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2023年9月の記事

2023年9月24日 (日)

SONY ST-5140 修理調整記録4

 ・2023年6月、ヤフオクでST-5140のジャンク機を落札しました
 ・動機は付属のウッドケースが欲しかったから
 ・あとST-5130をメンテするための部品取り機として使えるという期待もあり
 ・開始価格で入札しておいたらそのまま落札に至りました
 ・ウッドケースが付いていても最上位機以外は人気ないですね、、

St514004_20230924082401

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 SONY ST-5140 ¥49,800
 ・Hifi Engine SONY ST-5140 AM/FM Stereo Tuner (1971-74)
 ・TA-1140/ST-5140 カタログ 1971年版

St514002St514015

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・結論から言うと極めて保存状態の良い掘り出し物でした
 ・たぶん購入当初からウッドケースに収まったまま50年を経過した個体と想像します
 ・ウッドケースは底面から本体付属のゴム足を長めのビスで固定してあります
 ・ウッドケースから取り外して動作確認スタート
 ・電源コードの印字「1970」、製造番号が二桁なのでかなり初期の製品です
 ・そう、50年以上前の製品、それでも本体側面を留める銀色ネジに光沢あり、
 ・さらに底板と底板を留めるネジにもサビは無く光沢あり
 ・周波数窓周囲の銀色のフレームも傷やサビは無い、これは状態が極めて良い
 ・フロントパネルとスイッチノブには経年の汚れがあるが洗浄すれば綺麗になりそう
 ・外観チェックに続いてFMアンテナを接続して電源オン
 ・周波数窓左右の照明が点灯しない、二つのメーター照明は点灯OK
 ・指針と目盛りに-0.2MHz程度の周波数ズレでFM放送受信OK
 ・Sメーター最大点とTメーター中点が一致しない
 ・Sメーターの動き方がぎこちない、針が引っ掛かっている感じ??
 ・FM/AMインジケーター点灯、FM放送受信時にはSTEREOインジケーター点灯
 ・実際のFMステレオ感あり、MUTING動作OK
 ・AM放送は背面バーアンテナで受信OK

■修理記録:電源コードのべたつき対策----------------------------------

 ・この時期のSONY製品の電源コードはベタベタ、ネバネバ状態ですよね
 ・修理ではありませんが私のベタベタ対策は、
 ・ティッシュ感覚で使える使い捨てのマイクロファイバークロスが便利です
 ・これに無水アルコールを含ませてコードの根元から先端まで強くシゴキます
 ・丹念に何往復も拭き取っているうちに芯線の折癖も修正できて一石二鳥
 ・マイクロファイバークロスは清掃全般に重宝しています

■修理記録:照明電球交換----------------------------------------------

 ・ヒューズ型 T6.3×30(8v/0.3A)が左右2本とも切れていました
 ・このタイプの電球は大量に保管しているのでサクッと交換
 ・周波数を刻んだガラス板両端に塗布されている緑色塗料もキレイに健在でした
 ・緑色照明に浮かぶ美しい周波数窓が復活しました

■修理記録:Sメーター補修---------------------------------------------

 ・Sメーターは作動するのですが針の動き方がちょっとおかしい?
 ・途中で引っ掛かるようなおかしな動き方です
 ・メーターを分解したところ、針の後ろにある円弧を刻んだ板が外れていました
 ・板が浮いた状態になっていて針が引っ掛かっていたようです
 ・ここは接着剤で補修しておきました

St514020St514030_20230924082701St514031St514033_20230924082701St514034_20230924082701

■調整記録------------------------------------------------------------

St514040_20230924082401

【FMフロントエンド調整】
 ・OSC調整 CT104,L104
 ・トラッキング調整 CT101,CT102,CT103 / L101,L102,L103
 ・IFT調整 IFT101
【レシオ検波調整】
 ・T201上段コア Tメーター中央
 ・T201下段コア 高調波歪最小
【MUTING調整】
 ・T202 D212電圧最大
 ・RT201 MUTINGレベル調整
【Sメーター調整】
 ・RT202 Sメーター振れ具合調整
【MPX調整】
 ・T401 スイッチング信号調整(※SUB信号注入 → Lch出力最大へ)
 ・RT401 セパレーション調整

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・今まで数多くのST-5130/5140/5150を見てきましたが保存状態は最高クラス
 ・部品交換を一切しない状態でFM/AMとも正常に受信しています
 ・セパレーション値は約45dB、カタログ値の40dBを超えています
 ・ネジ、ガラス板、周波数窓フレーム、MPXユニットなど使える部品満載です
 ・貴重な部品取り機としてこのまま保管します

St514003_20230924082401

■おまけ:木製ケース比較--------------------------------------------

 ・当時のカタログに木製ケースの品番と定価が掲載されています

  →ユーラシアンチーク仕上木製ケース TAC-1 ¥4,600円 ※底面まで覆う箱型ケース
  →ウォールナット仕上木製ケース TAC-1N ¥3,000円 ※よく見かけるコの字型ケース
  →TAC-1N / ST-5150への装着例

 ・実はST-5130が収まったウッドケースと同じ TAC-1 を入手したつもりでした
 ・比較すると本体サイズと放熱口の形状は同じですが
 ・実際に並べてみると別物に見えます。こんなに違いがあるとはちょっと予想外
  ★箱の作り方:5130 → 木口が見える、5140 → 木口が見えない(45度カット)
  ★突板の材質:5130 → ライトブラウン色、5140 → ダークブラウン色

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  →オーディオの足跡 SONY ST-5000 ¥88,000(1967年発売)

 ・今回入手したケースはST-5000(Fが付かない)に装着された TAC-1 と同じに見えます
 ・つまり TAC-1 には旧タイプと新タイプがあって今回入手したのは旧タイプ?
 ・また面白い事(しょーもない事)に気が付いてしまいました

■追記:すべての電球をLED化改造------------------------------------

St514092

 ・過去の改造で同タイプの白色LEDは何度も使っていますが今回は緑色版を入手しました
 ・uxcell E10スクリューベースLED電球 DC12V 0.25W フラットヘッド(緑色)
 ・電源回路の改造は ST-5130で実践した方法 と同じ
 ・インジケーターランプの交換、制限抵抗の変更なども同じ方法です
 ・出来映えはいいのですが、緑色LEDがちょっと明る過ぎるかも?

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2023年9月17日 (日)

TRIO KT-900 修理調整記録4

 ・2023年4月、中古店のジャンクコーナーでKT-900に遭遇しました
 ・ジャンクの理由はフロントパネルの強化ガラスにヒビが入っていること
 ・このままでは本機の魅力が台無しですが、
 ・実は過去に解体処分したKT-900のガラスパネルを保管しているんですね、、
 ・ガラス交換だけで修復できる、、そんな目論見でした

Kt90004_20230917082501

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-900 ¥49,800(1980年頃)
 ・オーディオ懐古録 TRIO AM-FM STEREO TUNER ¥49,800円(1980)
 ・Hifi Engine Kenwood KT-900 AM/FM Stereo Tuner (1980-82)

Kt90002_20230917082601Kt90016

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・前述のとおりフロントパネルの強化ガラスにヒビ割れあり
 ・幸いな事にフロントパネルは前傾していない、つまりプラ部品は壊れていない
 ・電源オン、照明ランプ点灯、周波数指針点灯。電球切れは無さそう
 ・名古屋地区のFM放送局を受信しようとすると、、
 ・-2MHz程度ズレた位置で放送を受信しました
 ・ズレた位置でLOCKインジケーター点灯、STEREOインジケーター点灯
 ・ステレオ音声が聞こえてきます
 ・適当なループアンテナを接続してAM放送も受信OK
 ・REC CAL トーンは発信音が正常に聞こえる
 ・問題はFMの周波数ズレですね

■修理記録:トリマコンデンサ交換--------------------------------------

 ・フロントエンド内OSCトリマコンデンサー(TC4)を回しても変化なし
 ・これを撤去し、ユニット外側に新トリマー(10pF)を直付け
 ・直径3mm穴の開いた圧着端子に新トリマを固定しました
 ・下記受信調整によって周波数ズレは解消しました

Kt90024_20230917082501

■修理記録:フロントパネル強化ガラス交換------------------------------

 ・フロントパネルの分解清掃と同時にガラス板を交換しました
 ・古いパーツでもいつか役に立つ日が来るかもしれない、、
 ・そう思うと捨てられないジャンクパーツが増え続ける一方です

■調整記録------------------------------------------------------------

【FM OSC調整】
 ・TR7020-2Pin → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz 受信 → 新TC4調整 → 電圧最大
【FM RF調整】
 ・TR7020-2Pin → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz 受信 → TC1,TC2,TC3調整 → 電圧最大
 ・83MHz 受信 → T1調整 → 電圧最大
【クアドラチュア検波調整】
 ・83MHz 受信 → 電圧最大状態
 ・TR7020-3Pin-11Pin → 電圧計セット(Tメーター)
 ・83MHz 受信 → L4調整 → 電圧ゼロ(Tメーター中点)
【WIDE GAIN調整】
 ・TR7020-2Pin → 電圧計セット(Sメーター電圧)
 ・83MHz Narrow受信 → Sメーター電圧記録
 ・83MHz Wide受信 → VR1調整 → 上記電圧と同じ
【高調波歪調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz → T1(フロントエンド内)調整 → 高調波歪最小
【パルスカウント検波調整】
 ・TR4011-1Pin → 周波数カウンタセット
 ・83MHz受信 → L5調整 → 1.965MHz
【VCO調整】
 ・R56左足 → 周波数カウンタ接続
 ・SSG 83MHz 無変調 → VR5調整 → 76kHz
【セパレーション Narrow調整】※Narrow調整を先に行なうこと
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Narrow → VR4調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【セパレーション Wide調整】
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz Wide → VR3調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【REC CAL調整】
 ・83MHz受信 → 出力レベル記録
 ・83MHz受信 → VR2調整 → -6dB設定 ※439Hz
【AM受信調整】
 ・AMループアンテナ → 接続端子注意 [AM]~[GND]
 ・600kHz → L11,L12調整 → Sメーター最大点灯
 ・1400kHz → TC1,TC2調整 → Sメーター最大点灯

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■試聴----------------------------------------------------------------

 ・照明に浮かび上がる独特の雰囲気を取り戻しました
 ・KT-990/900のガラス製フロントパネルはとっても素敵です
 ・これもまた次なる部品取り用に保管します

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2023年9月10日 (日)

Aurex ST-55 修理調整記録2

 ・2023年6月、ST-55ジャンク機を寄付していただきました
 ・久しぶりに再会する懐かしい機種です
 ・この機種は2008年に弄った記録が残っています → 2008年7月26日記事
 ・夏季休暇を利用して再び整備してみました

St5509

■製品情報------------------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 Aurex ST-55 ¥49,800(1980年頃)
 ・Hifi engine Toshiba ST-55 Digital Synthesizer Stereo Tuner (1983)
 ・Aurex ST-55 取扱説明書(日本語版PDF)
 ・1980年度グッドデザイン賞受賞

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■動作確認------------------------------------------------------------

 ・今見てもカッコいいと感じる、デザインセンスが光ります
 ・鏡面仕上げの黒色フロントパネルに縦長のスリット型インジケーターが絶妙にマッチ
 ・フロントパネルの美しさが写真ではうまく表現できない、伝わらないのが残念です
 ・奥行きはわずか230mmと超コンパクト、FMアンテナにF端子が無いのが残念
 ・さて電源オンと同時に周波数表示が出現、文字欠けや痩せはない
 ・周波数UP/DOWNボタンで周波数が上下に変化、オート選局で名古屋地区のFM局を受信OK
 ・シグナルメーター(赤色5素子LED)フル点灯するがSTEREOインジケーター点灯しない
 ・6局メモリーボタンも登録OK、MUTING動作OK
 ・FM放送の受信動作はOK、ただ残念ながら出てくる音は雑音に塗れたひどい音
 ・しかもLchが途切れ途切れ、これは接触不良か?
 ・一方のAM放送は背面バーアンテナでシグナルインジケーターフル点灯し受信OK
 ・AMの受信音もやはりLchが途切れ途切れ

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・FM4連バリキャップ構成
 ・Q001:3SK73
 ・Q101:TA7617P Car Radio AM Tuner
 ・Q203:HA12412 FM IF SYSTEM
 ・Q301:HA12016 FM STEREO MPX Decoder
 ・Q902:TC9137P CMOS LSI for Static Type Digital Tuning System
 ・T201:手前側→検波調整、奥側→歪調整
 ・R217:MUTINGレベル調整
 ・R219:シグナルインジケーター点灯レベル調整
 ・R304:VCO調整
 ・セパレーション調整用VRがない
 ・底板を外すとフロントパネルが本体から分離する簡素な構造、ボディ剛性全くなし
 ・フロントパネル内側を更に分解してコントロールICなど確認しました
 ・シグナルインジケーターは赤色5連LED、それ以外はフィラメント電球でした
 ・電球の光を細長いスリットを通してインジケーター(赤、緑、橙)として見せている
 ・◎外観デザイン、△ボディ剛性、◎FMフロントエンド、○検波回路、△MPX回路、
 ・何だか不思議な組み合わせです

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■修理記録:Lchの音が出ない---------------------------------------------

 ・背面にある出力端子は「可変出力端子」で固定出力端子はありません
 ・Lchの音が出ない原因は出力レベルを調整するVR内部の接触不良でした
 ・VR内側にエレクトリッククリーナーを噴射して何度も何度もグリグリ回転
 ・これによってFM/AMとも音が出ない不具合は復旧しました

■修理記録:ひどい雑音対策 電解コンデンサー交換----------------------------

 ・WaveSpectraで観察すると電源周波数(60Hz)に対する倍音成分が顕著に見られる
 ・さらに基準音(1kHz)に対する高調波もひどい状態
 ・まず電源回路の電解コンデンサー交換から始めました
 ・電源部の電解コンデンサーはすべて105°C品が使われていました
 ・1個づつ取り外してパーツテスターでチェック、その後新品に交換、この作業の繰り返し
 ・最終的にチューナー基板のほぼすべての電解コンデンサーを交換しました
 ・顕著な不良パーツは以下の5個でした
  ・C928 470uF/10v → 470uF/25v
  ・C218 330uF/10v → 330uF/25v
  ・C213 1uF/50v → 1uF/50v
  ・C215 10uF/16v → 10uF/25v
  ・C302 1000uF/16v → 1000uF/25v
 ・ここまでの作業で一応満足できるレベルまで改善できました

St5536

■調整記録-----------------------------------------------------------

St5540

【VT電圧】
 ・フロントエンドシールドケース内R013後足 → 電圧計セット
 ・90MHz → TC04調整 → 13.6v ※確認のみ
 ・76MHz → T004調整 → 4.3v ※確認のみ
【FM検波調整】
 ・Q203:HA12412 7pin~10pin → 電圧系セット ※Tメーター電圧
 ・83MHz受信 → T201手前コア調整 → 電圧ゼロ
【RF調整】
 ・HA12412 13pin → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・76MHz受信 → T001,T002,T003調整 → 電圧最大
 ・96MHz受信 → TC01,TC02,TC03調整 → 電圧最大
 ・83MHz受信 → T005調整 → 電圧最大
【FM検波調整】
 ・Q203:HA12412 7pin~10pin → 電圧系セット ※Tメーター電圧
 ・83MHz受信 → T201手前コア調整 → 電圧ゼロ
 ・音声出力端子 → WaveSpectra接続
 ・83MHz受信 → T201奥側コア調整 → 高調波歪最小
 ・83MHz受信 → T005調整 → 高調波歪最小
【MUTING調整】
 ・83MHz 20dB受信 → R217調整 → MUTING作動位置へ
【Sメーター調整】
 ・83MHz 70dB受信 → R219調整 → シグナルインジケーター全灯位置へ
【VCO調整】
 ・83MHz ST信号受信 → R304調整 → STEREOインジケーター点灯位置へ※
  ※R304を左右に大きく回しSTEREOインジケーターが点灯する範囲の中央位置へセット
【AM簡易調整】
 ・ 729kHz(NHK名古屋)受信 → T102,バーアンテナ内コア調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz(東海ラジオ)受信 → TC11,TC12調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz(CBCラジオ)受信 → T103,T104調整 → Sメーター最大

St5550

■試聴---------------------------------------------------------------

 ・とりあえずFM/AMとも安定して受信できるようになりました
 ・ただステレオセパレーションは左右とも約40dB、調整VRも無いのでちょっと物足りない
 ・フロントパネルが美しくてコンパクトボディなのでインテリアとして良さそう

St5505

2023年9月 3日 (日)

A&D DA-F755

 ・2023年6月、ジャンク機を寄付していただきました
 ・ありがとうございます、実験機材の寄付は大歓迎です
 ・初対面の機種なので興味津々、、

Daf75503

■製品情報------------------------------------------------------------

Daf75502Daf75514

【A&D システムコンポ GXシリーズ】
  DA-F755:タイマー機能付きTV/FM/AMチューナー
  DA-U555:ステレオプリメインアンプ
  DA-E750:グラフィックイコライザー
  DT-W550:ダブルRECリバースデッキ
  DP-750:コンパクトディスクプレーヤー

 ・昭和末期、総額20万円超の高級システムコンポの一員だったようですが詳細不明
 ・当ブログの過去記事に外観がよく似たシリーズ機がありました
 ・A&D DA-F830:2013年3月記事
 ・AKAI AT-M712:2013年1月記事

■動作確認------------------------------------------------------------

 ・外観はすり傷、打ち傷、エッジ部に塗装はげ、なかなかのジャンク状態
 ・見た目は DA-F830、AT-M712 にそっくりですね
 ・TV兼用のF端子に同軸ケーブルを接続して受信テスト開始
 ・電源オン直後は時計表示の「12:00」
 ・表示部の輝度が劣化していて濃淡のムラあり
 ・後述の時計セット方法で時刻設定は正常に完了
 ・続いてFM/AMの受信確認してみると、
 ・UP/DOWNボタンで周波数は上下に変化するが、肝心の放送は全く受信できない
 ・FM/AMともSTEREOインジケーターとTUNEDインジケーターが全区間で常時点灯
 ・FM/AMともに不調なので電源系統の不調か?あるいはMPU不調か?

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■内部確認------------------------------------------------------------

 ・IC2:LA1265 FM/AMチューナーIC、FMクアドラチュア検波
 ・UC3:uPC1235 FM-MPX ※データシート未確認
 ・IC4:LA3800 TVシステム ※データシート未確認
 ・IC5:LC7217 PLL-IC

Daf75500

 ・回路構成、部品番号は DA-F830 と全く同じでした
 ・DA-F830との相違点は
  → DA-F755には電源スイッチのパイロットランプ(緑色LED)がない
  → DA-F755には電源回路のヒューズ(3本)がない
  → DA-F755で使われる電解コンデンサーは多くが並グレード品
 ・つまり同じ回路構成で部品のグレードによって差を付けているようです
 ・こうなると上位機 DA-F930 の内部構造に興味が湧いてきます
 ・ネット検索でDA-F930の外観写真を見るとサイドウッドが付属していますが、
 ・まさか、違いはサイドウッドの有無だけとか??

■修理記録------------------------------------------------------------

 ・FM/AMとも不調なのでまずは電源回路が怪しい??
 ・調べてみると放熱板が付いたTR29がグラグラ状態でした
 ・指先で放熱板に触れると基板後部のリレーから「カチッ」と動作音が聞こえる
 ・これはハンダクラックですね、、ただ本機の底面には点検口がないので
 ・基板のハンダ面を確認するには分解して基板を裏返すしかありません
 ・面倒臭いなと思いつつ、いざ分解してみると
 ・メイン基板とフロントパネル側基板はコネクタで繋がっていて分解は簡単でした
 ・TR29のハンダクラックを補修して元に戻す
 ・基板を組み直して電源オン、、あれ?? 今度は表示部に何も表示されない??
 ・スイッチ類を操作しても全く無反応?? これは本格的に壊したか??
 ・そう思っているときボディ上面の印字に気が付きました
 ・「通電後、必ずリアパネルのRESETボタンを押してください」
 ・改めて背面パネルを見ると「RESET」ボタンがありました
 ・これを押してみると、、
 ・時計表示が現れてFM/AM受信が復旧していました、やれやれ一安心

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■調整記録------------------------------------------------------------

 ※試行錯誤で調整手順を組み立てました、間違っているかも?
 ※VR6横のジャンパ線JW44 Sメーター電圧
 ※TP6をGNDに落とすとMUTING OFF

【VT電圧】
 ・TP1 → 電圧計セット
 ・76MHz → 1.5v ※確認のみ
 ・90MHz → 6.2v ※確認のみ
【IF調整】
 ・TP9 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz受信 → T0調整 → 10.7MHz
 ※VR7が関係している模様 → とりあえずVR7は左一杯に回した状態に
【検波調整】
 ・TP3~TP4 → 電圧計セット
 ・83MHz 1kHz受信 → T7調整 → 電圧ゼロ
 ・83MHz 1kHz受信 → T8調整 → 高調波歪最小
【MUTING調整】
 ・83MHz 20dB受信 → VR5調整 → MUTING作動位置へ
【シグナルインジケーター調整】
 ・83MHz 70dB受信 → VR6調整 → フル点灯位置へ
【VCO調整】
 ・TP5 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調受信 → VR3調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHzST信号受信 → VR4調整 → 左右の漏れ信号最小
【AM調整】
 ・適当なAMループアンテナ接続
 ・VR6横のジャンパ線JW44 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・729kHz(NHK第一)受信 → T5調整 → 電圧最大
 ・1332kHz(東海ラジオ) → C1調整 → 電圧最大

■時計セット方法------------------------------------------------------

【時刻設定】
 ・[POWER ON]→OUTLET点灯
 ・[TIME ADJ]→赤M点灯
 ・[<DOWN/REV] [UP/FWD>]:長押しで1分単位、時間が繰り上がると1時単位早送り
 ・時報に合わせて[MEMORY]押す
【タイマーセット】
●毎日繰り返し設定
 ・[EVERY DAY]
 ・オン時刻設定:[<DOWN/REV] [UP/FWD>]→[EVERY DAY]
 ・オフ時刻設定:[<DOWN/REV] [UP/FWD>]→[EVERY DAY]
●一度限り設定
 ・[ONCE]
 ・オン時刻設定:[<DOWN/REV] [UP/FWD>]→[ONCE]
 ・オフ時刻設定:[<DOWN/REV] [UP/FWD>]→[ONCE]
●[EVERY DAY]と[ONCE] 併用可能
【スリープタイマー】1分~1時間59分
 ・[SLEEP]
 ・[<DOWN/REV] [UP/FWD>]1分単位で設定可能
【気付き事項】
 ・時計は12時表示。
 ・曜日を指定したタイマー動作は出来ない。
 ・メモリーチャンネルも選べない。

■試聴----------------------------------------------------------------

 ・表示部の輝度が劣化していますがFM/AMチューナーとしては十分使えます
 ・外観のデザインはどことなく DA-F9000 に通じる上品さを感じますね
 ・いつか上位機の DA-F930と比較できるといいな、、

Daf75506

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