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カテゴリー「ピュアオーディオ」の記事

2018年1月21日 (日)

PIONEER F-007 修理調整記録2

 ・2017年12月初め、機器整理のため久しぶりにF-007を出してきました。
 ・動作確認したところFM受信時に雑音が混入します。
 ・英文サービスマニュアルの読み直しと原因究明の記録です。

F00706

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 PIONEER F-007 ¥95,000(1978)
 ・オーディオの足跡 Pioneer F-007 ¥95,000(1979年頃)
 ・Hifi Engine PIONEER F-28 ※輸出機サービスマニュアルあり

F00701 F00708

■クォーツロックシンセサイザー方式------------------------------------

 ・F-007の特徴は何といっても独特のクォーツロック方式です。
 ・サービスマニュアルの回路説明(英文)を読んで適当に意訳しました。

  ・周波数を刻んだ目盛板の奥にコードパターンが配置されている。
  ・指針のユニット内には9個のフォトトランジスタと2個のランプを内蔵。
  ・移動する指針ユニットがコードパターンを照らしフォトトランジスタが読み取る。
  ・読み取った情報でローカル発振周波数を指定する。
  ・水晶振動子の基準周波数とローカル発振周波数を位相比較しローカル発振周波数をロック。
  ・この方式で目盛りズレがなく高い精度のチューニングができ、周波数ズレも発生しない。
  ・ローカル発振回路はバリキャップ(可変容量ダイオード)を2個搭載したツインバリキャップ。
  ・2個のバリキャップは76.1~83.2MHzと83.3MHz~89.9MHz周波数範囲を分担する。
  ・分担する範囲を狭くすることでSN比を改善している。

F00750 F00751 F00752 F00753 F00754

■Parallel Balanced Linear Detector / PBLD ----------------------------

 ・パイオニアではこの検波方式を「超広帯域直線検波」とカタログに表記しています。
 ・F-26以降では「Parallel Balanced Linear Detector:PBLD」とされます。

 【超広帯域直線検波】
  ・1974年 Pioneer TX-9900    140,000円
  ・1974年 Pioneer TX-8900     65,000円
  ・1975年 EXCLUSIVE F-3     250,000円
  ・1976年 Pioneer TX-8900Ⅱ    65,800円
 【Parallel Balanced Linear Detector / PBLD
  ・1977年 Pioneer F-26      135,000円
  ・1978年 Pioneer F-007          95,000円

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・周波数窓の照明点灯。インジケータ類点灯。SメーターOK。ロックランプ点灯。
 ・STEREOランプ点灯し名古屋地区のFM放送を受信しました。
 ・問題なしか、、と思ったら、ときどき「ザザッ、ザザッ」と雑音が混入する。
 ・FM音声の上に雑音が被る感じ。
 ・IF BAND切替でWide/Narrowとも同じ雑音が混入する。
 ・マルチパスH端子からも同じ雑音が聞こえる。
 ・雑音が発生するときにメーター動作や他のインジケーターに変化はない。
 ・やはり長期間放置していると不具合が出ますね。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・フロントエンド=5連バリコン+バリキャップOSC
 ・IF回路 WIDE / NARROW 切替
 ・M5109PR PBLD検波
 ・PA3001A クアドラチュア検波(同調点検出、Sメーター駆動)
 ・PA1001A PLL MPX
 ・PA1002A AF、MUTING動作

F00720 F00721 F00722 F00723 F00724
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F00730 F00731 F00732 F00733 F00734
F00735 F00736 F00738 F00739 F00740

■修理記録:フロントエンド--------------------------------------------

 ・IF BAND切替でWide/Narrowとも同じ雑音が混入する。
 ・マルチパスH端子からも同じ雑音が聞こえる。
 ・固定出力端子をWaveSpectraに接続して波形観察。
 ・すると「ザザッ、ザザッ」という雑音に連動してノイズフロアが大きく変動する。
 ・制御用IC PA3001のクアドラチュア検波出力を直接聞いても同じ雑音が混入する。
 ・つまり雑音の発生源はフロントエンドか?

 ・まずは電源回路の規定電圧チェック。
 ・電源回路5番端子がフロントエンドの電源電圧になっている。
 ・この電圧が11.5V~12.0Vの範囲で変動し、この変動に合わせて雑音が混入している。
 ・5番端子の配線を外して電源回路単体で確認すると約12Vで安定している。
 ・5番端子の配線先はフロントエンド。ということはフロントエンドQ5/2SK61が怪しい?
 ・Q5/2SK61を取り外して確認すると3本の足が真っ黒です。
 ・交換部品が無かったので真っ黒になった足を丹念に磨いて汚れを落とす。
 ・特に足の付け根部分を短絡しないように丹念に清掃しました。
 ・この処置で雑音が発生しなくなりました。そういえば前回のF-007もQ5の故障でした。
 ・同様に同じ 2SK61を使っているQ6も同処置をしておきました。

F00760 F00722_2 F00723_2 F00770 F00772

■調整記録------------------------------------------------------------

【シンセサイザー基板】
 ・シンセサイザー基板から同軸ケーブルを抜く
 ・TP3 周波数カウンタ接続 → TC調整 → 10.2343MHz
 ・TP6 オシロスコープ接続 → 2ND,6TH調整 → 61.4MHz波形最大
 ・シンセサイザー基板に同軸ケーブル接続
 ・指針を76.1MHzにセット
 ・TP4 オシロスコープ接続 → LPF調整 → 399.8kHz方形波
【OSC VT電圧調整】
 ・TP9 電圧計セット
 ・指針を76.1MHzにセット → L6調整 → 1.07V
 ・指針を83.2MHzにセット → TC6調整 → 7.89V
【RF調整】
 ・SSG76.1MHz 30dB無変調 → L1~L5調整 → Sメーター最大
 ・SSG89.9MHz 30dB無変調 → TC1~TC5調整 → Sメーター最大
【IF調整】
 ・SSG83.0MHz 30dB無変調 → T1調整 → Sメーター最大
【同調点調整】
 ・TP28~TP29間 DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → T8調整 → 電圧ゼロ
【IF歪調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz受信 → T1調整 → 高調波歪最小
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz受信 → T2調整 → 高調波歪最小
【IF中心周波数調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz受信 → シンセサイザー基板TC調整 → 高調波歪最小
【PBLD検波調整】
 ・83MHz受信 → VR1調整 → ※
 ※VR1を左右に大きく回し、音声が出現する範囲の中間位置にセット
【コンパレータ調整 DC Null】
 ・TP23~TP24間 DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → VR5調整 → 電圧ゼロ
【MUTING調整】
 ・83MHz20dB受信 → VR2調整 → ミューティング作動
【Sメーター調整】
 ・83MHz100dB受信 → VR3調整 → Sメーター100dBf
【REC LEVEL調整】
 ・83MHz 1kHz 100%変調 → オーディオ出力レベル記録
 ・REC LEVEL CHECKオン → VR4調整 → -6dBセット
【VCO調整】
 ・TP3 周波数カウンタ接続
 ・83MHz変調オフ → VR1調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・83MHzステレオ変調 → VR2,T1調整 → 19kHz成分最小
 ・左右バランス注意
【セパレーション調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHzステレオ変調 → VR3調整 → 反対ch漏れ信号最小
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHzステレオ変調 → VR4調整 → 反対ch漏れ信号最小

F007

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・その後、フロントエンドのQ5,Q6は新品の2SK61を調達して交換しました。
 ・周波数ズレ皆無、気持ちよく同調します。
 ・歪率、セパレーションとも良い数値を示します。
 ・操作ボタンのサビ、ボディのサビが気になりますが仕方がない無いですね。

F00702

2018年1月14日 (日)

Accuphase T-101 修理調整記録2

 ・2017年12月、前回とは別のT-101故障機が届きました。
 ・今回はちょっと重症かも、、
 ・以下、作業記録です。

T10107

■製品情報-------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 Accuphase T-101 ¥110,000 (1974年5月発売)
 ・オーディオ懐古録 Accuphase T-101 ¥110,000 (1974年)
 ・Hifi Engine  Accuphase T-101 FM Stereo Tuner ※サービスマニュアルあり
 ・取扱説明書(日本語版)

T10101 T10110

■動作確認--------------------------------------------------------------

【不具合症状】
 ・Sメーターが大きく振れてFM局を受信しているみたい、しかしTメーターが全く動かない。
 ・MUTINGオンでは音が出ない。
 ・MUTINGオフにすると受信音が聞こえるが、出てくる音が極端に小さい。
 ・STEREOランプが点灯しない。
 ・音が小さいと思ってアンプの音量を上げていると突然大音量になって超ビックリ!
 ・不具合症状が多岐に渡っている感じです。

■内部確認-------------------------------------------------------------

 ・FM専用5連バリコン、WIDE系、NARROW系、レシオ検波
 ・MPX-IC:HA1156W
 ・前回の1号機は TA7156P でした。
 ・パーツリストでは MC1310P、回路図では LM1310N、LM1310P
 ・TA7156P=MC1310P(LM1310N、LM1310P)=HA1156W 

T10120 T10121 T10122 T10123 T10124
T10125 T10126 T10127 T10128 T10129
T10130 T10131 T10132 T10133 T10134
T10135 T10136 T10137 T10138 T10139

 ・1号機で接触不良があったコネクタ部分をチェック。
 ・すると基板を接続するコネクタの接点部分が何やら変色している。
 ・よく見ると金属部分を覆うように黒い物体が付着しています。
 ・爪楊枝の先端で突いてみると、塗料片のように剥がれる。
 ・何これ?
 ・コネクタ部分を指で触ってみると不具合症状がいろいろ変化する。
 ・不調原因は1号機と同様にコネクタ部分の接触不良みたいです。

T10150 T10151 T10153 T10154 T10155

■修理記録1:接点クリーニング------------------------------------------

 ・基板裏側からコネクタピンを引き抜く、、ところが固着していて抜けない??
 ・内部確認で見た接点の黒い物体を丁寧に剥がしてみる。
 ・何とかコネクタピン引き抜くと接点部分が黒く変色していました。
 ・先人が接点復活剤か何かを塗布したのでしょうか?
 ・接点部分をキレイに磨いてから繋ぎ直す。
 ・Tメーターが左右に大きく振れてSTEREOランプ点灯。
 ・MUTING作動して動作OKになりました。
 ・T-101の弱点はこのコネクタ部分の接触不良ですね。

T10156 T10157 T10170 T10171 T10174

■調整記録-------------------------------------------------------------

・T-101サービスマニュアルの調整方法に準拠(一部アレンジあり)
【検波調整1】
 ・MONO、MUTINGオフ、NORMAL
 ・信号なし → IF基板 T3上段コア調整 → Tメーター中点
【OSC調整】
 ・90MHz → フロントエンド CT1調整
 ・76MHz → フロントエンド L11調整
 ・上記調整を数回繰り返す
【トラッキング調整】
 ・90MHz → フロントエンド CT2,CT3,CT4調整 → Sメーター最大
 ・76MHz → フロントエンド L11,L12,L13調整 → Sメーター最大
 ・上記調整を数回繰り返す
【Sメーター調整】
 ・83MHz 86dB,30%dev → IF基板 VR4調整 → Sメーター目盛り5
【検波調整2】
 ・MONO、MUTINGオフ、NORMAL
 ・固定出力 WaveSpectra接続
 ・83MHz 66dB,100%dev → IF基板 T3下段コア調整 → 高調波歪最小
【MUTING WIDTH調整】
 ・MUTING オン
 ・83MHz 86dB,30%dev → IF基板 VR2調整 →
 ・Tメーターを見ながら左右離調時にMUTING作動ポイントが左右対称にする
【MUTING LEVEL調整】
 ・MUTING オン
 ・83MHz 22dB,30%dev → IF基板 VR3調整 → 出力が出現する位置へ
【VCO調整】
 ・MPX基板 IC1 1pin → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 → MPX基板 VR1調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・固定出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 100%dev → MPX基板 VR2調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【音声出力レベル】
 ・固定出力 AC電圧計接続
 ・83MHz 66dB,100%dev → IF基板 VR1調整 → 2.0v

■修理記録2:接点直結化-------------------------------------------------

 ・上記調整調整中やその後の試聴中に当初の不具合症状が再発しました。
 ・本体を移動したり軽い振動があると接触不良が再発するみたいです。
 ・これは根本的な対策が必要です。
 ・あれこれ考えた結果、コネクタメス部品を取り外しコネクタピンと基板を直結しました。
 ・念のため巻いたワイヤをコネクタピンにハンダ付け。
 ・これであと30年は大丈夫でしょう?

T10172 T10175 T10176 T10177 T10183

■試聴-----------------------------------------------------------------

 ・接触不良の心配も無くなったので各部再調整しました。
 ・本体のシリアル番号を見ると、今回の2号機の方が番号がわずかに若いです。
 ・MPX IC → 1号機:TA7156P、2号機:HA1156W
 ・毎回新しい発見があって楽しいです。

T10108

2018年1月 7日 (日)

KENWOOD L-02T

 ・2017年10月、KENWOOD L-02Tの修理調整作業を承りました。
 ・1981年発売当時の定価30万円の超高級チューナーです。
 ・大卒初任給が10万円くらいだった頃ですから何と「給料3ヶ月分」です。
 ・実際に内部を見るのは初めてなのでとても勉強になりました。
 ・以下、作業記録です。

Kenwood_l02t17

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD L-02T FM STEREO TUNER \300,000
 ・オーディオの足跡 KENWOOD L-02T \300,000(1982年頃)
 ・Hifi Engine Kenwood L-02T FM Stereo Tuner (1982-83)
 ・KENWOOD L-02T 取扱説明書 (日本語版、PDF形式)

Kenwood_l02t02 Kenwood_l02t04

■特長(取扱説明書より抜粋)-----------------------------------------

 FMチューナーでは、妨害電波を排除し受信したい放送電波だけを如何に正確に受信するか、という受信機としての基本性能と、オーディオ機器の一つとして如何に忠実に放送信号を再生し音質の良さを保つか、の相反する二つの性質をバランスよく設計しなければなりません。つまり、従来は音質の良さを中心に設計しますと混信などにより受信性能が悪くなり、逆に受信性能を中心にしますとオーディオ性能が得られにくいのが常でした。L-02Tでは以下に述べる画期的な技術を駆使することにより、この両性能の両立が達成されています。

混変調歪や大入力特性に優れた性能を持つダイレクトコンバージョンシステムを搭載したRFセレクター
 放送局の増加とともに、二信号による妨害(RF相互変調)や近接大入力局による妨害(混変調歪や感度の低下)が受信感度やイメージ妨害などの一信号特性よりも重視されてきます。本機ではこれらの対策として、入力信号をRF増幅部へ通さず直接ミキサー段へ入れるダイレクトコンバージョンシステムを採用(RFセレクターの DIRECT の位置)し、強電界地域では優れた音質が得られます。また、高感度が要求される遠距離局受信用の位置も併設(RFセレクターの NORMAL の位置)し、RFセレクターで受信する局の状態に応じた選択をすることができます。

ノンスペクトラムIFシステム ― 無歪IF回路
 IF段はFMチューナーでの歪発生の根源です。IF回路は目的の電波だけを通過させ、他の電波を排除するバンドパス特性回路です。故に今までのIF回路ではどんなに良い設計をしても、これにある帯域幅を持つFM信号が通過しますとどうしても信号が変形されて歪を発生していました。本機に採用のノンスペクトラムIFシステムは、バンドパスフィルターを通過させるFM信号を、あらかじめ変調幅を持たないノンスペクトラム波に変換し、十分な選択度を確保してから元のFM信号に戻すという画期的なシステムです。
 これにより高調波ひずみ率は0.004%(MONO、1kHz、WIDE)と、今までのものとは一桁違う(当社比)スペックが得られました。

ノンステップ サンプリングホールドMPX
 ダイレクトコンバージョンRF、ノンスペクトラムIFシステムと、当社オリジナル回路の開発により、極限ともいえる忠実コンポジット信号を得た本機では、ステレオ復調部にもメスを入れました。
 L-01Tに採用して音質の良さと性能では既に定評があるサンプリングホールドMPXをさらに改善し、キャリアリークフィルター無しでキャリアケージは実に60dB以上のスペックが得られています。本機では、キャリアリークを取るためのキャリアリークフィルターを通さずに、音質を損なうことなく直接ステレオ放送を楽しめます。

クリーンサブキャリア方式によるパイロットキャンセラー回路を採用、ビートディストーションを改善
 パイロットキャンセラー回路は、高域周波数特性、位相特性を犠牲にすることなく19kHzのパイロット信号を除去させることができますが、音質上の劣化をもたらすビートディストーションを悪化させる要因をもっています。
 本機では、クリーンサブキャリア方式の応用により、ビートディストーションを抑え音質の改善をはかっています。

完全同調を維持するサーボロックシステム
 チューナーとしての性能を最大限発揮するには、とらえた電波を確実にロック(固定)しておくことです。本機では、選局ツマミを回し同調後にツマミから手を離しますと、サーボロック回路が働き最良同調点にロックします。この状態では、温度や湿度変化による局部発振周波数の変動がなく、常に完全同調の状態を保つことができます。

Σ(シグマ)ドライブ オーディオ回路
 L-08C、L-08Mにて確立されたΣドライブ回路は、本機の出力信号(VARIABLE)の伝達を接続するプリアンプ部のTUNER端子まで正確に保証します。左右独立、±2電源によってバックアップされたオーディオ部からの出力信号は、出力コードによる性能劣化も無く、確実にプリアンプ入力となります。

■操作方法確認--------------------------------------------------------

 ・操作ボタンとインジケーターがたくさんあるので、まずは取扱説明書を読んで学習。
 ・アンテナ入力2系統(A/B)、固定出力(RCA)、可変出力(Σ)、マルチパス(H/V)。
 ・アンテナ切替(A/B)、RF切替(DIRECT/NORMAL)、IF BAND切替(WIDE/NARROW)。
 ・Tメーター目盛り → 離調周波数(100Hz,200Hz,300Hz,400Hz)が読み取れる。
 ・Sメーター目盛り → 電界強度110dBfまで読み取れる。上段:NORMAL、下段DIRECT。
 ・3つ目のメーターはデビエーションとマルチパスの切替式
 ・MUTINGはフロントパネル下のVRツマミによる連続可変式。作動点 → min 約25dBf、max 約70dBf。
 ・SERVO LOCK ON → 同調ズレがあっても正確な同調点に引き込む。
 ・SERVO LOCK インジケーターの動作
 ロックスイッチがONの状態で選局ツマミを回して希望局にダイヤル指針を合わせます。このとき、このインジケーターが点灯するようにツマミを調節してください。そして選局ツマミから手を離しますと、インジケーターはより明るく点灯し、FM受信が安定動作に移ったことを示します。
 ・LPF(ローパスフィルター)スイッチ → 38kHzサブキャリア除去(録音時のトラブル回避)
 ・REC CAL → 440Hz(FM50%変調)録音レベル調節
 ・QUIETING CONTROL / MONO   → モノラル受信
 ・QUIETING CONTROL / AUTO   → 電波強度に応じてL/Rのブレンド量を自動制御
 ・QUIETING CONTROL / STEREO → オートブレンド機能オフ、常に最大セパレーション確保
 ・チューニングスケール調整ネジ(本体左側面)→ ±2mmの範囲で指針位置を調整できる

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■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・ボディサイズが予想以上に大きく重い。W480mm×D423mm、12.4kg。
 ・外観はほぼ無傷。アルミ製天板に光沢があってとても美しい。
 ・電源ケーブルは他のKENWOOD/TRIO製品と同じ。
 ・極太ケーブルとかインレット式とか、もう少し高級感があっても良かったのに、、残念、
 ・さて、アンテナA端子に75Ω同軸ケーブルを接続して電源オン。
 ・三つのメーターの照明点灯。指針だけが赤く浮かび上がる。周波数窓の照明無し。
 ・各種機能の動作状態を示す赤いインジケータ点灯。
 ・SERVO LOCK ON の状態で名古屋地区のFM局を受信するため操作してみる。
 ・選局ツマミを回して局周波数に近づくと SERVO LOCKインジケーターが薄く点灯。
 ・Tメーターで中点に合わせた後、ツマミから手を離すと同インジケーターが明るく点灯。
 ・82.5MHzの局周波数に対して指針位置82.6MHzで受信。
 ・STEREOインジケーター点灯、固定出力(RCA)端子からステレオ音が流れる。
 ・Sメーター目盛りが示す電界強度:LOCAL=約75dBf、NORMAL=約75dBf
 ・我が家のFM電界強度をほぼ正確に表示している。
 ・デビエーション/マルチパスメーターもそれなりに振れている。
 ・RF切替、IF BAND切替OK。MUTING作動OK。調整VRによるMUTINGレベル変化あり。
 ・QUIETING CONTROL MONO → モノラル受信OK。
 ・QUIETING CONTROL AUTO/STEREO → STREOランプ点灯。聴感上の違いが分からない。
 ・REC CALトーンOK。LPFスイッチによる効果は聴感上は分からない。
 ・短時間の動作確認では問題なさそうな感じです。
 ・Σ回路は未確認。

■不具合情報:SERVO LOCK インジケーターの点灯動作---------------------

<依頼者様からお聞きした不具合状況>
 ・同調時にサーボロックランプが薄く点灯する。
 ・その後、手を離しても薄く点灯したままで明るくならない。
 ・ボディを軽く叩くと明るく点灯する。
<本来の動作>
 ・取扱説明書の記載によると、
 ・ロックスイッチONの状態で選局ツマミを回して希望局にダイヤル指針を合わせる。
 ・希望局に同調すると SERVO LOCKインジケーターが薄く点灯する。
 ・この状態で選局ツマミから手を離すとインジケーターはより明るく点灯する。
 ・これはFM受信が安定動作に移ったことを示す。
<私の環境で確認した不具合状況>
 ・最初は問題なしと思いましたが、長時間使っていると次の不具合を確認しました。
 ・同調時にサーボロックランプが薄く点灯する。
 ・手を離すとより明るく点灯する。これは正常動作。
 ・ところがこの状態でしばらく使っていると、いつの間にか「薄点灯」になっている。
 ・ツマミに触れても点灯状態に変化なし。
 ・一旦離調して再度同調しても、薄く点灯するだけで手を離しても明るい点灯にならない。
 ・サーボロック回路に不具合がありそう?

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・天板は2枚構成。スライド式で後方へずらして外す。天板も側板も豪華なアルミ板。
 ・底板にKENWOODサービスの修理記録シールが2枚ありました。
 ・X00-2190-00:電源回路
 ・X01-1320-00:FM専用7連バリコン搭載フロントエンド
 ・X02-1210-00:IF回路基板
 ・X04-1150-00:MPX回路基板
 ・X13-3650-00:AF回路基板

Kenwood_l02t30 Kenwood_l02t31 Kenwood_l02t32 Kenwood_l02t33 Kenwood_l02t34
Kenwood_l02t35 Kenwood_l02t36 Kenwood_l02t40 Kenwood_l02t41 Kenwood_l02t42
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Kenwood_l02t54 Kenwood_l02t55 Kenwood_l02t56 Kenwood_l02t57 Kenwood_l02t58
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■修理記録1------------------------------------------------------------

 ・回路図を見ながらサーボロック関係の回路がある [X13-3650-0000] 基板を調査。
 ・IC5-7ピン電圧 → 通常7.4V 、ツマミにタッチすると-0.68V
 ・薄点灯状態では 7.4V → タッチを感知していない?
 ・IC5-5ピン電圧(規定値1.2V)→ 通常0.9V 、ツマミにタッチすると0.75V
 ・規定値1.2Vに対して実測0.9Vは低すぎるか?
 ・L1コイル調整(時計回り2回転) → 0.9V → 1.1V
 ・この状態で動作確認中。

Kenwood_l02t70_2 Kenwood_l02t73_2

■調整記録-----------------------------------------------------------

【セッティング】
 ・QUIETING:AUTO
 ・IF BAND:WIDE
 ・REC CAL:OFF
 ・LPF:OFF
 ・MUTING:OFF
 ・ANT ATT:dB
 ・DE-EMPHASIS:NORMAL
【Sメーター調整 (1)】
 ・83MHz,60dBu,Dev0 → IF基板 L15調整 → Sメーター最大
【Tメーター調整 (1)】
 ・83MHz,60dBu,Dev0 → IF基板 L12調整 → Tメーター中点
【トラッキング調整】
 ・76kHz,40dBu,Dev0 → FE基板 L1,L2,L3,L4,L5,L6,L13調整 → Sメーター最大
 ・90kHz,40dBu,Dev0 → FE基板 TC1,TC2,TC3,TC4,TC5,TC6調整 → Sメーター最大
 ・数回繰り返す
【Tメーター調整 (2)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・電波無し、指針83MHz位置 → IF基板 L7調整 → Tメーター中点
【Sメーター調整 (2),(3)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・RF SELECTOR:DIRECT
 ・83MHz,45dBu,Dev0 → IF基板 VR2調整 → Sメーター 50dBf
 ・83MHz,65dBu,Dev0 → IF基板 VR4調整 → Sメーター 70dBf
 ・数回繰り返す
【Sメーター調整 (4)】
 ・83MHz,65dBu,Dev0 → IF基板 VR3調整 → Sメーター 70dBf
 ・数回繰り返す
【REC CAL調整】
・REC CAL:ON
・固定出力端子にAC電圧計セット → MPX基板 VR5調整 → -6dB
・430Hz
【VCO調整】
 ・83MHz,80dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR1調整 → STEREOランプが点灯する範囲の中間
【Pilotキャンセル調整】
・固定出力端子にSpaceSpectra接続
 ・83MHz,80dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR2,L1調整 → 19kHz成分最小
【オフセット(OFS)調整】
・IC10-7pin ~ GND DC電圧計セット
 ・83MHz,60dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR3 調整(Lch) → 0v ※実測+30mV
・IC19-7pin ~ GND DC電圧計セット
 ・83MHz,60dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR4 調整(Rch) → 0v ※実測ー22mV
【マルチパスメーター調整】
 ・38kHz AM変調10%
 ・83MHz,60dBu,38kHz AM Dev10% → MPX基板 L16,L17,L18 調整 → マルチパスメーター最大
【歪調整(MONO)】
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz → IF基板 L1,L2,L3,L4,L5 → 高調波歪最小
【歪調整(STEREO WIDE)】
 ・83MHz,80dBu,1kHz±68.25kHz,SUB信号 → IF基板 L32(色なし) → 高調波歪最小
【歪調整(STEREO NARROW)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz,80dBu,1kHz±68.25kHz,SUB信号 → IF基板 L34(色なし) → 高調波歪最小
【セパレーション調整(WIDE)】
 ・IF BAND:WIDE
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,R信号 → IF基板 VR8 →  Lch 最小
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,L信号 → IF基板 VR10 → Rch 最小
【セパレーション調整(NARROW)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,R信号 → IF基板 VR9 →  Lch 最小
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,L信号 → IF基板 VR11 → Rch 最小
【SCA調整】
 ・DARC信号を入れて音声出力波形を確認 → 影響なし
 ・VR6(Lch),VR7(Rch)ノータッチ

L02t

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・サーボロックランプの点灯は正常になったようです。
 ・しばらく動作確認を続けましたが今のところ不具合は再発しません。
 ・ただ根本的な原因が他にあるのかもしれません。
 ・この状態でお返ししますので引き続きご確認ください。

Kenwood_l02t18

2018年1月 1日 (月)

Happy New Year 2018

 ・このブログを始めて早12年目を迎えます。
 ・気が付けばもうすぐ300万アクセスに到達しそうです。
 ・実は左サイドバーの一番下にこっそりカウンターを設置してあります。
 ・今後も相変わらずジャンクチューナー整備に精を出します。
 ・2018年が皆様にとって良い年になりますように。

20180101_2 2018年1月1日撮影 / 名古屋港

2017年12月24日 (日)

YAMAHA TX-2000 修理調整記録2

 ・2017年11月、納戸に眠っていたYAMAHA TX-2000を整備しました。
 ・通電したのは6~7年ぶり?

Yamaha_tx200008

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA TX-2000 ¥100,000(1988年発売)
 ・Hifi Engine YAMAHA TX-2000 ※海外版サービスマニュアルあり

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・本体に目立つキズなし。サイドウッドもとても綺麗な状態。
 ・電源オン。オレンジ色の表示点灯。輝度劣化もなく眩しいほど輝いている。
 ・FMアンテナ端子はF型でA/B 2系統。同軸ケーブルを接続して受信確認。
 ・オート選局、マニュアル選局で名古屋地区のFM局を正常に受信OK。
 ・受信周波数にズレはなし。
 ・メモリ登録して1週間放置しても内容を保持していました。
 ・AMは手持ちの適当なループアンテナを接続して受信確認。
 ・名古屋地区のAM放送局をオート選局で正常に受信OK。
 ・FM/AMとも大きな問題なさそうです。

Yamaha_tx200002 Yamaha_tx200003 Yamaha_tx200004 Yamaha_tx200005 Yamaha_tx200006
Yamaha_tx200001 Yamaha_tx200009 Yamaha_tx200010 Yamaha_tx200011 Yamaha_tx200012

■内部確認------------------------------------------------------------

Yamaha_tx200020 Yamaha_tx200021 Yamaha_tx200022 Yamaha_tx200023 Yamaha_tx200024
Yamaha_tx200025 Yamaha_tx200026 Yamaha_tx200027 Yamaha_tx200028 Yamaha_tx200029
Yamaha_tx200030 Yamaha_tx200031 Yamaha_tx200032 Yamaha_tx200033 Yamaha_tx200034
Yamaha_tx200035 Yamaha_tx200036 Yamaha_tx200037 Yamaha_tx200038 Tx2000

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・海外版サービスマニュアルを一部アレンジ。

Tx2000_2

【本体設定】
 ・電源投入から5分以上経過していること
 ・OSCコイル、IFTの調整には金属製ドライバーは使用しないこと
 ・まずFMセクションを調整し、次にAMセクションを調整すること
 ・MODE:AUTO ST
 ・BLEND:OFF
 ・IF MODE:NARROW
 ・RF ATT:OFF
 ・FINE TUNING ON → すなわちCSL停止状態
 ・オーディオ出力をWaveSpectra接続
【電圧確認】
 ・+30 → +29V±1V → ※実測+28.5V
 ・+12 → +12.5V±0.5V → ※実測+12.6V
 ・-12 → -12.5V±0.5V → ※実測-12.3V
 ・+ 6 → + 6V±0.5V ※実測+6.1V
【VT電圧確認】
 ・L17の足に DC電圧計接続
 ・受信周波数 90MHz → T8調整 → 25.0V
 ・受信周波数 76MHz → 7.1V ※確認のみ
【FMフロントエンド調整】
 ・VR10の足 DC電圧計セット
 ・77.00MHz(SSG) 無変調 60dB受信 → FINE TUNING 電圧最大となる周波数を探す
 ・76.98MHz(TX2000)にて電圧最大
 ・この状態で T1,T2,T3,T4調整 → 電圧最大
 ・89.00MHz(SSG) 無変調 60dB受信 → FINE TUNING 電圧最大となる周波数を探す
 ・88.98MHz(TX2000)にて電圧最大
 ・この状態で VC1,VC2,VC3,VC4調整 → 電圧最大
【レシオ検波調整】
 ・VR10の足 DC電圧計セット
 ・83.00MHz(SSG) 70dB 無変調 →  FINE TUNING 電圧最大となる周波数を探す
 ・82.98MHz(TX2000)にて電圧最大
 ・基板上のFM S端子~GND間にDC電圧計セット
 ・82.98MHz(TX2000)位置で受信した状態 → T7調整 → 電圧ゼロ
 ※以下、信号発生器 83.00MHz送信 → TX2000 82.98MHz受信
【モノラル歪調整】
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz 100%変調 → VC5,VR9調整 → Mono歪最小
【PLL入力位相調整】
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO(L-R) → T10,T12調整 → Lch出力最大
【ステレオ歪調整】NARROW
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO(L-R) → VR3,4,5,6調整 → STEREO歪最小
【ステレオ歪調整】WIDE
 ・IF MODE:WIDE
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO(L-R) → T5,6,13,VR1,2,7,8調整 → STEREO歪最小
【セパレーション調整】WIDE
 ・IF MODE:WIDE
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO → VR13調整 → L→R漏れ信号最小
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO → VR14調整 → R→L漏れ信号最小
【セパレーション調整】NARROW
 ・IF MODE:NARROW
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO → VR11調整 → L→R漏れ信号最小
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO → VR12調整 → R→L漏れ信号最小
【パイロット信号キャンセル調整】WIDE
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO → VR15,T11調整 → 19kHz成分最小
 ・左右chのバランスに注意
【シグナルメーター調整】WIDE
 ・82.98MHz(TX2000) 80dB 1kHz STEREO → VR10調整 → レベルメーター全点灯
【ブレンドチェック】WIDE
 ・82.98MHz(TX2000) 70dB 1kHz STEREO → 受信中にBLENDスイッチON
 ・セパレーション値が左右とも悪化することを確認
【IF オフセット調整】
 ・FINE TUNING OFF → すなわちCSL受信状態
 ・D4~K3を短絡
 ・82.98MHzの表示が「29.8」という表示に変わる。
 ・VR17調整 → 周波数表示を微調整
 ・「29.8」→「30.0」と表示されるように調整
 ・調整後はD4~K3を開放
 ※D4~K3を短絡すると登録したメモリー内容がリセットされる
AM部
【VT電圧確認】
 ・ 522kHz受信 → L17電圧=3.3V ※確認のみ
 ・1620kHz受信 → L17電圧=23.5V ※確認のみ
【RF、IF調整】
 ・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ RK1調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ T9調整 → Sメーター最大

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・YAMAHAデザインはとにかくカッコいいですね。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。

Yamaha_tx200007

2017年12月 3日 (日)

PIONEER F-780 修理調整記録

 ・2017年11月、久しぶりにパイオニア製パルスカウント検波機に触れる機会をいただきました。
 ・今回は改めて調整方法をまとめてみました。
 ・以下、作業記録です。

Pioneer_f78009

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・PIONEER アンプ・チューナー総合カタログ 1981年4月版
 ・オーディオの足跡 PIONEER F-780 ¥49,800(1981年発売)
 ・オーディオ懐古録 PIONEER F-780 ¥49,800
 ・Hifi Engine PIONEER F-9 (1981-82)
 ・パイオニア パルスカウント検波チューナー比較 F-700/F-500/F-780/F-120/F-120D

Pioneer_f78002 Pioneer_f78014

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観は多少のキズがあるもののそんなに悪くない印象です。
<依頼者様からの情報>
 ・不定期にノイズ発生
<確認事項>
 ・受信中に「ボソッ、ボソボソ」と短いノイズが不定期に発生。
 ・FM受信音にノイズが被る感じです。
 ・ステレオ受信時に左右同時にノイズ発生。
 ・IF BAND WIDE/NARROW ともにノイズ発生

Pioneer_f78003 Pioneer_f78004 Pioneer_f78005 Pioneer_f78006 Pioneer_f78007
Pioneer_f78013 Pioneer_f78015 Pioneer_f78016 Pioneer_f78017 Pioneer_f78018

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FMフロントエンド:4連バリキャップ
 ・PA3007:FM IF AMP & DET
 ・PA5001:2ND OSC & MIXER
 ・PA5002:DIGITAL DET
 ・PA4006:FM MPX & MUTING
 ・HA1138:AM TUNER IC

Pioneer_f78020 Pioneer_f78021 Pioneer_f78022 Pioneer_f78023 Pioneer_f78024
Pioneer_f78025 Pioneer_f78026 Pioneer_f78027 Pioneer_f78028 Pioneer_f78029
Pioneer_f78030 Pioneer_f78031 Pioneer_f78032 Pioneer_f78033 Pioneer_f78034
Pioneer_f78035 Pioneer_f78036 Pioneer_f78037 Pioneer_f78038 Pioneer_f78039

■調整記録------------------------------------------------------------

【VT電圧調整】
 ・TP21電圧測定(VT電圧)
 ・90MHz TC4調整 → TP21電圧 25V ※調整前実測 25.0V
 ・76MHz L2 調整 → TP21電圧 7.0V ※調整前実測  6.9V
【トラッキング調整】
 ・TP22電圧測定(Sメーター電圧)
 ・76MHz受信 → T2,T3,L1調整 → 電圧最大
 ・90MHz受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → T5調整 → 電圧最大
【NARROW GAIN調整】
 ・TP22電圧測定(Sメーター電圧)
 ・83MHz受信 → VR1調整 → WIDE/NARROWで同じ電圧に
【FM同調点調整】
 ・TP23~TP24 電圧計セット
 ・83MHz受信 → T7調整 → 電圧ゼロ
【パルスカウント検波調整】
・83MHz受信 → T9調整 → TP11周波数 1.26MHz
・83MHz受信 → VR3調整 → TP8~TP9電圧ゼロ
【ミューティング調整】
・83MHz受信 → VR2調整 → ミューティング作動ポイント設定
【VCO調整】
 ・TP14 周波数カウンタ
 ・83MHz変調OFF → VR6調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・83MHz変調ON → VR7調整 → 19kHz信号最小
【セパレーション調整】
 ・83MHz変調ON → VR5調整 → 左右ch漏れ信号最小
【REC CAL調整】
・83MHz受信 → オーディオ出力レベル測定
・REC LEVEL CHECK オン → VR8調整 → -6dB
【AM RF調整】
 ・TP22 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・ 522kHz受信 → バーアンテナ,T10,T11調整 → 電圧最大
 ・1602kHz受信 → TC5,TC6,TC7調整 → 電圧最大

F780 Pioneer_f9_sche

■修理記録 不定期にノイズ発生----------------------------------------

 ・上記調整後の試聴中にご指摘のノイズを確認
 ・受信中に「ボソッ、ボソボソ」とノイズ発生。
 ・FM受信音に被る感じですね。
 ・ステレオ受信時に左右同時にノイズ発生。
 ・IF BAND WIDE/NARROW ともにノイズ発生

Pioneer_f78042

 ・MODEスイッチ(AUTO/MONO)操作するとノイズが発生するようです。
 ・スイッチ接点の劣化が原因かも?
 ・MODEスイッチを約100回、ON/OFFを繰り返しました。
 ・これで落ち着いたようです。ノイズが出なくなりました。
 ・念のため、他のスイッチも同様の措置を施しました。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・フロントマスクはゴールド/ブラックの独特なツートンデザイン。
 ・単体チューナーとしては異質なデザインで好き嫌いが分かれそうです。。
 ・でも同シリーズのアンプA-980/780とセットにするとカッコよく見えるから不思議。
 ・カセットデッキCT-980/970も揃えると未来感覚の新型コンポに見えました。
 ・参考:グッドデザイン年鑑 1981年

Pioneer_f78011

2017年11月19日 (日)

Accuphase T-101 修理調整記録

 ・前回記事の続編です。
 ・前回修理から2週間ほどで音が出なくなる症状が再発したそうです。
 ・やはり不具合原因がどこかにある。

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・再度お送りいただいて動作確認したところ、前回とは異なる不具合を次々に確認。

<不具合例>
 ・STEREOランプは点灯するものの、出てくる音が酷く歪んでいる現象。
 ・音は出るがSTEREOランプが消灯し、モノラルになる現象。
 ・前回同様に二つのメーターは振れるのに音が出ない現象。
 ・MUTINGをオフにすると受信するが、MUTINGオンでは音が出ない現象。
 ・なぜこんなにも多くの不具合が出てくるか??

Accut10170 Accut10171 Accut10172 Accut10173 Accut10174
Accut10175 Accut10176 Accut10177 Accut10178 Accut10179

<原因究明>
 ・回路図に記載のある電圧値に基づいて各部電圧測定。
 ・前回はテスター棒の先端をMPX基板11番端子にあてた瞬間に直りましたが、
 ・今回も同様にMPX基板の11番端子のテスター棒を当てて、、残念、変化なし。
 ・調査過程でMPX基板8番端子の電圧が1V~3Vで不規則に変動し安定しない症状を確認。
 ・MPX基板8番端子=IF基板1番端子
 ・IF基板1番端子も1V~3Vで安定しない。
 ・IF基板1番端子=IC6(TA7061)8番端子=約4Vで安定している。
 ・どうやら基板を接続するコネクタ部の接触不良が怪しいかも?
 ・試しにIF基板とMPX基板を繋ぐコネクタピンを外してみる。
 ・このコネクタピンは裏側から引き抜ける構造でした。
 ・基板のハンダを確認したところハンダ不良なし。
 ・ということは、コネクタピンとソケット部の接触不良が原因か?
 ・裏側からコネクタピンを引き抜き、一本ずつ洗浄。
 ・コネクタピンの抜き差し作業を各50回繰り返す。
 ・再設置して電源オンしたところ、正常にステレオ音声が出ました。
 ・IF基板とMPX基板にある計5個のコネクタを外して同様に処置。

Accut10180

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・原因は基板同士を接続するコネクタピンの接触不良だったようです。
 ・処置後は安定して動作しています。たぶんこれで大丈夫でしょう。
 ・青色に浮かび上がる周波数窓が美しい、、見惚れてしまいます。

Accut10110

2017年11月12日 (日)

YAMAHA T-1 修理調整記録2

 ・2017年10月、バリコンチューナーT-1の調整作業を承りました。
 ・この時期のヤマハ製チューナーはシンプルなデザインが魅力です。
 ・以下、作業記録です。

Yamaha_t117

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 YAMAHA T-1 ¥60,000円
 ・オーディオの足跡 YAMAHA T-1 ¥60,000 (1977年頃)
 ・Hifi Engine YAMAHA T-1
 ・YAMAHA T-1 取扱説明書 (PDF形式)
 ・YAMAHA T-1 回路図

Yamaha_t102 Yamaha_t113

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・フロントパネルはキレイです。キズは見当たりません。
 ・天板も艶があって光っています。天板後部に僅かに引っかきキズ。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。エメラルドグリーンの美しい照明点灯。
 ・指針の照明、メーター照明も点灯。タマ切れなし。
 ・DXインジケーター点灯、STEREOランプ点灯。
 ・名古屋地区のFM局を+0.3MHzの周波数ズレで受信。
 ・FM/AMとも不具合は無さそう。
 ・ただ、メーター針の塗装がボロボロ状態。

Yamaha_t103 Yamaha_t104 Yamaha_t105 Yamaha_t106 Yamaha_t107
Yamaha_t101 Yamaha_t112 Yamaha_t114 Yamaha_t115 Yamaha_t116

■内部確認-----------------------------------------------------------

Yamaha_t120 Yamaha_t121 Yamaha_t122 Yamaha_t123 Yamaha_t124
Yamaha_t125 Yamaha_t126 Yamaha_t127 Yamaha_t128 Yamaha_t129
Yamaha_t130 Yamaha_t131 Yamaha_t132 Yamaha_t133 Yamaha_t134
Yamaha_t135 Yamaha_t136 Yamaha_t137 Yamaha_t138 Yamaha_t139
Yamaha_t142 Yamaha_t143 Yamaha_t144 Yamaha_t145 Yamaha_t146

■修理記録:メーター指針再塗装---------------------------------------

 ・TメーターとSメーターの指針を見ると塗料がボロボロ状態。
 ・この時期のヤマハ製チューナーに共通の症状です。
 ・メーターを分解してタッチペンで赤く塗り直しました。
 ・詳しい手順と注意事項は 1号機記事 参照

Yamaha_t150 Yamaha_t151 Yamaha_t153 Yamaha_t154 Yamaha_t156

■調整記録-----------------------------------------------------------

Yamaha_t1

【レシオ検波調整】
 ・何も受信しない状態 → T201上段コア調整 → Tメーター中点へ
【FM OSC調整】
 ・76MHz受信 → Lo 調整 → Sメーター最大、Tメーター中点
 ・90MHz受信 → TCo調整 → Sメーター最大、Tメーター中点
【FM RF調整】
 ・76MHz受信 → LA,LR1,LR2 調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2 調整 → Sメーター最大
 ・83MHz調整 → IFT 調整 → Sメーター最大
【レシオ検波歪調整】
 ・83MHz受信 → T201下段コア調整 → 高調波歪最小
【IF歪調整】
 ・83MHz受信 → VR201,CF201,CF204調整 → 高調波歪最小
【FM-Sメーター振れ調整】
 ・83MHz受信 → VR202 → Sメーター振れ具合調整
【VCO調整】
 ・83MHz Pilot → VR204調整 → 19kHz
 ・83MHz SUB信号 → VR205調整 → Lch信号レベル最大
【パイロットキャンセル】
 ・83MHz受信 → VR203、T206調整 → 19kHz漏れ信号最小、左右バランス注意
【セパレーション調整】
 ・83MHzステレオ受信 → VR206調整 → セパレーション最大
【REC CAL確認】
 ・REC CAL 287Hz -3dB ※確認のみ

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・故障箇所は無かったです。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。
 ・エメラルドグリーンに映える周波数窓、うっとりしていつまでも眺めていられます。

Yamaha_t111

2017年11月 5日 (日)

KENWOOD L-03T

 ・2017年10月初め、L-03Tの修理調整を承りました。
 ・中身はKT-2200と同じと分かっていますが、L-03T実機に触れるのは初体験。
 ・以下、作業記録です。

Kenwood_l03t06

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD L-03T ¥120,000
 ・オーディオの足跡 KENWOOD L-03T ¥120,000 (1983年発売)

Kenwood_l03t02 Kenwood_l03t11

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・外観の状態はあまり良くない。
 ・フロントパネルの角に打ちキズ多数、ボディも汚れた感じ。
 ・背面のFMアンテナ端子が陥没している。
 ・音声出力端子が外れているのか?端子がグラグラしている。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・メーター照明点灯、指針が赤く点灯。
 ・名古屋地区のFM局受信OK。-0.2MHzほどの周波数ズレ。
 ・IF BAND切替OK、RF切換OK。MUTING動作OK。
 ・STEREOランプ点灯、SERVO LOCK動作もOK、DEVIATIONメーターOK
 ・ところがLchの音が出ない。REC CALトーンもLchの音が出ない。
 ・グラグラのLch端子に触れると音が出る。
 ・これは接触不良がありそう。

Kenwood_l03t01 Kenwood_l03t03 Kenwood_l03t04 Kenwood_l03t05 Kenwood_l03t09
Kenwood_l03t10 Kenwood_l03t12 Kenwood_l03t13 Kenwood_l03t14 Kenwood_l03t15

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・音声出力端子のプラスチック部分が割れている。
 ・FMアンテナ端子も同様に破損。
 ・どちらも無理な抜き差しが原因と思います。
 ・まずは端子の修理から着手。

Kenwood_l03t20 Kenwood_l03t21 Kenwood_l03t22 Kenwood_l03t23 Kenwood_l03t25
Kenwood_l03t26 Kenwood_l03t27 Kenwood_l03t28 Kenwood_l03t29 Kenwood_l03t30
Kenwood_l03t31 Kenwood_l03t32 Kenwood_l03t33 Kenwood_l03t34 Kenwood_l03t35_2

■修理記録:アンテナ端子交換-----------------------------------------

 ・相当無理な力が加わったらしく、FM75Ω端子が陥没しています。
 ・これは交換するしかないです。
 ・背面パネルから外してみたらプラスチック部分が割れてました。
 ・ジャンク箱にあった同型端子と交換。

Kenwood_l03t50 Kenwood_l03t24_2 Kenwood_l03t51 Kenwood_l03t53 Kenwood_l03t52

■修理記録:マルチパス端子、音声出力端子補修-------------------------

 ・マルチパス端子と音声出力端子は同一ユニット部品です。
 ・内側から見るとプラスチック製台座部分が見事に割れています。
 ・FMアンテナ端子同様に無理な力が加わったみたいです。
 ・ジャンク箱に同型部品はありましたが、ただ金メッキ端子の部品が無い。
 ・L-03Tの高級感を保つために金メッキ端子は残しておきたい。
 ・ということで、割れたブラスチック部品を強力接着剤で固める。
 ・さらにヒビ割れに沿って補強部品を強力接着剤で固定しました。
 ・端子はピカールで磨いておきました。

Kenwood_l03t40 Kenwood_l03t41 Kenwood_l03t43 Kenwood_l03t45 Kenwood_l03t46

■調整記録-----------------------------------------------------------

 ・Σ回路以外はKT-2200と同じ。調整方法もKT-2200を共通です。

L03t

【機器の設定】
 ・RF=DISTANCE
 ・サーボロック OFF
【IF VCO6.2MHz調整】
 ・TP=IC2 JRC1496 8ピン(R16右側)周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L20調整 → 6.2MHz
【検波調整1】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L26調整 → Tメーター中点
【フロントエンドOSC調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB 受信 → OSCトリマ調整 → ダイヤル指針83MHz
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【フロントエンドRF調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → RFトリマ3個調整 → Sメーター最大
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → T1調整 → Sメーター最大
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【検波調整2】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → Tメーター中点確認
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → L25調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → VR2調整 → 高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L11,L12調整
    → Sメーター最大 かつ高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz ST 1kHz 60dB 受信 → L16,L17,L18調整 → 高調波歪最小
【IF NARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz 1kHz 60dB 受信 → L14,L15調整 → 高調波歪最小
【NARROW GAIN調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → Sメーター目盛り記録
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → VR1調整→ Sメーター目盛りWIDE時と同じ
【VCOフリーラン周波数調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・TP R163上側に周波数カウンタ接続
 ・無信号 → VR6調整 → 152kHz±100Hz
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → VR5調整 → 19kHz最小
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → L37調整 → 19kHz最小
 ・左右バランスに注意
【セパレーションWIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR7調整 → Lch漏れ最小
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR8調整 → Rch漏れ最小
【セパレーションNARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR9調整 → L/Rch漏れ最小
【Sメーター調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 60dB 受信 → VR3調整 → Sメーター目盛り4.25
【DEVIATION調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → VR4調整 → Dメーター目盛り100%

■試聴---------------------------------------------------------------

Kenwood_l03t07

 ・ちょうど同時期にKT-2200の調整作業を行っていました。
 ・KT-2200とL-03Tを並べた記念写真です。
 ・外寸、内部構成、は全く同じ。違いはΣドライブ回路と銅メッキシャーシ。

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2017年10月29日 (日)

TRiO KT-2200 修理調整記録2

 ・2017年8月、KT-2200の故障品を寄付していただきました。
 ・外観は KT-1100 とソックリ、でも中身は KENWOOD L-03T と同じ。
 ・以下、作業記録です。

Kt220008

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ回顧録 TRiO KT-2200
 ・オーディオの足跡 TRiO KT-2200 ¥99,800円(1983年頃)
 ・KT-2200 取扱説明書 PDF形式

Kt220002 Kt220010

■動作確認------------------------------------------------------------

<ご指摘の不具合状況>
 ・周波数ズレ大きい
 ・低い周波数の時にステレオランプが点灯したりしなかったり
 ・点灯してもステレオにならない

<確認事項>
 ・とてもキレイな個体で、フロント・ボディともキズはほぼ見当たらない。
 ・電源オン。二つのメーター照明点灯。赤い指針点灯。
 ・RF DISTANCEで名古屋地区のFM放送を受信OK。
 ・同調後にチューニングつまみから指を離すとサーボロックランプ点灯。
 ・+0.2MHzほどの周波数ズレ。IF BAND切替OK。
 ・ご指摘通りSTEREOランプが点灯しない。
 ・聴感上もステレオ感がない。
 ・RF DIRECTにするとSメーターの振れが弱くなるがFM局受信はOK。
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない。
 ・REC CAL音OK。SメーターとDEVIATIONメーターの切替OK。
 ・MUTING動作OK。スライド式VRでMUTINGレベル可変OK。
 ・固定/可変出力OK。可変VRにガリなし。マルチパスH端子からも音声確認。
 ・インジケーター類すべて点灯。基本動作OK。
 ・問題はSTEREOランプが点灯しないこと。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM5連AM3連バリコン搭載。※AMバリコンは未使用
 ・IF段に多くのコイルが並んでいます。
 ・TR7040:MPX-IC KT-1100にも同じICが使われている。

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■調整記録------------------------------------------------------------

【機器の設定】
 ・RF=DISTANCE
 ・サーボロック OFF
【IF VCO6.2MHz調整】
 ・TP=IC2 JRC1496 8ピン(R16右側)周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L20調整 → 6.2MHz
【検波調整1】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB Sメーター最大位置で受信 → L26調整 → Tメーター中点
【フロントエンドOSC調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 90dB 受信 → OSCトリマ調整 → ダイヤル指針83MHz
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【フロントエンドRF調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → RFトリマ3個調整 → Sメーター最大
 ・83MHz 無変調 50dB 受信 → T1調整 → Sメーター最大
  ※コイル調整は難度高いのでノータッチ
【検波調整2】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → Tメーター中点確認
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → L25調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz 1kHz 60dB受信 → VR2調整 → 高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L11,L12調整
    → Sメーター最大 かつ高調波歪最小
【IF WIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz ST 1kHz 60dB 受信 → L16,L17,L18調整 → 高調波歪最小
【IF NARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz 1kHz 60dB 受信 → L14,L15調整 → 高調波歪最小
【NARROW GAIN調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → Sメーター目盛り記録
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz 無変調 40dB 受信 → VR1調整→ Sメーター目盛りWIDE時と同じ
【VCOフリーラン周波数調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・TP R163上側に周波数カウンタ接続
 ・無信号 → VR6調整 → 152kHz±100Hz
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・オーディオ出力をWavespectraで観測
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → VR5調整 → 19kHz最小
 ・83MHz パイロット信号 60dB 受信 → L37調整 → 19kHz最小
 ・左右バランスに注意
【セパレーションWIDE調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR7調整 → Lch漏れ最小
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR8調整 → Rch漏れ最小
【セパレーションNARROW調整】
 ・IF BAND=NARROW
 ・83MHz ST 1KHz 80dB 受信 → VR9調整 → L/Rch漏れ最小
【Sメーター調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz 無変調 60dB 受信 → VR3調整 → Sメーター目盛り4.25
【DEVIATION調整】
 ・IF BAND=WIDE
 ・83MHz MONO 1kHz 60dB 受信 → VR4調整 → Dメーター目盛り100%

Kt2200algn

<調整結果>
 ・部品の故障はなかったです。
 ・VCO調整によってSTEREOランプが点灯しステレオ受信できました。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・発売当時、このフロントマスクはずいぶん斬新なデザインだと思いました。
 ・美しい照明窓は無いけれど、バリコンチューナーの未来形という感じでした。
 ・ただ、残念ながらバリコンチューナーに未来は無かった、、

Kt220009

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