
メンテナンス完了して現在も愛用しているのが1号機、ジャンク品を修理調整した2号機(知人に譲渡済み)、さらに未着手のジャンク品3号機があります。2008年の年末に5,250円で買ったウッドケース付きのジャンク品でした。誇らしく輝く「Fバッチ」を見るとつい買ってしまいます(笑)。ジャンクの理由は「STEREOランプが点灯しない」事ですがたぶん直せると思いました。ウッドケースが欲しかったのが本音ですが・・
自宅に持ち帰って確かめると、やっぱりステレオランプは点灯しません。ウッドケース上面は傷が目立ちますが、ウッドケースを外すとボディはほぼ無傷。フロントパネルもかなりキレイです。既にクリーニングされているような気がしました。いつか手入れしようと思いつつ、外したウッドケースを1号機に移植してこの3号機は長期保管状態になりました。
■ソリッド・ステート・フィルターって?----------------------------------


カタログに記載された「ソリッド・ステート・フィルター」を確かめるために黒いシールドケースを外したのが実はこの3号機でした。MURATA製セラミックフィルターが計8個使われていました。
半年ぶりに棚の奥から出してきたので、ちょうどよい機会と思い一通り使ってみました。電源コードには1972年の印字があります。やはりSTEREOランプが点灯しません。以下、その復旧過程の記録です。
■100円ショップで買える「暗記用下敷き」が使えます------------------------
動作チェックしながら気付いたことですが、本来は緑色に浮かび上がるガラスパネルが「緑色」ではなく「白色」です。これは怪しい・・。フロントパネルを分解して確認したところ、ガラスパネル両端の緑色塗料がほとんど剥がれていました。
どうしてこうなるのか?? ST-5140記事でも触れましたが、前所有者がガラスパネルを念入りに清掃されたようです。ただ、清掃しすぎてガラスパネル両端の緑色塗料が剥がれてしまったと想像できます。
こんな時はどうするか・・これまでの修理経験から学んだ「秘策?」を公開します(笑)。
100円ショップで買える「暗記用下敷き(緑・赤セット)B5サイズ」が役立ちます。緑色の下敷きをガラス厚の約3mmに刻み、ガラス板の両端に装着します。秘策と言ってもこれだけですが、暗記用下敷きに辿り着くまでは苦闘の歴史がありました。これも修行の一環と心得ています(笑)。ちなみに赤色下敷きで「赤色照明」を試しましたがこれは失敗でした。
■電解コンデンサー総交換--------------------------------------------------


手持ちの電解コンデンサーを使って作業しました。電源部は耐圧50Vのものがこれしかなかったので3300uF×2個。その他はニチコンのオーディオクラス(FG、MUSE)を使いました。電源部以外はオリジナルと同じ容量ですが、耐圧はワンランク上の物を結構使いました。フィルムコンデンサーや半固定抵抗なども交換すればいいな・・と思いつつとりあえず作業完了しました。
■FM局を受信しながらテスターとWaveSpectraだけで調整してみました(愛知県の場合)-----------
・82.5MHz(NHK-FM)・・最も高い周波数
・80.7MHz(FM-Aichi)・中間の周波数
・77.8MHz(Zip-FM)・・最も低い周波数

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【OSCトリマ調整】 ・居住地で安定受信できる最も周波数の高いFM局の周波数に指針をセット ・Sメーターに直流電圧計をセット ・OSCトリマ(TC5)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)
【OSCコア調整】 ・居住地で安定受信できる最も周波数の低いFM局の周波数に指針をセット ・Sメーターに直流電圧計をセット ・OSCコア(L5)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)
・この作業を数回繰り返す。 ・Tメーターがセンターからズレても気にしない。 |

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【RFトリマ調整】 ・居住地で安定受信できる最も周波数の高いFM局の周波数に指針をセット ・Sメーターに直流電圧計をセット ・RFトリマ(TC1-TC4)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)
【RFコア調整】 ・居住地で安定受信できる最も周波数の低いFM局の周波数に指針をセット ・Sメーターに直流電圧計をセット ・RFコア(L1-L4)を回しながら電圧最大点を見つける(Sメーターが最大に振れる)
・この作業を数回繰り返す。 ・Tメーターがセンターからズレても気にしない。 |
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【IFTコア調整】 ・居住地で安定受信できる中間周波数のFM局の周波数に指針をセット ・Sメーターに直流電圧計をセット ・IFTコアを回しながら電圧最大点を見つける。変化ない場合は元に戻す |


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【レシオ検波調整】 ・居住地で安定受信できる中間周波数のFM局の周波数に指針をセット ・Sメーターが電圧最大になることを確認 ・レシオ検波コアを回し、Tメーターをセンターに。 ・チューニングノブを回して左右に少し離調してみる。 ・離調点が左右対称になるようにレシオ検波コアを調整 ・Tメーターがセンターからズレた場合はコア横の半固定抵抗でセンターに。
※この作業でSTEREOランプが点灯するようになりました。 |
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【Sメーター振れ調整】 ・居住地で最も強い電波を受信できるFM局の周波数に指針をセット ・Sメーターが90%くらいに振れる位置に半固定抵抗調整。 |
【ミューティング調整】 ・居住地で最も弱い電波を受信できる遠距離FM局の周波数に指針をセット ・ミューティング・オンで回路が動作するように半固定抵抗調整。 |
■セパレーション調整はやはり無理?----------------------------
MPX基板にある半固定抵抗で左右のセパレーション調整ができますが、ここはどうしてもLchのみ信号とRchのみ信号が必要。キッチリ調整するにはやはり信号発生器が必要です。お持ちで無い場合は触らない方が良いかも。
ただ信号発生器があったとしても40dBそこそこの性能しか得られないので、これなら聴き慣れた曲が放送されているときに「聴感で調整する方法もあり」と思いました。
以前私は「山下達郎サンデーソングブック」のジングルをセパレーション調整の素材にしていました。番組が始まって最初のCMが終わり「みなさんこんにちは。ご機嫌いかがでしょうか、山下達郎です・・」というMCが始まる直前に流れる約20秒のジングルを聴きながらセパレーション調整できます。調整機器を持っていなかった頃に編み出したこれも「秘策?」でしたが、測定器入手後に検証してもそんなに悪い結果では無かったです。もっとも測定器の性能も怪しいですけどね。
クラシック音楽のコンサート番組を聴きながら、楽器の配置を想像して調整する方法もあります。何事も工夫次第。でもFM放送で「オーディオチェック信号」を流してくれる番組があるといいな~と思います。昔はあったような気がしますが・・
■テストポイント---------------------------------------------
電源トランス横にテストポイントが3個あります。
【MPX OUT】
ステレオ復調される前の「FM検波信号」が出ています。サンプリングレートを192kHzにしてWaveSpectraで観測すると、コンポジット信号そのものが波形で見えます。このグラフ(下図左)は「見えるラジオ」を放送しているFM愛知を受信しているところなので、76kHz周辺に文字多重放送の信号と思われる「グラフの盛り上がり」も確認できます。


本体背面のラインアウト端子からの信号(上図右)をよく見ると、19~22kHz付近が大きく凹んでいる特徴が良く分かります。これはMPX回路終段にあるLPFの特性そのものと思われます。基板には19kHzパイロット信号のキャンセル回路はありませんが、このフィルターでキレイに除去されています。
【+12V CHECK】【+24V CHECK】


電源基板の半固定抵抗で電圧調整できます。
■聴いてみて------------------------------------------------
音質云々は抜きにして、やはり緑色のイルミネーションが最高です。
照明を落として薄暗くした部屋で、
お酒をチビチビ呑みながら、
NHK-FMのクラシック番組をBGMにして、
次の仕事の構想を練る・・というか、ただボンヤリする。
大切な放送は別部屋でタイマー録音しているのでボンヤリ聴いていても大丈夫です。今日明日と珍しく連休、のんびり過ごせるシルバーウィークです・・
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■追記 【2009年11月7日】--------------------------------------------
MPX回路に不具合発生・・。原因調査と修理の過程は別記事にまとめました。
■詳細はこちら→
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