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2009年12月 9日 (水)

YAMAHA T-3

Yamaha_t3_000  2009年11月中旬、ハードオフで T-3 を税込1,050円で買いました。正面パネルは結構きれいですがジャンクコーナーに縦置きされていたので右サイドは擦り傷だらけです。でもボディを固定する両サイドの4本のネジをよ~く見ると「ネジ頭」に傷はありません。底板を固定するネジも潰れていません。たぶん「未開封」の状態と思いました。

 これまでに学んだジャンク解体経験によると、ヤマハ製チューナーのネジは普通の手動ドライバーでは固くて回せない物が多いです。これを無理に回したり電動ドライバーを使ったりすると「ネジ頭」が簡単に潰れます。そんな状態のヤマハ製チューナーを何台か見てきました。

Yamaha_t3_009  75Ω同軸FMアンテナを接続するPAL端子も要チェックです。F端子と間違えて強引に接続しようとした結果、端子が破損しているケースも多々ありました。幸いにも本機のアンテナ端子は無事でした。本体のみ付属品なしのジャンク品、でも内部が弄られていないと思えば貴重な勉強材料になりますから迷わず確保しました。

■製品情報------------------------------------------

 ・→オーディオの足跡 YAMAHA T-3

 ・ネット検索しても T-3 に関する情報は少ないですね。
 ・取扱説明書や当時のカタログが無いのでスペックは上記サイトから引用しました。
 ・特に海外サイトは一つも引っかかりません。T-3の輸出機は無いか?型番違いか?
 ・T-3の取扱説明書とカタログは引き続き捜索中です。
 ・以下の写真は分解清掃後、再調整後に撮影したものです。

Yamaha_t3_002 Yamaha_t3_003 Yamaha_t3_004 Yamaha_t3_005 Yamaha_t3_006

■動作確認------------------------------------------

 ・電源OK。FM放送は受信できました。
 ・SメーターとTメーターの動作は問題なさそう。
 ・ステレオランプ点灯
 ・Sメーター最大位置でTメーターセンターに。
 ・0.2MHz程度の周波数ズレ。
 ・周波数スケール部の照明切れ。
 ・SメーターとTメーターの照明切れ。
 ・ボディを止めるネジがやはり固いです。

Yamaha_t3_011 Yamaha_t3_012 Yamaha_t3_013 Yamaha_t3_014 Yamaha_t3_015

■内部構成は YAMAHA T-1 に良く似ている----------------------

 ・T-1 と比較してフロントパネル周波数スケール部のデザインが変わっています。
 ・周波数スケール部は後継機の T-4、T-7T-9 と同じ印象です。
 ・TメーターとSメーターはどちらもアナログ針式です。
 ・一方、FM部の回路構成は T-1 と良く似ています。
 ・特にIF部で「ブロックセラミックフィルター」や調整用VRの配置など同一です。
 ・以下の写真は分解清掃後、再調整後に撮影したものです。

Yamaha_t3_050 Yamaha_t3_051 Yamaha_t3_052 Yamaha_t3_054 Yamaha_t3_055

■主なパーツなど-------------------------------------

 ・75Ω同軸アンテナ端子は PAL。
 ・FM5連バリコン。
 ・T-1では「ブロックセラミックフィルタ」と呼ばれたセラフィルとコイルの一体型
 ・PLL MPX IC = LA3350
 ・チューンニングツマミは T-1 に比べると質感が悪い。
 ・ツマミにイモねじがありません。強く引っ張れば抜けるタイプです。。
 ・固定出力端子が2系統。可変出力端子はない。

■電球交換-------------------------------------------

 ・指針部に電球が仕込まれていて、これが点灯します。
 ・この構造は T-1 と全く同じでした。交換方法も T-1 と全く同じです。
 ・むかし解体した CT-X1 から部品取りしてあった電球に交換しました。

Yamaha_t3_027 Yamaha_t3_028 Yamaha_t3_029 Yamaha_t3_030 Yamaha_t3_032

 ・Sメーター、Tメーターの照明電球も切れていました
 ・これも CT-X1 から確保した電球に交換しました。
 ・電球に緑色のビニールカバーを被せるので、緑色照明になります。
 ・T-1のメーターの方が高級感があって好きです。

Yamaha_t3_033 Yamaha_t3_034 Yamaha_t3_035 Yamaha_t3_036 Yamaha_t3_037

■再調整----------------------------------------------

 ・T-1のサービスマニュアルがそのまま流用できます、
 ・T203→レシオ検波調整
 ・VR201、T201、T202→歪み調整
 ・VR(METER ADJ)→Sメーター調整
 ・VR(PLC)、T205→パイロットキャンセル
 ・VR(VCO)→VCO(19kHz)調整
 ・VR(SEP)、VR(SEP)→ステレオセパレーション

 ・19kHzのテストポイント→LA3350-12pin
 ・LA3350は今でも若松通商の通販サイトで@189円で売っています。
 ・データシートは通販サイトに掲載されています。

Yamaha_t3_016 Yamaha_t3_017 Yamaha_t3_018 Yamaha_t3_019 Yamaha_t3_020
Yamaha_t3_021 Yamaha_t3_022 Yamaha_t3_023 Yamaha_t3_024 Yamaha_t3_025

■試聴-------------------------------------------------

 ・キッチリ再調整したつもりですが、ちょっと不満な音です。
 ・出音は「サ行」「チ」「ツ」が割れる感じです。
 ・ハイハットの音が「グシャッ」と潰れた感じ・・表現が難しい・・。
 ・T-1を再調整後に聴いた時と同じ印象です。
 ・足が腐った電解コンデンサが3本、目視で分かります。
 ・やはりコンデンサなどの交換が必要と痛感しました。

■電解コンデンサ一覧-----------------------------------

 ・買物リストを作りました。年末年始休暇にやってみます。
 ・基板に部品番号の印字がないのでブロック単位にまとめました。

YAMAHA T-3
uF V uF V uF V
POWER SUPPLY フロントエンド MUTING BLOCK
1000 25 220 6.3 4.7 25
470 25 47 16 1 50
470 16 IF SECTION 0.47 50
220 16 10 16 REC CAL
100 16 AUTO DX BLOCK 100 6.3
47 16 1 50 PILOT CANCEL
47 16 METER SECTION 1 50
4.7 25 220 6.3 PLL BLOCK
1 50 10 16 100 16
1 50 4.7 25 100 16
OUTPUT DC AMP 1 50 1 50
2.2(BP) 25 0.22 50 1 50
2.2(BP) 25 - - 1 50

■YAMAHA T-一桁シリーズまとめページ--------------------

 ・1980年前後に発売された T-1からT-9までを 「YAMAHA T-一桁シリーズ」と勝手に命名します。
 ・実機がずいぶん集まってきたので 「まとめページ」 を作り始めました。
 ・資料不足のため空白部がまだ多いです。完成までには時間がかかりそうです・・ 
 ・→こちらから
   ※閲覧にはワイド画面(水平解像度1280以上)を推奨

 

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ピュアオーディオ」カテゴリの記事

コメント

BLUESS 様、こんばんは。

このT-3は学生時代に購入しました。今でも実家にあるのかな???
→取説やカタログは捨てられていなければあるはず...
当時TRIOでバイトをしていましたが、T-3を買ったため相当イジメられ?
ました...(^^;
と言うのは冗談ですが、当時のTRIOのTUNERはAMPと同じサイズで巨大だ
ったのに対し、このYAMAHAのスリムデザインは魅力的でした。
友人も皆T-3orT-4を購入したことを覚えています。

ただ地方の大学だったたこともあり、FMはNHK1局しかなく非常に寂しか
ったです。T-3はいまでももう一度入手したいTUNERです。

JT様

私は北陸の大学で4年間を過ごしましたが、同様にFM放送はNHK一局のみ。
実家から持ち出したラジカセでエアチェックしていた貧乏学生でした。

アルバイトはナイトクラブやら水商売系・・(笑)。
稼いだお金のほとんどは新しいギターの購入資金に消え、
オーディオとは縁遠い4年間でした。

技術的な理解も無いまま、雑誌の評論家記事やカタログ記載事項を頼りに、
チューナーはトリオ、アンプはサンスイ・・等と言っていたのが懐かしいです。

BLUESS様、
この記事がアップロードされてかなり経つので、このコメントがまだ届くのかどうか心配ですが、T-3で困っているので質問させてもらいます。
最近某オークションサイトで欲しかったT3を入手しました。特性、動作は概ね良好なのですが、同調がうまくいきません。センターメーターのセンターから0.5mm位オフセットした点が雑音もなくよく聞こえるのですか、AFCが作動してセンターへ自動的に指針を引き込むと同調が外れます。するとAFCが切れて最初の0.5mm離れた同調点へ戻り音声が復活します。この動作を繰り返します。
T-1のサービスマニュアル等を参照にして、自分でセンターメーター調整を試みました。検波調整用と思われるコイル(GE10020 10.7MHz)はすぐに見つけたのですが、調整方法がわかりません。コイルのコアをスクリュードライバーで回すのかと思ってましたが、他のコイルと異なりコアがありません。調整の仕方をご教授願えれば幸甚です。どうぞよろしくお願いします。

お問い合わせいただきありがとうございます。
もう10年以上前の記事ですがメッセージはちゃんと届いています。

検波コイル(GE10020 10.7MHz)=T203 ですね。
調整は内部に見える六角形の空洞にコアドライバーを差し込んで回します。

例えばコレ↓
ホーザン コアドライバーセット D-16
https://www.hozan.co.jp/catalog/tools/D-16.html

割り箸の先端を加工すれば簡易ドライバーを自作できます。

BLUESS様、
早速のご回答、ありがとうございます。
コアが6角のソケットになっているのですね!
早速トライしてみます。
本当にありがとうございました。
貴方のブログとnecokaze(?)さんのブログのビンテージオーディオ修理記事をいつも興味深く拝読させて戴いております。修理の指針になる内容が豊富でこちらにも大感謝です。

BLUESS様、はじめまして。

数年前にヤフオクでT-3を手に入れたものの、しばらくすると同調がズレる症状で、放置しておりました。
処分するのももったいないので、ダメ元で、電源部の電解コンデンサを交換してみたら、安定して受信できるようになりました。

この記事のコンデンサーのリスト、大変参考になりました。

地元の電子部品屋さんには、音響用のパーツは無かったので、一般グレードのコンデンサーにしました。
耐圧も同じものが無くて、オリジナルより高い物を選びました。

筐体側面のネジはやはり固着していたので無理せずに、一旦底板を外した後に内部からネジ部に注油して無事に緩みました。

そのうち他のコンデンサーも総とっかえしようと思います。

有益な情報、ありがとうございました。

T-1~T-9まで一桁シリーズを集めていた頃を懐かしく思い出しました。
10年以上前に書いた古い記録が役に立って私も嬉しいです。

膨大な情報量のHP大変参考になり、ありがとうございます
最近T3を\1980-で手に入れ、電解コンデンサ全数交換、照明のLED化をし、このHPを参考にさせていただき、調整して快調に受信できるようになりました。
新品の状態を知らないので、1点お教えいただきたいのです
SIGNAL QUALITYメーターですが、音声(変調)に応じてふらふら動きます、直観的には電波の強さを表すメーターで、FMですから電波の強さは一定だと思うんですが、こんなものでしょうか、それともどこか悪い所があるのでしょうか?

tntn さま
こんばんは。

確かに一般的なチューナーのSメーターは信号強度を示しますが、YAMAHA製チューナーのSメーターは電波の質を表示する「SIGNAL QUALITY メーターR」となっています。
T-3説明書によると

「T-3に採用されたシグナルクオリティメーターと妨害電波検出回路は、受信中の電波の質(雑音成分や妨害電波の有無)を表示することが出来ます。つまり妨害電波や雑音成分が多い場合はこのメーターの指針がふらついたり振れ具合が低下したりして受信電波の「質」の低下を表示します。」

T-3 取扱説明書
http://bluess.style.coocan.jp/pdf/YAMAHA_T-3_UM.pdf

実際のFM局を受信すると指針が微妙に揺れますが、信号発生器から送信する電波では指針は揺れません。指針が揺れることはマルチパスなどの影響を受けていることを示していると思います。

BLUESS 様

早速ありがとうございます!
なるほど単なるSignal Strengthメーターではないのですね、

T1の回路図からSIGNAL QUALITYメーターの回路を見てみますと
検波後の信号から37.5kHzと55.8KHzの成分を取り出しメーターを振らせているようです
なぜこの成分でメーターを振らせるとSIGNAL QUALITYになるのか理解できませんが
何かノウハウがあるのでしょうね。

逆でした、訂正です
検波後の信号から37.5kHzと55,8kHzの成分を減衰させた信号でメータを振らせているようです

ご指摘ありがとうございます。
シグナルクオリティメーターの仕組みについて深く考えたこと無かったのでちょっと新鮮な発見です。次回YAMAHAチューナーを見る機会があったら確かめてみます。

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