DENON TU-900
1990年頃に友人から譲り受けたFM専用チューナーです。チューナー自体は1980年頃の製品だと思います。5連バリコンのアナログ式ながら4桁のデジタル表示も備えている珍しい機種です。とても太くて良い音です。今でも針が示す周波数とデジタル表示はピッタリ一致しており、動作にまったく問題ありません。
オーディオブームがピークを過ぎた1990年頃からでしょうか。私のオーディオ好きを知っている友人たちが、不要になったアンプやチューナー等を「寄付」と称して我が家に置いて(捨てて?)いくようになりました。数多くの名機に囲まれて幸せ気分に浸りましたが置き場所に困るようになり、実家の倉庫に大量保管していました。
ネットオークションを利用するようになってずいぶん多くの機器を処分してきましたが、この機種は大切に残しておきたいと思います。我家のメイン機ではありませんが、時々通電して使っています。何故メイン機ではないかと言いますと、本機はサイドウッドを含めると全幅が505mmもあります。ラックに収まらないのです(涙)。電源トランスが背面パネルに、しかも斜めに取り付けられています。本体の高さを抑えるための工夫でしょうか。興味のある方はどうぞご覧ください。
昭和56年7月発行 DENON総合カタログ PDFファイル:707KB

【2007年10月17日 追記】--------------------------------------------
TU-900の記事を書いてから約11ヶ月経過しましたが、最近になって標準信号発生器やFMステレオ変調器を入手しました。ようやく本格的な調整作業ができるようになった訳です。この記事を書いた頃は壊してはいけないと思い基板や部品にはノータッチでしたが、今回はいろいろと調整してみました。可変抵抗などには機能を示すシルク印刷がないので試行錯誤でしたが、次の調整ポイントが判明しました。場所は写真をご覧ください。音質はかなり良好です。[HA12412]によるクォドラチャー検波、MPX部は[HA11223]です。スペック上はセパレーション60dB確保されています。
・ステレオセパレーションの調整
・19kHzパイロット信号キャンセル 【2009年5月9日訂正記事掲載】詳細は下の方で・・
・RECレベル調整
・シグナルインジケーター点灯位置調整
【2008年6月21日 追記】----------------------------------------------
昭和55年(1980年)10月発行TU-900のカタログを入手しました。当時の「売り」や詳しいスペックが判明しましたので、仕様の部分を抜粋するとともにPDFファイルでアップします。
洗練されたニュー・デジアナ・チューナー誕生!!
卓越した操作性と4桁表示高精密同調、低ひずみ率
音楽ファンにとって手近なハイクォリティソースはディスクレコード再生が中心でした。しかしここにきてFM放送も、PCMステレオ中継回線の全国ネットワークがほぼ完成し、加えて生中継・PCM録音の番組増設など放送局の積極的な動きを見るなかで、FM放送の音楽ソースとしての期待は高まる一方です。 こうした高品質のFM放送を受信するには、チューナーの基本性能を向上させるとともにチューナーの使命から放送局の周波数に正確に同調させることが第一の条件となります。本機はまず、すっきりしたデザインのアナログ表示ダイヤルスケールのほかに4桁表示のデジタル・ディスプレイによるジャストチューニング方式を採用、加えてタッチセンサー方式オートサーボロックを装備して同調操作の容易さ、正確さを実現しました。さらに、基本性能を向上させるため、高感度フロンドエンド、広・狭2帯域中間周波数増幅、広帯域検波回路、パイロットキャンセラー付MPX回路、DCアンプオーディオ回路などを備えて高SN比88dB、低ひずみ率0.025%、セパレーション60dBを得ております。 またスリムなフロントパネルの両端にウッドを配し、落着きのある現代感覚を漂わすハイセンスなフィーリングを創りだしました。
| DENON TU-900 定格 <カタログより転記> | |
|---|---|
| 【FM部】 | |
| 受信周波数 | 76MHz~90MHZ |
| アンテナ端子 | 75Ω(FMコネクター式)300Ω(ターミナル式) |
| 実用感度 | 0.9μV(75Ω、10.3dBf) |
| S/N50dB感度 | STEREO:18μV(75Ω、36.4dBf) MONO:1.7μV(75Ω、15.9dBf) |
| イメージ妨害比 | 120dB(83MHz) |
| スプリアスレスポンス | 120dB(83MHz) |
| IF妨害比 | 110dB(83MHz) |
| AM抑圧比 | 70dB(IHF規格) |
| 実効選択度(±400kHz) | WIDE 50dB NARROW 90dB |
| キャプチャー比(IHF規格) | WIDE 1.0dB NARROW 1.5dB |
| サブキャリア抑圧比(IHF規格) | 73dB |
| 周波数特性 | 20Hz~15kHz±0.5dB |
| SN比(IHF-A) | MONO 88dB STEREO 85dB |
| 歪率 MONO(100%変調)1kHz | WIDE 0.025% NARROW 0.1% |
| 歪率 STEREO(90%変調)1kHz | WIDE 0.035% NARROW 0.3% |
| セパレーション(1kHz) | WIDE 60dB NARROW 45dB |
| ミューティング動作レベル | 30.8dBf |
| 【出力およびインピーダンス】 | |
| 出力レベル(100%変調) | 0.6V/3.3kΩ(デッキ用) 0.6V/10kΩ |
| 【同調表示】 | |
| 有効長214mmロングスケールLEDポインタによるアナログ表示と4桁デジタル表示併用 | |
| JUST TUNING:LED点灯表示 | |
| LED5個による点灯表示 | |
| 【レベルチェック信号】 | |
| 周波数 | 440Hz正弦波 |
| 出力レベル | 0.3V(50%変調) |
| 【その他】 | |
| 電源電圧 周波数 | AC100V 50Hz/60Hz |
| 定格消費電力 | 14W |
| 寸法(mm) | 幅505×高さ83×奥行344 |
| 重量 | 6.1kg |
【2008年6月28日 追記】--------------------------------
TRIO/KT-1100、PIONEER/F-700との比較一覧表を作りました。ほぼ同時期の製品で価格帯も同じです。
◆→比較一覧表 http://homepage2.nifty.com/bluess/audio/80s.htm
■再調整 【2009年5月9日追記】----------------------------
2009年5月の連休を利用して保有しているアナログチューナーの再調整を実施しました。このTU-900 は1年ほど前にも調整していますが、今回はテストポイント(TP)も理解したうえでしっかり調整できました。
・VR1:Narrow歪調整 ゲイン調整:Narrowポジションにて測定 (※2011年7月23日訂正)
・T1 :Narrow歪調整:Narrowポジションにて測定
・T2 :FM同調点調整:直下TP間の電圧ゼロに
・T3 :二次歪調整 :電圧ゼロ時に二次歪最小に
・TP2-TP3 TP1-TP2 に周波数カウンタ接続 (※2011年7月23日訂正)
・VR2:VCO調整:76kHzに(SSG-83MHz、60dB、無変調)
・VR3:パイロット信号キャンセル
・VR4:セパレーション調整
・VR5:REC LEVEL調整
・VR6:シグナルメーター点灯調整
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セパレーション調整はVR4の1個だけですが、両chとも実測63dB前後確保できます。特別な歪補正回路も無いのにこの状態ならOKでしょう。オーソドックスなクォドラチュア検波の音ですが全く不満はありません。こういうチューナーを大切に残したいですね。
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■訂正 【2011年7月23日追記】----------------------------
・2011年7月、いな様から VR1 調整内容に関しご指摘をいただきました。
・レンタル中だった知人宅から持ち帰って再確認しました。
【正】VR1:Narrowゲイン調整:Narrowポジションにて測定
【誤】VR1:Narrow歪調整:Narrowポジションにて測定
・IF=Wide 受信 → HA12412-13pin(Sメータ)電圧確認(60dBuで3.9Vでした)
・IF=Narrow受信 → 上記電圧と同じになるよう VR1 を調整

・もう一ヶ所訂正
【正】・TP2-TP3に周波数カウンタ接続
【誤】・TP1-TP2に周波数カウンタ接続
・TP1 → HA11223-16pin
・TP2 → GND
・当時の調整記録を書きとめたノートには正しく書いてあったのですが、、
・ブログ記事なんて、、迂闊に信用してはいけませんね(笑)
・ご指摘いただきありがとうございました。
































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