SONY ST-J75 修理調整記録3
・2022年5月、受信できないST-J75を入手しました。
・修理記録と共に今回は手順をキチンと残しておきます。

■製品情報------------------------------------------------------------
・オーディオの足跡 SONY ST-J75 ¥67,000(1980年頃)
・オーディオ懐古録 SONY ST-J75 ¥67,000(1980年頃)
・Hifi Engine SONY ST-J75 FM Stereo Synthesizer Tuner (1980-82)
![]() | ![]() |
■動作確認------------------------------------------------------------
・フロントパネル、天板は傷もなくきれいな状態ですが、、
・ボディ右側面に細かい擦り傷が目立つ。
・これは多分、ジャンクコーナーに縦置きされていた個体かな?
・本体前面のプッシュスイッチに緑青のようなサビ。
・さて、FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局受信テスト開始。
・オート選局で名古屋地区のFM局を受信しようとしたところ、
・上り方向、下り方向とも放送周波数を素通りして受信不可。
・手動選局を試みると、シグナルインジケーターが1灯だけ点灯して受信。
・STEREOランプ点灯しない。
・一方のAM放送は背面バーアンテナで感度良く受信OK。
・調整ズレの問題か?それともどこか故障ありか?
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
■内部確認------------------------------------------------------------
・独立したフロントエンドユニット、レシオ検波
・LA1231N:FM IF System
・HA11223W:MPX System
・LA1245:AM Tuner System

■調整記録-----------------------------------------------------------
【PLL調整】
・TP GATE → 電圧計セット ※TP(GATE)=Q401(2SK30A-G)
・RT401調整 → +1.8v
【VT電圧確認】
・アンテナ入力なし
・フロントエンド TP → 電圧計セット
・76MHz → L05調整 → 3.0v ※実測 2.8v
・90MHz → CT05調整 → 19.0v ※実測18.5v
【FM同調点調整】LA1231Nクアドラチュア検波
・R122両端(IC101:LA1231N横)→ 電圧計セット
・83MHz受信 → IFT101調整 → 電圧0V±10mV ※実測-1.2v
【レシオ検波調整】
・TP-NULL~GND 電圧計セット
・音声出力 → WaveSpectra接続
・83MHz受信 → IFT102(黒:左)調整 → 電圧0V±10mV ※実測+0.7v
・83MHz受信 → IFT102(赤:右)調整 → 歪率最小
【フロントエンド調整】
・IC101:LA1231N-13ピン → 電圧計セット ※Sメーター電圧
・83MHz受信 → CT01,CT02,CT03,CT04調整 → 電圧最大
※L01~L05は中空コイルで調整が難しいため83MHzのみで調整
【ミューティング調整】
・83MHz 20dB受信 → RT101調整 → 受信できる位置
【Sメータレベル調整】
・83MHz 80dB受信 → RT102調整 → Sメーター全点灯位置
【VCO調整】
・TP-76KHz → 周波数カウンタセット
・83MHz(無変調)→ RT203調整 → 76kHz
【パイロットキャンセル調整】
・音声出力 WaveSpectra接続
・83MHz(ST)→ RT202調整 → 19kHz漏れ信号最小
【OUTPUTレベル調整】
・音声出力端子 TP62 AC電圧計セット
・83MHz(60dB)Mono受信 → RT205調整 → Lch 0.775V
・音声出力端子 TP64 AC電圧計セット
・83MHz(60dB)Mono受信 → RT206調整 → Rch 0.775V
【セパレーション調整】
・83MHz(ST)→ RT205調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC CAL調整】
・音声出力レベル測定
・REC CALオン → RT201調整 → 音声出力レベル-6dB ※354Hz
【AM VT電圧調整】
・TP AM → 電圧計セット
・ 522kHz → T301調整 → 1.5v ※確認のみ
・1602kHz → CT302調整 → 21.8v ※確認のみ
【AM 受信調整】
・ 729kHz NHKラジオ受信 → バーアンテナ内蔵コイル調整 → Sメーター最大
・1332kHz 東海ラジオ受信 → CT301調整 → Sメーター最大
・ 909kHz NHKラジオ受信 → IFT301,305,303調整 → Sメーター最大
【AM その他調整】
・RT701調整 → AMミューティング調整
・RT702調整 → AMシグナルインディケーター調整

■試聴----------------------------------------------------------------
・再調整だけで復活しました。
・すべての調整ポイントが大きくズレていました。
・たぶん内部を適当に弄った先人がいたようです。
« KENWOOD KT-2020 修理調整記録4 | トップページ | Technics ST-G5 »
「ピュアオーディオ」カテゴリの記事
- 2026 謹賀新年(2026.01.04)
- SANSUI TU-S707X 修理調整記録7(2025.12.28)
- SONY ST-5150 修理調整記録6(2025.12.21)
- SONY ST-AV900 修理調整記録(2025.12.14)
- SANSUI TU-α707 修理調整記録3(2025.12.07)







以前、ST-A40の調整、点検でお世話になりました! 鹿児島の平井幹久と申します。SONYのST-J75ですが、FM受信時にミューティングがONの状態ですとポツポツとノイズが入りOFFにすると消えます。RT-101を回して診れば直りそうでしょうか? OFFの状態ですと他の調整済チューナー333ESAと聞き比べても音質に差が感じられません。 お時間のある時に返信頂けますと幸いです・・・
投稿: 平井 幹久(ヒライ ミキヒサ) | 2023年3月27日 (月) 12時54分
失礼します。
ど素人の質問なのですがお答えいただきましたら幸いです。
・RT401調整 → +1.8v
【VT電圧確認】
・フロントエンド TP → 電圧計セット
・76MHz → L05調整 → 3.0v ※実測 2.8v
・90MHz → CT05調整 → 19.0v ※実測18.5v
とありますがサービスマニュアルのどこを見て調整値がわかるものなのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
投稿: daizaburou | 2026年2月 3日 (火) 19時05分
たしかにサービスマニュアルの調整手順にはこれらの値について記載ありません。
むしろ「フロントエンドは勝手に触るな、、」みたいな記述がありますね。
私は回路図に記入された電圧値等を読み取って独自に調整手順に加えています。
・RT401調整 → +1.8v (TP GATE=Q401-G)
※回路図ではQ401-Gに【1.8v】と記載があるので、TP-GATEを1.8vに合わせています
・76MHz → L05調整 → 3.0v ※実測 2.8v
・90MHz → CT05調整 → 19.0v ※実測18.5v
※PLL回路からフロントエンドに向かう配線上に【 FM:19-3v 】と記載あります
※これはFMのVT電圧が19v~3vで変化すると読み取って
※高い周波数=90MHz→+19v、低い周波数=76MHz→+3v と解釈しました
ただ正しい方法かどうかは定かではありません。
参考程度にしてください。
投稿: BLUESS | 2026年2月 4日 (水) 09時13分
そうなのですね! ありがとうございます。
ご面倒だとは思いますがもう一つお伺いさせてください。。
サービスマニュアルでのFM SECTION 2での図解 Discriminator Alignment A)に
IFT102(secondary side ; black)の黒コアを回し高調波歪最小とすると記述されていますが
BLUESS様は
・83MHz受信 → IFT102(黒:左)調整 → 電圧0V±10mV と整備されています。
また同じくマニュアルに B )Primary Side の IFT101赤のコアを回し電圧0Vとすると記述されています。
このマニュアルでの解説のIFT102の赤黒コアといきなりIFT101の赤コアを回せの部分で無知な私はこんがらがっています。。
そもそも私は英訳を盛大に勘違いしているのでしょうか?
教えていただけますと大変うれしいです。
よろしくお願いいたします。
【
投稿: daizaburou | 2026年2月 4日 (水) 18時03分
サービスマニュアルは参考にしていますが、試行錯誤の末に勝手に変更した部分も多々あります。ここの記事は素人趣味の記録ですから参考程度に読んでください。
【マニュアルの方法】
・60dB受信 → IFT102黒コア調整 → 高調波歪最小
・ 0dB(無信号)→ IFT102赤コア調整 → 電圧ゼロ
※detune 離調した状態=無信号、放送を受信していない状態
※IFT101とあるのはIFT102の誤植だと思います
【当方の方法】
・60dB受信 → IFT102黒コア調整 → 電圧ゼロ
・60dB受信 → IFT102赤コア調整 → 高調波歪最小
どちらも作業を数回繰り返すので、たぶん同じ最良点に落ち着くと思います。
投稿: BLUESS | 2026年2月 5日 (木) 20時41分
ありがとうございます!おかげさまですっきりすることができました。
質問投稿後にサービスマニュアルは設計関係者が書いたものではなくマニュアルライター専門の人が書いたものでBLUESS様のおっしゃる通り誤植も多いと知りました。
そもそも調整に慣れた方ならわかっている修正方法であり誤植とすぐ気がつくということでした。
ありがとうございました。
投稿: daizaburou | 2026年2月 5日 (木) 22時44分