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2020年8月の記事

2020年8月23日 (日)

TRiO KT-1100 修理調整記録6

 ・2020年7月、KT-1100の故障品が届きました。
 ・片chの音が出ないそうです。
 ・以下、作業記録です。

Kt110007_20200823123501

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-1100 ¥73,800(1982年発売)
 ・オーディオ懐古録 TRIO KT-1100 AM-FM STEREO TUNER ¥73,800
 ・Hifi Engine Kenwood KT-1100 AM/FM Stereo Tuner (1983)

Kt110002_20200823123401Kt110010_20200823123401

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・二つのメーター照明点灯、赤い指針点灯。
 ・82.5MHz(NHK-FM名古屋)を82.7MHzの位置で受信。他局も同程度のズレ。
 ・手を離すとSERVO LOCKランプ点灯、続いてSTEREOランプ点灯。
 ・RF切換OK、FM BAND切換OK、MUTING動作OK、REC CALトーンOK。
 ・固定/可変端子とも正常な音声が聞こえる。
 ・マルチパスH端子からも同じ音声が聞こえる。
 ・手持ちの適当なループアンテナを接続してAM放送も受信OK。
 ・周波数ズレ以外に不具合ありません。
 ・片chの音が出ないとのことですが、両chとも音は出ています、、??

Kt110001_20200823122901Kt110003_20200823122901Kt110004_20200823122901Kt110005_20200823122901Kt110006_20200823122901
Kt110009_20200823122901Kt110011Kt110012_20200823122901Kt110013_20200823122901Kt110014_20200823122901

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・下記の調整手順に従って簡単に仮調整してみました。
 ・特に不具合なく手順通りに調整できました。
 ・片chの音が出なくなる現象は再現しません。
 ・考えられる原因は音声出力端子の接触不良か?
 ・本体の設置を縦置きにしたり横置きにしても変化なし。
 ・本体に軽い振動を与えたりしても問題ありません。
 ・目視ではハンダクラックは無いですが、念のため各所再ハンダしました。

Kt110020_20200823123101Kt110021_20200823123101Kt110022_20200823123101Kt110023Kt110024
Kt110025Kt110026Kt110027Kt110028Kt110029
Kt110030Kt110031Kt110032Kt110033Kt110034

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・83MHz受信 → フロントエンドTC8調整 → Sメーター最大
 ※OSCコイルL5の調整が難しいため83MHzのみで調整
【FM RF部調整】
 ・IF BAND NARROW
 ・83MHz受信 → フロントエンドTC1,TC2,TC4,TC6調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → フロントエンドT1調整 → Sメーター最大
 ※L1~L4の調整が難しいため83MHzのみで調整
【IF調整】
 ・IF BAND NARROW
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz → L2,L3調整 → Sメーター最大
【Tメーター調整】
 ・IF BAND NARROW
 ・83MHz受信 → Sメーター最大かつ高調波歪最小位置にて受信
 ・L4調整 → Tメーター中点
【Wide Gain調整】
 ・83MHz受信 → VR1調整 → Wide/Narrow Sメーター振れ具合を同じ位置に
【2nd OSC調整】
 ・IC4(TR4011)-1pin → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz受信 → L6調整 → 1.965MHz
【VCO調整】
 ・IC7(TR7040)付近の二つのTPを直結
 ・TP(19kHz) → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz → VR4調整 → 19kHz±10Hz
【Pilot Cancel調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST → VR3,L19調整 → 19kHz漏れ信号最小
【セパレーション調整/wide】
 ・IF BAND WIDE
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST → VR5調整 → Lch漏れ信号最小
 ・83MHz ST → VR9調整 → Rch漏れ信号最小
【セパレーション調整/narrow】
 ・IF BAND NARROW
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST → VR6調整 → 漏れ信号最小
【REC CAL調整】
 ・83MHz受信 → 出力レベル測定
 ・VR2調整 → 上記レベル-6dBに設定 ※422Hz
【タッチセンサー調整】
 ・Q13エミッタ(=R197) → 周波数カウンタ接続
 ・L18調整 → 400kHz
【AM OSC調整】
 ・ 600kHz受信 → L17調整 → シグナルメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC7調整 → シグナルメーター最大
【AM RF調整】
 ・ 600kHz受信 → L14,L15調整 → シグナルメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC3,TC5調整 → シグナルメーター最大
【AMメーター調整】
 ・VR12 Sメーター振れ具合調整
 ・VR11 Tメーター中点調整

Kt110015_20200823123501

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・1週間に渡って動作確認しましたが問題なさそうです。
 ・もし症状が再発した場合はまたご連絡ください。

Kt110008_20200823123501

2020年8月16日 (日)

ROTEL RT-2000

 ・2020年6月、ヤフオクで格安ジャンク品を入手しました。
 ・電源は入るがメーター振れず音も出ないという逸品です。
 ・ROTEL製品はフロントパネルのデザインがお気に入りなので何とか復活させたい、、
 ・以下、作業記録です。

Re200011

■製品情報------------------------------------------------------------

オーディオの足跡 ROTEL RT-2000 ¥60,000(1970年代後半頃?)
Hifi Engine Rotel RT-2000 Stereo Quartz PLL AM/FM Tuner (1978)

Re200002Re200023

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・見た目は粗大ごみクラスでした。
 ・長期間放置されていたようで外観は経年の汚れがビッシリ、、
 ・ツマミやボタン、選局ノブも相当汚い。
 ・ボディ右サイド後部に凹み痕。本体を落下させたか?
 ・底面の足が4本とも無い。
 ・電源オン、周波数窓の照明点灯、二つのメーター照明点灯
 ・FM/AMとも何も受信しない。局間ノイズも出ない。
 ・これは全く動作していない状態か??
 ・いやな予感、、、ホントに粗大ごみかも?

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・Alps社製 FM5連、AM2連フロントエンド
 ・IF BAND切換 (Wide/Narrow)
 ・ LA1231 ×3個 (検波用、ミューティング用、チューニングロック用)
 ・HA11223W FM PLL-MPX
 ・uPC1178C AM Tuner
 ・タッチセンサー基板とチューニングロック基板が直立配置
 ・水晶発振器(10.7MHz)とIF信号(10.7MHz)を比較するクオーツロック式
 ・上位機RT-2100とほぼ同じ構成で、RT-2100には周波数デジタル表示機能が追加。

Re200030Re200031Re200032Re200033Re200034
Re200035Re200036Re200037Re200038Re200039
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Re200055Re200056Re200057Re200066Re200069

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・まずは電源回路の調査から。
 ・TP21の電圧を測定すると、、何と0v。
 ・原因は AC3,AC5(1A)2本のヒューズ切れでした。
 ・これを新品ヒューズに交換したところチューナー回路が動き出しました。
 ・ヒューズが2本も切れた原因は何だったのか??
 ・ちょっと気になりますが、ヒューズ交換後は正常動作しています。

■再び動作確認--------------------------------------------------------

 ・名古屋地区のFM局を受信しながら動作確認。
 ・Tメーター中点とSメーター最大点が一致しない。
 ・Sメーター最大点で約+0.2MHzの周波数ズレ。
 ・Wide/Narrow切換OK、Muting動作OK、LOCKランプ点灯、STEREOランプ点灯
 ・76MHz~80MHz区間で指針移動に伴う雑音発生。
 ・AMは背面バーアンテナで受信OK。

Re200003Re200004Re200006Re200007Re200008
Re200001Re200009Re200010Re200014Re200015
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■修理記録:徹底洗浄--------------------------------------------------

 ・とりあえず動作することが分かったので俄然やる気が出てきました。
 ・まずは粗大ごみクラスの外観を徹底洗浄。
 ・フロントパネルはバラバラに分解してツマミやノブを洗浄。
 ・チューニングつまみ、両サイドのハンドル部材はすべてアルミ無垢材でした。
 ・背面端子は全部外してマイクロ研磨。
 ・75Ωアンテナ端子が特殊形状なのでこれを一般的なF端子に交換。
 ・手持ち部品から適当なサイズの足を追加。
 ・アルミパネルがピカピカに輝く美しい状態によみがえりました。

Re200070Re200071Re200073Re200074Re200075

■修理記録:指針移動に伴う雑音----------------------------------------

 ・経験的にこれはフロントエンド内バリコン軸の接触不良が原因です。
 ・見てみると軸受け部分のグリスが緑青色に変色しています。
 ・爪楊枝の先端で丹念に除去してからコンタクトグリスを薄く塗布。
 ・これで指針移動に伴う雑音は解消しました。

Re200090Re200091Re200092Re200093 

■修理記録:アンテナ端子交換----------------------------------------

 ・背面パネル、75ΩFMアンテナ端子が特殊形状です。
 ・そういえば過去に見たROTEL機も同じ特殊端子でした。
 ・これでは使いにくいので一般的なF端子に交換。

Re200081Re200080Re200082Re200083Re200085

■調整記録------------------------------------------------------------

Rotel-rt2000-sche_s

 ・海外版サービスマニュアルをベースにして調整手順を組み立てました。
  ・MUTING LOCK OFF
  ・HI-BLEND OFF
  ・MULTIPATH OFF
  ・IF=WIDE
  ・MODE=AUTO
  ・Tメーター電圧 → TP( L114左側2本のジャンパ線)
  ・Sメーター電圧 → VR102(Sメーター調整用)
【電源電圧調整】
 ・TP21~GND間 → 電圧計セット
 ・VR901調整 → +13V
【FM IFゼロバランス調整】
 ・入力信号なし(無信号)→ L114下部コア調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
 ・FUNCTION=FM MONO
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・指針 76MHzの位置にセット → 76MHz受信 → Lo調整 → Sメーター最大
 ・指針 90MHzの位置にセット → 90MHz受信 → TCo調整 → Sメーター最大
 ※Loがボンドで固められているので調整不可
 ※実際には以下の調整を実施
 ※指針 83MHzの位置にセット → 83MHz受信 → TCo調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
 ・76MHz受信 → LA,LR1,LR2 調整 → Sメーター最大
 ・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2 調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → IFT調整 → Sメーター最大
【FM IFT調整】
 ・83MHz受信 → Sメーター最大となる位置に移動
 ・Tメーターが中点から外れていたらL114下部コア調整 → Tメーター中点
 ・83MHz受信 → L114上部コア調整 → 高調波歪最小
【FM Sメーター調整】
 ・83MHz受信 → VR102調整 → Sメーター振れ具合調整
 ※Sメーターが過敏に振れ過ぎ。故障かも?
【MUTING調整】
 ・83MHz受信 → Tメーターが中点を示す位置で受信
 ・IC104(LA1231)-7pin ~GND → DC電圧計セット
 ・L110調整 → 5.7V
 ・MUTING ON
 ・L110 → MUTING作動位置がTメーター中点を挟んで左右対称に
 ・20dB → VR101 → MUTING作動位置
【FM LOCK調整】
 ・83MHz受信 → Tメーターが中点を示す位置で受信
 ・IC105(LA1231)-7pin ~GND → DC電圧計セット
 ・L111調整 → 5.7V
 ・LOCK ON
 ・Tメーターが中点から外れた場合 → L111調整 → 中点へ
【IF BAND スイッチング調整】
 ・IF BAND WIDE
 ・IC103(LA1222)-2pin~GND → DC電圧計セット
 ・VR103調整 → +電圧が出現する位置
 ・この状態でIF BAND切換スイッチ → NARROW
 ・電圧計が0Vを示すことを確認
【パイロットキャンセル調整】
 ・FUNCTION=AUTO
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHzST受信 → VR105調整 → 19kHz信号最小
 ・左右chバランス注意
【VCO調整】
 ・VR104横の抵抗R217(5.6kΩ) → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調 → VR104調整 → 76kHz
【セパレーション調整】WIDE
 ・IF BAND WIDE
 ・83MHzST信号 → VR107調整 → 反対chへの漏れ信号最小
 ・L103調整 → STEREO歪最小
【セパレーション調整】NARROW
 ・IF BAND NARROW
 ・83MHzST信号 → VR106調整 → 反対chへの漏れ信号最小
 ・L102調整 → STEREO歪最小
【AM調整】
 ・AM基板 TP1 → 455kHz(400Hz,30%変調)直接注入
 ・L403,L401調整 → Sメーター最大
 ・ 600kHz受信 → L402(OSC),L002(バーアンテナ内)調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → CT6(OSC),CT5(ANT)調整 → Sメーター最大
 ・VR401調整 → Sメーター振れ具合調整

Re200000

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・ROTEL機はフロントパネルに配された「斜めのアクセントライン」がお気に入りです。
 ・他社製品には無い独自のデザインポリシーを感じます。
 ・ピカピカに輝くアルミ製パネルとオレンジ照明窓が美しい、、自己満足、、

Re200012


■<追記>修理記録:2020年12月29日------------------------------------

 ・調整完了後約1カ月は快調に動作していたのですが、、、
 ・気が付くと同調が外れている、そんな現象が発生するようになりました。
 ・LOCKランプが消え、MUTINGが作動して無音状態になります。
 ・指針を+0.2MHzズラすと正常に受信してSTEREOランプも再点灯。
 ・本体が温まってくると周波数ズレが発生する、そんな感じです。
 ・年末休暇で時間が取れたので、久しぶりに内部点検を実施しました。

 ・数時間稼働して本体が温まった状態でフロントエンドのTCoを再調整。
 ・ところが調整してもTメーターがフラフラ揺れて不安定です。
 ・どうやらこのトリマコンデンサが寿命をを迎えたようです。
 ・TCoをPanasonic製10pFトリマコンデンサに交換しました。
 ・再々調整ではピタッと決まります。
 ・ついでに電源回路の電解コンデンサーを全数交換。
 ・RT-2000 のランニングテストで年末年始のFM三昧になりそうです。

Rt2000100Rt2000101Rt2000102Rt2000103Rt2000104

2020年8月 9日 (日)

SONY ST-J60 修理調整記録1

 ・2020年7月、ST-J60故障品が届きました。
 ・片chの音が出ないそうです。
 ・以下、作業記録です。

Stj6003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-J60 ¥54,800(1978年発売)
 ・Hifi Engine Sony ST-J60 FM Stereo Tuner (1979-80)
 ※型番は同じ、見た目も同じですが基板上の部品の配置がかなり異なります。

Stj6002Stj6013

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・発売当時に購入したワンオーナー機とのこと。
 ・フロントパネルはほぼ無傷、ボタン類はピカピカです。
 ・大切に扱われていたことがよく分かります。
 ・FM同軸アンテナを接続して電源オン。
 ・周波数表示OK、オート選局で名古屋地区のFM局を受信。
 ・Sメーターフル点灯、FMエアチェック信号(CAL TONE)OK。
 ・問題点はSTEREOインジケーターが点灯しないこと。
 ・それとRchの音量レベルが小さいこと。
 ・AMは背面バーアンテナで感度良く受信できる。

Stj6004_20200809133901Stj6005_20200809133901Stj6006_20200809133901Stj6009_20200809133901Stj6008_20200809133901
Stj6012_20200809133901Stj6014_20200809133901Stj6015_20200809133901Stj6016_20200809133901Stj6017_20200809133901

■内部確認-------------------------------------------------------------

 ・Alps社製フロントエンド
 ・IC101:LA1231 FM-IF system
 ・IC301:KB4437 FM-MPX ※PIONEER PA1001と同じ
 ・IC201:LA1240 AM System
 ・底面に点検口がないので部品交換は面倒です。

Stj6020Stj6021Stj6022Stj6023Stj6024
Stj6025Stj6026Stj6027Stj6028Stj6029
Stj6030Stj6031Stj6032Stj6033Stj6034
Stj6037Stj6038Stj6039Stj6040Stj6041

■修理記録:STEREOインジケーターが点灯しない---------------------------

 ・まずは下記調整手順に従って一通り調整してみました。
 ・IC301(KB4437)-15pin → 周波数カウンタセット
 ・83MHz 無変調 → RT301調整 → 76kHz±100Hz ※実測値75.1kHz
 ・RT301調整によってSTEREOインジケーターが点灯しました。
 ・原因は経年変化による調整ズレでした。

■修理記録:Rchの音量レベルが小さい-------------------------------------

 ・依頼者様のお話しでは Rchの音が出たり出なかったり、とのこと。
 ・こちらでの確認では Rchの音は出ているがレベルがかなり小さい。
 ・下記調整手順による確認でRT355に触れた瞬間、、音量レベルが急に大きくなった。
 ・左右の音量差の原因はRT355(Rch Output Level)のガリ(接触不良)でした。
 ・RT355洗浄し何度も回すことでガリが解消して音量が正常になりました。

■調整記録----------------------------------------------------------------

Stj60

【VT電圧確認】
 ・アンテナ入力なし
 ・フロントエンド一番手前のTP → 電圧計セット
 ・76MHz → L104調整 → 3.0V ※実測3.1V
 ・90MHz → CT104調整 → 21.0V ※実測22.4V
【FM同調点調整】
 ・R115両端(IC101:LA1231横)→ 電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT101(赤)調整 → 電圧0V±10mV ※実測-420mV
【フロントエンド調整】
 ・IC101:LA1231-13ピン(またはRT401)電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・76MHz受信 → L101,102,103調整 → 電圧最大
 ・90MHz受信 → CT101,102,103調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → IFT001調整 → 電圧最大
【クアドラチュア検波調整】
 ・R115両端(IC101:LA1231横)→ 電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT101(赤)調整 → 電圧0V±10mV ※再調整
 ・83MHz受信 → IFT101(緑)調整 → 高調波歪を最小
【ミューティング調整】
 ・83MHz 20dB受信 → RT101調整 → MUTING ON になる位置
【Sメータレベル調整】
 ・83MHz 60dB受信 → RT401調整 → Sメーター全点灯位置
【VCO調整】
 ・IC301(KB4437)-15pin → 周波数カウンタセット
 ・83MHz 無変調 → RT301調整 → 76kHz±100Hz ※実測値75.1kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力 WaveSpectra接続
 ・83MHz(ST)→ RT301調整 → 19kHz漏れ信号最小 ※左右バランス注意
【セパレーション調整】
 ・音声出力 WaveSpectra接続
 ・83MHz(ST-Lch)→ RT303調整 → 反対ch漏れ信号最小
【OUTPUTレベル調整】
 ・音声出力端子 → AC電圧計セット
 ・83MHz(60dB)受信 → RT305調整 → Lch 0.775V
 ・83MHz(60dB)受信 → RT355調整 → Rch 0.775V
【REC CAL調整】
 ・音声出力 WaveSpectra接続
 ・音声出力レベル測定
 ・CAL TONEオン → RT402調整 → 音声出力レベル-6dB ※実測416Hz
【AM VT電圧調整】
 ・ 531kHz → T201調整 → ※実測1.25V
 ・1611kHz → CT202調整 → ※実測25.3V
【AM 受信調整】
 ・729kHz(NHK第一)受信 → バーアンテナ内調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → CT201調整 → Sメーター最大
 ・909kHz(NHK第二)受信 → IFT201,202,203 → Sメーター最大

Stj6042

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・半固定抵抗の接触不良もよくある不調原因です。
 ・再調整するときは左右に大きく回してから微調整するようにしています。
 ・復活できて良かったです。

Stj6010

2020年8月 2日 (日)

SONY ST-S333ESXII 修理調整記録11

 ・2020年6月、333ESXIIのメンテナンスを承りました。
 ・以下、作業記録です。

333esx203_20200802121401

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESXII ¥49,800(1987年発売)
 ・SONY ES テクノロジーカタログ 1987年10月発行
 ・Hifi Engine ST-S730ES 海外版サービスマニュアル

333esx202_20200802121501333esx210

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・オート選局できないそうです。
 ・早速電源とアンテナを接続して動作確認。
 ・たしかにオート選局では名古屋地区のFM局をすべて素通り。
 ・一方でマニュアル選局では受信可能。
 ・シグナルメーター点灯、IF BAND切換OK。
 ・ただしSTEREOインジケーターが点灯しない。
 ・REC CALトーンOK、メモリ登録動作OK。
 ・AM放送は受信動作正常、出てくる音も正常です。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・試しにIFT205を回したところ、、電圧変化なし。
 ・ハンダ面を見ると R245 に並列にコンデンサが追加されていました。
 ・既にIFT205内蔵コンデンサの容量抜け対策が施されていました。

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・IFT205に追加されたコンデンサーを外して再度確認。
 ・やはり電圧が全く変化しない。
 ・という事はIFT205自体の故障、内部コイルの断線か?
 ・IFT205(4048-4511)
 ・いつもなら同じ333シリーズ機から部品取りですが、今回は手持ち部品が無い、、
 ・そこで ひろくん様に教えていただいた方法 を実践してみました。
 ・手元にあったのは KENWOOD KT-5020。
 ・LA1266の横に L19(3004-3925)があります。
 ・このL19と同じ型番のIFTが KENWOOD KT-6050では L35として使われていました。
 ・KT-6050の回路図に L35(3004-3925)の内部構造が示されています。
 ・333ESXII IFT205(4048-4511)、KT6050 L35(3004-3925) 比較

Sts333esx_iiKenwood_kt6050

 ・実際に移植し配線を変更したところ、FM同調点調整ができました。
 ・ちなみに①~⑥を直結した場合、しない場合、どちらも調整可能でした。

333esx253_20200802122101333esx255_20200802122101333esx256_20200802122101333esx257_20200802122101333esx258_20200802122101

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IFT205調整 LA1235-7pin~10pin間電圧ゼロ
 【VT電圧調整】
 ・IC803-5pin電圧測定
 ・90MHz L104調整 21.0V±0.2V ※調整前実測21.5V
 ・76MHz 確認のみ 8.0V±1.0V ※調整前実測 8.2V
【SST回路調整】
 ・SST調整はVT電圧調整後、かつトラッキング調整前に行うこと
 ・76MHz受信 RT801調整 IC802-11pin電圧 → 0V 実測1.0mV
 ・90MHz受信 IC802-9pin電圧 → 14V確認 ※調整前実測14.0V
【トラッキング調整】
 ・IC203(LA1235)-13pin(又はRT204)電圧max
 ・76MHz L101,L102,L103
 ・90MHz CT101,CT102,CT103
【PLL検波調整】
 ・TP201をGNDに落とす
 ・IFT207調整 TP202 DC電圧ゼロ ※調整前実測-45mV
 ・CT201調整 歪最小
【IF歪調整】
 ・Wide受信、MUTINGオフ
 ・IC203(LA1235)-13pin電圧計セット
 ・RT202、RT203 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力20dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 電圧最大へ
  ・IFT101調整 電圧最大へ
 ・SSG出力80dBにセット
  ・IFT203、RT202を交互に調整 歪最小へ
 ・SSG出力20dBにセット、Mutingオン
  ・IFT202調整 電圧計最大へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204、RT203を交互に調整 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・RT206 SSG出力20dBでステレオインジケータ点灯
【パイロットキャンセル】
 ・RT303、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・RT301 R→L ※調整後実測62dB
 ・RT302 L→R ※調整後実測60dB
【Sメーター調整】
 ・RT204
【MUTINGレベル調整】
 ・RT205
【CAL TONE】
 ・Peak Level-3.9dB ※343Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RT401 Sメーター調整
 ・RT402 AUTOSTOP調整

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・これまでIFT205の故障事例は何度か経験しましたが、
 ・KENWOOD機からの移植に成功したことで対応の幅か広がりました。
 ・今回もまた勉強になりました。

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