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2016年8月14日 (日)

YAMAHA T-9 修理調整記録1

 ・2016年4月、YAMAHA T-9のメンテナンスを承りました。
 ・モータードライブによるプリセットチューニングが特徴の機種です。
 ・以下、作業記録です。

Yamaha_t909

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA T-9 ¥98,000(1979年頃)
 ・オーディオ懐古録 YAMAHA T-9
 ・Hifi Engine YAMAHA T-7 ※T-7回路図が参考になります。
 ・過去記事 T-9/T-7 比較一覧表

Yamaha_t902 Yamaha_t911

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル、ボディともに目立つキズはありません。
 ・PAL形式のFMアンテナ端子は無事です。潰れていません。
  ※F端子と間違えて無理やり挿入すると端子が壊れます。
 ・電源スイッチオン。各インジケーター点灯。
 ・-0.2MHzほどの目盛り位置で名古屋地区のFM放送を受信。
 ・STEREOランプ点灯。REC CALトーンOK。
 ・ダイヤル指針が88MHz以上の位置に移動しない。何か引っ掛かっている?
 ・Tメータ代わりの緑色インジケータ点灯。左右の光量の違いで中点を判断。
 ・プリセットチューニングが思い通りに動かない。

Yamaha_t901 Yamaha_t903 Yamaha_t904 Yamaha_t905 Yamaha_t906
Yamaha_t910 Yamaha_t911_2 Yamaha_t912 Yamaha_t913 Yamaha_t920

■修理記録:ダイヤル指針が88MHz以上の位置に移動しない-----------------

 ・指針に繋がる配線ケーブルが2階基板の水晶発振子に引っ掛かっていました。
 ・引っ掛かりを外してOK。

Yamaha_t942 Yamaha_t943 Yamaha_t944

■内部記録写真-------------------------------------------------------

Yamaha_t921 Yamaha_t922 Yamaha_t923 Yamaha_t924 Yamaha_t925
Yamaha_t926 Yamaha_t927 Yamaha_t928 Yamaha_t929 Yamaha_t930
Yamaha_t931 Yamaha_t932 Yamaha_t933 Yamaha_t934 Yamaha_t935
Yamaha_t936 Yamaha_t937 Yamaha_t938 Yamaha_t940 Yamaha_t941

■調整記録-----------------------------------------------------------

【本体切替ボタンの設定】
 ・RX MODE : AUTO DX
 ・MUTE/OTS : OFF
 ・BLEND : OFF
 ・REC CAL : OFF
【検波コイル調整】
 ・入力なし状態
 ・IC110[IG03210] 20PinにDC電圧計セット(Tメーター電圧測定)
 ※20pinの代わりにすぐ右側22k抵抗足が最適ポイント
 ・T105調整 → 電圧ゼロ付近(Tメーター中点)
 ・指針を76MHz~90MHzまで移動し中点がほぼズレない事を確認
【OSC調整】
 ・ダイヤル指針を目盛り83.0MHz位置にセット
 ・SSG 83.0MHz,無変調,70dB → TCo調整  → Sメーター最大
 ※Loは調整不可のためトリマーのみで調整。
 ※83MHz付近では指針と目盛りがピッタリ合いますが、両端ではややズレます。
【RF調整】
 ・SSG 83.0MHz,70dB,無変調
 ・TC1,TC2,TC3,TC4調整 → Sメーター最大
 ・T102調整 → Sメーター最大
 ※L1,L2,L3,L4 調整が難しいのでノータッチ
【IF歪調整】
 ・SSG 83.0MHz,70dB,1KHz,100%変調 → TC101調整 → 高調波歪最小
 ・T102,T103,T104,TC101,VR102,VR103調整 → 高調波歪み最小
【VCO調整】
 ・TP19kHz に周波数カウンターを接続
 ・SSG 83.0MHz,70dB,無変調 → VR108調整 → 76KHz±10Hz
【38kHz SUB調整】
 ・SSG 83.0MHz,70dB,1KHz,100%変調,L-R → T113調整 → Lchレベル最大
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・SSG 83.0MHz,70dB,PILOT信号 → T114調整 → 19KHz漏れ最小
【セパレーション調整】
 ・SSG 83.0MHz,70dB,1KHz,100%変調,STEREO → VR105,VR106調整 → 漏れ信号最小
【Sメーター調整:最大値】
 ・SSG 83.0MHz,100dB → VR110調整 → LED全点灯
【Sメーター調整:最小値(ゼロ)】
 ・SSG 83.0MHz,0dBu → VR109調整 → LED全消灯
【デジタル周波数調整】
 ・2階基板 VR103横のTPを10kΩ抵抗を介してGND接続
 ・VR103を調整して周波数表示(小数点第一位)を微調整

T9

■半固定抵抗が壊れた!-----------------------------------------------

 ・本体右端、縦置き基板に載っている半固定抵抗を壊してしまいました。
 ・少し回しただけで可動部がバラバラに分解してしまいました。
 ・このせいでフロントパネルの周波数表示が消失しました。
 ・在庫で持っていた半固定抵抗に交換しました。
 ・周波数表示が復活しました。良かった~

Yamaha_t960 Yamaha_t961 Yamaha_t962 Yamaha_t963 Yamaha_t965

■音が出なくなった!--------------------------------------------------

 ・調整完了して試聴後、電源コードを抜いて1週間放置。
 ・動作確認のため再び通電したところ何と音が出ません?
 ・メーター動作は正常に機能しています。STEREOランプも点灯。
 ・しかし固定端子、可変端子どちらも音が出ません?
 ・検波回路やMPX回路から直接音を引き出すとちゃんと聞こえます。
 ・同調を外しても局間ノイズが聞こえません。
 ・これはミューティングが解除されない症状のようです。
 ・そういえば T-9/T-7 の過去記事で同じ経験がありました。
 ・当時の記録に倣って LC7200-23(MUTE)端子をGNDに落とすと、、
 ・正解!ミューティングが解除されて音が出てきました。
 ・でも短絡を解除すると再び音が出なくなります。
 ・さて、困った、、

Yamaha_t967 Yamaha_t968

■試しにバッテリーを外してみたら--------------------------------------

 ・役に立っていないバッテリーを基板から外してみました。
 ・この状態で電源オン、、すると、、
 ・何と言うことでしょう、、MUTINGが解除され綺麗なFM音声が流れてきました。
 ・この後、電源ON/OFFを繰り返してもMUTING動作に問題ありません。
 ・技術的な因果関係は説明できませんが、とりあえず結果オーライでした。
  ・LC7200 23pin電圧 POWER OFF時 3.9V
  ・LC7200 23pin電圧 POWER ON 時 8.2V Muting ON 状態
  ・LC7200 23pin電圧 POWER ON 時 0.0V Muting OFF状態

Yamaha_t970 Yamaha_t971 Yamaha_t972 Yamaha_t973 Yamaha_t974

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・プリセットチューニング不動ですが、チューナーとしては動作しています。
 ・再調整結果は良好です。各数値が良好な値を示しています。
 ・今回はここまで。プリセットチューニングの研究は3号機、4号機で継続中。

Yamaha_t907

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コメント

ブルースのがらくた実験室 様
野口@東京都板橋区在住です。

どうもはじめまして。
学生時代に購入しましたYAMAHA T-9 久しぶりに電源を入れてみましたら、
電源は入りますが、チュナーとして機能せず、プリセットも機能せず、
ちょっとがっかりしてしまいました。
ホームページで、T-9修理で検索させて頂きましたところ、このホームページ
を確認させて頂きました。

オーディオ用でチュナー専用のコンポーネントは、YAMAHAの501,1100の2機種
くらいしか、販売されておりません。ただスペックを比較してみても昔のチュナー
のほうが、カタログ値性能は高いように感じました。

プリセットの機能は、使えなくても、チュナーとして76MHz〜90MHzで
チュウニングし、音が聞こえるようになったら、嬉しく思います。

2016年にT-9の修理を貴社で行われた実績を確認させていただきましたが、
今でもこの機種の修理を行って頂くことが可能かを確認させて頂きたく存じます。

また、可能な場合、修理費用はどの程度、必要かにつきましても、
ご確認させて頂きたく存じます。

野口様

お問い合わせいただきありがとうございます。

T-9はこの記事後も何台か修理調整を行いました。
もしかしたらお役に立てるかもしれません。

このブログの左サイドバー最上段にプロフィール欄があります。
ここに修理に関するお願い事項や連絡先を掲載しています。

基本的なスタンスは、

・故障品を寄付していただき、趣味で(つまり無料で)修理調整している
・無事に修理完了できた場合は返却している
・修理不能や作業中に壊れてしまった場合は当方で部品取り用に活用する

という事です。

私は趣味で修理調整を楽しんでいるアマチュア素人です。
大切な機器の場合は専門の修理業者さんに依頼することをお勧めします。
慎重にご検討ください。

BLUESS様

初めまして、笹井と申します。
当方、T-9を所有しており愛用しておりますが、指針の指す目盛りとデジタル表示がズレており修理できればと思いながら数年が経過しております。
受信自体はデジタル表示の周波数で一致しているので指針だけがズレている状態です。
ならば指針だけズラせばと思ったのですが76Mhzから90Mhzの間でズレ幅が違うのです。
このような場合、調整方法などはあるのでしょうか。
もし思い当たることがありましたらご教示いただけますと助かります。
お忙しいところ、誠に恐れ入ります。

デジタル表示の調整は以下の方法で可能です

【デジタル周波数調整】
 ・2階基板 VR103横のTPを10kΩ抵抗を介してGND接続
 ・VR103を調整して周波数表示(小数点第一位)を微調整

もし指針と周波数目盛が大きくズレているならまず【OSC調整】が必要です

BLUESS様
早速ご回答をいただいておりながら確認が遅くなり、ご回答のお礼が遅くなり大変申し訳ありませんでした。
ご教示いただいた内容、週末に確認してみたいと思います。
結果は改めてご報告させていただきます。
お忙しいところ、ありがとうございました。

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