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2019年5月の記事

2019年5月26日 (日)

ONKYO Integra T-425AT

 ・2019年4月、ONKYO T-425ATの修理調整作業を承りました。
 ・受信中にSTEREOランプが点滅して不安定になってきたそうです。
 ・以下、作業記録です。

Onkyo_t425at09

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 ONKYO Integra T-425AT ¥49,800(1998年頃)
 ・Hifi Engine Onkyo T-4711 Synthesized AM/FM Stereo Tuner (1996-99)

Onkyo_t425at02 Onkyo_t425at12

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字 1996
 ・シャンパンゴールドのボディが美しい。
 ・外装に目立つキズは見当たらない。
 ・電源コードを接続すると内部でリレー作動音が聞こえる。
 ・通電と同時に表示部は「0:00」が点滅する。
 ・内蔵時計の時刻設定モードのようですが、本体ボタンでの設定方法が分からない?
 ・たぶんリモコンで設定するのでしょう。
 ・背面にスイッチ連動サービスコンセント3個あり。
 ・タイマー機能がありそうです。

Onkyo_t425at03 Onkyo_t425at04 Onkyo_t425at05 Onkyo_t425at06 Onkyo_t425at08

 ・時刻設定はパスして電源スイッチオン、オレンジ色の表示部が点灯。
 ・FM周波数は下三桁まで表示。例えば82.5MHzのNHK-FM → 82.500MHz
 ・オート選局モードで名古屋地区のFM放送局を受信。
 ・STEREOランプ点灯。実際のステレオ感あり。
 ・IF BAND切替(Normal/Narrow)OK。
 ・選局モードは3種類。オート選局、プリセット選局、ファイン選局。
 ・ファイン選局(Fine Tuning)モードにすると0.025MHz単位で周波数が変化する。
 ・例:82.450MHz → 82.475MHz → [82.500MHz] ← 82.525MHz ← 82.550MHz

Onkyo_t425at13 Onkyo_t425at14 Onkyo_t425at15 Onkyo_t425at16 Onkyo_t425at17

 ・手持ちのAMループアンテナを接続して名古屋地区のAM放送を受信。
 ・オート選局モードで受信OK。
 ・名古屋のCBCラジオ(1053kHz)を受信するとSTEREOランプ点灯。
 ・おお、、AMステレオ対応機だ!!

Onkyo_t425at061

 ・1時間ほど経過したときご指摘の不具合症状が発生!
 ・STEREOが点滅するようになり受信音が不安定になった。
 ・そのまま放置すると音が出ない状態に。
 ・これは同調点が外れてMUTINGが作動した状態みたいです。
 ・このときFine Tuningモードにして同調点を変えてみると、、
 ・82.500MHzのNHK-FMを82.475MHzでクリアに受信可能。STEREOランプも点灯
 ・原因はFM同調点のズレですね。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・金属シールドに納まった5連バリキャップのフロントエンド。
 ・Normal(Wide)/Narrow切り替え式IF回路
 ・LA1235 クアドラチュア検波
 ・LA3401 PLL MPX
 ・LA1266 FM IF Amp AM Tuner
 ・MC13028AP AM STEREO
 ・基板裏面に実装部品があるかと思って裏返したら、、何も無かったです。

Onkyo_t425at20 Onkyo_t425at21 Onkyo_t425at22 Onkyo_t425at23 Onkyo_t425at24
Onkyo_t425at25 Onkyo_t425at26 Onkyo_t425at27 Onkyo_t425at28 Onkyo_t425at29
Onkyo_t425at30 Onkyo_t425at31 Onkyo_t425at32 Onkyo_t425at33 Onkyo_t425at34
Onkyo_t425at35 Onkyo_t425at36 Onkyo_t425at37 Onkyo_t425at38 Onkyo_t425at39
Onkyo_t425at40 Onkyo_t425at41 Onkyo_t425at46 Onkyo_t425at47 Onkyo_t425at48

■輸出機T-4711との比較------------------------------------------------

 ・Hifi Engineで見つけた T-4711は外観がそっくりです。
 ・ボディサイズが同一で発売時期も重なる。
 ・T-4711回路図とT-455AT実機を比較しました。
 ・T-4711はFMアンテナ端子がA/B の2系統。T-455ATは1系統のみで部品の実装なし。
 ・でもT-455ATの基板上には別系統のアンテナ端子のシルク印刷あり。
 ・T-4711はRDS対応。フロントパネルにも専用スイッチあり。
 ・T-455ATの基板上にRDSのシルク印刷あり。ただし部品実装なし。
 ・逆にT-4711回路図にはAMステレオ用ICの記載がない。
 ・やはり主要回路は輸出機 T-4711 と同一でした。
 ・同時入手した英語版取扱説明書を読むと、時刻やタイマー設定はリモコン必須。

■調整記録------------------------------------------------------------

【VT電圧調整】
 ・P004 電圧計セット
 ・90MHz C026調整 → 24.0V ※調整前実測22.6V
 ・76MHz L006調整 → 4.0V ※調整前実測 3.8V
【FM同調点調整】
 ・P101 電圧計セット
 ・83MHz受信 → L101調整 → DC電圧ゼロ ※調整前実測524mV
【FMトラッキング調整】
 ・P102 電圧計セット
 ・76MHz L001,L002,L003,L004調整 → 電圧最大
 ・90MHz C002,C008,C011,C014調整 → 電圧最大
 ・83MHz L005,L007調整 → 電圧最大
【FM検波調整】
 ・P101 電圧計セット
 ・音声出力をWaveSpectraで確認
 ・83MHz受信 → L101調整 → DC電圧ゼロ ※再確認
 ・83MHz受信 → L102調整 → 高調波歪最小
【セパレーション調整】
 ・IF BAND=Normal
 ・83MHz ST信号 → R201調整 → 漏れ信号最小
 ・IF BAND=Narrow
 ・83MHz ST信号 → R202調整 → 漏れ信号最小
【Sメーター調整】
 ・本体正面 DISPLAYボタン長押し → 電波強度dB表示
 ・83MHz 50dB受信 → R102調整 → 表示が50dB付近を示すように調整
 ・83MHz 99dB受信 → R191調整 → 表示が99dB付近を示すように調整
 ※あくまで参考程度、厳密な調整は無理です
【MUTINGレベル調整】
 ・83MHz 20dB受信 → R101調整 → MUTING作動位置へ
【AM調整】
 ・P004 電圧計セット
 ・522kHz → L151(黒)調整 → VT電圧 2.4V
 ・ 729kHz(NHK)受信 → L151(黄)調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz(CBC)受信 → L152調整 → Sメーター最大
 ・R151調整 → 電波強度dB表示調整

Onkyo_t425at00

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・外観は古臭さを感じませんが、これでも1996年頃の製品です。
 ・ざっと23年前、、さすがに調整箇所はズレますね。
 ・まだまだ現役で使えます。

Onkyo_t425at10

2019年5月19日 (日)

YAMAHA T-70

 ・2019年4月初め、YAMAHA T-70の調整作業を承りました。
 ・STEREOランプが点灯しないそうです。
 ・以下、作業記録です。

Yamaha_t7010

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA T-70 ¥62,000(1983年頃)
 ・Hifi Engine Yamaha T-70 AM/FM Stereo Tuner (1981-83)

Yamaha_t7001Yamaha_t7004

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字:1982
 ・フロントパネルやボディに目立つキズ無し。
 ・FMアンテナ端子がPAL型。PAL→F変換プラグを介してアンテナ接続。
 ・電源オン、ブラックマスクに赤色LED表示が精悍な印象を醸し出しています。
 ・オート選局で名古屋地区のFM放送局の受信チェック。
 ・すると放送周波数よりも0.1MHz低い周波数で放送を受信。
 ・ズレた周波数でシグナルメーター点灯、STEREOランプ点灯。
 ・マニュアル受信で本来の放送周波数にセットするとモノラルで受信。
 ・FM同調点がズレているようです。

Yamaha_t7002Yamaha_t7005Yamaha_t7006Yamaha_t7007Yamaha_t7008

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・4連バリキャップ搭載フロントエンドパック
 ・DX/LOCAL切換(WIDE/NARROW)
 ・レシオ検波
 ・IG03210=LA2300
 ・LA3380 MPX用
 ・LA1245 AM用

Yamaha_t7021Yamaha_t7022Yamaha_t7023Yamaha_t7024Yamaha_t7025
Yamaha_t7026Yamaha_t7027Yamaha_t7028Yamaha_t7029Yamaha_t7030
Yamaha_t7031Yamaha_t7032Yamaha_t7033Yamaha_t7034Yamaha_t7035
Yamaha_t7036Yamaha_t7037Yamaha_t7038Yamaha_t7039Yamaha_t7040

■イニシャルステーションのセット方法----------------------------------

 ・電源オン時に受信する放送局を「イニシャルステーション」と呼んでいます。
 ・あらかじめFM放送局をメモリー登録しておく。
 ・電源オン時に受信したいFM放送局を受信する。
 ・MEMORYボタンを長押しする。
 ・MEMORYボタンが点滅し始めたら指を離す。

■調整記録-----------------------------------------------------------

T70

【VT電圧調整】
 ・フロントエンドB2端子 → 電圧計セット
 ・76MHz → OSCコイル調整 → 3.0V
 ・90MHz → OSCトリマ調整 → 21.0V
【RF調整】
 ・IG03210 15ピン → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・76MHz → フロントエンド内コイル調整 → 電圧最大
 ・90MHz → フロントエンド内トリマ調整 → 電圧最大
【レシオ検波調整】
 ・TM~NVCC → 電圧計セット
 ・83MHz → T102調整 → 電圧0V ※実測+1.2V
 ・83MHz MONO → VR103,VC101調整 → モノラル歪最小
【VCO調整】
 ・VR104の足に周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調 → VR104調整 → 76kHz
 ※サービスマニュアルの方法では上手く測定できない
【MPX調整】
 ・83MHz SUB信号 → T103調整 → Lch信号レベル最大
【ステレオ歪調整】
 ・83MHz ST信号 → T1,T101,VR101,VR102調整 → 高調波歪最小
【パイロット信号キャンセル】
 ・83MHz ST信号 → T104,VR107調整 → 19kHz信号最小
【セパレーション調整】
 ・83MHz ST信号 → VR105調整 → Rch信号最小
 ・83MHz ST信号 → VR106調整 → Lch信号最小
【FM CSL調整】
 ・TP1-TP2 ダイオードを介して接続
 ・83MHz受信 → VR401調整 → 表示 30.0
【REC CAL】
 ・342kHz -5dB 確認のみ
【AM調整】
 ・受信範囲:518kHz~1615kHz
 ・VR108の足に電圧計セット
 ・ 729kHz(NHK第一放送受信)→ T105調整 → 電圧最大
 ・1332kHz(東海ラジオ受信)→ VC102調整 → 電圧最大
 ・1053kHz(CBCラジオ受信)→ VR108調整 → シグナルメーター調整

Yamaha_t7041Yamaha_t7042Yamaha_t7043Yamaha_t7044

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・特に故障箇所は無かったです。
 ・再調整だけで良い性能を取り戻したと思います。
 ・DX/LOCALを切り換えできますが、DXモードでは高調波歪が高めです。
 ・セパレーションも悪化するので「常時LOCALモード」での受信をお勧めします。

Yamaha_t7011

2019年5月12日 (日)

YAMAHA CT-800 修理調整記録2

 ・2019年3月初め、CT-800の修理調整作業を承りました。
 ・以下、作業記録です。

Ct80003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA CT-800 ¥68,000(1973年頃)
 ・取扱説明書 日本語版 PDF形式
 ・Hifi Engine Yamaha CT-800 FM/AM Stereo Tuner
 ・Hifi Engine Yamaha CR-800 FM/AM Stereo Receiver (1974)
 ※CT-800に関する資料は見つかりませんが、チューナー基板はCR-800とほぼ同じです。
 ※CR-800の回路図や調整方法がそのまま使えます。

Ct80001 Ct80014

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル下部にちょっと目立つ擦り傷。
 ・白木のウッドボディは年季が入って深い味わいを感じる。
 ・背面端子類も綺麗な状態、これは清掃済みでしょうか。
 ・FMアンテナを接続して動作確認開始。
 ・電源オン、周波数指針部と二つのメーター照明点灯。球切れなし。
 ・多少の周波数ズレがあるもの、名古屋地区のFM局を受信。
 ・メーター指針の塗装が剥げている。
 ・指針を左右に移動するとき、動き方がちょっとぎこちない。
 ・84MHzを超える辺りで「ガタン!」と何かを乗り越えるような異常な感触?
 ・指針の移動を繰り返していたら、突然、指針がまったく動かなくなった、、
 ・これはバリコン糸が切れたか、外れたか??
 ・十分な動作確認もできないまま内部確認へ。

Ct80004 Ct80005 Ct80006 Ct80009 Ct80010
Ct80011 Ct80015 Ct80016 Ct80018 Ct80020

■修理記録:糸の張り替え---------------------------------------------

 ・やはり糸が切れていました。
 ・切れた糸は黄色くて固い素材、これは工事現場でよく見かける「水糸」です。
 ・それと過去に撮影したCT-800の写真と比較するとプーリーへの巻き方が違う。
 ・これは明らかに糸の交換歴がありますね。
 ・とにかく糸を交換しないことには何も始まらない、、、
 ・保管している部品取り用ジャンクチューナーから糸を外してCT-800に移植。
 ・指針移動のぎこちなさが解消され、全区間スムーズに動くようになりました。

Ct80053 Ct80051 Ct80052 Ct80055 Ct80057

■動作確認(再)------------------------------------------------------

 ・FM受信確認の続き。
 ・Sメーター、Tメーターの動作OK。
 ・メーター指針の塗装がボロボロ状態が気になる。
 ・STEREOランプ点灯、その他インジケーターも点灯。
 ・固定、可変端子ともOK。
 ・マルチパスH端子からも音声が聞こえる。
 ・背面のAMバーアンテナで名古屋地区のAM局を受信。
 ・指針と目盛り大幅なズレ。729kHzのNHK放送を目盛り900kHz付近で受信。
 ・AM受信時のSメーターがほとんど振れない。
 ・AM音声がちょっと小さい。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM4連、AM3連バリコン搭載フロントエンド
 ・FM基板はオリジナル状態のようです。
 ・ただしAM基板の電解コンデンサとトランジスタはすべて交換済み。

Ct80021 Ct80022 Ct80023 Ct80024 Ct80025
Ct80026 Ct80027 Ct80028 Ct80029 Ct80030
Ct80031 Ct80032 Ct80033 Ct80034 Ct80035
Ct80038 Ct80040 Ct80042 Ct80043 Ct80044

■修理記録:AM回路----------------------------------------------------

 ・AM基板のトランジスタはすべて2SC1815。
 ・CR-800のAM回路図で本来のトランジスタ型番を確認。
 ・TR301,TR303,TR306,TR307 → 2SC460
 ・TR302,TR304,TR305 → 2SC454
 ・本来の 2SC460,2SC454 がすべて2SC1815に交換済み。
 ・対策として上記トランジスターをすべて 2SC1675 に再交換しました。
 ・以下の再調整によってSメーターが振れて音量も多少改善しました。

Ct80035 Ct80036 Ct80037    

■修理記録:指針再塗装------------------------------------------------

 ・Tメーター、Sメーターともに指針の塗装がボロボロ状態です。
 ・メーターカバーを慎重に分解。
 ・養生には「付箋」をジャストサイズに切って張り付けると便利です。
 ・ボロボロになった塗装片をデザインカッターの先端で慎重に剥離する。
 ・蛍光オレンジ色の水性塗料で再塗装。
 ・とても良い感じに仕上がりました。

Ct80063 Ct80064 Ct80065 Ct80067 Ct80070

■調整記録------------------------------------------------------------

【電源回路】
 ・TP 12v → 電圧計セット
 ・VR 12v → 調整 → 12V
【レシオ検波調整】
 ・フロントエンドとの接続端子にSSGより10.7MHz信号注入
 ・T101(上段)調整 → Tメーター中点
【フロントエンドOSC調整】
 ・76MHz 90dB 受信 → Lo調整 → Sメーター最大
 ・90MHz 90dB 受信 → TCo調整 → Sメーター最大
【フロントエンドRF調整】
 ・76MHz 90dB 受信 → LA,LR1,LR2調整 → Sメーター最大
 ・90MHz 90dB 受信 → TCA,TCR1,TCR2調整 → Sメーター最大
 ・83MHz 90dB 受信 → IF調整 → Sメーター最大
【モノラル歪調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 1kHz 90dB 受信 → T101(下段)調整 → 歪最小
【Sメーター調整】
 ・VR102 Sメーター振れ調整
【ミューティング調整】
 ・VR101 MUTING動作レベル設定
【ステレオ歪調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 1kHz 90dB 受信 → T104 → 歪最小
 ・83MHz 1kHz 90dB 受信 → フロントエンドIF調整 → 歪最小
【38kHz調整】
 ・83MHz SUB信号 80dB 受信 → T102調整 → Lchレベル最大
 ※位相に注意。間違えるとセパレーションが逆になる。
【パイロットキャンセル調整】
 ・83MHz ST変調 → T105調整 → Lch漏れ信号最小
 ・83MHz ST変調 → T106調整 → Lch漏れ信号最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → VR103調整 → Lch漏れ信号最小
 ・83MHz ST変調 80dB 受信 → VR104調整 → Rch漏れ信号最小
【AM OSC調整】
 ・ 600kHz 受信 → T302調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz 受信 → VC7 調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・ 600kHz 受信 → バーアンテナ、T301調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz 受信 → VC5,VC6調整 → Sメーター最大

Ct800

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・AM受信時の音量がちょっと小さ目なのが難点ですが、、
 ・FM受信は問題なさそうです。
 ・メーター指針の再塗装によって老朽機の感じが無くなりました。
 ・白木のウッドケースがイイ雰囲気ですね。

Ct80012

2019年5月 5日 (日)

ONKYO Integra T-455nII 修理調整記録

 ・2019年3月、T-455nIIの故障品が届きました。
 ・そういえば10年前に入手した同型機が放置したままでした。
 ・この機会に修理調整方法を再検討した記録です。

T455nii03

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 ONKYO Integra T-455nII ¥69,800 (1975年発売)
 ・前回記事 2009年10月11日

T455nii02T455nii10

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル、ボディともキズはほとんど見当たらない。
 ・側面を固定するネジも光沢があって外観はとても綺麗。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・周波数窓と二つのメーター照明が点灯、白い文字盤が浮き上る。
 ・緑色やオレンジ色の照明窓とは違った上品な印象です。
 ・さて、名古屋地区のFM局を受信しようとすると、、
 ・Sメーターは大きく振れるが、Tメーターの動き方がおかしい。
 ・Tメーターは中央より左側のみでわずかに振れる程度で中点に届かない。
 ・Sメーター最大点付近でTUNEDランプ(赤色)点灯。
 ・選局つまみから指を離すとLOCKEDランプ(緑色)点灯。
 ・FM音声は聞こえるがSTEREOランプ点灯しない。実際のステレオ感もない。
 ・マルチパスH端子からはモノラル音声が聞こえる。
 ・背面バーアンテナで名古屋地区のAM局を受信。
 ・AMは特に問題なさそうです。

T455nii04T455nii05T455nii06T455nii07T455nii08
T455nii12T455nii14T455nii15T455nii16T455nii18

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM5連、AM2連バリコン搭載のフロントエンド。
 ・電源トランス横の基板はクリスタルロック回路。
 ・NormalL(Wide)/Narrow切換 → ウルトラリニアディテクター(レシオ検波)
 ・HA1156 PLL MPX
 ・HA1151 AM TUNER SYSTEM


T455nii21T455nii22T455nii23T455nii24T455nii25
T455nii26T455nii27T455nii28T455nii29T455nii30
T455nii31T455nii32T455nii33T455nii34T455nii35
T455nii36T455nii37T455nii38T455nii39T455nii40
T455nii41T455nii42T455nii43T455nii44T455nii45
T455nii46T455nii47T455nii48T455nii50T455nii51

■修理記録:検波コイル------------------------------------------------

 ・Tメーターの挙動がおかしい件の対策です。
 ・クリスタルロック基板上のL703,L704
 ・L703 (NIT515 P) → Primary
 ・L704 (NIT515 S) → Secondly
 ・このレシオ検波回路でTメーターを駆動している。
 ・L703を取り外して裏面を確認 → 内蔵コンデンサーが見える。
 ・この内蔵コンデンサーの劣化が怪しいです。
 ・試しに以前から保管しているT-455nIIのL703を取り外して移植。
 ・これによって Tメーターの動き方が正常になり中点に設定できた!
 ・Tメーター不調はL703内蔵コンデンサーの劣化が原因でした。

T455nii50T455nii51T455nii52T455nii53T455nii54

■調整記録------------------------------------------------------------

T455nii00

【クリスタルロック基板調整】
 ・クリスタルロック基板 R716~R743間にDC電圧計セット
 ・SSG 10.7MHz 90dB 無変調 → メイン基板 R101 に注入
 ・L703(粗調整),L704(微調整)→ 電圧ゼロ
【Tメーター調整】
 ・R740調整 → Tメーター左右振れ具合調整
 ・R739調整 → LOCK時のTメーター中点調整
【OSC調整】
 ・SSG76MHz → Lo調整 → Sメーター最大
 ・SSG90MHz → TCo調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・SSG76MHz → LA,LR1,LR2調整 → Sメーター最大
 ・SSG90MHz → TCA,TCR1,TCR2調整 → Sメーター最大
 ・SSG83MHz → IF調整 → Sメーター最大
【narrowレベル調整】
 ・IF selector=normal
 ・SSG83MHz → Sメーターの振れ位置記録
 ・IF selector=narrow
 ・SSG83MHz → R103調整 → メーター振れ位置を揃える
【レシオ検波調整】
 ・R201両端 DC電圧計セット
 ・SSG83MHz → L106(手前)調整 → 電圧ゼロ
 ・SSG83MHz → L106(奥側)調整 → 高調波歪最小
【IFレベル調整】
 ・R117調整
 ・調整方法が分かりません。とりあえず最大位置に設定。
【ミューティング調整】
 ・SSG83MHz 1kHz 20dB → R134調整 → ミューティング作動位置へ
【Sメーター調整】
 ・SSG83MHz → R137調整 → Sメーター指針
【VCO調整】
 ・TP19kHz → 周波数カウンタ接続
 ・SSG83MHz無変調 → R218調整 → 19kHz
 ※19kHzが安定しない
【セパレーション調整】
 ・音声出力をWaveSpectraで観測
 ・SSG83MHz 1kHz L/R信号 → R285調整 → 漏れ信号最小
【AM OSC調整】
 ・SSG 600kHz → AMTCo調整
 ・SSG1400kHz → L110 調整
【AM RF調整】
 ・SSG 600kHz → バーアンテナ内コイル調整 → Sメーター最大
 ・SSG1400kHz → AMTCA調整 → Sメーター最大
【AM Sメーター調整】
 ・SSG 1000kHz → R153調整 → Sメーター振れ具合調整

T455_quartlock2T455nii55T455nii60T455nii61

■修理記録:19kHzが安定しない-----------------------------------------

 ・調整過程のVCO調整で19kHzが安定しない。
 ・ステレオ受信中も19kHzが揺れ動き、大きく外れるたびにSTEREOランプ消灯する。
 ・HA1156周辺の電解コンデンサ交換 → ※効果なし
 ・故障例が多い2SK30A交換 Q117 2SK30A → 2SK246 ※効果なし
 ・こうなるとHA1156が怪しい?
  ・真っ黒になった足を丹念に磨く → ※効果なし
  ・HA1156 → HA1156W交換 → ※効果なし
 ・HA1156-1ピン 電源11.56vが微妙に揺れ動くことを発見
  ・これは電源回路の不具合か??
  ・電源回路のトランジスタ、電解コンデンサ交換 → ※効果なし
 ・クリスタルロック基板の部品交換
  ・トランジスタ、電解コンデンサー総交換 → ※効果なし
 ・これは困った、、どこかのトランジスタがノイズを発している感じ?
  ・HA1156のVCC 12Vラインに繋がるトランジスタを順に交換 → ※効果なし
 ・大量の部品交換でも症状が改善しない??
  ・最終的に C209 470pF スチロールコンデンサー交換 → 当り!!
  ・ようやく19kHzの揺れが収まり、STEREO受信が安定しました。

T455nii82T455nii83T455nii85T455nii91T455nii96

■分解記録:レシオ検波回路--------------------------------------------

 ・修理過程で Ultra Liner Detector と記されたシールドケースを分解してみました。
 ・内部に手を加えてはいません。記念写真だけ撮っておきました。

T455nii71T455nii72T455nii73T455nii74T455nii75

■修理記録:操作レバー交換--------------------------------------------

 ・フロントパネルに並ぶ6個の操作レバーは黒いプラスチック部品です。
 ・オリジナル状態を重視する場合はこのままがベストなのですが、、
 ・実はSONY製チューナー ST-5000シリーズのツマミ部品がジャストフィットします。
 ・過去に解体処分したST-5150/5150Dのパーツに交換しました。
 ・とても精悍な印象に変わったと思います。

T455nii100T455nii101T455nii102T455nii103T455nii104

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・無用の部品交換をたくさんしてしまいました。
 ・でもそのおかげでWaveSpectraで見る波形がとても綺麗です。
 ・外観もイイ感じに仕上がりました。

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