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2018年3月18日 (日)

PIONEER F-717 修理調整記録2

 ・2018年2月、F-717の点検と調整作業をお受けしました。
 ・AM音量が小さいとのご指摘です。
 ・以下、作業記録です。

Pioneer_f71709

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 PIONEER F-717 ¥59,800(1987年発売)
 ・オーディオ懐古録 PIONEER F-717 ¥59,800(1987年発売)
 ・Hifi Engine PIONEER F-91 輸出機のサービスマニュアルあり

Pioneer_f71701 Pioneer_f71711

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネルやボディに目立つキズはない。
 ・電源コードの印字:1978
 ・FM用75Ω端子はA/Bの2系統。
 ・FMアンテナA端子に同軸ケーブルを接続して電源オン。
 ・蛍光表示部は正常に点灯。文字痩せ、文字欠け無く輝度も十分。
 ・オートチューニングで名古屋地区のFM局を正常受信。
 ・Sメーターのレベル表示OK。STEREOランプ点灯。MUTING動作OK。
 ・同梱いただいた純正AMループアンテナを接続してAMチェック。
 ・AM局もSメーター全点灯状態で受信OK。
 ・FM/AMとも基本動作は良さそうです。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・基板上のシールドケース目立ちます。
 ・オーディオ用電解コンデンサー(緑色MUSE)がたくさん並んでいます。
 ・F-717の底面には点検口がないのでメンテナンス性は最悪です。
 ・シールドケースを外すにはボディを分解して基板を取り外す必要があります。
 ・今回はハンダ面を確認できる程度の「半分解」で止めました。

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 ・シールドケースを外した状態の写真は前回1号機の写真を流用しました。
 ・複雑な回路構成を理解するために信号の流れを書き込んだ図を再掲します。

F717_align3

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・SMにはRF調整、信号系の同調点調整、MUTING調整、REC LEVEL調整しか載っていません。
 ・ブロック図、回路図、回路解説を参考にして調整手順を組み立ててみました。
 ・正しい方法かどうか分からないので参考程度です。

F717_align

●FM部調整
【VT電圧調整】
 ・TP33電圧計セット
 ・90MHz → 実測値  L3調整 → 23.5V ※実測23.3V
 ・76MHz → 実測値  7.1V ※確認のみ
【RF調整】
 ・TP22(=IC108 PA5008-10ピン)電圧計セット ※Sメーター電圧確認
 ・90MHz 60dB受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大へ
 ・76MHz 60dB受信 → L1,T1,L2調整 → 電圧最大へ
【制御用検波調整】
 ・TP24~TP26 電圧計セット ※R181両端=Tメーター出力
 ・83MHz 60dB受信 → T103a(奥)調整 → ±0V
 ・TP25(=IC108 PA5008-12ピン)WaveSpectra接続 ※クアドラチュア検波出力
 ・83MHz 60dB受信 → VR101調整 → MONO歪最小
 ・83MHz 60dB受信 → T101,102調整 → MONO歪最小
 ・83MHz 60dB受信 → T103b(手前)調整 → MONO歪最小
 ・83MHz 60dB受信 → VR106調整 → MONO歪最小
【IF VCO調整】
 ・TP29 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 60dB受信 → L118 調整 → 13.45MHz ※実測13.41MHz
 ・TP27 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 60dB受信 → 10.7MHz ※確認のみ
【IF歪調整】
 ・TP15(=IC201 PA5008-12ピン)WaveSpectra接続
 ・83MHz 60dB受信 → VR107調整 → MONO歪最小
 ・83MHz 60dB受信 → T105,T106,T107,T108,T109,T104調整 → MONO歪最小
【検波歪調整】
 ・83MHz 60dB受信 → シールドケース内T201調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz 60dB受信 → VR201,VR202調整 → 高調波歪最小
【38kHz調整】
 ・TP19 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 60dB(無変調)受信 → VR206調整 → 38kHz
【PILOT CANCEL調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 60dBステレオ受信 → VR207調整 → 19kHz漏れ最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 60dBステレオ受信 → VR204,VR209調整 → L-R調整
 ・83MHz 60dBステレオ受信 → VR205,VR208調整 → R-L調整
【Sメーター調整】
 ・VR104(=IC108 PA5008 10ピン)→ Sメーター点灯レベル調整
 ・VR102 ※VR104との関係がよく分からない
【ミューティング調整】
 ・83MHz 18dB受信 → VR103調整 → ミューティング動作位置へ
【REC LEVEL調整】
 ・REC CAL オン → 出力レベル確認(実測339Hz)→ VR302調整 → 出力レベル-6dB
 ・実測319Hz
●AM部調整
【VT電圧調整】
 ・TP33 電圧計セット
 ・522kHz → L301調整 → 2V±0.3V ※実測2.9V
 ・1629kHz → TC301調整 → 19.5V±0.5V ※実測24.5V
【受信調整】
 ・TP35 電圧計セット
 ・VR301を中央位置にセット
 ・729kHz 受信 → T301調整  → 電圧最大へ
 ・1332kHz受信 → TC302調整 → 電圧最大へ
 ・603kHz 100dB受信 → VR301調整 →4.9V±0.1V ※注意:5.2V以上にしないこと

Pioneer_f91_sche

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・FM/AMとも故障個所は無かったです。
 ・電解コンデンサーはすべてオリジナル状態でした。
 ・FMは受信感度とセパレーション値が大幅に改善しました。
 ・AM部はちょっと高過ぎたVT電圧を基準値に合わせました。
 ・AM受信時の音量が小さいとのご指摘ですが、
 ・私が持っているF-717と比較したところほぼ同じレベルでした。
 ・たぶんこれがF-717の特性だと思います。

Pioneer_f71710_2

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