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2022年7月の記事

2022年7月31日 (日)

TRiO KT-990 修理調整記録6

 ・2022年5月、またまた故障した KT-990を入手しました。
 ・今回の故障個所もいつもの「アレ」でした。

Kt990204

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-990 ¥53,800円(1982年発売)

Kt990202Kt990213

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・いつものように選局ツマミの回転が重い。
 ・原因はフロントパネルが前傾して選局ツマミと接触していること。
 ・KT-990/KT-900でよく遭遇する不具合事例です。
 ・電源オン、照明電球点灯、指針照明も点灯。
 ・フロントパネルを指で支えながら名古屋地区のFM局を受信テスト
 ・82.5MHzのNHK-FM(名古屋)を82.2MHz付近で受信。
 ・意外にも周波数ズレは小さい。
 ・Sメーター点灯、Tメーターインジケーター点灯
 ・STEREOランプ点灯、サーボロックランプ点灯
 ・WIDE/NARROW切換OK、出てくる音声にステレオ感あり
 ・手持ちのAMループアンテナを接続して名古屋のAM局を受信テスト
 ・Sメーターがフル点灯しAM放送を受信できました。

Kt990203Kt990205Kt990209Kt990208Kt990206

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・フロントパネル上部とボディを固定するプラスチック部品が破損
 ・原因は本機の上に重量級のアンプなどを載せたこと。
 ・フロントエンド内のトリマを少し回したら受信周波数が変化しました。
 ・後述の受信調整でFM OSC調整できました。

Kt99021_20220731085201

■修理記録:フロントパネル補修----------------------------------------

 ・フロントパネルを金属フレームを固定するプラスチック部品の破損
 ・この部分はKT-900との共通弱点です。
 ・破損部分をボンドで接着した後、薄いプラ板を補強材として全面接着。
 ・これならある程度の強度が保てそうです。

■受信調整------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・TR7020-2Pin(R18右足) → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz 受信 → 新TC4調整 → 電圧最大
【FM RF調整】
 ・TR7020-2Pin(R18右足) → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz 受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大
 ・83MHz 受信 → T1調整 → 電圧最大
【クアドラチュア検波調整】
 ・TP1~TP2 → 電圧計セット(Tメーター)
 ・83MHz 受信 → L4調整 → 電圧ゼロ(Tメーター中点)
【WIDE GAIN調整】
 ・TR7020-2Pin → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz Narrow受信 → Sメーター電圧記録
 ・83MHz Wide受信 → VR1調整 → 上記電圧と同じ
【高調波歪調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz → T1(フロントエンド内)調整 → 高調波歪最小
【パルスカウント検波調整】
 ・TR4011-1Pin → 周波数カウンタセット
 ・83MHz受信 → L6調整 → 1.965MHz
【VCO調整】
 ・TP VCO → 周波数カウンタ接続
 ・SSG 83MHz 無変調 → VR7調整 → 76kHz
【PILOTキャンセル】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Wide受信 → VR6調整 → 19kHz成分最小
【セパレーション Narrow調整】※Narrow調整を先に行なうこと
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Narrow → VR3調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【セパレーション Wide調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Wide → VR4調整 → 反対chへの漏れ信号最小
 ・83MHz Wide → VR5調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC CAL調整】
 ・83MHz受信 → 出力レベル記録
 ・83MHz受信 → VR2調整 → -6dB設定 ※422Hz
【AM受信調整】
 ・AMループアンテナ → 接続端子注意 [AM]~[GND]
 ・700kHz → L11,L12調整 → Sメーター最大点灯
 ・1400kHz → TC1,TC2調整 → Sメーター最大点灯

Kt990240

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・今回もOSCトリマの故障は無かったです。
 ・それにしても KT-990/KT-900のデザインはイイですね。
 ・照明を落とした部屋でボーっとしながらいつまでも眺めていられます。
 ・繰り返しですが、この機種の上面に重い機材を載せてはいけません。

Kt990208_20220731085501

2022年7月24日 (日)

YAMAHA T-2x 修理調整記録2

 ・2022年5月、周波数ズレのある T-2x が届きました。
 ・つい先日、同型機を見たばかりです。
 ・以下、作業記録です。

T2x04_20220724085901

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA T-2x ¥98,000(1987年頃)
 ・Hifi Engine Yamaha T-80Natural Sound Stereo FM/AM Tuner (1984-85)

T2x02_20220724085901T2x15

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・ボディはブラック塗装のアルミ製で高級感があります。
 ・フロントパネル、ボディとも目立つ傷はありません。
 ・FMアンテナはPAL端子。PAL→F変換コネクタが同梱されていました。
 ・オート選局で名古屋地区のFM放送局を-0.1MHzの周波数ズレで受信。
 ・上り方向、下り方向ともに-0.1MHzズレた周波数。
 ・続いてFINE TUNINGモードでの受信確認してみると、、
 ・-0.2MHz付近でシグナルインジケーターが最大を示す。
 ・AM放送は手持ちの適当なループアンテナを接続して受信テスト。
 ・名古屋地区のAM局をすべて受信できました。

T2x06_20220724085801T2x13T2x10_20220724085801T2x11_20220724085801T2x12

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・メモリ保持用コンデンサが交換済み(5.5v/1.0F)でした。
 ・目視では気になる点は特にありません。
 ・以下の調整手順で各部調整できました。

T2x30

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・FINE TUNINGモード
【VT電圧調整】
 ・フロントエンド基板とのコネクタ6番端子 → 電圧計セット
 ・76MHz → 2.6V ※確認のみ
 ・90MHz → 20.2V
【FMレシオ検波調整】
 ・基板上 NVcc~TM → 電圧計セット
 ・83MHz mono 受信 → T203調整 → 0v
 ・83MHz mono 受信 → VC202,VR203調整 → 高調波歪最小
【フロントエンド調整】
 ・VR210 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・76MHz受信 → T101,T102,T103,T104調整 → 電圧最大
 ・90MHz受信 → VC101,VC102,VC103,VC104調整 → 電圧最大
【FMレシオ検波調整】
 ※上記手順をもう一度実施
【シグナルメーター調整】
 ・83MHz mono 受信 → VR210調整 → シグナルインジケーター点灯レベル
【MPX VCO調整】
 ・TP 19kHz → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz stereo 受信 → VR207調整 → 76kHz
【PILOT CANCEL調整】
 ・83MHz stereo 受信 → T212,VR208調整 → 19kHz成分最小
【SUB調整】
 ・83MHz SUB 受信 → T211調整 → Lch信号最大
【STEREO歪調整】
 ・LOCALモード
 ・83MHz受信 → T201,T202,VR201,VR202調整 → 高調波歪最小
 ・DXモード
 ・83MHz受信 → VC201調整 → 高調波歪最小
【セパレーション調整】
 ・83MHz stereo 受信 → VR205調整 → Rch信号最小
 ・83MHz stereo 受信 → VR206調整 → Lch信号最小
【FM CSL調整】
 ・FINE TUNINGモード OFF
 ・基板上 TP(K4)~TP(T6) 短絡
 ・83.0MHz受信 → VR209調整 → 表示部「3.00」
【AM調整】
 ・フロントエンド基板とのコネクタ6番端子(VT電圧)→ 電圧計セット
 ・1620kHz → AM OSC調整 → 25V
 ・513kHz → 3.0V ※確認のみ
 ・VR204端子 → 電圧計セット※Sメーター電圧
 ・729kHz受信 → AM RF(コイル)調整 → 電圧最大
 ・1332kHz受信 → AM RF(トリマ)調整 → 電圧最大
 ・VR204調整 → シグナルインジケーター点灯調整

T2x_20220724090001

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・0.1MHzの周波数ズレは上記調整で修正できました。
 ・その他調整個所も最適値に調整しました。
 ・故障個所は無かったです。

T2x03_20220724085901

2022年7月17日 (日)

AMAHA TX-2000 修理調整記録6

 ・2022年5月、TX-2000の修理調整作業を承りました。
 ・以下、作業記録です。

Tx200004_20220717091301

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 YAMAHA TX-2000 ¥100,000(1988年発売)
 ・Hifi Engine YAMAHA TX-2000 AM/FM Stereo Tuner (1988-92)

Tx200002_20220717091201Tx200011_20220717091201

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・本体に目立つキズなし。サイドウッドも綺麗な状態。
 ・電源オン。オレンジ色の表示点灯。眩しいほど輝いている。
 ・FMアンテナ端子はF型A/B 2系統。同軸ケーブルを接続して受信確認。
 ・オート選局、マニュアル選局で名古屋地区のFM局を正常に受信OK。
 ・受信周波数にズレなし。
 ・AMは手持ちの適当なループアンテナを接続して受信確認。
 ・名古屋地区のAM放送局をオート選局で正常に受信OK。
 ・FM/AMとも大きな問題なさそうです。

Tx200005_20220717091301

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・海外版サービスマニュアルを一部アレンジ。
【本体設定】
 ・電源投入から5分以上経過していること
 ・OSCコイル、IFTの調整には金属製ドライバーは使用しないこと
 ・まずFMセクションを調整し、次にAMセクションを調整すること
 ・MODE:AUTO ST
 ・BLEND:OFF
 ・IF MODE:NARROW
 ・RF ATT:OFF
 ・FINE TUNING ON → すなわちCSL停止状態
 ・オーディオ出力をWaveSpectra接続
【電圧確認】
 ・+30 → +29V±1V → ※実測+28.6V
 ・+12 → +12.5V±0.5V → ※実測+12.0V
 ・-12 → -12.5V±0.5V → ※実測-11.9V
 ・+ 6 → + 6V±0.5V ※実測+6.0V
【VT電圧確認】
 ・L17の足に DC電圧計接続
 ・受信周波数 90MHz → T8調整 → 24.9V
 ・受信周波数 76MHz → 7.3V ※確認のみ
【レシオ検波調整】
 ・基板上のFM S端子~GND間にDC電圧計セット
 ・83.00MHz受信 → T7調整 → 電圧ゼロ
【FMフロントエンド調整】
 ・VR10の足 DC電圧計セット
 ・76.00MHz受信 → T1,T2,T3,T4調整 → 電圧最大
 ・90.00MHz受信 → VC1,VC2,VC3,VC4調整 → 電圧最大
【モノラル歪調整】
 ・固定出力端子をWaveSpectra接続
 ・83.00MHz(mono)受信 → VC5,VR9調整 → 高調波歪最小
【PLL入力位相調整】
 ・83.00MHz(SUB)受信 → T10,T12調整 → Lch出力最大
【ステレオ歪調整】
 ・IF MODE:Narrow
 ・83.00MHz(stereo) → VR3,4,5,6調整 → 高調波歪最小
【ステレオ歪調整】
 ・IF MODE:Wide
 ・83.00MHz(stereo) → T5,6,13,VR1,2,7,8調整 → 高調波歪最小
【セパレーション調整】
 ・IF MODE:Wide
 ・83.00MHz(stereo) → VR13調整 → L→R漏れ信号最小
 ・83.00MHz(stereo) → VR14調整 → R→L漏れ信号最小
【セパレーション調整】
 ・IF MODE:Narrow
 ・83.00MHz(stereo) → VR11調整 → L→R漏れ信号最小
 ・83.00MHz(stereo) → VR12調整 → R→L漏れ信号最小
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・IF MODE:Wide
 ・83.00MHz(stereo) → VR15,T11調整 → 19kHz成分最小
 ・左右chのバランスに注意
【シグナルメーター調整】
 ・IF MODE:Wide
 ・83.00MHz(stereo)80dB → VR10調整 → レベルメーター全点灯
【ブレンドチェック】
 ・受信中にBLENDスイッチON
 ・セパレーション値が左右とも悪化することを確認
【IF オフセット調整】
 ・FINE TUNING OFF → すなわちCSL受信状態
 ・D4~K3を短絡
 ・83.00MHzの表示が「30.0」という表示に変わる。
 ・VR17調整 → 周波数表示を微調整
 ・調整後はD4~K3を開放
 ※D4~K3を短絡すると登録したメモリー内容がリセットされる
AM部
【VT電圧確認】
 ・ 522kHz受信 → L17電圧=3.3V ※確認のみ
 ・1620kHz受信 → L17電圧=24.0V ※確認のみ
【RF、IF調整】
 ・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ PK1調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz受信(名古屋CBCラジオ)→ T9調整 → Sメーター最大

Tx200040

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・上記調整過程でトリマコンデンサ(VC1,VC2,VC3,VC4)が気になりました。
 ・調整時の反応が過敏で最大電圧が分かり難い状態です。
 ・そこで4個とも10pFの新品に交換してみました。
 ・再調整したところ最大電圧がピシッと決まりました。
 ・やなり経年劣化していたようです。

Tx200031_20220717091101Tx200032_20220717091101Tx200035_20220717091101Tx200036_20220717091101Tx200038_20220717091101

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・再々調整によって良い性能を取り戻したと思います。
 ・それにしてもYAMAHAデザインはとにかくカッコいいですね。

Tx200003_20220717091301

2022年7月10日 (日)

ONKYO T-435

 ・2022年4月、初めて見る機種が届きました。
 ・以下、作業記録です。

T43508

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 ONKYO Integra T-435 ¥48,000(1983年発売)
 ・Hifi Engine ONKYO T-4017 Synthesized AM/FM Stereo Tuner (1983-85)
  →外観はそっくりですが中身は別物でした。

T43502T435014

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・今回はブラックモデルですが、シルバーモデルもあるようです。
 ・奥行きが40cm近くある大きなボディ
 ・フロントパネルの照明がアナログチューナー的でおもしろい。
 ・FMアンテナを接続して受信テスト開始
 ・オート選局で名古屋地区のFM局を受信できました。
 ・周波数ズレなし、STEREOインジケーター点灯
 ・シグナルインジケーターは太めの3本セグメント表示
 ・電波強度の弱いFM局を受信すると NOISE REDUCT点灯
 ・NOISE REDUCT は高音域を減衰させるフィルターのようです
 ・付属のAMループアンテナでAM局の受信テスト
 ・AM放送も受信OK
 ・FM/AMとも致命的な故障はないようです。

T43505T43506T43507T43512T43513

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FMフロントエンド 4連バリキャップ
 ・FM BOOST切換 (RF増幅)
 ・IF BAND切換(WIDE/NARROW)
 ・LA1235   FM IF System クアドラチュア検波
 ・uPC1223C MPX
 ・LA1245 AM Electronic Tuner
 ・uPD1704C PLL Frequency Synthesizer & Controller
 ・REC CAL

T43520T43522T43523T43524T43525
T43526T43527T43528T43529T43530

■調整記録------------------------------------------------------------

T43500

【FM同調点調整】
 ・TP2~TP3 → 電圧計セット ※Tメーター電圧
 ・83MHz受信 → L104(右側)調整 → 電圧ゼロ
【FM VT電圧調整】
 ・TP VT → 電圧計セット
 ・76MHz → L011 調整 → 電圧4.0v
 ・90MHz → TC021調整 → 電圧24.0v
【FMフロントエンド調整】
 ・LA1235-13pin → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・76MHz受信 → L001,L003,L004調整 → 電圧最大
 ・90MHz受信 → TC001,TC002,TC003調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → L005調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → L102調整 → 電圧最大
【R025調整】★調整法??
 ・LA1235-13pin → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83MHz受信 → R025調整 → 電圧最大
【FM検波調整】
 ・TP2~TP3 → 電圧計セット ※Tメーター電圧
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz受信 → L104(右側)調整 → 電圧ゼロ(再確認)
 ・83MHz受信 → L104(左側)調整 → 高調波歪最小
【MUTING調整】
 ・83MHz受信 → R127調整 → MUTING作動点調整
【Sメーター調整】
 ・83MHz,60dB受信 → R164調整 → 60dBでインジケーター3本点灯
【VCO調整】
 ・TP4 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz,無変調受信 → R205調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz,ST信号受信 → R212調整 → 19kHz信号最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz,ST信号受信 → R214調整 → Rchレベル最小
 ・83MHz,ST信号受信 → R215調整 → Lchレベル最小
【AM VT電圧調整】
 ・TP VT → 電圧計セット
 ・ 522kHz → L302調整 → 2.5v
 ・1611kHz → TC302調整 → 15.5v
【AM受信調整】
 ・LA1245-16pin → 電圧計セット ※AM-Sメーター電圧
 ・ 729kHz受信 → L301調整 → 電圧最大
 ・1332kHz受信 → TC301調整 → 電圧最大
 ・1053kHz受信 → L303調整 → 電圧最大

T43540

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・フロントエンド調整で受信感度が大きく改善しました
 ・セパレーション値も良好です

T43510

2022年7月 3日 (日)

TRIO KT-9900 修理調整記録 9号機

 ・2022年6月、KT-9900の故障機が届きました。
 ・かなり状態が悪いようです

Kt990003_20220703094601

■製品情報-----------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 TRIO KT-9900 ¥200,000
 ・オーディオの足跡 TRIO KT-9900 ¥200,000(1978年発売)
 ・Hifi Engine KENWOOD KT-917 ※輸出機

Kt990002_20220703094601Kt990012

■動作確認-----------------------------------------------------------

 ・外観はキレイな状態で背面端子類もピカピカです。
 ・電源オンで照明点灯。球切れは無さそう。
 ・電源投入から約10秒でSメーターが動き出す。
 ・TメーターとSメーターの動き方を見るとFM局を正常受信している感じ。
 ・しかしMUTINGオンの状態では受信音が聞こえてこない。
 ・MUTINGオフにするとモノラル音声が聞こえてくる。
 ・DDLインジケーター、STEREOインジケーター点灯しない
 ・この状態で受信を続けているとDDLとSTEREOが同時に点灯する瞬間がある。
 ・点灯した瞬間は音声が実際にステレオになっている
 ・どうやらDDL~MUTING回路が正常に動作していないようです。

Kt990001_20220703093801Kt990004Kt990008_20220703093801Kt990006Kt990007

■内部確認-----------------------------------------------------------

 ・過去4回のKENWOODサービス修理記録を同梱していただきました。
 ・修理記録に記載された交換部品と修理痕を確認できました。
 ・配線パターンが一部変更されていますが、回路の切換動作は通常通りでした。
 ・あまり操作しないスイッチ類も定期的に切換えると接点の劣化を防げます。
 ・ダイヤル指針もたまには76~90MHzの全区間を移動させてやると良いです。 

Kt990021_20220703093901Kt990023Kt990024_20220703094001Kt990025_20220703094001Kt990026_20220703093901
Kt990029_20220703093901Kt990035Kt990036Kt990037Kt990038

 ・電源基板で規定電圧を確認。すべての電圧が正常でした。
 ・気になるのは基板上に足が黒ずんだICやトランジスタが多数あること
 ・特にLA1222,2SC535,JRC4558,HA1137W,HA11223W,HA1457などが顕著です。
 ・煤のような暗黒物質が端子間を短絡させて異常を引き起こすことがあります。
 ・そこで硬めの歯ブラシでICとトランジスタの足を磨いてみました。
 ・結果は、、直りました。当初の不具合はすべて解消されました。
 ・念のためエレクトロニッククリーナーを浸み込ませた綿棒で足をさらに洗浄。
 ・その後、測定器を使って各部再調整しました。
 ・その後の受信テストでは正常動作しています。

■修理記録:HA1457など交換-------------------------------------------

 ・過去の修理経験から劣化が進んでいるHA1457を予防交換しました。
 ・合わせて目視で劣化が分かる電解コンデンサーも交換しました。
 ・近くのトランジスタの熱で炙られて外皮が収縮後退しています。
 【IF基板】
  ・IC12/HA1457 → HA1457W
 【SWITCH基板】
  ・IC4/HA1457 → HA1457W
 【DDL基板】
  ・IC1,IC6,IC6,IC14/HA1457 → HA1457W
  ・C36/ 10uF/16v(BP) → 10uF/25v(BP)
  ・C38/100uF/25v(BP) → 100uF/25v(BP)
 【MPX基板】
  ・C43/100uF/16v → 100uF/50v
  ・C56/ 10uF/16v → 10uF/50v

Kt990051_20220703094301Kt990052_20220703094301Kt990056Kt990058_20220703094301Kt990062

■調整記録------------------------------------------------------------

 ・過去の記録に倣って各部再調整しました。

Kt990000_20220703094601

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・さすが高級機の風格ですね。
 ・しかも大切に使われてきた個体です。
 ・これでまた当分は良い音で受信できると思います。

Kt990005

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