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2019年6月の記事

2019年6月30日 (日)

KENWOOD L-01T 修理調整記録7

 ・2019年5月、L-01Tの修理調整作業を承りました。
 ・以下、作業記録です。

L01t03

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD L-01T ¥160,000(1979年)
 ・オーディオの足跡 KENWOOD L-01T ¥160,000(1979年頃)
 ・Hifi engine KENWOOD L-01T FM Stereo Tuner (1980-82)


L01t02L01t06

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・さて、FMアンテナを接続して電源オン。
 ・オレンジ色照明点灯、球切れなし。いつ見ても惚れ惚れする美しさ。
 ・名古屋地区のFM放送局を受信チェック。
 ・Sメーター最大点でTメーター中点を示す。メーター動作は正常。
 ・STEREOランプ点灯してFM音声は聞こえるが、、不規則な雑音が混入する。
 ・マルチパスH端子からも同じ雑音が聞こえる。
 ・これはパルスカウント検波回路のLPF不良が怪しいです。

■修理記録:フィルター交換--------------------------------------------

 ・故障例の多い FL3 (LPF:250kHz)の不調を疑って中古動作品に交換。
 ・混入する雑音の様子がかなり変わった感じ、、でも雑音が解消しない。
 ・続いて故障例のある FL1 (LPF:3.5MHz)を動作品に交換。
 ・雑音の様子はほとんど変わらない。
 ・初めてのケースですが FL2 (HPF:0.9MHz)も動作品に交換。
 ・これによって雑音が綺麗に解消しました。
 ・結局、FL2とFL3の故障だったようです。

L01t50L01t51L01t69L01t70L01t72
L01t56L01t59L01t58L01t64L01t66

■調整記録------------------------------------------------------------

【FMフロントエンド】
 ・OSC調整83MHz → OSC coil
 ・トラッキング調整76MHz → L1,L2,L3,L4,L5,L6
 ・トラッキング調整90MHz → TC1,TC2,TC3,TC4,TC5,TC6
 ・IFT調整 → L17,L19,L21 → Sメーター最大
【Tメーター調整】
 ・LA1231Nクアドラチュア検波調整 → L6調整 → Tメーター中央
【ミューティング調整】
 ・83MHz 20dB受信 → VR2調整 → MUTING作動
【WIDE GAIN調整】
 ・Narrow受信 → Sメーターレベル記録
 ・Wide受信 → VR1調整 → Narrow受信時と同レベルに
【Sメーター調整】
 ・83MHz受信 → VR3調整
【第2IF調整】
 ・83MHz受信 → L8調整 → TP=1.96MHz ※実測1.71MHz
【VCO調整】
 ・83MHz無変調 → VR6調整 → TP(R117) → 76kHz
【Pilotキャンセル】
 ・83MHz ST受信 → VR7,L16調整 → 19kHz漏れ最小へ
【ステレオ歪調整】
 ・83MHzST受信 → フロントエンドL21調整 → 高調波歪最小へ
【SCA調整】
 ・MEGURO DARC ENCODER MSG-2170でFM多重信号を生成
  ※L&R=80%、Pilot=10%、DARC=10%
 ・L10,L11調整 → D36カソード側DC電圧最大へ
 ・VR5調整 → IC9-1pin電圧測定 → +電圧が-電圧に変わる位置※
  ※+7.5V→安定して-6.6Vを示す位置
 ・IC9-1pin電圧が+→-に変わることでSCAフィルター回路のスイッチオン
【ノイズアンプ調整】
 ・離調状態 → VR4調整 → Q6(2SC2785)エミッタ電圧 → 8V
【SUB調整】
 ・83MHz L-R信号受信 → VR8調整 → Lch最大
 ・同上  → VR9調整 → RchレベルをLchと同じに揃える
【セパレーション調整】
 ・83MHzST受信 → Wide VR10→Rch、VR11→Lch
 ・83MHzST受信 → Narrow VR1(X13-2690基板)

Image

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・フィルター内蔵コンデンサーの劣化が雑音原因となることが多いです。
 ・中古部品に交換したので耐久性に不安はありますが、、、
 ・漆黒のフロントパネルに映えるオレンジ照明が抜群に美しいですね。

L01t04

■おまけ:フィルター実験---------------------------------------------

 ・今回取り外したFL1,FL2,FL3を私が持っている実験機L-01Tに移植してみました。
 ・FL1,FL2,FL3の内部コンデンサーを除去し、温度補償型コンデンサーを直付け。
  ・FL3:68pF,68pF,33pF
  ・FL2:22pF
  ・FL1:12pF
 ・FL1(12pF)とFL2(22pF)は適当な容量ですが、今のところノイズなく動作しています。
 ・今後コンデンサ容量を変えながら実験を続けます。

L01t67L01t81L01t82L01t83L01t84

2019年6月23日 (日)

Aurex ST-510

 ・2019年5月、オーレックスのチューナーを寄付していただきました。
 ・オールドチューナーの寄付は大歓迎です。
 ・以下、一通り整備した記録です。

Aurex_st51007

■製品情報------------------------------------------------------------

Aurex_st51002Aurex_st51010

 ・オーディオ懐古録 Aurex ST-910 ※カタログ中にST-510の情報あり

 <上記カタログより引用>
 ・Aurex ST-510 AM/FMステレオチューナー 66,000円
 ・FM独立5連バリコン、PCC-IC使用の最高級仕様チューナー
 ・オールFET構成、独立5連バリコン使用のフロントエンド
 ・セラミックフィルター(8素子)使用の中間周波数増幅段
 ・AFCをかけたままでも細かい選局ができるナローバンドAFC付
 ・連続可変ミューティングレベル
 ・マルチパス検出端子付
 ・ディスクリート4ch放送に備えてアダプター接続用MPX-OUT付
 ・実測データシート付

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・前面パネルに多少のキズがあるがそんなに目立たない。
 ・F型端子にアンテナを接続して電源オン。
 ・二つのメーターと周波数目盛りが青い照明に浮かび上がる。
 ・オレンジ色の指針照明も点灯。FM/AMポジションランプ点灯。
 ・照明の雰囲気的は同時期のパイオニア製品に似ている。
 ・名古屋地区のFM局を受信して動作確認。
 ・Sメーターは大きく振れるがTメーターは右側に振れたままでほとんど動かない。
 ・Sメーター最大位置でSTEREOランプ点灯。
 ・ミューティング動作OK。動作レベル調整用VRも動作している。
 ・FM/AM切替ボタンが外れやすい。
 ・背面バーアンテナで名古屋地区のAM放送受信
 ・Sメーターが大きく振れて受信OK。
 ・Tメーターの動作がおかしいです。

Aurex_st51001Aurex_st51003Aurex_st51004Aurex_st51005Aurex_st51006
Aurex_st51011Aurex_st51012Aurex_st51013Aurex_st51014Aurex_st51015

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM5連、AM3連独立フロントエンド
 ・MURATA製セラミックフィルター → レシオ検波
 ・PLL-MPX IC:MC1310P
 ・PIONEER TX-910で PA1310Pを見ましたが、ようやくMC1310Pに巡り会えました。

Aurex_st510342
Aurex_st51020Aurex_st51021Aurex_st51022Aurex_st51023Aurex_st51024
Aurex_st51025Aurex_st51026Aurex_st51027Aurex_st51028Aurex_st51029
Aurex_st51030Aurex_st51031Aurex_st51032Aurex_st51033Aurex_st51034
Aurex_st51035Aurex_st51036Aurex_st51037Aurex_st51038Aurex_st51039
Aurex_st51040Aurex_st51041Aurex_st51042Aurex_st51043Aurex_st51044

■調整記録------------------------------------------------------------

【レシオ検波調整】
 ・アンテナ入力なし → T1上段コア調整 → Tメーター中点
 ・83MHz → → T1下段コア調整 → 歪率最小
【OSC調整】
 ・76MHz → L05調整 → Sメーター最大
 ・90MHz → TC5調整 → Sメーター最大
【RF調整】
 ・76MHz → L01,L02,L03,L04調整 → Sメーター最大
 ・90MHz → TC1,TC2,TC3,TC4調整 → Sメーター最大
 ・83MHz → L06調整 → Sメーター最大
【Sメーター調整】
 ・83MHz → T2調整 → Sメーター最大
【ミューティング調整】
 ・IF基板 D13 → 電圧計セット
 ・83MHz 70dB → T3調整 → 電圧最大
 ・83MHz 70dB → VR01調整 → MUTING作動点をTメーターで左右対称
【VCO調整】
 ・MPX基板 MC1310-10pin → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz ST信号 → VR02調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST信号 → VR01調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【AM OSC調整】
 ・ 600kHz受信 → T6調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC8調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・ 600kHz受信 → T4,T5調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC6,TC7調整 → 電圧最大

Aurex_st51000

 ※T1とVR01調整によってTメーターの動作が正常になりました。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・Tメーターの故障かと思ったら、再調整によって正常動作になりました。
 ・PIONEER機に似た印象の青い照明がなかなかイイですね。
 ・MC1310Pを発見したことが大きな収穫でした。

Aurex_st51008

2019年6月16日 (日)

SONY ST-5130後期型 修理調整記録

 ・2019年3月末、ヤフオクで後期型ジャンク品を入手しました。
 ・ウッドケースをST-5000Fに流用する目的でした。
 ・以下、整備記録です。

St513003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5130 ¥69,800(1972年頃)
 ・製品カタログ 1971版
 ・Hifi Engine SONY ST-5130 AM/FM Stereo Tuner (1971-74)

St513002St513014

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・ウッドケースは擦り傷が多いがそんなに酷くはない。
 ・フロントパネルに目立つキズは無く保存状態は良好。
 ・照明窓の内側に大量のホコリが積もっているが分解清掃すればキレイになりそう。
 ・とりあえず入手時の状態のまま電源オン。
 ・緑色照明が浮かび上がる、、でもガラス内部のホコリのせいで美しくない。
 ・若干の周波数ズレがあるものの名古屋地区のFM放送を受信。
 ・TメーターとSメーターは正常に振れている。
 ・STEREOランプが点灯しない。
 ・背面バーアンテナで名古屋地区のAM局を受信。

St513009St513010St513011St513008St513013
St513015St513016St513018St513020St513019

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・経年の埃を吹き飛ばして内部清掃。
 ・フロントパネルを分解清掃。
 ・パネル内側に「47 12 7」の印字、昭和47年(1972年)12月か?
 ・銀色のフレーム、ガラス板をピカピカに清掃。

St513021St513022St513026St513027St513028
St513029St513030St513031St513032St513034

■修理記録:STEREOランプ交換-----------------------------------------

 ・STEREOランプが点灯しない、でも実際のステレオ感はある。
 ・調べてみるとステレオ分離は正常で単純な電球切れでした。
 ・大量に確保してある電球を移植して修理完了。

St513071St513072St513073St513074St513075

■調整記録-----------------------------------------------------------

5130

【FMフロントエンド調整】
 ・OSC調整 → CT105,L105
 ・トラッキング調整 → CT101,CT102,CT103,CT104 / L101,L102,L103,L104
 ・IFT調整 → IFT101
【レシオ検波調整】
 ・T201上段コア → 検波調整
 ・T201下段コア → 高調波歪調整
【MUTING調整】
 ・T202 → D209電圧最大
 ・RT202 → MUTINGレベル調整
【Sメーター調整】
 ・RT201 → FM Sメーター調整
【MPX調整】
 ・T401 → スイッチング信号調整(※SUB信号注入 → Lch出力最大)
 ・RT401 → セパレーション調整
【AM調整】
 ・OSC調整 → CT302,T301
 ・トラッキング調整 → CT301,L801(バーアンテナ内コイル)
 ・RT301 → AM Sメーター調整

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・今回はウッドケースが欲しかっただけですが、意外に正常動作品でした。
 ・オールドチューナーは美しい照明窓が最大の魅力ですね。
 ・以下の改造を施して保管品とします。

St513004

■改造記録:FMアンテナ端子交換---------------------------------------

 ・FMアンテナ端子はF型ですが、端子サイズが微妙に小さいのが難点。
 ・そこで端子を通常品に交換しました。
 ・同軸ケーブルの接続安定感が大幅アップします。
 ・ついでに他の端子もパネルから外してピカピカに磨きました。

St513064St513065St513066St513062St513063

■改造記録:メーター交換----------------------------------------------

 ・ST-5130オリジナルのメーターは照明を透過しないタイプです。
 ・同時期のST-5150では照明透過タイプのメーターが使われています。
 ・サイズと取り付け方法は同じなのでST-5150のメーターと交換。
 ・ちなみにST-5150Dのメーターには「MULTIPATH」の文字があるので使いません。
 ・ST-5130の電球は表面が緑色塗装されているので、電球ごと交換した方が良いです。

St513042St513044St513046St513048St513008

2019年6月 9日 (日)

SONY ST-S555ESX 修理調整記録2

 ・2019年5月、調子が悪いという555ESXが届きました。
 ・STEREOになったりならなかったりだとか。
 ・以下、作業記録です。

555esx08

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S555ESX ¥74,000(1986年発売)

 ・オーディオ懐古録 SONY ST-S555ESX FM STEREO/FM AM TUNER ¥74,000(1986)

 ・Hifi Engine SONY ST-S800ES AM/FM Stereo Tuner (1988)

555esx02555esx17

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・表示部は文字痩せ、文字欠けなく輝度も十分です。
 ・オート選局で名古屋地区のFM放送局を受信しました。
 ・周波数ズレなし。ただしSTEREOランプ点灯しない。
 ・WIDE/NARROW切替、MUTING切替、REC CALトーンなど動作OK。
 ・メモリ登録OK。その後電源オフでも1週間保持することを確認。
 ・付属のAMループアンテナで名古屋地区のAM放送局を受信。
 ・問題はFM受信時にSTEREOランプが点灯しないこと。

555esx03555esx04555esx05555esx06555esx07
555esx01555esx14555esx11555esx12555esx13

■内部確認------------------------------------------------------------

555esx20555esx21555esx22555esx23555esx24
555esx25555esx26555esx27555esx28555esx29
555esx30555esx31555esx32555esx33555esx34
555esx35555esx36

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・まずはサービスマニュアルに従って各部調整作業を行いました。
【FM同調点調整】
 ・IC206:LA1235 7~10pin間 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・SSG83.0MHz 変調OFF 80dB → IFT208調整 → 電圧0V±20mV ※実測-630mV
【VT電圧調整】
 ・IC804 10ピン電圧計セット
 ・90.0MHz → L105調整 → 21.0V±0.2V ※実測21.2V
 ・76.0MHz → 8.0V±1.0V 確認のみ ※実測8.2V
【RF調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・IC206:LA1235 13pin電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・SSG76.0MHz → L101,L102,L103,L104調整 → 電圧最大
 ・SSG90.0MHz → CT101,CT102,CT103,CT104調整 → 電圧最大
【PLL検波調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING=OFF
 ・音声出力端子をWaveSpectraで確認
 ・TP202 電圧計セット
 ・TP201を短絡 ※IF回路をパス
 ・SSG83.0MHz 80dB送信 → IFT207調整 → 電圧ゼロ ※調整前実測-2.3V
 ・SSG83.0MHz 80dB送信 → CT201 調整 → 高調波歪最小
 ・SSG83.0MHz 80dB送信 → IFT205調整 → 高調波歪最小
 ・TP201を開放
【IF歪調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・IC206:LA1235 13pin電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・RT201、RT202 時計回り一杯に回す
 ・SSG83.0MHz出力20dBモノラル信号送信
  ・IFT101調整 → 電圧最大 ※IFT101フロントエンド内
  ・IFT202調整 → 電圧最大
 ・RT201、RT202 回転範囲の中央位置に回す
 ・SSG83.0MHz出力80dBモノラル信号送信
  ・IFT204調整 → 歪最小へ
 ・SSG83.0MHz出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT203調整 → 歪最小へ
【MUTINGレベル調整】
 ・MUTING = ON
 ・IF BAND = WIDE
  ・SSG83.0MHz 出力25dB → RT204調整 → MUTING作動
 ・IF BAND = NARROW
  ・SSG83.0MHz 出力25dB → RT203調整 → MUTING作動
【Sメーター調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・SSG83.0MHz無変調80dB → RT206調整 → エレメント全点灯位置
【VCO調整1】
 ・TP302 周波数カウンタ接続
 ・SSG83.0MHz無変調 → RT301調整 → 76kHz±100Hz
【VCO調整2】
 ・IC302 9ピン電圧計セット
 ・SSG83.0MHz パイロット信号のみ → RT305調整 → 0V±0.5V ※調整難しい
【パイロットキャンセル】
 ・SSG83.0MHzステレオ変調 → RT302、L301 19kHz信号漏れ最小 
 ・左右chのバランス確認
【セパレーション調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・SSG83.0MHzステレオ変調 → RT303 R→L ※調整後実測61.8dB
 ・SSG83.0MHzステレオ変調 → RT304 L→R ※調整後実測60.2dB
【AM VT電圧調整】
 ・IC804 10ピン(代用 JW41)電圧計セット
 ・1602kHz → OSCトリマ調整 → 22.0V±2.0V ※実測23.5V
 ・ 531kHz → OSCコア調整 → 1.8V±0.1V 確認のみ ※実測4.0V
【AM RF調整】
 ・SSG 603kHz → RFコア調整 → Sメーター最大
 ・SSG1395kHz → RFトリマ調整 → Sメーター最大
 ・SSG 999kHz → IFT401調整 → Sメーター最大
【CAL TONE】
 Peak Levelに対して -6dB 392Hzの波形が出ていました。

555esx

<調整結果>
 ・FM同調点が大きく外れていて周波数ズレ寸前でした。
 ・PLL検波調整にズレが大きかったです。
 ・STEREOランプ点灯、セパレーション値も大幅に改善しました。

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・故障個所は無かったです。
 ・各部再調整によって良好な性能を取り戻したと思います。
 ・FM/AMとも良い音です。

555esx10

2019年6月 2日 (日)

PIONEER TX-910 修理調整記録

 ・2019年5月連休、TX-910の修理調整作業を承りました。
 ・日本初、モトローラ社製PLL-MPX IC MC1310を搭載した記念すべき機種です。

Pioneer_tx91003

■製品情報------------------------------------------------------------

オーディオの足跡 PIONEER TX-910 ¥75,000(1973年頃)

オーディオ懐古録 PIONEER TX-910 ¥70,000(発売時)、¥75,000(1974年)

Hifi Engine Pioneer TX-9100 AM/FM Stereo Tuner (1973-75)

Pioneer_tx91002 Pioneer_tx91013

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観はとても綺麗な状態で、目立つキズは見当たりません。
 ・電源オン、指針がオレンジ色に点灯。
 ・青色照明に浮かぶ周波数窓が美しい。
 ・二つのメーター照明も点灯。
 ・名古屋地区のFM局を受信OK。わずかに周波数ズレ。
 ・Tメーター中点とSメーター最大点が一致しない。
 ・Sメーター最大点から大きくズレた位置でSTEREOランプ点灯。
 ・MUTING動作OK。
 ・背面バーアンテナで名古屋地区のAM局を受信。
 ・AM受信は問題なさそう。
 ・ヘッドホン端子Lchからブーンという雑音。
 ・この雑音はFM/AMともに発生する。
 ・しかし固定/可変出力端子からは出てこない。
 ・ヘッドホン回路の問題か?

Pioneer_tx91004 Pioneer_tx91005 Pioneer_tx91006 Pioneer_tx91008 Pioneer_tx91009
Pioneer_tx91014 Pioneer_tx91015 Pioneer_tx91016 Pioneer_tx91017 Pioneer_tx91018

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・フロントエンドのシールドカバーは頑丈にハンダ付けされています。
 ・CF×2 → TA7060P×2 → CF×2 → TA7060P → TA7061AP → レシオ検波
 ・IF BAND切替(Wide/Narrow)なし
 ・PA1310P(MC1310P):PLL-MPX IC
 ・HA1138:AM Tuner

Pioneer_tx91020 Pioneer_tx91021 Pioneer_tx91022 Pioneer_tx91023 Pioneer_tx91024
Pioneer_tx91025 Pioneer_tx91026 Pioneer_tx91027 Pioneer_tx91028 Pioneer_tx91029
Pioneer_tx91030 Pioneer_tx91031 Pioneer_tx91032 Pioneer_tx91033 Pioneer_tx91034
Pioneer_tx91035 Pioneer_tx91037 Pioneer_tx91039 Pioneer_tx91040 Pioneer_tx91041

■修理記録:ヘッドホン回路--------------------------------------------

 ・Lchのみノイズが聞こえる聞こえる
 ・ヘッドホン音量をゼロにしてもノイズが聞こえる。
 ・FM/AMとも同じ雑音が聞こえる。
 ・背面の固定/可変出力端子からは聞こえない。
 ・ヘッドホン回路から出てくる音を調べてみるとLchレベルが低い。
 ・Lch側の電解コンデンサとトランジスタを順番に交換。
 ・不調原因は Q1:2SC1344 でした。2SC1815 に交換したところで不具合解消。
 ・ついでにすべての電解コンデンサとトランジスタを交換しました。
  ・Q1,Q2:2SC1344 → 2SC1815
  ・Q3,Q4:2SC1384 → 2SC1815
  ・C3,C4:1uF/25v → 1uF/50v
  ・C5,C6:220uF/16v → 220uF/16v
  ・C1:3.3uF/50v → 3.3uF/50v
  ・C2:100uF/10v → 100uF/25v
  ・C7:470uF/25v → 470uF/25v

Tx90091 Tx90092 Tx90093 Tx90095 Tx90097

■調整記録------------------------------------------------------------

【レシオ検波調整】
 ・アンテナ入力なし → T4上段コア調整 → Tメーター中点
 ・83MHz → → T4下段コア調整 → 歪率最小
【OSC調整】(フロントエンド底面から)
 ・IF基板17番端子 → DC電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・76MHz → T5調整 → 電圧最大
 ・90MHz → TC5調整 → 電圧最大
【RF調整】(フロントエンド底面から)
 ・IF基板17番端子 → DC電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・76MHz → T1,T2,T3,T4調整 → 電圧最大
 ・90MHz → TC1,TC2,TC3,TC4調整 → 電圧最大
 ・83MHz → T6調整 → 電圧最大
【ミューティング調整】
 ・83MHz 70dB → VR3調整 → MUTING作動点をTメーターで左右対称
 ・Muting スイッチ1
 ・83MHz 20dB → VR4調整 → MUTING作動位置
 ・Muting スイッチ2
 ・83MHz 35dB → VR6調整 → MUTING作動位置
【Sメーター調整】
 ・83MHz → VR5調整 → Sメーター最大振れ
【VCO調整】
 ・MPX基板 2番端子=(PA1310-10pin)→ 周波数カウンタ接続
 ・83MHz ST信号 → VR1調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST信号 → VR2調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【AM OSC調整】
 ・IF基板 14番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・ 600kHz受信 → T2調整 → 電圧最大
 ・1400kHz受信 → TC3調整 → 電圧最大
【AM RF調整】
 ・IF基板 14番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・ 600kHz受信 → T1,バーアンテナ内コイル調整 → 電圧最大
 ・1400kHz受信 → TC1,TC2調整 → 電圧最大

Tx910

 ※AM VR1:GAIN CONTROL
 ※AM VR2:OUTPUT LEVEL CONTROL
 ※AMのVR1、VR2の調整方法がイマイチ分かりません?

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・ウッドケースに包まれて優しく浮かび上がる青い照明窓。
 ・オレンジ色の指針と赤いSTEREOランプが絶妙なアクセントです。
 ・薄暗い部屋でボーっと眺めていると幸せな気分に浸れます。

Pioneer_tx91010

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