP302~TP303短絡(強制narrowモード)
 ・SSG76MHz → L8調整 → Sメーター最大
 ・SSG90MHz → CT8調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・TP302~TP303短絡(強制narrowモード)
 ・SSG76MHz → L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7調整 → Sメーター最大
 ・SSG90MHz → CT1,CT2,CT3,CT4,CT5,CT6,CT7調整 → Sメーター最大
 ・SSG83MHz → T1調整 → Sメーター最大
【レシオ検波調整2】
 ・入力信号なし
 ・TP101~GND DC電圧計セット → T102(wide緑)調整 → 電圧ゼロ
 ・TP201~GND DC電圧計セット → T201(narrow緑)調整 → 電圧ゼロ
【出力レベル調整】wide
 ・IF selector=wide
 ・音声出力端子にAC電圧計セット
 ・SSG83MHz 400Hz 100% → VR504調整 → 1.4v
【モノラル歪調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・IF selector=wide
 ・SSG83MHz 1kHz 100% → T102(wide赤)調整 → 歪最小
 ・TP302~TP303短絡(強制narrowモード)
 ・SSG83MHz 1kHz 100%変調 → T201(wide赤)調整 → 歪最小
【出力レベル調整】narrow
 ・TP302~TP303短絡(強制narrowモード)
 ・音声出力端子にAC電圧計セット
 ・SSG83MHz 400Hz 100% → VR503調整 → 1.4v
【ミューティング調整】
 ・Servo tuning=auto
 ・TP102~GND DC電圧計セット
 ・SSG83MHz 1kHz → T202,T203調整 → 電圧最大
 ・SSG83MHz 1kHz 60dB → VR402調整 → 同調を外したとき局間ノイズが消える位置へ
 ・SSG83MHz 1kHz 20dB → VR401調整 → ミューティング作動位置へ
【Sメーター調整】
 ・SSG83MHz 1kHz 100% → VR501調整 → Sメーター指針
【VCO調整】
 ・TP601 周波数カウンタ接続
 ・SSG83MHz無変調 → VR602調整 → 19kHz±30Hz
【左右レベル調整】
 ・SSG83MHz 1kHz ST変調 → VR702調整 → 左右chのレベルを同じ
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・SSG83MHz 1kHz ST変調 → VR601,L601,L602調整 → パイロット信号(19kHz)最小
【サブキャリアキャンセル調整】
 ・SSG83MHz 1kHz ST変調 → CT701調整 → サブキャリア信号(38kHz)最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・SSG83MHz 1kHz L/R信号 → VR701調整 → 漏れ信号最小
 ・TP302~TP303短絡(強制narrowモード)
 ・SSG83MHz 1kHz L/R信号 → VR703調整 → 漏れ信号最小
【ハイブレンド調整】
 ・音声出力端子にAC電圧計セット
 ・SSG83MHz 1kHz L/R信号 → VR502調整 → 左右レベルを確認
 ・MPX high-blend=on
 ・SSG83MHz 1kHz L/R信号 → VR502調整 → 左右レベル同一
【Auto IF セレクター調整】
 ・TP101 200kHz正弦波注入
 ・TP301 オシロスコープ接続 → T302調整 → 200kHz波形最大
 ・TP101 300kHz正弦波注入
 ・TP301 オシロスコープ接続 → T301調整 → 300kHz波形最大
 ・上記作業を数回繰り返す


St9030t00_1

■試聴----------------------------------------------------------------


 ・30Tで使われている 2SK30A はそろそろ寿命を迎えているようです。
 ・製造から既に40年超、良く頑張ったと褒めてあげましょう。
 ・交換部品は同等品として 2SK246 が使えます。
 ・Technics製ガンメタボディとオレンジ照明の組み合わせが最高です。


St9030t08_1

※ココログの新しい記事投稿方法に悪戦苦闘しています。
※今回記事の奇妙なデザインは、htmlタグが思うように反映されないせいです、、、

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