DENON TU-530
2009年11月下旬、近くのハードオフでバリコンチューナーのジャンク品を買いました。
税込525円でした。
TU-530についての予備知識は皆無でしたが、ジャンクコーナーで実機を見ながら思考回路がフル回転し「確保!」に至りました(笑)。
・薄型ボディ。でも見た目、高級機の風格は無い。
・電源コードには1979年の印字。
・既に持っている DENON TU-900 (1980年製) の下位機種か?
・そういえば DENON製バリコンチューナーは他に持っていない。
・外観に目立つ傷は無い、ボディ全体に薄い汚れ、前面パネルの操作ボタンにサビ。
・でも、クリーニングすれば輝きを取り戻せそう。
・TメーターとSメーターはLED点灯タイプ。
・前面パネルに「SERVO LOCK」ボタンがある。
・エアチェック用のテスト信号発生機能がある。
・この年式ならたぶんPLL制御のMPX-ICが使われている?
・本体を持ってみるとズッシリ重い。奥行きも大きい。
・重い→大きな電源トランスを搭載していそう。
・背面にAM用の大きなバーアンテナ(角度可変)
・オリジナル取扱説明書付属。
■製品特長-----------------------------------------------------------------
・オーディオ回顧録さまに製品情報ありません。
・オーディオの足跡さまにも製品情報ありません。
・ネット検索してもヤフオクの出品情報しか見つかりません。
・取扱説明書の接続例には プリメインアンプ PMA-530 が登場しています。
・同じ番号なのでペア製品なのでしょう。
・以下、取扱説明書の記述を抜粋します。
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多様化する音楽ソースの中でFM/AM放送の占める割合は非常に高くなっています。本機では特に音質を重視し、FM部では音質の決め手となるSN比、ひずみ、セパレーション特性で各々82dB、0.06%、55dBを実現したばかりでなく、操作性を考えたサーボロック機能を設けていつも安定した状態で使えるようにすると共に、AM部では、新しい9kHzおきの置局に対応した9kHzセラミックフィルターを採用してビート妨害をなくし、すばらしい再生音が楽しめるようになっています。
【フロントエンド】
周波数直線型4連(FM)2連(AM)バリコン、RF1段、MOS-FET採用。高感度(1.7uV)と高い妨害排除能力(イメージ妨害比90dB、スプリアス妨害比90dB)を得ています。
【中間周波数増幅部】
ひずみ、セパレーション特性と妨害排除能力を両立させるため、位相特性のすぐれたセラミックフィルターを3素子使用し、高性能を保っています。また、AM部では新しく開発した9kHz用セラミックフィルターを使用して新しい置局に対処しています。
【ハイブレンド】
FM電波が弱い地域でFM放送を受信しますとFM特有の雑音が耳につきますが、このハイブレンドをつけたことにより、ステレオ感を損わずSN比のよいFM放送が楽しめるようになっています。
【FM検波部】
直線性に優れ、ひずみ特性が優れたクァドレーチャー検波方式を採用しています。新しいICと検波用コイルの組み合わせにより検波器単体でひずみ率0.025%、SN比84dBを得ています。
【ステレオ復調部】
高いSN比を実現するため新しく開発したICを採用し、高精度のステレオ復調が可能になりました。また、100%NFB、パイロットキャンセラー等のユニークな回路を含み、セパレーション、ひずみは大幅に改善されています。
【サーボロック機能】
本機のもつ性能を最大限に生かすため、サーボロック機能を持たせました。サーボロックを働かせることにより、経時的な同調ずれをなくし、快適な受信をすることができます。
【LEDインジケータ】
信号強度とチューニング状態を指示するためLEDを使用しています。入力強度を示す5個の緑色のLED、チューニング状態を表す赤2個、緑1個のLEDが薄型デザインにマッチしてかつサーボロック機能と合せて操作しやすくなっています。
【ダイアル機構】
ロングスケールの横行ダイアル新設計チューニングシャフト、ベアリング機構、大型フライホイール及び新しい材料のストリングの採用により、バックラッシュの少ない快いチューニング操作ができます。
■Quadrature Detector 新たな読み方を発見-----------------------------------
各社のカタログ、取扱説明書、雑誌記事などによって読み方が微妙に違いますね。細かい話ですが TU-530 の取扱説明書で新たな読み方「クァドレーチャー」を発見しました。
・クアドラチュア
・クァドラチュア
・クオドラチュア
・クォドラチャー
・クォードラチュア
■動作確認--------------------------------------------------------------
・電源入りました。
・ダイヤルスケール数字が緑色に浮かび上がる照明です。美しく好印象です。
・75Ωアンテナ端子がF型でないのがちょっと残念。
・FM/AMとも受信できました。
・受信位置と周波数目盛がちょっとズレています。
・FM放送ではSTEROランプ点灯します。
・FM受信時のSメーター振れが小さい。5個のLEDのうち最大2個しか点灯しない。
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・SERVO LOCK ボタンの使い方・・手動切り替えでした。
・選局時は「SERVO LOCK」ボタンを OFF にする。
・希望局を受信したのちボタンを ON にする。
・LOCKED ランプが点灯し、安定受信できる。
・その後別局を受信するときは再び「SERVO LOCK」ボタンを OFF にする。
・以下繰り返し。
・受信局を変更する都度「SERVO LOCK」ボタンの ON/OFF 作業が必要です。
・チューニングつまみにタッチセンサーを仕込んだ便利機能はありませんでした。
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・AM放送は背面バーアンテナで驚くほど感度良く受信できる。
・AMの音質は上々です。
■内部構造確認-------------------------------------------------------------
・FM4連AM2連バリコン搭載
・【HA11225 】:FM IF System
・【HA11223W】:PLL FM Stereo Demodulator
・【HA1151 】:AM Radio Receiver System
・【LB1426 】:5LEDをコントロールする制御用IC
・同調回路がバリコンというだけで以降の構成はシンセ式と大差ありません。
・HA11225によるクァドレーチャー検波
・HA11223Wは TU-900 にも使われています。
・LB1426周辺の回路が別基板になっています。
・予想通り電源トランスは大型。
・奥行きは無駄に大きい。
・たぶんペアになるアンプサイズに合わせたと想像します。
・緑色照明の仕組みは SONY ST-5000F や ST-5130シリーズと同じでした。
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【ブロックダイヤグラム】
■調整個所の確認-----------------------------------------------------------
【メイン基板】
・T1,T2:クァドレーチャー検波調整。TP7-TP8
・VR1:VCO調整→TP1-TP2 76kHz
・VR2:パイロットキャンセル
・VR3:セパレーション調整
・VR4:エアチェック信号調整 400Hz
・VR5:TP5?
【サブ基板】
・VR1:シグナルメータ点灯調整
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・VR5の調整項目が良く分かりません。
・ミューティングレベル調整かと思ったら違いました。
・隣にTP5があります。
・受信調整後のTP5電圧→5.56v
・SERVO LOCKボタンOFFの状態でVR5を回しても電圧変化なし
・SERVO LOCKボタン ONの状態でVR5を回すと5.51v~5.75vで連続変化
・SERVO LOCKボタンON/OFFで同じ電圧に揃えるのかな??
・本体底面は外せません。
・配線パターンを確認するには基板を外して裏返すしか・・
・WaveSpectraで見る波形や出音に顕著な違いが無いのでこのままにします。
■試聴印象-----------------------------------------------------------------
※部品交換なし、再調整後の状態で使ってみました。
【残念な点】
・FMアンテナ端子がF型でない。
・遠距離FM局の受信は苦手のようです。
・目安にしている NHK-FM岐阜 がノイズに埋もれます。
・サーボロックがプッシュスイッチによるON/OFF式。これは面倒。
・パネル正面の表示に使われるLED、その形状むき出しです。ちょっとカッコ悪い?
【優秀な点】
・近距離のFM局は良い音で受信します。特段の不満ありません。
・ダイヤルスケールの緑色照明がとてもきれいです。
・AM放送は室内でもバーアンテナで良好に受信できます。
525円で入手したジャンク品ながら今回も良い勉強になりました。
情報の少ない機種のようなので取扱説明書はお役に立つかも・・?
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