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2022年5月の記事

2022年5月29日 (日)

TRiO KT-990 修理調整記録5

 ・2022年4月、故障した KT-990を入手しました。
 ・デザインが秀逸なのでお気に入り機種の一つです。
 ・故障個所も大体想像できるので何とかなるでしょう、、

Kt99003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-990 ¥53,800円(1982年発売)
 ・同じデザインでKT-900もありますがFMアンテナ端子がちょっと残念。

Kt99001Kt99011

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・さて、FMアンテナ(F型端子)を接続して動作確認開始。
 ・まず選局ツマミの回転が重い。
 ・原因はフロントパネルが前傾して選局ツマミと接触していること。
 ・KT-990/KT-900でよく遭遇する不具合事例です。
 ・これは後で直すとして、、動作確認を続行。

 ・電源オン、照明電球点灯、指針照明も点灯。
 ・名古屋地区のFM局を受信テスト → 82.5MHzのNHK-FM(名古屋)を82.3MHz付近で受信。
 ・意外にも周波数ズレは小さい。
 ・Sメーター点灯、Tメーターインジケーター点灯
 ・STEREOランプ点灯、サーボロックランプ点灯
 ・WIDE/NARROW切換OK、出てくる音声にステレオ感あり
 ・他局も確認しようと選局ツマミを回すと、、
 ・なぜか、、指針が81MHz付近よりも左側に移動できない。
 ・何かに引っ掛かる感じ、、何これ??初体験の不具合です。
 ・手持ちのAMループアンテナを接続して名古屋のAM局を受信テスト
 ・Sメーターがフル点灯しAM放送を受信できました。
 ・ただしFMと同様に700kHz付近(FMと同じ位置)より左側に指針が移動できない。

■内部確認------------------------------------------------------------

 ★フロントパネル上部とボディを固定するプラスチック部品が破損
  →原因は本機の上に重量級のアンプなどを載せたこと。
 ★指針が移動しないのはフロントパネルの金属フレームに指針が当たるから
  →これも原因は重量級のアンプなどを載せたから
  →よほど重い機器を載せたようで金属フレームが湾曲していました。
 ★フロントエンド内のトリマを少し回したら受信周波数が変化しました。
  →後述の受信調整でFM OSC調整できました。

Kt99020_20220529084701Kt99021_20220529084701Kt99022_20220529084701Kt99023

■修理記録:KT-900のフロントパネルを移植------------------------------

 ★フロントパネル上部とボディを固定するプラスチック部品が破損
 ・KT-900 と KT-900 のフロントパネルは共通形状です。
 ・周波数目盛を刻んだアクリル板を交換すれば移植可能。
 ・そこで部品取り用に保管していた破損のないKT-900からフロントパネルを取り外し
 ・周波数目盛を刻んだアクリル板を交換して移植しました。
 ・KT-990/KT-900の上に重い機器を載せてはいけません。

Kt99040_20220529084501Kt99041Kt99042Kt99044Kt99043

■修理記録:フロントパネルフレーム修正--------------------------------

 ★指針が移動しないのはフロントパネルの金属フレームに指針が当たるから
 ・原因は上記プラスチック部品の破損と同じ。
 ・ちょうど同じ位置でフレームが湾曲していました。
 ・これは力技で湾曲を修正しました。
 ・これで指針がスムーズに移動するようになりました。

Kt99030_20220529084501Kt99031_20220529084501Kt99032Kt99033Kt99034_20220529084501

■受信調整------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・TR7020-2Pin(R18右足) → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz 受信 → 新TC4調整 → 電圧最大
【FM RF調整】
 ・TR7020-2Pin(R18右足) → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz 受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大
 ・83MHz 受信 → T1調整 → 電圧最大
【クアドラチュア検波調整】
 ・TP1~TP2 → 電圧計セット(Tメーター)
 ・83MHz 受信 → L4調整 → 電圧ゼロ(Tメーター中点)
【WIDE GAIN調整】
 ・TR7020-2Pin → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz Narrow受信 → Sメーター電圧記録
 ・83MHz Wide受信 → VR1調整 → 上記電圧と同じ
【高調波歪調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz → T1(フロントエンド内)調整 → 高調波歪最小
【パルスカウント検波調整】
 ・TR4011-1Pin → 周波数カウンタセット
 ・83MHz受信 → L6調整 → 1.965MHz
【VCO調整】
 ・TP VCO → 周波数カウンタ接続
 ・SSG 83MHz 無変調 → VR7調整 → 76kHz
【PILOTキャンセル】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Wide受信 → VR6調整 → 19kHz成分最小
【セパレーション Narrow調整】※Narrow調整を先に行なうこと
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Narrow → VR3調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【セパレーション Wide調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Wide → VR4調整 → 反対chへの漏れ信号最小
 ・83MHz Wide → VR5調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC CAL調整】
 ・83MHz受信 → 出力レベル記録
 ・83MHz受信 → VR2調整 → -6dB設定 ※422Hz
【AM受信調整】
 ・AMループアンテナ → 接続端子注意 [AM]~[GND]
 ・700kHz → L11,L12調整 → Sメーター最大点灯
 ・1400kHz → TC1,TC2調整 → Sメーター最大点灯

Kt99050

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・今回はOSCトリマの故障は無かったです。
 ・この機種の上面に重い機材を載せてはいけません。
 ・それにしても KT-990/KT-900のデザインはイイですね。
 ・照明を落とした部屋でボーっとしながらいつまでも眺めていられます。

Kt99006_20220529085101

2022年5月22日 (日)

KENWOOD L-02T 修理調整記録2

 ・2022年4月、KENWOOD L-02Tの修理調整作業を承りました。
 ・MONO受信はできるがSTEREOランプが点灯しないそうです。
 ・以下、作業記録です。

L02t03

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 KENWOOD L-02T FM STEREO TUNER \300,000
 ・オーディオの足跡 KENWOOD L-02T \300,000(1982年頃)
 ・Hifi Engine Kenwood L-02T FM Stereo Tuner (1982-83)
 ・KENWOOD L-02T 取扱説明書 (日本語版、PDF形式)
 ・1号機の記事に詳細な記録があります。

L02t02L02t09

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・外観はスリ傷、打ち傷多数あり。
 ・さて、アンテナA端子に75Ω同軸ケーブルを接続して電源オン。
 ・三つのメーターの照明点灯。指針だけが赤く浮かび上がる。周波数窓の照明無し。
 ・各種機能の動作状態を示す赤いインジケータ点灯。
 ・SERVO LOCK ON の状態で名古屋地区のFM局を受信しよとするが、
 ・Sメーターがほとんど振れない → 受信不能
 ・MUTINGオフにするとMONO音声で受信可能
 ・STEREOインジケーター点灯しない、実際のSTEREO感もなし
 ・試しに信号発生器から基準信号(83.0MHz ST信号)を120dBで送信すると、、
 ・Sメーターは僅かしか振れず、MUTINGオンでは音声は出ない
 ・MUTINGオフにするとMONO音声で受信可能
 ・受信感度が大幅に低下しているようです。

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・天板は2枚構成。スライド式で後方へずらして外す。
 ・X00-2190-00:電源回路
 ・X01-1320-00:FM専用7連バリコン搭載フロントエンド
 ・X02-1210-00:IF回路基板
 ・X04-1150-00:MPX回路基板
 ・X13-3650-00:AF回路基板
 ・試しに以下の調整手順に従って一通り再調整してみました。
 ・結果は、、再調整だけで復活しました。

L02t00

■調整記録-----------------------------------------------------------

【セッティング】
 ・QUIETING:AUTO
 ・IF BAND:WIDE
 ・REC CAL:OFF
 ・LPF:OFF
 ・MUTING:OFF
 ・ANT ATT:dB
 ・DE-EMPHASIS:NORMAL
【Sメーター調整 (1)】
 ・83MHz,60dBu,Dev0 → IF基板 L15調整 → Sメーター最大
 ★L15調整によってSメーターが大きく振れるようになった!
 ★MUTINGオンで音が出るようになった!
 ★STEREOインジケーター点灯しステレオ音声が出てきた!
【Tメーター調整 (1)】
 ・83MHz,60dBu,Dev0 → IF基板 L12調整 → Tメーター中点
【トラッキング調整】
 ・76kHz,40dBu,Dev0 → FE基板 L1,L2,L3,L4,L5,L6,L13調整 → Sメーター最大
 ・90kHz,40dBu,Dev0 → FE基板 TC1,TC2,TC3,TC4,TC5,TC6調整 → Sメーター最大
 ・数回繰り返す
【Tメーター調整 (2)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・電波無し、指針83MHz位置 → IF基板 L7調整 → Tメーター中点
【Sメーター調整 (2),(3)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・RF SELECTOR:DIRECT
 ・83MHz,45dBu,Dev0 → IF基板 VR2調整 → Sメーター 50dBf
 ・83MHz,65dBu,Dev0 → IF基板 VR4調整 → Sメーター 70dBf
 ・数回繰り返す
【Sメーター調整 (4)】
 ・83MHz,65dBu,Dev0 → IF基板 VR3調整 → Sメーター 70dBf
 ・数回繰り返す
【REC CAL調整】
・REC CAL:ON
・固定出力端子にAC電圧計セット → MPX基板 VR5調整 → -6dB
・430Hz
【VCO調整】
 ・83MHz,80dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR1調整 → STEREOランプが点灯する範囲の中間
【Pilotキャンセル調整】
・固定出力端子にSpaceSpectra接続
 ・83MHz,80dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR2,L1調整 → 19kHz成分最小
【オフセット(OFS)調整】
・IC10-7pin ~ GND DC電圧計セット
 ・83MHz,60dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR3 調整(Lch) → 0v ※実測+30mV
・IC19-7pin ~ GND DC電圧計セット
 ・83MHz,60dBu,Dev0,Pilot → MPX基板 VR4 調整(Rch) → 0v ※実測ー22mV
【マルチパスメーター調整】
 ・38kHz AM変調10%
 ・83MHz,60dBu,38kHz AM Dev10% → MPX基板 L16,L17,L18 調整 → マルチパスメーター最大
【歪調整(MONO)】
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz → IF基板 L1,L2,L3,L4,L5 → 高調波歪最小
【歪調整(STEREO WIDE)】
 ・83MHz,80dBu,1kHz±68.25kHz,SUB信号 → IF基板 L32(色なし) → 高調波歪最小
【歪調整(STEREO NARROW)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz,80dBu,1kHz±68.25kHz,SUB信号 → IF基板 L34(色なし) → 高調波歪最小
【セパレーション調整(WIDE)】
 ・IF BAND:WIDE
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,R信号 → IF基板 VR8 → Lch 最小
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,L信号 → IF基板 VR10 → Rch 最小
【セパレーション調整(NARROW)】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,R信号 → IF基板 VR9 → Lch 最小
 ・83MHz,80dBu,1kHz±75kHz,L信号 → IF基板 VR11 → Rch 最小
【SCA調整】
 ・DARC信号を入れて音声出力波形を確認 → 影響なし
 ・VR6(Lch),VR7(Rch)ノータッチ
【調整結果】
 ★L15調整によって不具合はすべて解消しました。
 ★その他調整ポイントの再調整で良い性能を取り戻しました。
 ★1週間のランニングテストを経て再々調整しましたが再度のズレは無かったです。

L02t10

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・1982年製。何と40年前の製品ですね。
 ・超高級機といえどもこれだけ大幅に調整ズレを生じます。
 ・定期的な再調整は欠かせませんね。

L02t04

2022年5月15日 (日)

SONY ST-S555ES

 ・2022年3月、初めて見るFM専用機が届きました。
 ・音声信号を専用ケーブルでアンプに接続する珍しいタイプです。

555es09

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 SONY ST-S555ES FM STEREO TUNER ¥65,000
 ・オーディオの足跡 SONY ST-S555ES ¥65,000(1982年頃)
 ・Hifi Engine Sony ST-S555ES FM Stereo Tuner (1982-87)

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源コードの印字は「1981」
 ・その割に外観は美品で目立つ傷はありません。
 ・フロントパネルのデザインはその後の555/333シリーズとはかなり趣が異なる。
 ・背面を見ると音声出力端子は通常のRCA端子ではなく専用4Pコネクタ形式。
 ・専用ケーブルを使って音声端子を接続、アンテナ線を繋いで受信テスト開始。

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 ・オート選局で名古屋地区のFM局を受信できました。
 ・周波数ズレなし、シグナルインジケーター点灯、STEREOランプ点灯。
 ・シグナルインジケーターが右肩下がりに点灯するのがちょっと新鮮!
 ・IF BAND切換(WIDE/NARROW)OK、MUTING動作OK
 ・一連の受信動作は問題なさそう。
 ・気になる点はアンテナ切換(A/B)スイッチが反応しないことがあること。

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・アンテナ2系統:B系は-20dBのアッテネーターをON/OFFできる。
 ・フロントエンドは5連バリキャップのパッケージ品
 ・IF段:WIDE/NARROW切換式、Sメーター専用回路あり
 ・FM同調点検出:LA1235(クアドラチュア検波)
 ・検波部:レシオ検波
 ・復調部:uPC1223C
 ・型番からは555/333シリーズの原点のような印象を受けますが、
 ・回路的にはST-J75によく似ている感じです。
 ・放送局名を透過照明で表示する仕組みも同じですね。

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 ・付属の専用音声ケーブル
 ・音声出力専用回路(ACT:Audio Current Transfer)
 ・ケーブル途中にある黒い箱 → 抵抗と電解コンデンサ(BP:10uF/50v)
 ・AF回路最終段で「電圧→電流」変換、ケーブル内で「電流→電圧」変換
 ・これで音質が変わるのか? 私の劣化耳では判別不能です。

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■修理記録------------------------------------------------------------

 ・アンテナ切換(A/B)がうまく作動しないことがある。
 ・最初はタクトスイッチの不良を疑いましたが、、
 ・インジケーター内の(A/B)表示は正常に切り換わっているのでタクトスイッチはOK
 ・次に切換リレーRY101横のD101電圧確認 → A:13.0v, B:0.1v → 正常
 ・原因はリレー接点の不良ですね。
 ・リレーを取り外し、透明カバーを外して接点を磨きました。
 ・再度取り付けて動作確認 → 切換動作は正常になりました。

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■調整記録------------------------------------------------------------

555es00

【VT電圧調整】
 ・TP3 → 電圧計セット
 ・76MHz → RT601調整 → 1.8v
【FM同調点調整】LA1235クアドラチュア検波
 ・R127両端 → 電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT101調整 → 電圧0v
【フロントエンド調整】
 ・LA1235 13ピン → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz受信 → トリマコンデンサ(2個)調整 → 電圧最大
【レシオ検波調整】
 ・TP1 → 電圧計セット
 ・音声出力 → WaveSpectra観測
 ・83MHz受信 → IFT102(黒)調整 → 電圧0v
 ・83MHz受信 → IFT102(赤)調整 → 高調波歪最小
【シグナルインジケーター点灯調整】
 ・RT301,RT302,RT303 → 反時計回りに回しきる
 ・83MHz,55dB受信 → RT301調整 → 点灯レベル 5
 ・83MHz,55dB受信 → RT302調整 → 点灯レベル 6
 ・83MHz,80dB受信 → RT303調整 → 点灯レベル10
【MUTING調整】
 ・IF BAND → WIDE
 ・83MHz,20dB → RT202調整 → MUTING作動位置
 ・IF BAND → NARROW
 ・83MHz,20dB → RT101調整 → MUTING作動位置
【VCO調整】
 ・TP2 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz(無変調)受信 → RT203調整 → 76kHz
 ※TP2に代えてR228左足で測定
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra観測
 ・83MHz受信 →L201,RT202調整 → 19kHz成分最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra観測
 ・83MHz受信 → RT201調整 → Lch信号最小
 ・83MHz受信 → RT251調整 → Rch信号最小
【オーディオ出力調整】
 ・R215左足 → AC電圧計セット
 ・83MHz受信 → RT204調整 → Lch 0.775v
 ・R265右足 → AC電圧計セット
 ・83MHz受信 → RT254調整 → Rch 0.775v
【CAL TONE調整】
 ・83MHz調整 → RT401調整 → -6dB / 404Hz

555es

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・セパレーション値は左右とも60dB超、とても優秀です。
 ・ただ専用のACTケーブルの効果は、、よく分かりません?

555es08

2022年5月 8日 (日)

SONY ST-S333ESG 修理調整記録8

 ・2022年3月、約4年前に修理した333ESGが戻ってきました。
 ・最近、受信感度がかなり低くなってきたそうです。
 ・以下、作業記録です。

Esg04

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESG ¥49,800(1989年発売)
 ・1987年10月発行「SONY ES テクノロジーカタログ」

Esg02Esg09

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・FMアンテナを接続して電源オン。
 ・表示部点灯。文字欠けや輝度劣化は感じられない。
 ・IF BANDやRF切換などボタン操作に応じてインジケーター点灯OK。
 ・オート選局で名古屋地区のFM局を受信できました。
 ・周波数ズレなし、STEREOランプ、機能切換スイッチOK
 ・ただシグナルインジケーターの点灯レベルが低い、というか弱い。
 ・付属のAMループアンテナで名古屋地区のAM局をテスト受信。
 ・AMはオート選局で受信OK。

Esg05

■内部点検------------------------------------------------------------

 ・シグナルインジケーター点灯レベル調整 → RV241
 ・RV241を最大回してもインジケーターは半分程度しか点灯しない。
 ・メーター回路の問題ではなく、受信感度自体が落ちているようです。

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・IC251(LA1235)7pin~10pin間電圧計セット
 ・83MHz受信 → IFT251調整 → 電圧ゼロ
【VT電圧調整】
 ・フロントエンド内JW8 電圧計セット
 ・アンテナ入力なし
 ・90MHz → L104調整 → 21.0V±0.2V ※調整前実測21.1V
 ・76MHz → 確認のみ → 8.0V±1.0V ※調整前実測 8.1V
【トラッキング調整】
 ・IF BAND = NARROW
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)電圧計セット
 ・90MHz受信 → CT101,CT102,CT103 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → L101,L102,L103 → 電圧最大
 ★CT101,102,103の反応が過敏で最大値が定まらない
 ★最大電圧が2.5v程度とかなり低い。本来は5v以上あるはず。
【PLL検波調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・TP201を短絡 ※これによってIF回路をパス
 ・TP271 電圧計セット
 ・IFT272調整 → 電圧ゼロ ※調整前実測+4.2V
 ・CT271調整 → 歪最小 ※Wavespectraにて波形確認
 ・TP201を開放
 ★CT27を回すと激しい雑音が発生する
【IF歪調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・IC251(LA1235) 13pin(又はR261右足)電圧計セット
 ・RV201、RV202 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力40dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 → 電圧最大
 ・SSG出力40dBステレオ信号送信
  ・IFT202調整 → 電圧最大
  ・IFT101調整 → 電圧最大 ※IFT101フロントエンド内
 ・RV201、RV202 回転範囲の中央位置に回す
 ・SSG出力80dBモノラル信号送信
  ・IFT203調整 → 歪最小へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204調整 → 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・IF BAND = WIDE
 ・MUTING = OFF
 ・SSG83MHz 出力20dB
 ・RV251調整 → ステレオインジケータ点灯
【MUTINGレベル調整】
 ・IF BAND = WIDE
  ・MUTING = ON
  ・SSG83MHz 出力25dB
  ・RV252調整 → MUTING調整
【IF NARROWゲイン調整】
 ・IF BAND = NARROW
  ・RV203調整 → NARROWゲイン調整
【Sメーター調整】
 ・RV241調整
【パイロットキャンセル】
 ・RV303、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
【セパレーション調整】
 ・RV301 R→L ※調整後実測64dB
 ・RV302 L→R ※調整後実測68dB
【CAL TONE】
 ・Peak Level-6dB 398Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RV401 Sメーター調整
 ・RV402 AUTOSTOP調整

■修理記録:上記調整過程で気になった箇所-----------------------------

 ★CT101,102,103の反応が過敏で最大値が定まらない
 ★最大電圧が2.5v程度とかなり低い。本来は5v以上あるはず。
  → CT101,CT102,CT103(10pF)→ Panasonic製 10PF
  → 交換後の調整で電圧最大値がビシッと決まりました。
  → 調整時の最大電圧が5v以上を示すようになった
  → シグナルインジケーターが全灯するようになった
 ★CT27を回すと激しい雑音が発生する
  → 繰り返しグリグリ回してもノイズは解消しない
  → 新しいトリマコンデンサ(20pF)に交換しました

Esg30Esg31Esg32Esg33Esg34
Esg35Esg36Esg37Esg38S707x59_20220508120101

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・上記修理作業後にもう一度調整作業をやり直しました。
 ・FM/AMとも気持ちよく受信できています。
 ・先日も333ESJでフロントエンドのトリマコンデンサを全交換しました。
 ・そろそろ部品の寿命が尽きてくる頃みたいです。
 ・MURATA製トリマコンデンサ(青色10pF)は既に入手不可みたいです。
 ・秋月電子では代替品(白色10pF)が入手可能。
 ・最近よく使っているPanasonic製(ECV1ZW10X53T (10pF) は鈴商で入手可能。

Esg06

2022年5月 1日 (日)

SONY ST-S333ESXII 理調整記録12

 ・2022年3月、333ESXIIのメンテナンスを承りました。
 ・以下、作業記録です。

Esx203

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-S333ESXII ¥49,800(1987年発売)
 ・SONY ES テクノロジーカタログ 1987年10月発行
 ・Hifi Engine ST-S730ES 海外版サービスマニュアル

Esx202Esx209

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源とアンテナを接続して動作確認。
 ・オート選局で受信するとー0.1MHzの周波数で名古屋地区のFM局を受信。
 ・ズレた周波数でシグナルインジケーターフル点灯、STEREOランプ点灯。
 ・MUTING機能OK、IF BAND切換OK。REC CALトーンOK、メモリ登録動作OK。
 ・添付されていたAMループアンテナでAM放送の受信確認。
 ・純正アンテナとは異なるようですが、AM受信は問題なし。
 ・問題点はFM同調点のズレですね。

Esx205

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・IFT205調整 LA1235-7pin~10pin間電圧ゼロ
【VT電圧調整】
 ・IC803-5pin電圧測定
 ・90MHz L104調整 21.0V±0.2V ※調整前実測21.5V
 ・76MHz 確認のみ 8.0V±1.0V ※調整前実測 8.2V
【SST回路調整】
 ・SST調整はVT電圧調整後、かつトラッキング調整前に行うこと
 ・76MHz受信 RT801調整 IC802-11pin電圧 → 0V 実測1.0mV
 ・90MHz受信 IC802-9pin電圧 → 14V確認 ※調整前実測14.0V
【トラッキング調整】
 ・IC203(LA1235)-13pin(又はRT204)電圧max
 ・76MHz L101,L102,L103
 ・90MHz CT101,CT102,CT103
【PLL検波調整】
 ・TP201をGNDに落とす
 ・IFT207調整 TP202 DC電圧ゼロ ※調整前実測-45mV
 ・CT201調整 歪最小
 ★CT201を回すと激しいノイズが発生する
 ★ノイズが収まるまでに数秒の時間を要する
【IF歪調整】
 ・Wide受信、MUTINGオフ
 ・IC203(LA1235)-13pin電圧計セット
 ・RT202、RT203 時計回り一杯に回す
 ・SSG出力20dBモノラル信号送信
  ・IFT201調整 電圧最大へ
  ・IFT101調整 電圧最大へ
 ・SSG出力80dBにセット
  ・IFT203、RT202を交互に調整 歪最小へ
 ・SSG出力20dBにセット、Mutingオン
  ・IFT202調整 電圧計最大へ
 ・SSG出力80dBステレオ信号送信
  ・IFT204、RT203を交互に調整 歪最小へ
【STEREOインジケータ調整】
 ・RT206 SSG出力20dBでステレオインジケータ点灯
【パイロットキャンセル】
 ・RT303、L301 19kHz信号漏れ最小 左右バランス確認
 ★L301に軽く触れるだけで激しいノイズが発生する
【セパレーション調整】
 ・RT301 R→L ※調整後実測62dB
 ・RT302 L→R ※調整後実測60dB
【Sメーター調整】
 ・RT204
【MUTINGレベル調整】
 ・RT205
【CAL TONE】
 ・Peak Level-3.9dB ※343Hzの波形が出ていました。
【AM調整】
 ・RT401 Sメーター調整
 ・RT402 AUTOSTOP調整

Esx240

■修理記録:上記調整過程で気になった箇所-----------------------------

 ★CT201を回すと激しいノイズが発生する
  → 繰り返しグリグリ回してもノイズは解消しない
  → 新しいトリマコンデンサ(20pF)に交換しました
  → パーツリストを見ても容量不明ですが 20pF で良さそうです

Esx231Esx232Esx233Esx234

 ★L301に軽く触れるだけで激しいノイズ発生
  → L301近くのアースバーに見事なハンダクラック発見
  → ハンダの盛り直し、他箇所も同様に処置しました

Esx230Esx221Esx222Esx223Esx224

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・上記修理作業後にもう一度調整作業をやり直しました。
 ・FM/AMとも気持ちよく受信できています。

Esx204

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