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2023年2月の記事

2023年2月26日 (日)

LUXMAN T-110 修理調整記録4

 ・2023年1月、約10年ぶりにT-110に触れる機会をいただきました
 ・今回のT-110は改良後の後期型でした

T11003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 LUXMAN T-110 ¥96,000(1975年9月発売)
 ・Hifiengine LUXMAN T-110 FM/FM-MPX Tuner (1975-79)

T11002T11015

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・ウッドケースに艶があって外観はとても綺麗な状態です
 ・受信確認では名古屋地区のFM放送局をすべて受信できました
 ・Tメーター中点、Sメーター最大点で受信します
 ・目盛りが大雑把なので指針とのズレは気になりません
 ・MUTINGオン/オフともに受信可能
 ・指針の明滅~点灯に変化する動作も問題なし
 ・STEREOランプ点灯、各部の挙動は正常ですが、、
 ・ただ、何だか音が変な感じです
 ・受信音が割れたような、耳障りなノイズが多い音です
 ・WaveSpectraで基準音の波形を見ると酷い高調波がビッシリ貼り付いていました
 ・固定/可変端子とも同じ症状、マルチパスH端子、4ch端子も同じでした
 ・これはどこか部品が壊れているようです

T11030

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM専用5連バリコン搭載フロントエンド
 ・セラミックフィルタ×1 → リニアフェイズブロックLCフィルタ×2、
 ・レシオ検波
 ・LA3350
  ・VR201 背面 ATTENUATOR in/out 減衰レベル調整
  ・VR202 ミューティング調整
  ・VR203 シグナルメーター振れ調整
  ・VR204 VCO調整(TP30で19kHz確認)
  ・VR205 セパレーション調整
  ・T201 レシオ検波調整
  ・T202 シグナルメーターMAX調整
  ・フロントエンド内のIFTコア stereo歪調整

T11050

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・マルチパスH端子、4ch DET OUT端子からも高調波に塗れた波形確認できる
 ・つまりLA3350に入る前のコンポジット信号に異常あり
 ・フロントエンド、IF回路、検波回路のどこかが故障している
 ・故障個所を切り分けるため10.7MHz信号をIF基板入口に直接注入してみると、
 ・同じ不具合症状が再現できました
 ・つまり故障個所はIF回路から検波回路のどこかということ
 ・IF回路で10.7MHz信号の注入場所を変えながら故障個所を探しました
 ・調査の結果、故障部品は F201(CFSA-30A0-10)でした
 ・CF201より後段に10.7MHz信号を注入すると高調波は発生しません
 ・この古いタイプのセラミックフィルターがノイズ源となっていたようです

T11031T11032T11035T11033T11036

 ・修理の手始めとしてF201を取り除いて前後の回路を直結してみました
 ・すると高調波の無いきれいな受信音が聞こえてきました。
 ・故障部品はF201:セラミックフィルターで確定です
 ・さて、同じ部品は入手できないのでジャンク箱から代用品を探しました
 ・1978年製のTRIO KT-8100 IF回路から水色と茶色のフィルターを取り外す
 ・一つづつ移植しては効果を確かめる、の繰り返し
 ・最終的に茶色のセラミックフィルターを代用品として採用
 ・後述の再調整によって良い音で受信できるようになりました
 ・発見:サービスマニュアルにLA3350のブロックダイヤグラムがありました

La3350

■調整記録------------------------------------------------------------

【OSC調整】
 ・TP14 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・90MHz受信 → TCO4調整 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → LO 調整 → 電圧最大
【RF調整】
 ・TP14 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・90MHz受信 → TCA,TCR1,TCR2,TCR3調整 → 電圧最大
 ・76MHz受信 → LA,LR1,LR2,LR3 調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → IFT調整 → 電圧最大
【レシオ検波調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra
 ・83MHz受信 → T201上部コア調整 → Tメータ中点
 ・83MHz受信 → T201下部コア調整 → 高調波歪最小
【Sメーター調整】
 ・TP14 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83MHz受信 → T202調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → VR203調整 → Sメーター振れ具合調整
【ミューティング調整】
 ・83MHz,20dB受信 → VR202調整 → MUTING作動位置へ
【MPX調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra
 ・TP30 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz,ST信号受信 → VR204調整 → 19kHz
 ・83MHz,L/R信号受信 → VR205調整 → 漏れ信号最小

T11061

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・照明窓電球(12v/3w BA9S×4個)が2個切れていたので交換しました
 ・フロントパネルを分解したついでにパネル内側も磨いておきました
 ・選局ツマミにイモネジはありません。手前に強く引っ張れば抜けます
 ・電球交換だけなら分解しなくても電球ソケットを後ろ側から引き抜けます
 ・赤く輝くダイヤル指針は離調時は明滅、同調時に常時点灯する仕様です
 ・TRIO製やSONY製のチューナーとは一味違うエレガントな雰囲気がステキです

T11004

2023年2月19日 (日)

TRIO KT-9700 修理調整記録2

 ・2023年1月、KT-9700の故障機が届きました
 ・IFバンドが Normal と Wide のポジションで受信できないそうです
 ・以下、作業記録です

Kt970003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオ懐古録 TRIO KT-9700 ¥150,000 1976年
 ・Hifi Engine KENWOOD Model 600T $650 1976

Kt970002Kt970014

■パルスカウント検波機の系譜------------------------------------------

【1976年】パルスカウント検波チューナー登場
 ・KT-9700 ¥150,000 FM専用9連バリコン
 ・KT-8000 ¥ 69,800 FM専用7連バリコン

【1978年】検波回路のIC化(TR4010/TR4010A)
 ・KT-9900 ¥200,000 FM専用9連バリコン
 ・KT-8300 ¥ 63,000 FM専用5連バリコン
 ・KT-8100 ¥ 42,000 FM4連AM2連バリコン

【1979年】検波回路のIC化(TR4010A)
 ・L-01T ¥160,000 FM専用7連バリコン ※初のKENWOODブランド機
 ・L-07TII ¥130,000 FM専用7連バリコン
 ・KT-80 ¥ 37,000 FM専用4連バリコン ※システムコンポの一部

【1980年】ニューパルスカウントシステム登場、専用IC進化(TR7020+TR4011)
 ・KT-1000 ¥69,800 FM5連AM3連バリコン
 ・KT-900 ¥49,800 FM4連AM2連バリコン

【1981年】ニューパルスカウントシステム、専用IC(TR7020+TR4011)
 ・KT-9X ¥64,800 FM5連バリキャップ ※唯一のシンセサイザー機

【1982年】ニューパルスカウントシステム、専用IC(TR7020+TR4011)
 ・KT-1100 ¥73,800 FM5連AM3連バリコン
 ・KT-990 ¥53,800 FM4連AM2連バリコン<

 ※個人的には最後のKT-990がお気に入り機種です

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観は目立つ傷もなくとても綺麗な状態です
 ・背面パネルの端子も艶があります
 ・さて、FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局の受信テスト開始
 ・周波数窓の照明点灯、電球切れはなさそうです
 ・IFバンド切換の緑色インジケーター点灯、MUTINGインジケーター点灯
 ・まずはIFバンド=Narrowで名古屋地区のFM局を受信できました
 ・ただSメーター最大点とTメーター中点が一致しない
 ・Tメーターの中点を少し外れた位置でSTEREOインジケーター点灯
 ・Narrow受信時は受信感度の低下、FM同調点のズレなどが予想されます

 ・一方でIFバンド=Normal/Wideでは受信不能です
 ・SメーターはNarrow受信時と同様に振れるがTメーターは全く不動
 ・出てくる音は局間ノイズのみ、MUTINGオフでも同じ状態
 ・Normal/Wide時は感度低下、あるいは全く受信できていないかも?

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・X00-1810-10:電源基板
 ・X01-1250-10:RF 基板
 ・X02-1090-10:IF 基板
 ・X02-1110-10:検波基板
 ・X04-1090-10:MPX基板
 ・X13-2370-10:スイッチ基板

 ・IF基板はコネクタ式になっており基板を持ち上げると基板ごと取り外せる
 ・MPX基板の裏面は底板を外せばアクセスできる
 ・KT-9900よりメンテナンスしやすいです

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・回路図を見ながら故障原因を考えること、、これが楽しいひと時です
 ・ヒントはNarrow受信とSメーター動作は正常、Normal/Wideが受信不可という現象
 ・IF基板における両者の信号分岐点は Q1 (2SK55)
 ・怪しいのは Q1(2SK55)と以降の Q2(2SC535) IC1(TA7060P)辺りでしょうか
 ・手始めにQ1(2SK55)を新品に交換したところ、何と先頭打者ホームラン!
 ・雑音に塗れていたNormal/Wide受信が復旧しました
 ・IF基板は丸ごと取り外せるので作業は楽でした

Kt9700if
Kt970040Kt970042Kt970043Kt970045Kt970046

■修理記録:スイッチ接点洗浄------------------------------------------

 ・最近オールド機でトラブルが多いのはセレクタスイッチの接点不良
 ・長年の使用によって接点が汚れて接触不良を起こす事例です
 ・本機では特に不具合はありませんが予防処理しておきました
 ・接点にエレクトロニッククリーナーを軽く噴射し何度も操作を繰り返す
 ・綿棒で拭き取った後、エアダスターを噴射して乾燥させる
 ・効果の程は不明、気休め程度かもしれません

■調整記録------------------------------------------------------------

Kt970050

【OSC調整】
 ・83.0MHz → フロントエンドOSC調整 → Sメーター最大
 ※一点調整のため両端では多少のズレが発生します
【RF調整】
 ・76.0MHz → L1,L3,L4,L5,L7,L8,L9 → Sメーター最大
 ・90.0MHz → TC1,TC2,TC3,TC4,TC5,TC6,TC7 → Sメーター最大
【IFT調整】
 ・83.0MHz → フロントエンドL12調整 → Sメーター最大
 ・歪最小になるIF周波数=10.73MHz
【Tメーターオフセット調整】
 ・IF基板(X02-1090-10)12番端子に周波数カウンタ接続
 ・IFバンド=WIDE
 ・83.0MHz → 選局ツマミを回して1.994MHz(*)を示す位置へ
 ・検波基板(X02-1110-10) VR1調整 → Tメーター中点
  ※本機の実測IF周波数=10.73MHz
  ※本機の水晶発振子= 8.736MHz
  ※第2IF周波数10.73-8.736=1.994MHz
  ※本来は10.7-8.736=1.964MHzですが実機に合わせました。
【IF歪調整】
 ・IFバンド=WIDE
 ・83.0MHz → Tメーター中点へ
 ・IF基板(X02-1090-10) L15,L16,L17,L18調整 → 高調波歪最小
 ・IFバンド=NARROW
 ・83.0MHz → Tメーター中点へ
 ・IF基板(X02-1090-10) L19調整 → 高調波歪最小
【ミューティング調整】
 ・IF基板(X02-1090-10) D1カソード側にDC電圧計セット
 ・83.0MHz → L20調整 → 電圧最大
 ・ミューティングスイッチ40dB → VR1調整
 ・ミューティングスイッチ20dB → VR2調整
【Sメーター調整】
 ・IF基板(X02-1090-10) D9カソード側にDC電圧計セット
 ・83.0MHz → L21調整 → 電圧最大
 ・83.0MHz 20dB → VR3調整 → SメーターMIN調整
 ・83.0MHz 90dB → VR4調整 → SメーターMAX調整
【出力調整】
 ・MPX基板(X04-1090-10) R2右足にAC電圧計セット
 ・83.0MHz 100%変調信号 → VR1調整 → 500mV
【VCO調整】
 ・MPX基板(X04-1090-10) TP 周波数カウンタ接続
 ・83.0MHz → VR2調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・固定出力端子をWaveSpectraに接続
 ・IFバンド=WIDE
 ・83.0MHz ST信号 → VR3調整 → Rch
 ・83.0MHz ST信号 → VR4調整 → Lch
【DEVIATIONメーター調整】
 ・83.0MHz 100%変調信号 → VR5調整 → DEV.メーター100%位置へ
【Tメーター振れ幅調整】
 ・83.0MHz±300kHz → VR3調整 →Tメーター左右の振れ幅調整

Kt9700_00

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・故障部品の交換と再調整を経てよい音で受信できるようになりました
 ・外観は1976年発売の機種とは思えないほどの美しさです
 ・まだまだ現役で活躍できます

Kt970009

2023年2月12日 (日)

TRIO KT-8100 修理調整記録3

 ・2022年11月、KT-8100の故障機をいただきました
 ・雑音が酷くて実用にならないそうです
 ・故障機の寄付は歓迎します

Kt810003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-8100 ¥42,000(1978年発売)
 ・Hifiengine KENWOOD KT-615 AM/FM Stereo Tuner (1979-80)

Kt810002Kt810011

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・電源オンOK、メーター照明、周波数窓の照明点灯
 ・背面にF型端子が無いのでFMアンテナを300Ω端子に接続
 ・選局ツマミを回すと「バリバリ、ガリガリ」といいう物凄いノイズ発生
 ・ノイズに合わせてSメーターが激しく振れる
 ・この症状はバリコン軸の接触不良が原因です
 ・76MHz~90MHz間を何度も往復させたところバリバリノイズがちょっと軽減しました
 ・この状態でもう一度地元FM局の受信テスト
 ・ノイズに隠れていたFM局の放送が聞こえてきました
 ・二つのメーター動作OK。SメーターMAXとTメーター中央がかなりズレる
 ・STEREOランプが点灯しない。聴感上もステレオ感がない
 ・MONO/AUTO切換スイッチ故障、押し込んだ状態でロックできない
 ・AM放送は背面バーアンテナで受信OK

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM4連、AM2連バリコン
 ・HA1137 FM IF SYSTEM (クアドラチュア検波)
 ・TR4010A パルスカウント検波
 ・MC1496N
 ・HA1196 FM MPX
 ・HA1197 AM SYSTEM

Kt810021Kt810024Kt810025Kt810027Kt810028

■修理記録:バリコン軸清掃--------------------------------------------

 ・フロントエンド内、バリコン軸を爪楊枝先端で丹念に清掃
 ・固化した潤滑剤のような物体が出てきます
 ・新たにコンタクトグリースを軽く塗布して完了
 ・激しいバリバリノイズはきれいになくなりました
 ・今回はフィルター類の故障は無さそうです

■調整記録------------------------------------------------------------

Kt8100

 ・Mutingオフ、MPX Filterオフ
 【フロントエンドOSC調整】IF=Wide
 ・76MHz → L4調整 → Sメーター最大
 ・90MHz → TC1調整 → Sメーター最大
 【トラッキング調整】
 ・76MHz → L1,L2,L3調整 → Sメーター最大
 ・90MHz → TC2,TC3,TC4調整 → Sメーター最大
 【IF GAIN調整】
 ・Narrow受信 → VR1調整 Wide受信レベルをNarrowに揃える
 【FM同調点調整】
 ・83MHz Sメーター最大位置 → L11調整 → Tメーター中央
 【高調波歪調整】
 ・フロントエンド内 L6調整 → 高調波歪最小
 【第2OSC調整】
 ・83MHz → L17調整 → 1.96MHz
 【VCO調整】
 ・VR4調整 → TP76kHz
 【セパレーション調整】
 ・VR2 → Narrow調整
 ・VR3 → Wide調整
 【AM調整】
 ・IF調整 1053kHz(CBCラジオ) → L13調整 → Sメーター最大
 ・729kHz(NHK第一) → L12,背面バーアンテナ → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ) → TC5,TC6調整 → Sメーター最大

Kt810000

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・今回はバリコン軸の清掃だけで復活しました
 ・KT-8300と共通部品が多いので部品取り用として保管しておきます

Kt810005

2023年2月 5日 (日)

DENON TU-900 修理調整記録2

 ・2022年12月、TU-900の故障機が届きました
 ・左chに酷いノイズが被るそうです
 ・久しぶりの機種なので今回はしっかり記録を残します

Tu90003

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 DENON TU-900 ¥73,800(1980年発売)
 ・オーディオ懐古録 DENON TU-900 FM STEREO TUNER ¥73,800
 ・Hifiengine DENON TU-900 Servo-Locked Stereo FM Tuner (1981)
 ・単体カタログ DENON TU-900 1980年10月版
 ・総合カタログ 1981年7月版

Tu90002Tu90015

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・同時期のアンプ PMA-970、PMA-950 とペアになるチューナー
 ・薄型ですがサイドウッドを含めると全幅505mmもあるワイドボディ
 ・電源オン、フロント窓に周波数と目盛り線が照明に浮かび上がる
 ・シンプルな周波数目盛り、赤く輝くLED指針、小数点二桁のデジタル周波数表示
 ・アナログメーター代わりの5連緑色LEDのシグナルインジケーター、
 ・アナログチューナーにデジタル要素を取り入れた特徴的なデザインです
 ・F型コネクタでFMアンテナを接続し名古屋地区のFM局で受信テスト開始
 ・指針と目盛りのズレはほとんどない、指針とデジタル表示のズレもない
 ・名古屋地区のFM局をすべて受信できました
 ・SIGNALインジケーターフル点灯、STEREOインジケーターも点灯
 ・MUTING動作OK、REC トーンOK
 ・電源投入からしばらくの間は正常動作でしたが、、
 ・約20分後、突然左chだけに雑音が混入するようになる
 ・FM受信音は聞こえるが、ガリガリという雑音が被っている感じ
 ・雑音発生時、シグナルインジケーターやSTEREOインジケーターは正常点灯したまま
 ・これは復調回路以降のLch側に故障個所がありそう?

Tu90004Tu90005Tu90006Tu90010Tu90007

■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM専用5連バリコン ※外観はTRIO KT-8300のフロントエンドによく似ている
 ・HA12412:FM IF SYSTEM クアドラチュア検波
 ・HA11223W:PLL FM Stereo Demodulator
 ・T1 :Narrow歪
 ・T2 :FM同調点
 ・T3 :高調波歪
 ・VR1:Narrowゲイン調整
 ・VR2:VCO調整
 ・VR3:パイロット信号キャンセル
 ・VR4:セパレーション調整
 ・VR5:REC CAL調整
 ・VR6:シグナルメーター点灯調整

Tu90021Tu90022Tu90023Tu90024Tu90025
Tu90026Tu90027Tu90028Tu90029Tu90032

■修理記録:オペアンプ交換--------------------------------------------

 ・ノイズ発生時も受信動作には異常がないので復調回路以降が怪しそう
 ・IC5:HA11223W以降の音声信号を辿ってみると、IC6:JRC4558D以降でノイズが被っている
 ・IC6:JRC4558Dの足を見ると真っ黒というより茶色く錆びている感じ
 ・手始めにいつもの硬めの歯ブラシでIC6の足を磨いてみると、何とノイズが消えた!
 ・どうやらノイズ発生源はIC6:JRC4558Dのようです
 ・これを新品に交換、ついでに同型のIC4,IC7も予防交換しました

Tu900212Tu90041Tu90042Tu90043Tu90044

■調整記録------------------------------------------------------------

Tu90000

【FM OSC調整】
 ・HA12412直下のジャンパ線 J5(HA12412-13pin) → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・周波数指針 → 83MHz位置にセット
 ・83MHz受信 → TCo調整 → 電圧最大
  ※本来はTC05とL05で2点調整すべきだがL05が調整不能
【FM RF調整】
 ・HA12412直下のジャンパ線 J5(HA12412-13pin) → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83MHz受信 → TC01~TC04調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → T01調整 → 電圧最大
  ※本来はTC05とL05で2点調整すべきだが83MHzのみの1点調整で対応
【Narrow Gain調整】
 ・HA12412直下のジャンパ線 J5(HA12412-13pin) → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83MHz WIDE受信 → 電圧記録
 ・83MHz NARROW受信 → VR1調整 → WIDE電圧と同じ
【FM同調点調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・TP9~TP10 → 電圧計セット ※Tメーター電圧
  → TP 9:HA12412- 7pin
  → TP10:HA12412-10pin
 ・83MHz受信 → T2調整 → 電圧ゼロ
・83MHz受信 → T3調整 → 高調波歪最小
  →確認:JUST TUNEインジケーター点灯
  →確認:デジタル周波数表示 83.00MHz
【VCO調整】
 ・TP1~TP2 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz無変調受信 → VR2調整 → 76kHz
  → TP1 → HA11223-16pin
  → TP2 → GND
【パイロット信号キャンセル調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz受信 → VR3調整 → 19kHz成分最小
【セパレーション調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHzST信号受信 → VR4調整 → 反対ch漏れ信号最小
【シグナルインジケーター点灯調整】
 ・83MHz,70dB受信 → VR6 → シグナルインジケーター全点灯
【REC CAL調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz,1kHz,60dB受信 → 信号レベル記録
 ・REC CALスイッチon → VR5調整 → -6dB ※410Hz

Tu90040

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・上品というか、気品があるというか、エレガントな雰囲気が漂う機種です
 ・性能は並クラスですが、ラック内で存在感が際立つ一台です

Tu90008

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