ST-S333ESA/ST-S333ESG/KT-1100D
前回ご紹介した AUDIO CHECK CD を使って手元にあるチューナー3台を比較してみました。実際のFM放送を聴き比べるには、同じ番組のジングルやラジオCMなど同じ放送素材を対象にしなければなりません。これまではFMチューナーを交換しながらYAMAHA CDR-HD1500に留守録し、同じ素材を交互に聴けるよう編集して聴き比べていました。結構な手間ひまのかかる作業でした。
ところがこのFM変調器[National VP-7633A]には外部入力端子があります。ここにCDプレーヤーを接続しオーディオチェック用CDの音に50μsのプリエンファシスをかけ、標準信号発生器[LEADER 3215]からFMチューナーに送信できます。こうすることで同じ条件の音をいつでも手軽に聴くことができます。しかも放送局によって異なる音造り※(リミッターやコンプレッサーの設定など)の影響を受けません。純粋にチューナーの音質比較ができると思います。
※比較前に各機種ともシビアに受信調整しました。※調整方法の詳細は「ひろくんのホームページ」参照
※周波数83.0MHz、FM変調度99.9kHz、信号強度80dB、プリエンファシス50μs
※CDプレーヤーがショボイのはご勘弁ください。移動に便利なので・・
※中古測定器ですからおそらく測定精度に問題ありです。その辺りの事情を含めてご覧ください。
※放送局によって異なる音造り・・については過去記事「MultiMax3」をご覧ください。
■AUDIO CHECK CD 14曲目:周波数スイープ信号
◎:ST-S333ESA、ST-S333ESG
△:KT-1100D
周波数スイープ信号はWaveGeneでも作れますが、このCDに収録されている信号は22.05kHzまできれいな波形で出ているのでこちらを利用しています。
どの機種も低域から15kHz付近までは非常にフラットな特性です。15kHz以上の高域になると、ST-S333ESAとST-S333ESGは20kHz付近までキチンと信号が出ているのに対し、KT-1100Dでは16kHz付近から急降下します。
[ONKYO C-711M]→[UA-4FX]→[WaveSpectra]
。
[ONKYO C-711M]→[National VP-7633A]→[LEADER 3215]→[各チューナー]→[UA-4FX]→[WaveSpectra]


■AUDIO CHECK CD 7曲目:バッハ フランス組曲第5番ト長調BWV816~アルマンド
◎:ST-S333ESA、ST-S333ESG
△:KT-1100D
チェンバロが響き渡る曲です。聴きながらWaveSpectraで波形を見るとチェンバロという楽器のエネルギーに驚きます。CDですから高域は22.05kHzで途切れますが、スペクトルからは実際の信号は遥か超高域まで伸びていることが予想できます。
先のスイープ信号で確認した20kHz付近の状況がこのスペクトルにも現れています。ST-S333ESAとST-S333ESGが20kHz付近までキチンと信号が出ているのに対して、KT-1100Dでは16kHz付近から急降下します。この様子は「音がこもって聴こえる」という現象になって確認できます。分かりやすく言えばホワイトノイズとピンクノイズを聴き比べた感じに似ています。
[ONKYO C-711M]→[UA-4FX]→[WaveSpectra]
[ONKYO C-711M]→[National VP-7633A]→[LEADER 3215]→[各チューナー]→[UA-4FX]→[WaveSpectra]


■まとめ
「だからKT-1100Dはダメ・・」という事ではありません。実際のFM放送では15kHz程度までの音しか流れていませんから、必要充分な性能はあります。一方のST-S333ESGやST-S333ESAは実用域を超えて作られているという事でしょう。
ST-S333ESAとST-S333ESGの二台を聴き比べた結果ですが、残念ながら私の耳では明瞭な違いを感じることができませんでした。どちらもとても良い音です。面白い結果になりましたので、他のチューナーでもいろいろ試してみます。
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コメント
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なかなか面白い実験結果です。アナログチューナーの結果も見てみたいです。
周波数特性は15kHz以上は入ってないと言っても、できるだけフラットが良いです。それは落ち込む周波数付近から位相が大きく回転してしまうためです。15kHz単体では聴けなくても他の周波数との音のハーモニーで判ってしまうので、音の定位感が違ってくるように思います。
投稿: ひろくん | 2007年11月 8日 (木) 23時50分
レスポンス悪くて申し訳ありません。この記事をアップして以降、急に忙しくなって趣味の時間がなかなか取れなくなってしまいました。
KT-2020とDA-F9000はチェック済みですが、どちらも良い結果でした。デジタルチューナーが終わったらアナログチューナーも試してみます。
投稿: BLUESS | 2007年11月12日 (月) 22時12分