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2019年11月10日 (日)

PIONEER TX-8800II 修理調整記録1

 ・2019年10月、TX-8800II×2台セットの修理調整作業を承りました。
 ・2台とも直せるか、それともニコイチ合体となるか、、
 ・実はさらに3台目が加わり、結果的に「サンコイチ」になりました。
 ・以下、作業記録です。

Tx880003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TX-8800II 1976年 46,800円
 ・Hifi engine TX-8500mkII 1977年 $300

Tx880002Tx880011

■動作確認------------------------------------------------------------

【1号機】
 ・フロントパネルやボディは比較的キレイな状態。
 ・電源オン、周波数窓の照明点灯。
 ・-0.4MHzの周波数ズレで名古屋地区のFM放送を受信。
 ・Sメーター、Tメーター大きく振れる。
 ・MUTING動作OK、REC CALトーンOK。
 ・WIDE/NARROW切替インジケーター点灯しない。
 ・STEREOインジケーター点灯しない。実際のステレオ感なし。
 ・AM放送は受信不良。全周波数区間でSメーターが全く動かない。
 ・局間ノイズも出ない。
【2号機】
 ・外装は全体にちょっと汚れた感じ。
 ・電源オン、周波数窓の照明点灯。
 ・-0.2MHzの周波数ズレで名古屋地区のFM放送を受信。
 ・Sメーター、Tメーター大きく振れる。
 ・MUTING動作OK、REC CALトーンOK。
 ・WIDE/NARROW切替インジケーター点灯。
 ・STEREOインジケーター点灯しない。ステレオ感も無し
 ・名古屋地区のAM放送周波数付近でSメーターが振れるが、音が出ない。
 ・両機ともそれぞれ難ありの状態ですね。

■内部確認------------------------------------------------------------

【1号機】
 ・WIDE/NARROWインジケータ電球、STEREOインジケーター電球が取り外されている。
 ・-0.2MHzの周波数ズレでFM受信OK。
 ・STEREOインジケーターは点灯しないが、波形を見るとSTEREO分離はできている。
 ・WIDE/NARROWインジケーター点灯しないが、波形を見ると切換動作OK。
 ・MUTING動作OK。REC CALトーンOK。
 ・輸出機TX-8500IIのサービスマニュアルに従ってFM回路の調整ポイント確認。
 ・FM受信は大丈夫そうです。
 ・一方AMは受信不可。AM用IC(HA1197)の故障か?
【2号機】
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない。
 ・FM放送は受信できるもののRchの音が出ていない。
 ・さらにLchの高調波歪が異常に大きい。
 ・REC CALトーンもRchの音が出ていない。
 ・音が出ない原因はミューティング用IC(PA1002)の故障です。
 ・PA1002への入力信号は正常ですが、Rchの出力がありません。
 ・AMも音が出ない。こちらもAM用IC(HA1197)の故障のようです。

Tx880020Tx880021Tx880022Tx880023Tx880024
Tx880025Tx880026Tx880027Tx880028Tx880029
Tx880030Tx880031Tx880032Tx880033Tx880034
Tx880035Tx880036Tx880037Tx880038Tx880014

■3号機入手----------------------------------------------------------

 ・AM用IC(HA1197)が載っていそうなジャンクチューナーを捜索。
 ・機種リストをメモにして近所のハードオフへ、、
 ・偶然にも2軒目のジャンクコーナーにTX-8800IIそのものがありました。
 ・動作未確認のジャンク機ですが安かったので部品取り目的に確保。
 ・自宅で通電したところ、照明電球が取り外されていました。
 ・照明無しでもFM/AMとも受信OK、メーター動作も正常でした。
 ・狙い通りAM用ICが移植できます。

■合体記録------------------------------------------------------------

 ・1号機をベース機としてフロントパネル、ツマミ類を分解徹底洗浄。
 ・2号機からWIDE/NARROW電球、STEREO電球を移植。
 ・3号機からAM用IC(HA1197)、音声端子、マルチパス端子、ボディを移植。 
  ・PA3001(HA11225):クアドラチュア検波
  ・PA1001(KB4437):PLL-MPX
  ・PA1002:オーディオアンプ、ミューティング
  ・HA1452:オーディオ2chアンプ
  ・HA1197:AMシステム
  ・PA2002:電源部

Tx880050Tx880051Tx880052Tx880053Tx880054
Tx880055Tx880056Tx880057Tx880058Tx880059

■調整記録-----------------------------------------------------------

 ・MUTING → OFF
 ・IF BAND → NARROW
 ・FUNCTION → FM MONO
【FM OSC調整】
 ・37番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・90MHz受信 → TCO調整 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → LO調整 → 電圧最大
【FM RF調整】
 ・37番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2調整 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → LA、LR1、LR2調整 → 電圧最大
【FM IF調整】
 ・VR 1 → 時計回り一杯に回す
 ・VR10 → 反時計回り一杯に回す
 ・IF BAND → NARROW
 ・37番端子 → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz,40dB受信 → フロントエンドITF,T2調整 → 電圧最大
【FM同調点調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz受信 → T3下段コア調整 → Tメーター中点
 ・83MHz受信 → T3上段コア調整 → 高調波歪最小
【Sメーター調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・83MHz,100dB,100%受信 → VR2調整 → Sメーター4.8
 ・83MHz,100dB, 30%受信 → VR2調整 → Sメーター2.5
【NARROWレベル調整】
 ・IF BAND → WIDE → 信号レベル記録
 ・IF BAND → NARROW → VR1調整 → 同レベルに
【MUTING調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・MUTING → ON
 ・83MHz,20dB受信 → V9調整 → MUTING作動位置へ
【VCO調整】
 ・34番端子 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz,ST信号受信 → VR4調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz,ST信号受信 → VR3調整 → パイロット信号最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・IF BAND → WIDE
 ・83MHz,ST信号受信 → VR5調整 → 反対chへの漏れ信号最小
 ・IF BAND → NARROW
 ・83MHz,ST信号受信 → VR6調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC LEVEL調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・IF BAND → WIDE
 ・83MHz,ST受信 → 信号レベル記録
 ・REC CAL オン → VR7調整 → 記録値より-6dB
【AM調整】
 ・600kHz 受信 → T4,バーアンテナ内コイル調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → AM2,AM1調整 → Sメーター最大

Tx8800ii

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・ニコイチの予定が、結果的にサンコイチ(三個一)になりました。
 ・まるで新品のような良い個体が出来上がったと自画自賛。

Tx880004

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コメント

TX-8800IIが故障してFMのLchのみ音が出ません。Rchは正常に出ます。Sメーター、Tメーターも受信表示しています。AMでは両chから音が出ています。貴殿の記事を見ていますが、技術的に当方は全くの素人で歯痒い思いをしています。この機材は初任給で購入した記念の思いが有り、今日に至ってます。

TX-8800IIの情報は<a href="https://bluess.cocolog-nifty.com/labo/2019/11/post-1c1bda.html">ここ</a>にあります。

左右の音量レベルが異なるのは、復調回路以降のどこかに故障がありそうです。
もしPA1001、PA1002、HA1452の足が真っ黒に変色しているなら、硬めの歯ブラシで磨くと改善するかもしれません。

はじめまして、楽しく読ませてもらってます。私もチューナーが欲しくなり、オークションでtx-8800Ⅱを落札しました。新品同様の美品で音も素晴らしかったので毎日聴いていたのですが、5日目にFMが全く音が鳴らなくなりました。ザーザー音も鳴りません。シーンとしてます。しかしステレオランプも光りシグナルもふれます。AMは問題ありません。どこが悪いのかもしおわかりなら教えて頂けたら幸いです。よろしくお願いします。

すみません。追記いたします。パイロットランプが切れていました。これがFMが鳴らない原因でしょうか?

すみません、よく分かりません。

・MUTING OFF でも音が出ないでしょうか?
・パイロットランプとは電源スイッチのランプですか?

返信ありがとうございます。MUTING OFFでも音が出ません。電源スイッチのすぐ上の小さいランプです。それ以外はランプ切れはありません。

MUTINGが解除されない状態みたいですね。

もしPA1001、PA1002、HA1452の足が真っ黒に変色しているなら、
硬めの歯ブラシで磨くと復活するかもしれません。

ご助言いただきありがとうございます。明後日になりますが確認してみます。

こんにちは、ご助言ありがとうございます。カバーを外してみたところ、中はホコリもなくキレイでした。コンデンサーも見たところ異常なし、そして3つのICの足も黒くはなくキレイでした。各配線を割り箸でツンツンしてみましたが、FM音声は鳴らず、これから裏返してハンダクラック見てみます。

裏板をはずして基板の裏を見ましたがキレイな状態ではんだのツヤもあり、はんだ痩せもありませんでした。半田ごての出番はなしでした。念のためすべてのICの足を電動歯ブラシでこすりました。マルチパスから出力するとFMが鳴りました。

マルチパスH端子から音が出ているなら検波回路までは正常。
STEREOランプが点灯しているならPA1001も大丈夫そうです。

たぶんミューティング回路の問題みたいです。
PA1002,HA1452,Q11,Q13,Q16、またはその周辺の電解コンデンサの故障でしょうか?
この先は部品を1個ずつ調べないと分かりません。

ご助言ありがとうございます。HA1452だけが指で触ってみたところひんやりしてます。AMを聞きながらですが。なにかおわかりになりますか?

HA1452を入手して、交換してみましが、何も変わりませんでした。

ICを取り外すのに苦労しました。最後はニッパーでぶちぶちっと引きちぎりました。残った足を取り除き、穴を空け直してソケットをはんだ付けして、入手した1452を差し込みました。結果は残念でしたがよい経験になりました。

興味深く拝見しました。最近、ジャンクのTXー8800を入手、FMはOKでしたが、やはり、AMは全く反応有りません。
pioneerは、AMの故障が多いのでしょうか?

どこら辺がAMに関係している回路なのかもさっぱりですが、ICの故障かどうか見極める方法を教えていただけると幸いです。

8800IIの1197とほぼ同じ部位に
HA1138 5A1
と印字されたICが確認されました。
こいつを交換するのが良いのか分からず悩んでおります。よろしくお願いします。

TX-8800は詳しく見たことありませんが、ネット上で内部写真や回路図を確認しました。
輸出機の型番はTX-7500のようです。

使われているAM用ICは日立製 HA1138ですね。
HA1138の故障が特に多い、という印象はありませんが、
製造から40年も経っているので、いつ壊れても不思議はないです。

AM回路にHA1138を搭載したPIONEER製チューナーはTX-8800以外に
TX-910、TX-810、TX-710、TX-8900、TX-5100、F-D7がありました。

ICの故障を見極めるコツは、測定器が無いのでしたらちょっと難しいです。
HA1138周辺のトリマコンデンサ、電解コンデンサ、コイルを順に交換し、改善しなければIC故障でしょうね。TX-7500の回路図が参考になると思います。

ご返信ありがとうございます。
ICの電圧情報も見ながらテスター使って確認してみます。
これからジャンク修理の海に漕ぎ出そうとしていて、このページは誠に心強いです。
ここでご報告できる進捗があることを期待しながら、いじってみます。

ありがとうございました。
結局、HA1138の換装でAM受信可能になりました。まだフラックス洗浄などしていないせいか、FMに比べ、ゲインが極端に低いですが。
ハンダ作業のやり方も回路図もまともに分からない私にとっては(初めての、どう考えても無謀なジャンク修理)、初めてでこれだけの成果が得られて、まさにビギナーズラックです。
あとは、チューナーの指針がおおきくずれていて、こいつの調整をしてみたいと思います。いくつかマイナスドライバーで回せそうな赤や青の端子があるのですが、(いじってみたものの、何に影響しているのか今ひとつ分かりませんでしたが)AMやFMのsメーター、RF、IFなどについて何かわかりやすいHPなどあればご教示ください。

AMが復活して良かったですね。
探してみましたがTX-8800の調整方法を解説しているサイトは見当たりません。
でもTX-8800IIの調整方法が参考になると思います。

■AM放送を受信しながら周波数ズレを修正する簡易調整法
・地元AM局のうち、最も周波数の低い放送局の周波数目盛りに指針を合わせる
・HA1138近くのT2(赤)を左右に少し回しながら放送を受信できる位置を探す
・背面バーアンテナ内部のL1(※)を回してSメーター最大点にする
 (※)背面バーアンテナの先端内部を覗くとドライバーで回せるコアがあります

・地元AM局のうち、最も周波数の高い放送局の周波数目盛りに指針を合わせる
・フロントエンドのAM1、AM2(※)を回してSメーター最大点を探す
 (※)AM用バリコン上部にあるトリマ(マイナスネジみたいな部分)

・上記作業を数回繰り返す

・最後に、受信できるAM局のうち中間辺りの周波数のAM局を受信しながら
・F7(赤、青)を左右に少し回してSメーター最大点、最良音質点を探す

※輸出機TX-7500の回路図を見て書いているので部品番号が異なっているかも?
※実機でご確認ください

■参考までに
・できれば調整用のセラミックドライバー、コアドライバーを使うことを推奨します
・金属製のドライバーは使わない方が良いです
・昔は割り箸の先端を削って調整用ドライバーを自作していました

誠に丁寧なお返事に深謝いたします。
フラックス洗浄のせいかよくわかりませんが、やってみたらゲインが劇的に改善しました。
正直、これだけでジャンク修理の海にズッポリ引き込まれていますが、
自作のインチキMLAでラジオ深夜便など聞きながら、お教えに従って調整してみます。

当方TX-7500の回路図が発見できず実物だけでの判断ですが、
L1、AM1、AM2、は、発見しました。ご教示のT2(赤)は、このページでご紹介されているTX-8800IIの内部回路写真で「T4」と表示されているものと同じような色と大きさのものがあるので、これだと思われます。F7は、青と赤のマイナスドライバーで回せそうな部品が並んでいるパーツが1つしかないので、これと信じます。

色々あまり考えずに赤や青の部品を(たしかに、プラスチック製なので、金属製の部品の影響を嫌うという理屈はごもっともです)クリクリ回してみていましたが、背面のアンテナ(そもそも、初めは、筐体の裏になんか出っ張ってるけど?と、ネットで調べて初めてあれがアンテナであることを知った次第です。)の中は掃除したのですが、アンテナの中のあの黒いネジにそんな重要な役割があったとは、、、MLAに繋いじゃってる段階でダメでしたね。

初期状態でFM/AMともに大きく目盛がずれていて、FMは、バリコンから出ている軸と、目盛につながる紐が巻き付いている滑車の固定角度の調整で何となくいい感じになったので、その上でAMをお教えにのような調整方法で進めていくという手順でやってみます。

しかし、音が出なかった旧機が、息を吹き返す瞬間は何とも気持ちいいですね。
ありがとうございます。

多分次は調子に乗ってジャンクアンプに手を出すので、その時よければまたご相談させて頂きたいと思います。よろしくお願いします。

こんにちは!私のTX-8800II元気鳴っていますがガラスの内側にカビが生えています。掃除をしたいのですが、分解の方法がわかりません。できれば分解方法を教えていただければ助かります。よろしくお願いいたします。

■フロントパネルの分解方法

・電源スイッチなどのレバーを手前に引き抜く
・選局ツマミや音量調整ツマミなども手前に引き抜く
・ただ選局ツマミは側面の小さな穴にイモネジがあるので六角レンチで緩めておく
・あとはパネル上面と底面のネジを外せば分解できます

TX8800Ⅱジャンク2台で分かった事

1台目:FMが右から音が出ない。録音レベルチェック右から音が出ない。AMは全く音が出ない。
2台目:FMはシグナルメーターも振らない。受信不可。録音レベルチェック左から音が出ない。
AMは両方から正常に音が出る。

分かった事:AMはPA1002の右片方のみで増幅し出力側で左右短絡し出力端子へ。
(PA1002の左片方は未使用)
1台目でAMの音が出なかったのはPA1002の右側が不良のためで2台目のPA1002を1台目に移植したらAMが正常に音が出だした。しかしFMの左側の音が出なくなった。(右は出るようになった)
結局両機ともPA1002が不良のようです。
PA1002は手に入りそうにないので取り合え1台目のPA1002をバイパス(3番ピンと5番ピンを短絡、12番ピンと14番ピンを短絡)し使えるようにしました。(出力のレベルが低いのでアンプのボリウムを上げる必要がある)
2台目のFMに関しては面倒なので調べていません(部品取りか廃棄します)

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