SANSUI TU-707 修理調整記録2
・2021年9月、TU-707の故障機が届きました。
・以下、作業記録です。

■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 SANSUI TU-707 ¥54,800(1977年頃)
・オーディオ懐古録 SANSUI TU-707 AM/FM STEREO TUNER ¥54,800
・Hifi Engine SANSUI TU-717 AM/FM Stereo Tuner (1977-79)
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■動作確認------------------------------------------------------------
<提供者様からお聞きした情報>
・音が出ない、時々片CHの音が出ない、
・ボリュームをMAX近くまで上げるとかすかに聞こえる
<確認事項>
・FMアンテナを接続して名古屋地区のFM放送を受信テスト
・Sメーター、Tメーターが振れるので受信はしている模様
・しかしMUTINGオンの状態では音が出てきません。
・MUTINGオフにするとFM受信音が出てきました。
・Sメーターが半分ほどしか振れないので受信感度が弱い感じです
・左右chとも音は出てました。
・名古屋地区のAM放送は感度良く受信できました。
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■内部確認------------------------------------------------------------
・FM4連AM2連バリコン → Wide/Narrow切換IF → レシオ検波 → HA1196
・IC03:HA1137W Tメーター、Sメーター、MUTING駆動
・IC04:HA1196 PLL FM Stereo Demodulator
・IC05:HA1197 AM tuner
・[F-2678-VR01] PHASE ADJUST
・[F-2678-VR02] FM METER
・[F-2678-VR03] FM MUTING
・[F-2678-VR04] MPX VCO
・[F-2678-VR05] AM METER
・[F-2679-VR01] CAL TONE
・[F-2680-VR02] SEPARATION
・[F-2681-VR01] DC ADJUST
・ICやTRの足が真っ黒に変色しています。
・そこでいつものように硬めの歯ブラシで足を磨いたところ、、
・当初の動作確認では無かった激しい高調波歪が左右chとも発生。
・このときTメーターとSメーターの振れ方は正常
・STEREOインジケーターも安定して点灯しています。
・さらにあちこち弄っているうちに今度は全く音が出なくなりました
・修理と称して、、ついに本格的に壊してしまったか、、、
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■修理記録:TR04ハンダ不良----------------------------------------
・MUTING回路を調べたところTR04(2SC711)にハンダ不良発見。
・TR04を手で触ってみると音が出たり出なかったりします。
・ハンダを盛り直して不良個所を修正しました。
・これが当初のご指摘症状の原因だったかもしれません。
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■修理記録:HA1196洗浄------------------------------------------------
・歯ブラシで磨いたことが誘因なのでHA1196を取り外して徹底洗浄しました。
・HA1196を取り外す → エレクトロニッククリーナーで洗浄
・IC裏面からも足を磨いて付着した「暗黒物質」を徹底除去。
・再度基板に取り付けて試運転すると高調波歪はきれいに解消しました
・歯ブラシで磨く作戦は簡易的にはいいのですが根本解決にはなりません。
・やはり本格的にやるなら部品を取り外して裏側も磨いた方が良いです。
・あるいは新品のHA1196に交換するか、ですね。
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■調整記録------------------------------------------------------------

【電源電圧】
・電源基板端子08 → 電圧計セット
・電源基板VR01調整 → +12v
【IF調整】
・TP01 → SSG接続
・TP04 → 周波数カウンタ接続
・10.7MHz無変調100dB → T01調整 → 10.7MHz
・T03調整 → Tメーター中点
・T02調整 → 中点からわずかに離調した状態の左右の振れ幅を均等に
【FM OSC調整】
・76.0MHz受信 → L04調整 → Sメーター最大
・90.0MHz受信 → TC04調整 → Sメーター最大
【FM RF調整】
・76.0MHz受信 → L01,L02,L03調整 → Sメーター最大
・90.0MHz受信 → TC01,TC02,TC03調整 → Sメーター最大
【FM IF調整】
・83.0MHz受信 → T01調整 → Sメーター最大
・83.0MHz受信 → T02調整 → Sメーター最大
【レシオ検波調整】
・検波基板TP01 → 電圧計セット
・83.0MHz受信 → 検波基板T02調整 → 電圧ゼロ
・83.0MHz受信 → 検波基板T03調整 → 歪最小
【Sメーター調整】
・83.0MHz受信 → VR02調整 → Sメーター調整
【MUTING調整】
・83.0MHz受信 → VR03調整 → MUTING作動レベル
【MPX VCO調整】
・TP06 → 周波数カウンタ接続
・83.0MHz無変調受信 → VR04調整 → 76kHz
【セパレーション調整】
・音声出力 → WaveSpectra接続
・フロントパネルに垂直に取り付けられた基板のVR02
・83.0MHzST受信 → 漏れ信号最小
【Rec CAL調整】
・音声出力 → WaveSpectra接続
・スイッチ基板のVR01
・83.0MHzST受信 → 信号レベル記録
・REC CALオン → VR01調整 → -6dB設定 ※433Hz
【AM OSC調整】
・600Hz → T04調整 → Sメーター最大
・1400Hz →TC06調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
・600Hz → L702(背面バーアンテナ内コイル)調整 → Sメーター最大
・1400Hz →TC05調整 → Sメーター最大
【AM Sメーター調整】
・1000kHz受信 → VR05調整 → Sメーター調整

■試聴----------------------------------------------------------------
・周波数窓は柔らかい電球色でライトアップされます。
・SONY機やPIONEER機に比べて派手さはありませんが、、
・でも落ち着いた雰囲気、、これまた良いです。
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コメント
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AMのスケールが等間隔なのは中波受信部にコスト掛けてる証拠じゃないでしょうか?たいていの普及帯チューナーだとAMは不等間隔スケールになってるので。このころでミドルクラスのチューナーで等間隔スケールなのは受信機の雄、トリオくらいだったと思います。
投稿: tomy | 2021年11月21日 (日) 19時39分
初めてメールをさせていただきます。実は現在、同じサンスイのチューナーTU-9500を修理している者です。トランジスタなどの交換の結果、全く音が出なかったものが、音が出るようになりました。が、残念ながら片ch(左側)しか音は出ませんでした。そこでoutputの右chからセラミックイヤホンで辿っていったところ、右chのローパスフィルターに突き当たりました。私はローパスフィルターの不良を疑い、左右を入れ替えて(交換して)みたところ、今度は左chから音が出なくなりました。やはりローパスフィルターの不良なんだと思っているのですが、この部品の交換をどうしたらよいのか途方に暮れています。インターネットで調べてみましたが情報はなく、あれこれ考えてみたところで貴ブログに出会った次第です。長くなってしまい申し訳ございませんが、何かお知恵はないでしょうか。最悪、ローパスフィルターのモジュールをカッターなどで開けて見ようかという強硬手段も辞さない気持ちでもありますが、お便りさせていただきました。ちなみに、ローパスフィルターには、BL-13とマークされていました。何卒よろしくお願いいたします。
投稿: M.deer | 2022年1月18日 (火) 22時56分
メールアドレスを入力するのを忘れていたので、再送いたします。
投稿: M.deer | 2022年1月18日 (火) 23時02分
M.deer様
TU-9500は未体験機種ですが、最終LPFの不良は他機でもよく遭遇する故障です。
片chだけ音が出なかったり、ノイズ源になっていたりと症状はいろいろでした。
以前、SONY ST-5130のLPFをカッターナイフで分解したことがあります。コイルやコンデンサが黒い樹脂で固められていて部品交換は困難でした。参考までに思いつく対策を列記します。
■BL-13を分解して不良部品を交換する
・分解できるかどうか? 内部部品を交換できるか? は分かりません
■他のBL-13搭載ジャンク機を入手し、BL-13を移植する
・オリジナル状態を維持するには最良の方法と思います。
■BL-13を除去し、LPFの入口と出口の配線を直結する(LPFを省略する)
・20kHz以上がダダ漏れになりますが、支障なければ
■他機のLPFを強引に移植する
・シンセ機のLPFなら小型なので、ちょっと加工すれば組み込めそうです
・オリジナルの雰囲気は失われますが一番簡単な方法では?
投稿: BLUESS | 2022年1月19日 (水) 15時53分