TRIO KT-8100 修理調整記録
・2015年5月、KT-8100の修理調整作業を承りました。
・不具合多数ありましたが復旧できました。
・以下、作業報告です。
■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 TRIO KT-8100 ¥42,000(1978年発売)
・輸出機 KENWOOD KT-615
・発売時期はKT-8300(¥63,000)と同じ。でも周波数窓のデザインは微妙に異なる。
・KT-8300とともにパルスカウント検波部が専用IC化(TR4010)された世代。
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■動作確認------------------------------------------------------------
・フロントパネル左下にちょっと目立つキズ。このキズ以外は状態良好。
・ツマミやレバーの汚れ、手垢はクリーニングで輝きを取り戻しそう。
・黒いボディは経年の汚れ、錆びている部分もあり。背面パネルの穴は何?
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・電源コードの印字「1979」
・電源オンOK、メーター照明点灯OK。周波数窓の照明が点灯しない。、
・FMアンテナを300Ω端子に接続。
・選局ツマミを回すと「バリバリ、ガリガリ」といいう物凄いノイズ発生。
・ノイズに合わせてSメーターが激しく振れる。
・FM局を受信しているのか?していないのか?さっぱり分かりません。
・この症状はバリコン軸の接触不良が原因です。
・76MHz~90MHz間を何度も往復させたところバリバリノイズがちょっと軽減しました。
・この状態でもう一度地元FM局の受信テスト。
・ノイズに隠れていたFM局の放送を受信できました。
・二つのメーター動作OK。SメーターMAXとTメーター中央がちょっとズレる。
・STEREOランプが点灯しない。聴感上もステレオ感がない。
・Wide/Narrowの切替は出来ている模様。MUTINGが作動しない。
・MPX FILTER オンにすると聴感上高音域が減衰する。
・AM放送は背面バーアンテナで受信OK。
・FM/AMともRch出力がかなり小さい。
■内部確認------------------------------------------------------------
・FM4連、AM2連バリコン
・HA1137 FM IF SYSTEM (クアドラチュア検波)
・TR4010A パルスカウント検波
・MC1496N
・HA1196 FM MPX
・HA1197 AM SYSTEM
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■修理記録:窓照明電球交換--------------------------------------------
・周波数窓をライトアップする電球は1個だけ。正面から見て左側。
・12V0.15A。ジャンク品から部品取りした同型電球に交換。
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■修理記録:バリコン軸清掃--------------------------------------------
・フロントエンド内、バリコン軸を爪楊枝先端で丹念に清掃。
・固化した潤滑剤のような物体が出てきます。
・新たにコンタクトグリースを軽く塗布して完了。
・激しいバリバリノイズはきれいになくなりました。
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■修理記録:HA1196交換------------------------------------------------
・バリバリノイズが無くなったところで再度受信確認。
・STEREO音声が出ていない。STEREOランプ点灯しない。Rchが小さい。
・VCO調整→76kHz、しかしSTEREOランプ点灯しない。
・HA1196-9ピン 電圧不安定に変動
・HA1196 6ピンRch音声、7ピンLch音声 ともにモノラル。
・原因はHA1196不良と判断。中古機から部品取りしたHA1196に交換。
・ICソケットを使ったので再交換も簡単。
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■修理記録:STEREOランプ交換------------------------------------------
・HA1196交換によってHA1196-9ピン電圧安定。
・しかしSTEREOランプが点灯しない。
・これは電球切れでした。
・同型品に交換してようやくSTEREOランプ点灯しました。
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■修理記録:Rchの出力が小さい-----------------------------------------
・HA1196の左右出力は正常。
・これ以降の部品を追って不良箇所を捜索。
・Q6/2SK105不調発見。手持ち品から 2SK246 に交換。
・左右の音量差が解消されました。
・ついでにQ7/2SK105も交換。
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■修理記録:ミューティングが効かない----------------------------------
・当初はミューティング回路を疑ってトランジスタをいくつか交換。
・しかし症状は改善せず。
・左右音量差原因だった2SK105がミューティング回路にもあった。
・Q5/2SK105 これを2SK246に交換。
・これでミューティング動作正常になりました。
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■調整記録------------------------------------------------------------
・Mutingオフ、MPX Filterオフ
【フロントエンドOSC調整】IF=Wide
・76MHz → L4調整 → Sメーター最大
・90MHz → TC1調整 → Sメーター最大
【トラッキング調整】
・76MHz → L1,L2,L3調整 → Sメーター最大
・90MHz → TC2,TC3,TC4調整 → Sメーター最大
【IF GAIN調整】
・Narrow受信 → VR1調整 Wide受信レベルをNarrowに揃える
【FM同調点調整】
・83MHz Sメーター最大位置 → L11調整 → Tメーター中央
【高調波歪調整】
・フロントエンド内 L6調整 → 高調波歪最小
【第2OSC調整】
・83MHz → L17調整 → 1.96MHz
【VCO調整】
・VR4調整 → TP76kHz
【セパレーション調整】
・VR2 → Narrow調整
・VR3 → Wide調整
【AM調整】
・IF調整 1053kHz(CBCラジオ) → L13調整 → Sメーター最大
・729kHz(NHK第一) → L12,背面バーアンテナ → Sメーター最大
・1332kHz(東海ラジオ) → TC5,TC6調整 → Sメーター最大
■試聴---------------------------------------------------------------
・FM/AMとも良い音で受信しています。
・お預かりしたときは「これは直せるかな??」と思いましたが、、
・何とか復活できて安堵しました。
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ブルース様
KT-8100の修理について教えていただきたく思います。センターメーターが時間経過(1.5h~)すると少しずつ右側にずれてきます。ある程度時間経過すると安定します。チューナーが温まると安定?朝寒い部屋で電源ONにしますとずれている状況です。
調査時にドライヤーでチューナー内部(バリコン部)を少し温めるとセンターメーターが右にずれ始め安定します。どの部分に原因があるのか追及する方法をご教授いただけたく存じます。
投稿: かっちん | 2021年1月23日 (土) 12時10分
>Tメーターが時間とともに中点から右側へズレる。
考えられる原因はたぶん、、、
・HA1137W横にあるL11内蔵コンデンサーの劣化
・フロントエンドTC4の劣化
のどちらかかな? と想像します。
投稿: BLUESS | 2021年1月23日 (土) 21時32分
ブルース様
フロントエンドのTC4と(推測します)。実は昨年、久しぶりに押し入れから出しチューニングするとバリバリと音がしました。バリコン軸を清掃しバリバリ音は無くなったのですが、その際にAMバリコンの羽とFMバリコンの羽が重なる部分になると、バリコン軸が相当に重くなりスムースに回転しなくなりダイヤルの糸がスリップします。そこで羽と羽の間を清掃し解決したのですが、その時に壊れたかもしれないですね。ありがとうございました。引き続き調べてみます。
サポートして頂きありがとうございました。
投稿: かっちん | 2021年1月24日 (日) 10時25分