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2019年8月の記事

2019年8月25日 (日)

Technics ST-8080 修理調整記録1

 ・2019年7月末、ST-8080、通称 80T の修理調整作業を承りました。
 ・FMが受信できなくなったそうです。
 ・思い入れがある製品との事ですから何とか復活させたい、、
 ・以下、作業記録です。

St808007

■製品情報-------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 Technics ST-8080(80T) ¥50,000(1977年頃)
 ・Hifi Engine Technics ST-8080 AM/FM Stereo Tuner (1976-79)

■動作確認-------------------------------------------------------------

 ・シリアリナンバー:FA7214D126 → 1977年2月14日製造
 ・フロントパネルやボディに目立つキズはない。
 ・75Ω同軸ケーブル接続端子がF型でなく、バラ線を接続するタイプ。
 ・さて、FMアンテナを接続して電源オン。
 ・周波数窓にオレンジ照明点灯、、しかし左端部がやや暗い。電球切れか?
 ・まずはFM放送の受信チェック。
 ・名古屋地区のFM放送を受信してみると、
 ・MUTINGオンの状態ではどのFM局も受信できない。
 ・MUTINGオフにすると-0.3MHzの指針位置でFM局を受信できます。
 ・Tメーターは中点を示すがSメーターはほぼゼロの位置で不動。
 ・当然STEREOランプも点灯しない。

St808001St808008St808003St808004St808005

 ・背面のAMバーアンテナで名古屋地区のAM放送局受信を試みる。
 ・AMはSメーターが振り切れるほど受信感度良好、周波数ズレもほとんどなし。
 ・問題はFM回路の調整ズレのようです。

St808002St808009St808010St808011St808012

■内部確認-------------------------------------------------------------

 ・FM4連、AM2連バリコン搭載フロントエンド → CFフィルタ×4
 ・AN217:FM 2 Steps IF Amplifire & AM Converter
 ・AN377:FM IF Amplifier & Detector
 ・AN363:FM Mutiplex PLL Demodulator

St808020St808021St808022St808023St808024
St808025St808026St808027St808028St808029
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■修理記録:窓照明用電球交換-------------------------------------------

 ・周波数窓左端が暗い原因は電球切れでした。
 ・ヒューズ型電球 6.3V/0.25A、電源電圧AC6.3V
 ・同型の手持ち在庫がなかったので 3個とも 8V品に交換しました。
 ・6.3V/0.25A → 8V/0.3A

St808040St808041St808042St808043St808044

■調整記録-------------------------------------------------------------

【レシオ検波調整】
 ・アンテナ入力なし
 ・T101(赤)調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
 ・76MHz受信 → L5 調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → CT4調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
 ・76MHz受信 → L1,L2,L3調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → CT1,CT2,CT3調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → T1調整 → Sメーター最大
【検波歪調整】
 ・音声出力をWaveSpectraに接続
 ・83MHz受信 → T101(緑)調整 → 高調波歪最小
【Sメーター振れ調整】
 ・83MHz受信 → VR102調整 → Sメーター振れ調整
【ミューティング調整】
 ・83MHz 20dB → VR101調整 → ミューティング作動
【VCO調整】
 ・TP302 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調 → VR301調整 → 19kHz±30Hz
【ステレオ歪調整】
 ・音声出力 → WaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → フロントエンドT1調整 → 高調波歪最小
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力 → WaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → VR302,L301調整 → 19kHz信号最小
 ・左右chバランス注意
【サブキャリアキャンセル調整】
 ・音声出力 → WaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → CT401調整 → 38kHz信号最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → VR402調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC CAL調整】
 ・音声出力 → WaveSpectraで観測
 ・83MHz受信 → VR401調整 → -6dB
【AM OSC調整】
 ・600kHz → L202調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz → CT202調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・600kHz → L201(バーアンテナ内)調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz → CT201調整 → Sメーター最大
【AM IFT調整】
 ・1000kHz → T201,T202調整 → Sメーター最大

St8080

 ※電球切れ以外に故障個所は無かったです。
 ※再調整によって良い性能を取り戻したと思います。

■試聴-----------------------------------------------------------------

 ・この時期のテクニクス製品はガンメタパネルに橙色照明がイイ感じですね。

St808006

2019年8月18日 (日)

KENWOOD KT-6050 修理調整記録1

 ・2019年6月、KT-6050の修理調整作業を承りました。
 ・以下、作業記録です。

Kt605003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 KENWOOD KT-6050 ¥45,000(1993年頃)
 ・Hifi Engine KENWOOD KT-6050 AM/FM Stereo Tuner (1993-95)

Kt605013Kt605011

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字1994。
 ・フロントパネル、ボディともに目立つキズはない。
 ・A/B 2系統のF型FMアンテナ端子。
 ・電源オン。表示部点灯。しかし全体的に表示が薄い。。
 ・部分的な輝度劣化というよりも表示部全体が暗い感じ。
 ・オート選局で名古屋地区のFM放送局を受信。
 ・上り方向、下り方向ともに周波数ズレなく受信OK。
 ・シグナルメーター点灯、Tメーターもセンターを示す。
 ・STEREOランプ点灯。実際のステレオ感あり。
 ・付属AMループアンテナで名古屋地区のAM放送の受信テスト。
 ・上り方向、下り方向ともに周波数ズレなく受信。
 ・特に名古屋のCBCラジオ(1053kHz)を受信するとSTEREOランプ点灯。
 ・AMステレオ回路は正常動作しています。

 ・FM/AMとも特に問題なさそう、、と思ってFM放送を聞いていたら、、
 ・何故かFM受信中に勝手に上り方向に周波数が動き出す、、
 ・オート選局が勝手に作動したようです。
 ・次の放送局を見つけられず、76~90MHz間でずっと周波数が動き続ける状態に。
 ・マニュアル選局に切り替えてFM局周波数に合わせてもSメーターが反応しない。
 ・この状態でAM受信に切り替えると、、
 ・何とAM放送も受信できなくなっていた、

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FMフロントエンド=5連バリキャップ
 ・LA1267:FM/AM Tuner
 ・LA3450:PLL FM MPX
 ・MC13022A:AM STEREO DECODER
 ・ハンダ面を見ると面実装部品がビッシリ並んでいます。
 ・これが故障したら特定と交換はほぼ困難でしょう。

Kt605020Kt605021Kt605022Kt605023Kt605024
Kt605025Kt605026Kt605027Kt605028Kt605029
Kt605030Kt605031Kt605032Kt605033Kt605034
Kt605040Kt605041Kt605044Kt605042Kt605043

■修理記録:OSCトリマコンデンサ交換----------------------------------

 ・FM/AMとも受信感度を失うという状況です。
 ・試しにFMのVT電圧を測定
  ・76MHz → 3V
  ・90MHz → 16~18V ※本来は25V前後のはずが安定しない 
  ・TC1(7pF)OSCトリマコンデンサ交換 → 効果なし
 ・これは電源回路の問題か?

Kt605022Kt605045Kt605046

■修理記録:電源回路電解コンデンサ交換-------------------------------

 ・電源回路のトランジスタ、電解コンデンサーを点検したところ、
 ・C301 470uF/25v が導通状態であることを発見。
 ・これを同容量の新品に交換したところVT電圧が安定。
 ・輝度が低いと感じていたFL管が明るく点灯するようになりました。
 ・もっと早く気付くべきでした。

Kt605033Kt605052Kt605053

■調整記録----------------------------------------------------------

【VT電圧】
 ・アンテナ入力なし
 ・TP6~TP7 → DC電圧計セット
 ・76MHz → L42調整 → 3.0V±0.1V
 ・90MHz → TC1調整 → 25.0V±0.2V
【FM同調点調整】クアドラチュア検波
 ・TP1~TP2 → DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → L35調整 → 0.0V±30mV
【PLL検波調整】
 ・TP4~TP5 → DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → L37調整 → 0.0V±15mV
【RF調整】
 ・VR17 → DC電圧計セット → Sメーター電圧
 ・83MHz受信 → L6,L7,L9,L11,L15調整 → 電圧最大
【IFT調整】
 ・VR17 → DC電圧計セット → Sメーター電圧
 ・83MHz受信 → L15,L40調整 → 電圧最大
【AUTO STOP調整】
 ・83MHz(1kHz,ST信号,20dB)→ VR 1調整 → dB表示=20dB、最下段セグメント点灯
 ・83MHz(1kHz,ST信号,70dB)→ VR17調整 → dB表示=70dB、最上段セグメント点灯
 ※dB表示切替はリモコン必要
【歪調整1 WIDE MONO】
 ・83MHz(1kHz,80dB)→ VR6調整 → 歪率最小
 ・83MHz(1kHz,80dB)→ VR5調整 → 歪率最小(2nd)
 ・83MHz(1kHz,80dB)→ VR9調整 → 歪率最小(3rd)
【歪調整2 NARROW MONO】
 ・83MHz(1kHz,80dB)→ VR7調整 → 歪率最小(2nd)
 ・83MHz(1kHz,80dB)→ VR4調整 → 歪率最小(3rd)
【歪調整3 WIDE STEREO】
 ・83MHz(L/R信号,1kHz,80dB)→ VR12調整 → 歪率最小
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,80dB)→ VR 8調整 → 歪率最小
【歪調整4 NARROW STEREO】
 ・83MHz(L/R信号,1kHz,80dB)→ VR11調整 → 歪率最小
 ・83MHz(SUB信号,1kHz,80dB)→ VR10調整 → 歪率最小
【PILOTキャンセル調整】
 ・音声出力をWaveSpectra接続
 ・83MHz(ST信号) → VR16調整 → 19kHz信号最小
 ※左右バランスに注意
【SEPARATION調整 WIDE】
 ・83MHz(1kHz,ST信号)→ VR14調整 → Rch漏れ信号最小
 ・83MHz(1kHz,ST信号)→ VR15調整 → Lch漏れ信号最小
【SEPARATION調整 NARROW】
 ・83MHz(1kHz,ST信号)→ VR13調整 → 反対ch漏れ信号最小
【AM VT電圧調整】
 ・TP6~TP7 → DC電圧計セット
 ・1602kHz受信 → L33(赤)調整 → 14.0V
 ・ 531kHz受信 → 2.5V ※確認のみ 2.4V
【AM 受信調整】
 ・999kHz受信 → L33(黒)調整 → シグナルメーター最大
【AM AUTO STOP調整】
 ・999kHz 20dB受信 → VR2調整 → dB表示=20dB、最下段セグメント点灯

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・不調原因の特定に時間がかかりましたが、復旧して良かったです。

Kt605005

2019年8月11日 (日)

TRIO KT-700 修理調整記録1

 ・2019年5月末、KT-700を寄付していただきました。
 ・以下、一通り整備した記録です。

Kt70006

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-700 ¥39,800(1982年頃)

Kt70002Kt70009

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・ボディに目立つ傷はない。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・周波数窓の照明点灯、指針照明も点灯。
 ・KT-900/KT-990と同様に上品な照明です。
 ・名古屋地区のFM放送局を-0.3MHzの位置で受信。
 ・ズレた位置でTメーター代用のLOCKランプ点灯。
 ・LED表示のSメーター点灯するが、最大点灯位置とLOCKランプ点灯位置がズレる。
 ・STEREOランプ点灯しない。
 ・手持ちの適当なAMループアンテナでAM受信をテスト。
 ・名古屋地区のAM放送局を受信、周波数ズレわずか。
 ・FM回路の調整ポイントが大幅にズレている感じです。

Kt70003Kt70004Kt70005Kt70010Kt70012

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル接合部の破損なし。KT-900の修理用に使えます。
 ・フロントエンドはFM3連AM2連の小さなバリコンユニット。
 ・IF BAND(Narrow/Wide)切り替えなし。
 ・TR7020 クォドラチャー検波、メーター駆動、RECトーン
 ・HA12016 MPX
 ・HA1197 AMシステム
 ・上位機KT-990/KT-900はパルスカウント検波ですが、KT-700はクアドラチュア検波。

Kt70020Kt70021Kt70022Kt70023Kt70024
Kt70025Kt70026Kt70027Kt70028Kt70029
Kt70030Kt70031Kt70032Kt70033

■調整記録------------------------------------------------------------

 【FMフロントエンド調整】
 ・TR7020-2ピン → 電圧計セット ※Sメーター電圧確認
 ・OSC調整 → Lo調整不可のためTCoで83MHzに合わせる。
 ・RF調整 → 空芯コイルはノータッチ。TCa,TCrfで83MHzに合わせる。
 ・IFT調整 → Sメーター電圧最大
 【検波調整】
 ・L1調整 → 同調点調整 ※TR7020-3~11ピンの間に直列に入る抵抗R13両端電圧ゼロ
 ・L2調整 → 高調波歪み最小
 【MPX部調整】
 ・VR3 → VCO調整 → VR3 → 76kHz ※R44左側
 ・VR2 → セパレーション調整
 【AM部調整】
 ・フロントエンド内 AMTC1,AMTC2
 ・HA1197近辺 L6,L7,L8

Kt700

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・調整箇所が大幅にズレていましたが故障個所は無かったです。
 ・ボディサイズがKT-900と同じ、フロントパネルも流用できます。
 ・部品取り機として活用させていただきます。

Kt70007

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