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2019年1月20日 (日)

Technics ST-3500 修理調整記録

 ・2018年9月、ST-3500の故障機を譲り受けました。
 ・年末年始休暇を利用して整備した記録です。

St350007

■製品情報 ---------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 ST-3500 \64,800円(1975年頃)
 ・Hifi Engine Technics ST-3500 AM/FM Stereo Tuner (1976-77)

St350001 St350010

■動作確認 ---------------------------------------------------------

 ・目立つキズは無いものの、ボディ全体に経年の汚れ。
 ・背面端子は酷いサビ。長期間使われていなかった様子。
 ・電源投入OK、照明ランプ点灯、球切れなし。オレンジ色が美しい。
 ・Sメーター最大点でFM音声受信確認。
 ・ただしSメーター最大点とTメーター中点が一致しない。
 ・ステレオランプ点灯しない。実際のステレオ感なし。
 ・AMは名古屋地区の放送局を受信。
 ・致命的な故障は無さそうです。

St350002 St350003 St350004 St350005 St350006
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■内部確認 --------------------------------------------------------

【特徴】信号系と制御系が独立したIF段
 ・フロントエンド内 [CF1] → [CF2] → [2SC829] → メイン基板上 [CF101]
 ・これ以降2系統に分かれる。
 ・【信号系】[TA7061A] → [CF102] → [TA7061A] → [2SC829] 
       → Tメーター駆動、マルチパスH出力 → レシオ検波 → 復調回路へ
 ・【制御系】[2SC829] → [CF103] → [2SC829] → [2SC829] → [CF104] → [2SC829]
       → Sメーター駆動、マルチパスV出力、ミューティング制御

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■外装クリーニング-------------------------------------------------

 ・フロントパネルを分解し周波数窓の裏側までキレイに磨きました。
 ・黒いプラスチック製のスイッチツマミが洗浄してもキレイにならない。
 ・そこでスイッチツマミや選局ツマミを保管していた ST-8200の物と交換。
 ・スイッチが銀色になっただけでとても精悍な印象に変わりました。

St350052 St350002_2

■調整記録 --------------------------------------------------------

【Tメーター中点】
 ・T102(緑色)何も受信しない状態でメーター中央へ
【FM OSC調整】
 ・76MHz受信 → L7調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → CT4調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
 ・基板上 19番端子,21番端子にDC電圧計セット(Sメーター電圧確認用)
 ・76MHz受信 → L3,L5,L6調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → CT1,CT2,CT3調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → T1調整 → Sメーター最大
【FM信号系レシオ検波調整】
 ・固定出力端子 → WaveSpectraへ
 ・83MHz受信 → T101(赤)調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz受信 → T102(青)調整 → 同調点調整(確認)
【FM制御系レシオ検波調整】
 ・TP103信号 → WaveSpectraへ
 ・83MHz受信 → T103(紫)調整 → メイン信号最大へ
 ・83MHz受信 → T104(紫)調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz受信 → VR102調整 → FM Sメーター振れ調整
 ・83MHz受信 → VR101調整 → ミューティングDEEPレベル調整
 ・83MHz受信 → VR103調整 → ミューティングレベル調整
【FM MPX調整】
 ・TP301 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 → VR301調整 → VCO調整19kHz
 ・83MHz ST信号 → VR403調整 → セパレーション調整
【Rec OUT レベル調整】
 ・REC OUT端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST信号 → R412調整 → 左右レベルを揃える
【AM OSC調整】
 ・ 600kHz受信 → T207調整 → Sメーター最大
 ・1600kHz受信 → CT203調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・AM基板上 TP201にDC電圧計セット(Sメーター電圧確認用)
 ・ 600kHz受信 → T201,L201(背面バーアンテナ内コイル)調整 → Sメーター最大
 ・1600kHz受信 → CT201,CT202調整 → Sメーター最大
【AM 歪調整】
 ・1000kHz受信 → T202,T203,T204,T205,T206調整 → 歪最小
【AM制御系】
 ・1000kHz調整 → VR201調整 → AM Sメーター振れ調整

St3500

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・オレンジ色が映える周波数窓、光沢が蘇ったアルミパネル。
 ・ST-8200から移植した銀色のツマミ類がマッチしています。
 ・FM/AMとも良い音で受信できています。
 ・満足、満足

St350008

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コメント

この機種はAMにも力を入れてますね!

同調型のRF段があり、またIF段もIFTを2個ずつ使
って通過帯域調整ができる仕様ですね。

バリコンのAMセクションも3連の周波数直線型で、
小型機で大容量にするため、ステータ側に誘電体
フィルムを挟んで電極ピッチを狭めた形式ですね。

AM以外でも、
バリコンのOSC側を金属棒でゴムブッシュ経由で
固定しているのは、FEブロックの剛性を上げ、振
動も低減してLOの発振周波数を安定化させたり、
IF基板にはにシールド板を立て干渉防止したりと
見えない所も きちんと作られている印象です。

普段見ることの無い中身を的確に写真撮影してい
ただいている故に、当時の開発製造の工夫と苦心の
跡が伺え、興味が尽きません。

本年も更新楽しみにしています!

exjf3eqs様

いつも詳しい解説をいただき、誠にありがとうございます。
専門家の視点は着眼点が違いますね。
とても勉強になります。

今年もご指導よろしくお願いします。

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