フォト
2026年5月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

チューナー関連リンク

« YAMAHA CR-400 | トップページ | IPv6プラス 対応記録 »

2017年10月22日 (日)

Accuphase T-101

 ・2017年9月、アキュフェーズT-101の故障品をお預かりしました。
 ・1974年発売、FM専用チューナーの高級機です。
 ・今回初めて実機に触れる機会をいただきました。
 ・以下、作業記録です。

Accut10110

■製品情報-------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 Accuphase T-101 ¥110,000 (1974年5月発売)
 ・オーディオ懐古録 Accuphase T-101 ¥110,000 (1974年)
 ・Hifi Engine  Accuphase T-101 FM Stereo Tuner ※サービスマニュアルあり
 ・取扱説明書(日本語版) ※同梱していただいた取説をPDF化しました。

Accut10101 Accut10112

■動作確認-------------------------------------------------------------

 ・外観はとても綺麗。きっと大切に使われているんでしょう。
 ・重量11kg、持ち上げるとアンプ並みに重い。
 ・電源オン、周波数窓と二つのメーターが青色照明に浮かび上がる。
 ・75Ω同軸ケーブルをアンテナ端子に接続して動作確認。
 ・名古屋地区のFM放送を受信するとSメーター、Tメーターが大きく振れる。
 ・マルチパスメーターもそれなりに動いている。
 ・三つのメーターの動き方を見ると正常に受信しているようです。
 ・しかし固定/可変出力とも全く音が出ない。
 ・マルチパスH端子、FM DET OUT端子からも音声が出てこない。
 ・MUTINGオフの状態で離調しても局間ノイズが聞こえない。
 ・STEREOランプ点灯しない。
 ・IFバンド切替、MUTING切替などのインジケーターが点灯しない。
 ・依頼者様によると、使用中に突然インジケーター消灯し音が出なくなったそうです。
 ・これは電源回路が怪しいか?

Accut10102 Accut10103 Accut10104 Accut10105 Accut10108
Accut10113 Accut10114 Accut10115 Accut10116 Accut10118

■内部確認-------------------------------------------------------------

 ・ブロックごとに配置された基板、その基板上に整然と並んだパーツ類。
 ・さすが高級機、という感じです。
 ・FM専用4連バリコン、WIDE系、NARROW系、レシオ検波

Accut10120 Accut10121 Accut10122 Accut10123 Accut10124
Accut10125 Accut10126 Accut10127 Accut10129 Accut10130
Accut10131 Accut10134 Accut10135 Accut10137 Accut10138
Accut10139 Accut10140 Accut10141 Accut10142 Accut10143
Accut10144 Accut10145 Accut10146 Accut10147 Accut10148
Accut10149 Accut10150 Accut10151 Accut10152 Accut10153

 ・MPX-IC:TA7156P → パーツリストでは MC1310P、回路図では LM1310N、LM1310P
 ・TA7156P のデータシートは見つかりません。
 ・しかし状況証拠から TA7156P=MC1310P(LM1310N、LM1310P)です。
 ・MC1310 と MC1310P の違いは不明ですが、
 ・ようやく東芝製互換品に巡り合えました。

Accut10135_2

【MC1310互換品】
 ・PA1310BA1310SN76115、HA1156、LM1310、CA1310、AN115、、、

■修理記録:音が出ない原因を探る---------------------------------------

【症状】
 ・Sメーター、Tメーターは正常に動作している。
 ・マルチパスメーターも動いている
 ・ということは、検波回路までは正常
 ・でもマルチパスH端子(FM DET OUT端子)から音が出ない
 ・ミューティング回路が動作していない
 ・フロントパネルのスイッチに連動したインジケーター(電球)が点灯しない

Accuphase_t101_sche

 ・まずは電源回路から調査開始
 ・電源基板 6番端子:+16v   / 実測 16.2v ※異常なし
 ・電源基板 7番端子:-16.2v / 実測-16.7v ※異常なし
 ・電源基板 8番端子:+7.0v  / 実測 6.96v ※異常なし

 ・続いてMPX基板の7vラインを点検。
 ・フロントパネルのスイッチに連動したインジケーター(電球)が点灯しない、ということは
 ・MPX基板 11番端子:+7.0v を確認。
 ・電圧測定のためテスター棒の先端を11番端子に当てた瞬間!!
 ・「カチッ」リレー動作音が聞こえたと思ったら、、
 ・何とFM放送が聞こえてきました!!
 ・固定端子、可変端子ともFM放送が聞こえる。
 ・マルチパスH端子、FM DET OUT端子からもFM放送が聞こえる。
 ・STEREOインジケーターが赤く点灯。
 ・気が付けば、切換スイッチに連動したインジケーターが青く点灯している。
 ・離調時のMUTING動作OK、、
 ・さっきまでの不調が嘘のよう、、何故か?直ってしまいました。。

Accut10160 Accut10161 Accut10147_2 Accut10162 Accut10163

 ・その後、11番端子に再度触れても、ちょっと押しても正常動作を続けています。
 ・11番端子の接触不良では無さそう。
 ・何らかの理由でMPX基板の7V回路が動作していなかった?
 ・原因不明です?

■調整記録-------------------------------------------------------------

・T-101サービスマニュアルの調整方法に準拠(一部アレンジあり)

Accut101

【検波調整1】
 ・MONO、MUTINGオフ、NORMAL
 ・信号なし → IF基板 T3上段コア調整 → Tメーター中点
【OSC調整】
 ・90MHz → フロントエンド CT1調整
 ・76MHz → フロントエンド L11調整
 ・上記調整を数回繰り返す
【トラッキング調整】
 ・90MHz → フロントエンド CT2,CT3,CT4調整 → Sメーター最大
 ・76MHz → フロントエンド L11,L12,L13調整 → Sメーター最大
 ・上記調整を数回繰り返す
【Sメーター調整】
 ・83MHz 86dB,30%dev → IF基板 VR4調整 → Sメーター目盛り5
【検波調整2】
 ・MONO、MUTINGオフ、NORMAL
 ・固定出力 WaveSpectra接続
 ・83MHz 66dB,100%dev → IF基板 T3下段コア調整 → 高調波歪最小
【MUTING WIDTH調整】
 ・MUTING オン
 ・83MHz 86dB,30%dev → IF基板 VR2調整 →
 ・Tメーターを見ながら左右離調時にMUTING作動ポイントが左右対称にする
【MUTING LEVEL調整】
 ・MUTING オン
 ・83MHz 22dB,30%dev → IF基板 VR3調整 → 出力が出現する位置へ
【VCO調整】
 ・MPX基板 IC1 1pin → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 → MPX基板 VR1調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・固定出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 100%dev → MPX基板 VR2調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【音声出力レベル】
 ・固定出力 AC電圧計接続
 ・83MHz 66dB,100%dev → IF基板 VR1調整 → 2.0v

■試聴-----------------------------------------------------------------

 ・私としては MC1310の東芝製互換品に巡り会えたことが大きな成果です。
 ・しかし不具合の原因は分からないままです。
 ・各部再調整して良い性能を取り戻したと思います。
 ・この状態でお返ししますので、引き続き動作確認をお願いします。
 ・不具合が再発した場合はご連絡ください。

Accut10111

■追記(2017年11月19日)------------------------------------------------

 ・不具合が再発しました。
 ・原因究明と対策は別記事にまとめました。

« YAMAHA CR-400 | トップページ | IPv6プラス 対応記録 »

ピュアオーディオ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« YAMAHA CR-400 | トップページ | IPv6プラス 対応記録 »