SANSUI TU-S707X 2号機
2009年12月末、知人から TU-S707X の故障品(シルバーモデル)を頂戴しました。ブラックモデルの TU-S707X と DECADE は既に持っていますがシルバーモデル実機は初めてお目にかかりました。この機種はディスクリートSLDD搭載なので実験素材として何台あってもOK、故障品でも Welcome です。
※掲載した写真は修理後に撮影したものです。修理の様子は別記事でまとめます。 最下段に追記しました。
TU-S707X の製品情報について手持ちの資料からまとめてみました。ちなみに後継機 TU-S707X DECADE ではフロントパネルには金モールが加わってちょっぴり高級感を演出していますが、中身は TU-S707X とほぼ同じものです。
※TU-S707X と TU-S707X DECADE の比較記事 → こちら
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■1984年2月発行 SANSUI アンプチューナーカタログ---------------------------------
【掲載機種】
・AU-D907X AU-D707X AU-D607X AU-D507X
・TU-S707X TU-S507X
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・TU-S707X が新製品として載っています。
・新MPX回路として SLDD が大きく取り上げられています。
・SLDDの動作原理が図解入りで詳しく解説されています。
・サンスイとしてかなり力が入った新製品だったと推測できます。
■電波科学1984年5月号 SANSUI TU-S707X SLDD解説記事-------------------------
・cooltune様のサイトで古い雑誌記事リストを拝見し、バックナンバーを地元図書館で探しました。
・図書館の蔵書検索システム、これかなり便利です。
・SLDDの動作原理が詳しく解説されていますが、上記カタログとほぼ同じ内容の記述でした。
・この記事には TU-S707X 以外に DENON TU-950 と TRIO KT-1010 の解説がありました。
・図書館で該当ページをコピーしてPDFファイルにまとめました。
・ただ、雑誌記事をPDF化して公開する行為は著作権関係でたぶん問題あるので控えます。
■1987年10月発行 SANSUI アンプチューナーカタログ--------------------------------
【掲載機種】
・AU-α907i AU-α707i AU-α607i AU-α507i
・TU-α707i TU-α507i
・DA-α607i VS-α607i
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・TU-S707X 発売から3年半。 TU-α707i が新製品として載っています。
・この時期になるとチューナーの扱いはかなり小さいです。ほんのおまけ程度。
・記述の中に TU-α707i は「SLDD Ⅳ搭載」と説明があります。
・TU-α707i が IV になるなら以下の命名ルールが想像できます。
| 発売年 | 国内機 型番 | SLDD | MPX部 | カタログ |
|---|---|---|---|---|
| 1984 | TU-S707X | SLDD I ? | ディスクリート | 1984年2月カタログ |
| 1985 | TU-S707X DECADE | SLDD II ? | ディスクリート | 捜索中 |
| 1986 | TU-α707 | SLDD III ? | LA3450 | 捜索中 |
| 1987 | TU-α707i | SLDD IV | LA3450 | 1987年10月カタログ |
| 1989 | TU-α707EXTRA | SLDD V ? | LA3450 | 捜索中 |
| 1991 | TU-α707R | SLDD VI ? | LA3450 | 捜索中 |
・当時のサンスイカタログをお持ちの方はぜひSLDDのⅠ~Ⅵをご確認ください。
■輸出機 TU-D99X サービスマニュアル -----------------------------------------
・2009年12月末、勉強のため輸出機 TU-D99X サービスマニュアルを海外サイトで購入しました。
・サービスマニュアル全18ページのうち、最初の2ページは輸出機 TU-S77X との相違点の説明。
・残り16ページは TU-S77X のサービスマニュアルそのものでした。
・以下の記述は最初の2ページから引用です。
【NOTE】
TU-D99X is additional model which external appearances are different from those of TU-S77X.
This manual contains OTHER PARTS LIST, PACKING LIST and ACCESSORY LIST in which changed parts are printed with bold-face.
For other parts list, refer to TU-S77X/S77XW service manual previously issued.
・パーツリストを比較すると bold-face(太字)で示された個所は3か所でした。
1. Front Panel Ass'y(フロントパネル)
2. Push SW.,POWER(電源プッシュスイッチ)
3. Side Panel(L,R)(両サイドパネル)
・TU-S77Xはフロントパネル右下にSLDDのロゴなし。TU-D99XはSLDDロゴあり。
・電源スイッチや外観が違うだけとの説明ですが・・
・下表のように抵抗やコンデンサなど微妙な違いがあるようです。
■輸出機 TU-S77X / TU-S77XW サービスマニュアル-------------------------------
・TU-D99X に付いてきた TU-S77X/XWのサービスマニュアルを読んでみました。
・TU-S77X / TU-S77XW の違いは「サイドウッドの有無」でした。
【NOTE】
TU-S77XW are models which add wood side panels to TU-S77X.
■輸出機 TU-D99AMX サービスマニュアル ---------------------------------------
・2009年12月、Yahoo Groups FMTuners ArchiveⅢ にTU-D99AMXが追加されていました。
・TU-D99AMX は TU-D99X にAMステレオ機能を追加した製品のようです。
・RF-IF基板とMPX基板は共通、さらにAMステレオ基板が追加されています。
・この薄いボディにAMステレオ基板が良く収まったものだと感心します。
・FM部の調整手順を見ると「MUTING調整」「AUTO STOP調整」の項目が無くなっていました。
■TU-S707Xの輸出機は TU-S77X or TU-D99X ?-----------------------------
・TICのサイトに掲載されたTU-S77X/AMX,TU-D99X/AMXに関するの記述をまとめると・・
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・cooltuneさまのサイトでもこの件に触れられています。
・情報をまとめると TU-S707X に最も近いのは TU-D99X かな?と思います。
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■TU-S707X(2号機)故障状況の確認 -------------------------------------
・AM放送は良好に受信可能。
・ところが、FM放送はまったく受信できない。
・76MHz~90MHz間で周波数表示は変化するが、受信感度ゼロ。
・REC CAL音は聴こえる。
・WIDE/NARROW、LOCAL/DXの切替ボタンに対応したLEDは点灯する。
■TU-S707X(2号機)修理記録 --------------------------------------------
・ボディを開けるためサイドウッドを外すと、サイドウッドとボディの隙間にホコリがびっしり・・
・フロントパネルとボディ接合部にもホコリが堆積していました。
・今までに分解されたことが無い個体だと感じました。
・RF基板回路図(TU-S77X回路図に加筆)
・MPX基板回路図(TU-S77X回路図に加筆)
・フロントエンド Vcc電圧 →10.30v
・フロントエンド VT 電圧 76MHz →1.85v
・フロントエンド VT 電圧 90MHz →9.14v
・OSC部トリマコンデンサを回しても最大 9.3v 止まり
・正常稼働しているTU-S707X DECADE では 3.16v~23.8vです。
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・どうやらOSC部トリマコンデンサの容量抜けが疑われる状況です。
・exjf3eqsさまのサイトに TU-S707X の同じ症状の修理事例が掲載されています。
・基板からフロントエンドを取り外し、OSCトリマコンデンサを交換しました。
・用意したいくつかのトリマコンデンサを交換して試したところ、
・PIONEER F-120(故障機)のOSC部から部品取りしたトリマがちょうど良かったです。
・VT電圧規定値は不明ですが、正常稼働している TU-S707X DECADE のVT電圧値に合せました。
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・フロントエンド VT 電圧 76MHz →3v
・フロントエンド VT 電圧 90MHz →22v
・Sメーター(黄色LED)が点灯、周波数ずれもなくSTEREOランプ点灯しました。
・FM音声がキレイに聴こえてきました。
・故障は解決した模様です。
■TU-S707X(2号機)調整記録---------------------------------------------
・TU-S77X と TU-D99X のFM部調整手順はまったく同一でした。
・サービスマニュアルに従って各部調整しました。
・調整方法は過去記事参照。
・OSCトリマを交換したので、特にフロントエンド部の再調整を入念に施しました。
・音声出力をWavespectraで見ていると、パイロットキャンセルがしっかり効いている事が分かります。
・セパレーション特性などMPX部はやはり優秀な印象です。
■電源部の電解コンデンサを総交換予定-------------------------------------
・TU-S707X の電源回路は筐体左サイドの内側に張り付いた状態です。
・薄型設計のため無理な(強引な?)配置になっています。
・側面まで分解するのは結構大変な作業になりそうですが、
・でも、電解コンデンサを総交換した上でMPXデコーダーに改造してみたい・・
・2009年12月から書き始めて随分時間がかかってしまいました。
・やりたい事がどんどん増えて実作業が追いつかない状況です。
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