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2022年3月20日 (日)

LUXMAN T-12

 ・2022年1月末、LUXMAN T-12×2台が届きました。
 ・2台とも不具合があるそうです。
 ・まずは1台目の作業記録です。

T12103

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 LUXMAN T-12 ¥96,000 (1977年10月発売)
 ・オーディオ懐古録 LUXMAN T-12 QUARTZ LOCKED FM TUNER \96,000
 ・Hifi Engine Luxman T-12 Accutouch Quartz Locked FM Tuner (1978-79)

T12102T12116
T12107T12108T12109T12110T12111

■動作確認/内部点検--------------------------------------------------

【1号機】
 ・たぶん最近まで使われていた個体ですね
 ・名古屋地区のFM局を受信できました。
 ・周波数ズレなし、ロック機構作動、Sメーターフル点灯
 ・STEREOランプ点灯、MUTING動作正常
 ・ただし出てくる音がひどく歪んている
 ・WIDE/NARROWとも同じ症状
 ・固定出力/可変出力とも同じ症状
 ・ボディを開けて内部確認しました
 ・周波数窓の右側照明 電球切れ
 ・ロックボタンの赤色LED切れ
 ・HA11223-2ピン MPX入力信号は正常でした
 ・HA11223-5ピン Lch出力信号 →★酷いノイズあり
 ・HA11223-6ピン Rch出力信号 →★酷いノイズあり
 ・どうやらMPX回路のどこかが故障しているようです。
【2号機】
 ・外観に汚れが目立つので保管されていた個体でしょうか
 ・周波数窓の透明アクリル板がグラグラ
 ・名古屋地区のFM局を受信できません
 ・MUTINGオフにしても受信不可
 ・試しに信号発生器から強力FM信号(120dB)を送ってみると
 ・-0.5MHzの周波数ズレでSメーターが点灯してSTEREO受信できました。
 ・こちらは受信感度が大幅に低下しているようです、
 ・WIDE受信OK、しかしNARROW側ではまったく受信不可
 ・内部を見たところ1号機よりも汚れがひどい。ICやTRの足が真っ黒。
 ・まずはフロントエンド内RF回路、IF段のNARROW回路の点検から、、

T12120T12121T12122T12123T12125
T12126T12129T12130T12131T12132

■修理記録(1号機)---------------------------------------------------

 ・周波数ズレなし、ロック機構正常動作、Sメーターフル点灯
 ・検波回路までは問題なさそうです。
 ・手始めに真っ黒に変色した HA11223 の足を歯ブラシで磨いてみました。
 ・すると両chから出ていた激しい雑音がきれいに解消しました。
 ・STEREOランプ点灯、実際のステレオ感もあります。
 ・VCO調整やセパレーション調整も正常に反応します。
 ・やはり原因はHA11223の足に張り付いた暗黒物質ですね。
 ・この後、HA11223 を取り外し足の裏側まで徹底洗浄しました。
 ・同様にHA11211も取り外そうとしましたが基板面に金属カバーが、、
 ・HA11211は外側からの洗浄だけに止めました。

T12127T12142T12143T12144T12145

■修理記録:電球交換--------------------------------------------------

 ・周波数窓を照らす電球(8v/3.0w)が切れていました。
 ・同型品の在庫が無かったので2号機から移植しました。
 ・2号機用には別途調達します。
 ・それからロックボタンの赤色LEDのアタマが取れていました。
 ・凸型LEDが特殊形状(台座部φ4.0mm、突起部φ1.7mm、凸長3.0mm)
 ・代わりに一般的なφ3mmの赤色LEDをボンドで固定しました。

T12150T12151T12159T12160T12161

■調整記録------------------------------------------------------------

T12_20220320110501

 ・quartz off
【FM OSC調整】
 ・HA11211-9pin → DC電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・IF=narrow
 ・指針を76MHz位置にセット → 76MHz受信 → Lo調整 → 電圧最大
 ・指針を90MHz位置にセット → 90MHz受信 → TCo調整 → 電圧最大
【FM RF調整】
 ・HA11211-9pin → DC電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・IF=narrow
 ・指針76MHz位置 → 76MHz受信 → LA,LR1,LR2,LR3調整 → 電圧最大
 ・指針90MHz位置 → 90MHz受信 → TCA,TCR1,YCR2,TCR3調整 → 電圧最大
 ・指針83MHz位置 → 83MHz受信 → IF調整 → 電圧最大
【IF GAIN調整】
 ・HA11211-9pin → DC電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・IF=wide :83MHz,1kHz,60dB受信 → VR102調整 ※
 ・IF=narrow:83MHz,1kHz,60dB受信 → VR103調整 ※
【検波調整】
 ・IF=wide
 ・TP52~TP53 → DC電圧計セット ※Tメーター電圧
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83MHz,1kHz受信 → L105調整 → 電圧ゼロ
 ・83MHz,1kHz受信 → L104調整 → 高調波歪最小
 ・上記作業を数回繰り返す
【マルチパス調整】★調整法?
 ・multipath → ON
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83MHz,1kHz,90dB受信 → VR104調整 → オーディオ出力最小
【Sメーター調整】
 ・83MHz,60dB受信 → VR110調整 → Sメーターフル点灯
【Outputレベル調整】
 ・音声出力端子 → AC電圧計セット
 ・83MHz,1kHz,60dB受信 → VR106調整 → AC_0.775v
【Test Tone調整】
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83MHz,1kHz,60dB受信 → 音声レベル記録
 ・test tone オン → VR109調整 → -6dBにセット ※実測378Hz
【VCO調整】
 ・TP28 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調 → VR108調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83MHz,1kHz,80dB,ST受信 → VR105調整 → 19kHz信号最小
【ステレオ歪調整】
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83MHz,1kHz,80dB,ST受信 → VR101調整 → 高調波歪最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83MHz,1kHz,80dB,ST受信 → VR105調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【Quartz lock基板】
 ・正常動作しているので今回はノータッチ、詳細な調整法は2号機で研究中

T12133

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・周波数ズレなくアキュタッチが気持ちよく作動します。
 ・ただ選局ノブがいちいちロックされるのはちょっと鬱陶しいかも?
 ・2号機の修理は継続中。

T12113

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コメント

いつも楽しみに読ませていただいております。
私も1台T-12を所有しておりますが、アキュタッチがうまく動いていません。
ダイヤルを回していてもロックはかからず、スイッチをオフ>オンするとカチッとロックがかかりますが、再ロックもされません。
ちなみに、T-50Aという同じくアキュタッチ機能付きのチューナーも持っていますが、こちらは気持ちよく動作します。
受信感度や音質には問題なく、セパレーションも良好に出ていますが、そこだけが調整方法が分からずノータッチです。
回路構成もT-50Aとは違うようです。

2号機での調整方法の調査、わかりましたら、ぜひ教えてくださいませ。

T-12のアキュタッチはQuartz Lockと連動しているようですが、海外版のT-12回路図と実機とではQuartz Lock基板の構成がかなり違います。2号機はQuartzLockが機能していないので、ちょっと苦戦しています。

お久しぶりです。
もう1台、T-12を入手しました。
こちらも調整は大きく狂っておりまして、調整してちゃんと受信するようになりました。

が、こちらは、クオーツロックが動きません(www

1号機はクオーツロックがかかって、アキュタッチが動かず、2号機はアキュタッチは気持ちよく決まるのにクオーツロックをオンにすると、まともに受信できなくなるという…
どうもロックをしようとして、ズレが生じて同調が出来なくなるような動作で、ロック周波数がおかしくなってる?ような印象でした。

一応、クオーツロック基盤のオペアンプは足が黒くなってましたので、2基とも交換、電解コンデンサも交換しましたが症状は変わらずでした。水晶発振器自体の故障かなぁOrz。
発振器の隣のトリマコンデンサも怪しそうですが…

いつも詳細な調整を書いていただき、すごく参考になります。

クオーツロックのトラブルが一応(?)解決したようです。

結局検波調整(L104、L105)をきっちり調整した上で水晶発振器のすぐ横にあるトリマコンデンサを調整し直したら、キュッという音とともにロックがかかっているようです。
かなりずれていたので、おそらくトリマコンデンサの劣化があると思いますが、パーツの規格が分からないので、とりあえず少しグリグリ回してから調整しています。

機構的には、同調(検波で電圧差0、いわゆるTメータセンター状態ですね)でアキュタッチロックがかかり、それを100kHz単位でクオーツロックでドリフトさせて固定する、という動作をするようです。その為、クオーツロックの発振周波数がずれているとせっかくの同調がずれてしまう、という異常だったようです。

とりあえず、正式な調整方法が分からなかったので、トライアンドエラーを試みると、検波調整のTP52-TP53でゼロ点調整をした上で、クオーツロックをONにして水晶発振器横のトリマコンデンサでゼロ点調整をすることで(ほぼ)安定してくれました。オリジナルからかなりずれてるようで、90度ほど回転させました。

ご参考までに。

LUXMAN 5T10 調整リペア依頼の件  LEDインジケーターと受信状態がズレている 音にヒズミ感あり

申し訳ありませんが修理依頼はお受けしておりません。
故障品を無償提供していただいた場合に趣味で修理調整している状況です。

左サイドバーでリンクしている「ひろくんのホームページ」なら有償修理依頼が可能です。

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