フォト
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

チューナー関連リンク

SONY ST-S333ESXII 修理調整記録9

 ・2019年9月、333ESXIIのメンテナンスを承りました。
 ・以下、作業記録です。

333esx203

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESXII ¥49,800(1987年発売)
 ・SONY ES テクノロジーカタログ 1987年10月発行
 ・Hifi Engine ST-S730ES 海外版サービスマニュアル

333esx202333esx207_20191117131501

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・サイドウッド欠品。天板後方に目立つキズ(補修痕あり)。
 ・オート選局で名古屋地区FM局を受信OK。周波数ズレなし。
 ・上り方向、下り方向ともに受信OK。
 ・IF BAND切替OK。MUTING動作OK。STEREOランプ点灯。
 ・CAL TONE出力 OK。
 ・手持ちのループアンテナでAM受信確認OK。
 ・FM/AMとも基本動作は問題なさそうです。
 ・ただ、電源スイッチ下にある PROGRAM 設定つまみがグラグラです。
 ・たぶん固定用のナットが緩んでいるようです。

■修理記録:PROGRAM設定つまみのがたつき-------------------------------

 ・グラグラの原因はシャーシに固定する六角ナットが緩んでいたことでした。
 ・ナットを締め直してがたつきは解消しました、、が、、、
 ・PROGRAM設定スイッチ側面を見ると、ネジが食い込んだ痕跡があります。
 ・そういえば、ボディを開けたとき気になったのは、、
 ・サイドウッドが無いのにサイドウッド固定用の長いネジが使われていたこと。
 ・サイドウッドが無い状態で長いネジを使ったらどうなるか?
 ・右側面の2本のネジと左側後方のネジは幸いにも内部部品に干渉することはない。
 ・しかし左側前方はちょうどPROGRAM設定スイッチ側面に当ってしまいます。
 ・無残な姿になったPROGRAMスイッチですが、インジケーターは点灯します。
 ・幸いスイッチとしては機能しているようです。
 ・もし機能不全の場合はジャンク品から丸ごと移植するしかないですね。

333esx2552
333esx260333esx261333esx262333esx263333esx264
333esx250333esx251333esx252333esx253333esx254
333esx255333esx256333esx257333esx258333esx259

■修理記録:ハンダクラック修正----------------------------------------

 ・音声出力端子とアースバーにハンダクラック多数あり。
 ・特に不具合症状は出ていませんが修正しました。

333esx270333esx271333esx272333esx273

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IFT205調整 LA1235-7pin~10pin間電圧ゼロ ※調整前実測-428mV
 【VT電圧調整】
 ・IC803-5pin電圧測定
 ・90MHz L104調整 21.0V±0.2V ※調整前実測21.4V
 ・76MHz 確認のみ 8.0V±1.0V ※調整前実測 8.2V
【SST回路調整】
 ・SST調整はVT電圧調整後、かつトラッキング調整前に行うこと
 ・76MHz受信 RT801調整 IC802-11pin電圧 → 0V 実測1.0mV
 ・90MHz受信 IC802-9pin電圧 → 14V確認 ※調整前実測14.0V
【トラッキング調整】
 ・IC203(LA1235)-13pin(又はRT204)電圧max
 ・76MHz L101,L102,L103
 ・90MHz CT101,CT102,CT103
【PLL検波調整】
 ・TP201をGNDに落とす
 ・IFT207調整 TP202 DC電圧ゼロ ※調整前実測-386mV
 ・CT201調整 歪最小
【IF歪調整】
 ・Wide受信、MUTINGオフ
 ・IC203(LA1235)-13pin電圧計セット
 ・RT202、RT203 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力20dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 電圧最大へ
  ・IFT101調整 電圧最大へ
 ・SSG出力80dBにセット
  ・IFT203、RT202を交互に調整 歪最小へ
 ・SSG出力20dBにセット、Mutingオン
  ・IFT202調整 電圧計最大へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204、RT203を交互に調整 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・RT206 SSG出力20dBでステレオインジケータ点灯
【パイロットキャンセル】
 ・RT303、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・RT301 R→L ※調整後実測68dB
 ・RT302 L→R ※調整後実測64dB
【Sメーター調整】
 ・RT204
【MUTINGレベル調整】
 ・RT205
【CAL TONE】
 ・Peak Level-3.7dB 333Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RT401 Sメーター調整
 ・RT402 AUTOSTOP調整

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・フロントパネルを分解清掃したので表示部がくっきり見えます。
 ・イイ感じに仕上がりました。

333esx205

2019年11月10日 (日)

PIONEER TX-8800II 修理調整記録1

 ・2019年10月、TX-8800II×2台セットの修理調整作業を承りました。
 ・2台とも直せるか、それともニコイチ合体となるか、、
 ・実はさらに3台目が加わり、結果的に「サンコイチ」になりました。
 ・以下、作業記録です。

Tx880003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TX-8800II 1976年 46,800円
 ・Hifi engine TX-8500mkII 1977年 $300


Tx880002Tx880011

■動作確認------------------------------------------------------------

【1号機】
 ・フロントパネルやボディは比較的キレイな状態。
 ・電源オン、周波数窓の照明点灯。
 ・-0.4MHzの周波数ズレで名古屋地区のFM放送を受信。
 ・Sメーター、Tメーター大きく振れる。
 ・MUTING動作OK、REC CALトーンOK。
 ・WIDE/NARROW切替インジケーター点灯しない。
 ・STEREOインジケーター点灯しない。実際のステレオ感なし。
 ・AM放送は受信不良。全周波数区間でSメーターが全く動かない。
 ・局間ノイズも出ない。
【2号機】
 ・外装は全体にちょっと汚れた感じ。
 ・電源オン、周波数窓の照明点灯。
 ・-0.2MHzの周波数ズレで名古屋地区のFM放送を受信。
 ・Sメーター、Tメーター大きく振れる。
 ・MUTING動作OK、REC CALトーンOK。
 ・WIDE/NARROW切替インジケーター点灯。
 ・STEREOインジケーター点灯しない。ステレオ感も無し
 ・名古屋地区のAM放送周波数付近でSメーターが振れるが、音が出ない。
 ・両機ともそれぞれ難ありの状態ですね。

■内部確認------------------------------------------------------------

【1号機】
 ・WIDE/NARROWインジケータ電球、STEREOインジケーター電球が取り外されている。
 ・-0.2MHzの周波数ズレでFM受信OK。
 ・STEREOインジケーターは点灯しないが、波形を見るとSTEREO分離はできている。
 ・WIDE/NARROWインジケーター点灯しないが、波形を見ると切換動作OK。
 ・MUTING動作OK。REC CALトーンOK。
 ・輸出機TX-8500IIのサービスマニュアルに従ってFM回路の調整ポイント確認。
 ・FM受信は大丈夫そうです。
 ・一方AMは受信不可。AM用IC(HA1197)の故障か?
【2号機】
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない。
 ・FM放送は受信できるもののRchの音が出ていない。
 ・さらにLchの高調波歪が異常に大きい。
 ・REC CALトーンもRchの音が出ていない。
 ・音が出ない原因はミューティング用IC(PA1002)の故障です。
 ・PA1002への入力信号は正常ですが、Rchの出力がありません。
 ・AMも音が出ない。こちらもAM用IC(HA1197)の故障のようです。

Tx880020Tx880021Tx880022Tx880023Tx880024
Tx880025Tx880026Tx880027Tx880028Tx880029
Tx880030Tx880031Tx880032Tx880033Tx880034
Tx880035Tx880036Tx880037Tx880038Tx880014

■3号機入手----------------------------------------------------------

 ・AM用IC(HA1197)が載っていそうなジャンクチューナーを捜索。
 ・機種リストをメモにして近所のハードオフへ、、
 ・偶然にも2軒目のジャンクコーナーにTX-8800IIそのものがありました。
 ・動作未確認のジャンク機ですが安かったので部品取り目的に確保。
 ・自宅で通電したところ、照明電球が取り外されていました。
 ・照明無しでもFM/AMとも受信OK、メーター動作も正常でした。
 ・狙い通りAM用ICが移植できます。

■合体記録------------------------------------------------------------

 ・1号機をベース機としてフロントパネル、ツマミ類を分解徹底洗浄。
 ・2号機からWIDE/NARROW電球、STEREO電球を移植。
 ・3号機からAM用IC(HA1197)、音声端子、マルチパス端子、ボディを移植。 
  ・PA3001(HA11225):クアドラチュア検波
  ・PA1001(KB4437):PLL-MPX
  ・PA1002:オーディオアンプ、ミューティング
  ・HA1452:オーディオ2chアンプ
  ・HA1197:AMシステム
  ・PA2002:電源部

Tx880050Tx880051Tx880052Tx880053Tx880054
Tx880055Tx880056Tx880057Tx880058Tx880059

■調整記録-----------------------------------------------------------

 ・MUTING → OFF
 ・IF BAND → NARROW
 ・FUNCTION → FM MONO
【FM OSC調整】
 ・37番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・90MHz受信 → TCO調整 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → LO調整 → 電圧最大
【FM RF調整】
 ・37番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2調整 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → LA、LR1、LR2調整 → 電圧最大
【FM IF調整】
 ・VR 1 → 時計回り一杯に回す
 ・VR10 → 反時計回り一杯に回す
 ・IF BAND → NARROW
 ・37番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz,40dB受信 → フロントエンドITF,T2調整 → 電圧最大
【FM同調点調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz受信 → T3下段コア調整 → Tメーター中点
 ・83MHz受信 → T3上段コア調整 → 高調波歪最小
【Sメーター調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・83MHz,100dB,100%受信 → VR2調整 → Sメーター4.8
 ・83MHz,100dB, 30%受信 → VR2調整 → Sメーター2.5
【NARROWレベル調整】
 ・IF BAND → WIDE → 信号レベル記録
 ・IF BAND → NARROW → VR1調整 → 同レベルに
【MUTING調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・MUTING → ON
 ・83MHz,20dB受信 → V9調整 → MUTING作動位置へ
【VCO調整】
 ・34番端子 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz,ST信号受信 → VR4調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz,ST信号受信 → VR3調整 → パイロット信号最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・IF BAND → WIDE
 ・83MHz,ST信号受信 → VR5調整 → 反対chへの漏れ信号最小
 ・IF BAND → NARROW
 ・83MHz,ST信号受信 → VR6調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC LEVEL調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・IF BAND → WIDE
 ・83MHz,ST受信 → 信号レベル記録
 ・REC CAL オン → VR7調整 → 記録値より-6dB
【AM調整】
 ・600kHz 受信 → AM2,AM1調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → T4,バーアンテナ内コイル調整 → Sメーター最大

Tx8800ii

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・ニコイチの予定が、結果的にサンコイチ(三個一)になりました。
 ・まるで新品のような良い個体が出来上がったと自画自賛。

Tx880004

2019年11月 3日 (日)

SONY ST-S333ESA 修理調整記録1

 ・2019年10月初め、333ESAブラックモデルのワンオーナー品が届きました。
 ・久しぶりに通電したら動作不調だったとのこと。
 ・以下、作業記録です。

333esa07

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESA ¥55,000(1991年発売)
 ・Hifi engine SONY ST-770ES? FM Stereo / FM-AM Tuner (1991-92)

333esa02333esa11

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観に目立つキズは無く、大切に扱われていたようです。
 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・表示部点灯。文字欠けや輝度劣化は感じられない。
 ・IF BANDやRF切替などボタン操作に応じてインジケーター点灯OK。
 ・オート選局で名古屋地区のFM局を受信するとすべて素通りして受信不可。
 ・上り方向、下り方向ともにオート選局不可。
 ・マニュアル受信でモノラルなら受信OK。
 ・ただ受信感度が弱く、Sメーターが下から2~3セグメント点灯する程度。
 ・続いてAMループアンテナを接続して名古屋地区のAM局をテスト受信。
 ・AMはオート選局で名古屋地区のAM放送局を受信OK。
 ・REC CALトーン OK。
 ・問題はFM受信感度の低下ですね。

333esa03333esa04333esa05333esa06333esa09
333esa12333esa13333esa14333esa15333esa16

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・そういえば 333ESA の内部を見るのは久しぶり、、
 ・オーディオクラスの電解コンデンサ―が大量に使われています。
 ・ただ、部品番号と部品配置は 333ESG と全く同じ、TPも同じです。
 ・MPX IC:CXA1064

333esa20333esa21333esa22333esa23333esa24
333esa25333esa26333esa27333esa28333esa29
333esa30333esa31333esa32333esa33333esa34
333esa35333esa36333esa37333esa38 

■修理記録:ハンダ修正------------------------------------------------

 ・ハンダ面を確認すると音声出力端子とアースバーにハンダ割れを発見。
 ・これは333シリーズ定番の不具合箇所です。
 ・不良個所のハンダを盛り直して修正。
 ・音声端子のハンダにアクセスするには背面パネルを外すと作業が楽です。

333esa40333esa43333esa45333esa46333esa47

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・IC251(LA1235)7pin~10pin → 電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT251調整 → 電圧ゼロ ※実測 0.95V
【VT電圧調整】
 ・フロントエンド内JW8 → 電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・90MHz → L104調整 → 21.0V±0.2V ※調整前実測21.5V
 ・76MHz → 確認のみ → 8.0V±1.0V ※調整前実測 8.2V
【トラッキング調整】
 ・IF BAND = NARROW
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)→ 電圧計セット
 ・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → L101,L102,L103 → 電圧最大
【PLL検波調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・TP201を短絡 ※これによってIF回路をパス
 ・TP271 → 電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT272調整 → 電圧ゼロ ※調整前実測348mV
 ・CT271調整 → 歪最小 ※Wavespectraにて波形確認
 ・TP201を開放
【IF歪調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)→ 電圧計セット
 ・RV201、RV202 時計回り一杯に回す
 ・83MHz 40dBモノラル信号受信
  ・IFT201調整 → 電圧最大
 ・83MHz 40dBステレオ信号受信
  ・IFT202調整 → 電圧最大
  ・IFT101調整 → 電圧最大 ※IFT101フロントエンド内
 ・RV201、RV202 回転範囲の中央位置に回す
 ・83MHz 80dBモノラル信号受信
  ・IFT203調整 → 歪最小へ
 ・83MHz 80dBステレオ信号受信
  ・IFT204調整 → 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・83MHz 20dB受信 → RV251調整 → ステレオインジケータ点灯
【MUTINGレベル調整】
 ・IF BAND = WIDE
  ・MUTING = ON
  ・83MHZ 25dB受信 → RV252調整 → MUTING作動位置へ
【IF NARROWゲイン調整】
 ・IF BAND = NARROW
 ・83MHz 80dB受信 → RV203調整 → NARROWゲイン調整
【Sメーター調整】
 ・83MHz受信 → RV241調整 → Sメーター点灯レベル調整
【パイロットキャンセル】
 ・83MHz ST信号受信 → RV303,L301調整 → 19kHz信号漏れ最小 ※左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・83MHz ST信号受信 → RV301 R→L ※調整後実測72dB
 ・83MHz ST信号受信 → RV302 L→R ※調整後実測66dB
【CAL TONE】
 ・Peak Level-6dB 398Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RV401 Sメーター調整
 ・RV402 AUTOSTOP調整

333esa

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・故障個所は無かったです。
 ・不調原因はFM同調点の大幅なズレでした。
 ・その他の調整ポイントも大きく外れていました。
 ・再調整によって良い性能を取り戻したと思います。

333esa08

2019年10月27日 (日)

YAMAHA T-9 修理調整記録2

 ・2019年9月、YAMAHA T-9のメンテナンスを承りました。
 ・発売当時に購入されたワンオーナー品との事。
 ・とても綺麗な外観から大切に扱われていたことが伺えます。
 ・以下、作業記録です。

T906

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA T-9 ¥98,000(1979年頃)
 ・オーディオ懐古録 YAMAHA T-9
 ・Hifi Engine YAMAHA T-9 FM Stereo Tuner (1979)

T902T909

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・PAL-F変換プラグを介して同軸アンテナ線を接続、電源オン。
 ・赤い指針と左右のチューニングインジケーター点灯。
 ・-0.2MHzほどの目盛り位置で名古屋地区のFM放送を受信。
 ・デジタル表示は正しい周波数を示す。
 ・各機能のインジケーター点灯。STEREOランプ点灯。
 ・シグナルメーターの点灯が少ない。
 ・OTS機能作動OK、REC CALトーンOK。
 ・手動選局OK。続いてモータードライブの自動選局をテスト。
 ・放送局のメモリー登録できましたが、、自動選局動作が微妙、、
 ・指針の移動が途中で止まってしまうことがある。

T903T904T905T910T911

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・電圧確認
  +B → +17.2v
  -B → -18.6v
   9B → + 9.7v
  +9 → + 9.7v

T920T921T922T923T924
T925T926T927T928T929
T930T931T932T933T934
T935T936T937T938T940

■修理記録:指針の引っ掛かり-----------------------------------------

 ・上り方向に指針を移動するとき、81MHz付近で引っ掛かるような現象がある。
 ・原因は、指針に繋がる4芯コードが基板の角にちょうど引っ掛かるようです。
 ・対策として薄いプラ板を加工してカバーを作ってみました。
 ・ダイヤルスケール裏側に両面テープで固定。これで引っ掛かりは解消です。

T970T971T972T973T974

■調整記録-----------------------------------------------------------

【本体切替ボタンの設定】
 ・RX MODE : AUTO DX
 ・MUTE/OTS : OFF
 ・BLEND : OFF
 ・REC CAL : OFF
【検波コイル調整】
 ・IC110[IG03210] 20Pin → 電圧計セット(Tメーター電圧)
  ※20pin代用ポイント → すぐ右側22k抵抗
 ・電波入力なし → T105調整 → 電圧ゼロ(Tメーター中点)
 ・指針を76MHz~90MHzまで移動し中点がほぼズレない事を確認
【OSC調整】
 ・ダイヤル指針 → 目盛り83.0MHz位置にセット
 ・83.0MHz,無変調,70dB → TCo調整 → Sメーター最大
  ※Loは調整不可のためトリマーのみで調整。
  ※83MHz付近では指針と目盛りがピッタリ合いますが、両端ではややズレます。
【RF調整】
 ・83.0MHz,70dB,無変調 → TC1,TC2,TC3,TC4,T102調整 → Sメーター最大
  ※L1,L2,L3,L4 調整が難しいのでノータッチ
【IF歪調整】
 ・83.0MHz,70dB,1KHz,100%変調 → TC101調整 → 高調波歪最小
 ・同上 → T102,T103,T104,TC101,VR102,VR103調整 → 高調波歪最小
【VCO調整】
 ・TP19kHz → 周波数カウンター接続
 ・83.0MHz,70dB,無変調 → VR108調整 → 19KHz
【38kHz SUB調整】
 ・83.0MHz,70dB,1KHz,100%変調,SUB信号 → T113調整 → Lchレベル最大
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・SSG 83.0MHz,70dB,PILOT信号 → T114調整 → 19KHz漏れ最小
【セパレーション調整】
 ・83.0MHz,70dB,1KHz,100%変調,ST → VR105,VR106調整 → 反対信号漏れ最小
【Sメーター調整】
 ・83.0MHz,100dB → VR110調整 → LED全点灯
 ・83.0MHz, 0dB → VR109調整 → LED全消灯
【デジタル周波数調整】
 ・2階基板 VR103横のTPを10kΩ抵抗を介してGND接続
 ・VR103調整 → 周波数表示(小数点第一位)を微調整
【プリセットチューニング上限位置調整】
 ・90.5MHz受信 → プリセット5に登録
 ・80MHz付近でプリセット5を押し指針移動開始
 ・このとき90.2MHz付近で自動停止するようにVR113を調整する
【プリセットチューニング下限位置調整】
 ・75.5MHz受信 → プリセット1に登録
 ・80MHz付近でプリセット1を押し指針移動開始
 ・このとき75.8MHz付近で自動停止するようにVR114を調整する

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・内部充電池は安全のため外しておきました。
 ・プリセットチューニングは不安定ですが、チューナーとしては動作しています。

T907

2019年10月20日 (日)

TRIO KT-9900 実験機

 ・2019年9月、KT-9900の故障機を寄付していただきました。
 ・長く連れ添ったワンオーナー機とのこと。
 ・上手く修理できたらVICSノイズの実験機にしようという計画です。

Kt990008

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 TRIO KT-9900 ¥200,000
 ・オーディオの足跡 TRIO KT-9900 ¥200,000(1978年発売)
 ・Hifi Engine KENWOOD KT-917 ※輸出機

Kt990002Kt990010

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・フロントパネルやボディに目立つキズは無く外観の状態はとても良い。
 ・底面にはメーカーサービスによる修理歴シールが見当たらない。
 ・電源オン、照明電球点灯、球切れなし。
 ・IF BAND切換インジケーター(緑色LED)点灯OK
 ・名古屋地区のFM放送局を受信しようとすると、、
 ・Sメーターは大きく振れるが、Tメーターは中点付近でほとんど動かない。
 ・MUTING OFF でモノラル受信OK。
 ・DEVIATION/MULTIPATHメーターが動かない。
 ・MUTING 20dBf、40dBfではMUTING解除されず音が出ない。
 ・DDLインジケータ点灯しない。STEREOランプ点灯しない。
 ・IF BAND=NORMAL、NARROWでは不定期な雑音があるが、WIDEでは雑音なし。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・足が真っ黒に変色したICやトランジスタ多数あり。
 ・電源回路基板では劣化した電解コンデンサー多数(液漏れ、スリーブ後退)
 ・前オーナーが手を加えた補修跡を確認。

Kt990021Kt990024Kt990025Kt990026Kt990050
Kt990027Kt990029Kt990030Kt990031Kt990032
Kt990057Kt990058Kt990060Kt990061Kt990063

■修理記録:IF回路の清掃----------------------------------------------

 ・まずは硬めの歯ブラシと爪楊枝でICやトランジスタの足を大掃除。
 ・特にIF回路の IC2,3,4 (LA1222)の真っ黒な足を磨いたところ、
 ・NORMAL/NARROW受信時の雑音が消えました。

Kt9900261

■修理記録:Tメーターが動かない---------------------------------------

 ・TメーターはIC8:HA1137WのQD検波の同調点と連動しています。
 ・過去にTメーターが動かない事例があり、そのときはHA1137Wの故障が原因でした。
 ・今回もHA1137Wが怪しいか?と思って以下を点検。
  →IC8:HA1137W 7~10ピン 電圧計セット ※QD検波の同調点確認
  →L22調整 → 電圧ゼロ OK
  →IC8:HA1137W 6ピン → WaveSpectraに接続
  →L23調整 → 高調波歪最小 OK
 ・何と!、HA1137Wは正常に動作している!!!

Kt9900501

 ・しかしTメーターに繋がるIF基板20番、21番端子には信号が出ていない。
 ・なぜ??回路図上は他に部品は無いし?
 ・そこでいつも見ている輸出機KT-917回路図とKT-9900実機を詳しく照合しました。
 ・KT-917回路図には記載のない部品がいくつか実装されていました。
 ・Q10(2SK68/J-FET),D8,D9,R83,R92,R93
 ・この差異については今回の作業で初めて気が付きました。

 ・KT-917回路図に記載のないQ10(2SK68)を取り外して単体チェック → 異常なし。
 ・Q10(2SK68)を外したまま電源オン、、、すると、
 ・Tメーターが左右に大きく振れるようになりました。
 ・Q10(2SK68)の接続先 → SWITCH回路基板10番端子、DDL回路基板4番端子。
 ・まずSWITCH回路基板の各部品で電圧確認。
 ・怪しそうな部品は、Q6(2SC945)、Q9(2SA733)、IC4(HA1457)
 ・Q6(2SC945) → 2SC1815交換 ※効果なし
 ・Q9(2Sa733) → 2SA1015交換 ※効果なし
 ・IC4(HA1457)→ HA1157W交換 ※当たり!!
 ・HA1457の足が真っ黒に変色していました。

Kt917scheKt990070Kt990071Kt990072Kt990074

 ・IC4(HA1457)→ HA1457W この交換によって
  →Tメーターが左右に大きく振れる。
  →DEVIATION/MULTIPATHメーターも振れる。
  →MUTINGが正常動作。
  →DDLインジケーター点灯。
  →STEREOランプ点灯。
 ・最初に確認した不具合現象がすべて解消しました!!!

 ・よし、これで直った!と思ったら、、
 ・通電後数時間すると DDL インジケーターが点灯しなくなる不具合が発生。
 ・電源オフにして放置。翌日電源オンで正常動作する。
 ・しばらくするとまた点灯しなくなる、、繰り返しです。
 ・一難去ってまた一難、DDL回路に不具合がありそう。

■修理記録:DDL回路のHA1457交換---------------------------------------

 ・DDL回路基板にはHA1457が4個(IC1,6,8,14)使われています。
 ・部品が密集しているので足の劣化具合が直接観察できません。
 ・HA1457を1個ずつ外して確認。
 ・どれも足は真っ黒に変色していました。
 ・すべてのHA1457をHA1457Wに交換。
 ・DDLインジケーターが安定点灯するようになりました。
 ・他の基板で使われているHA1457も全数交換しようと思います。

Kt990081Kt990083Kt990085Kt990086Kt990088

 ・KT-9900以外の機種でもHA1457の劣化現象が顕著です。
 ・硬めの歯ブラシで磨くと復活するときもありました。
 ・実はHA1457Wを大量入手してあります。

■今後の予定----------------------------------------------------------

 ・電源回路の劣化した電解コンデンサー交換
 ・HA1457全数交換
 ・各部再調整
 ・NHK-FM VICSノイズ対策
 ・続く、、、


«TRIO KT-5300