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2024年2月25日 (日)

Accuphase T-101 修理調整記録5

 ・2024年1月、以前メンテした個体の再修理をお引き受けしました
 ・今回は本体内部から「ビー」という異音が聞こえるそうです
 ・以下、作業記録です

T10101

■製品情報-------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 Accuphase T-101 ¥110,000 (1974年5月発売)
 ・オーディオ懐古録 Accuphase T-101 ¥110,000 (1974年)
 ・Hifi Engine Accuphase T-101 FM Stereo Tuner
 ・取扱説明書(日本語版)

T10103_20240225085101T10104_20240225085101

■動作確認-------------------------------------------------

<提供者様からお聞きした症状>
 ・左側の音が小さくなり左側のみガサゴソノイズが出るようになった
 ・その症状はしばらくして治まったが、
 ・次は電源を入れると本体内部からビーという音が響く様になった
 ・スピーカーからは発振音のようなノイズしか聞こえない
 ・この状態でも二つのメーターは正常に振れステレオランプも点灯する
<当方での確認状況>
 ・電源オン、周波数窓と二つのメーターが青色照明に浮かび上がる
 ・名古屋地区のFM局を受信するとSメーター、Tメーターが大きく振れる
 ・固定/可変出力とも音声OK、FM DET OUT端子も音声OK
 ・MUTING動作OK、STEREOランプ点灯
 ・あれ?正常に受信動作していますが?? と思ったら、
 ・通電から1時間ほど経った頃、突然ご指摘の症状が発生しました
 ・左右chとも「ビー」という連続した発振音しか聞こえません
 ・ボディの中からも「ビー」という大きな音が連続して聞こえます
 ・このときSメーターとTメーターの動作は正常
 ・STEREOインジケーターも点灯しています
 ・固定端子、可変端子ともに「ビー音」しか聞こえません
 ・しかしマルチパスH端子とFM DET OUT端子からは正常音声でした
 ・放送局を離れるとMUTINGが作動してビー音は聞こえなくなる
 ・次にMUTINGオフの状態で確認してみると
 ・離調時も「ビー音」はずっと発生していました
 ・そもそもボディ内部から「ビー音」が聞こえるってどういうこと?

■内部確認-------------------------------------------------

 ・「ビー音」が聞こえる状態でボディを開けて内部点検開始
 ・異音の発生源と辿るとMPX基板のリレー/RELAY1 でした
 ・リレーの接点が高速でON/OFFを繰り返しているようです
 ・リレーの動作音が「ビー」という連続音になる
 ・音声がON/OFFを繰り返すので音声端子からも発振音のように聞こえる
 ・なるほど、不具合の原因が分かりました、そこで、
 ・急いで電圧計を用意して各部の電圧を測定しようとしていたら、
 ・これまた急に「ビー音」が消えて正常動作に戻りました
 ・「ビー音」が聞こえていたのは10分間位だったでしょうか
 ・不具合発生のきっかけは何だったのか?? 不思議に思いつつ、
 ・正常動作している間に下記受信調整を進めました
 ・その後連続8時間に渡って正常動作が続きました
 ・こういった気まぐれ不具合は原因究明が厄介です

T10120T10130T10131T10122T10132

■修理記録:基板を繋ぐコネクタ洗浄-------------------------

 ・内部確認から1週間後、再び電源を入れてみました
 ・すると今回は通電直後から「ビー音」が発生!
 ・本機のIF基板とMPX基板はコネクタ配線で繋がっています
 ・過去事例ではこのコネクタ部で接触不良が頻発していました
 ・そこで電源オフ、基板を引き抜いて接点を念入りに洗浄
 ・これで解決するか、、と期待して電源オン、、
 ・残念、、「ビー音」が再び発生、、
 ・ここは問題なしでした

T10121T10123T10124T10125T10126

■修理記録:MPX基板の部品チェック--------------------------

 ・オシロスコープで波形を見ながら「ビー音」発生を待ちました
 ・待っているときはなかなか発生しないものですね、、
 ・そしていよいよ「ビー音」発生
  ・D2:カソード側16.4v、アノード側5.1v → ★異常時14.0v
 ・異常時はアノード側にパルス状の鋭い波形が被ってます
 ・これはMUTING系統のTRか電解コンデンサに故障がありそうか?
 ・基板から部品を取り外して1個ずつ確認
  ・Q13,Q14,Q15/2SC1416 → 正常
  ・D1,D2,D3,D4 → 正常
  ・Q16,Q17,Q18/2SC1416 → 正常
 ・電解コンデンサの容量も測定して全て異常なし

T10100

■修理記録:電源回路の電解コンデンサ交換-------------------

 ・次に怪しいのは電源基板、と思って電解コンデンサを全数交換
  ・C3 2200uF/35v → 2200uF/35v ※チューブラ型
  ・C4 100uF/35v → 100uF/35v
  ・C5 22uF/16v → 22uF/50v
  ・C8 100uF/16v → 100uF/25v
  ・C9 100uF/16v → 100uF/25v
  ・C4 1000uF/10v → 1000uF/50v ※ラグ板上のチューブラ型
 ・交換後は「ビー音」は発生することなく動作は正常になりました
 ・確認のため取り外した部品を詳細にチェックしたところ、
 ・C5:22uF/16v だけ内部抵抗成分ESRが15Ωと異常に高い事が判明!
 ・そこで C5だけ電源基板に戻してみると、、何と!「ビー音」発生!
 ・故障部品はC5:22uF/16v でした
 ・容量は正常値でもESRが異常値を示すことがあるんですね
 ・その後、10日間に渡って正常動作が続いています。
 ・また一つ勉強になりました

T10143T10144T10146T10142T10148

■調整記録-------------------------------------------------

【検波調整1】
 ・MONO、MUTINGオフ、NORMAL
 ・信号なし → IF基板 T3上段コア調整 → Tメーター中点
【OSC調整】
 ・90MHz → フロントエンド CT1調整
 ・76MHz → フロントエンド L11調整
 ・上記調整を数回繰り返す
【トラッキング調整】
 ・90MHz → フロントエンド CT2,CT3,CT4調整 → Sメーター最大
 ・76MHz → フロントエンド L11,L12,L13調整 → Sメーター最大
 ・上記調整を数回繰り返す
【Sメーター調整】
 ・83MHz 86dB,30%dev → IF基板 VR4調整 → Sメーター目盛り5
【検波調整2】
 ・MONO、MUTINGオフ、NORMAL
 ・固定出力 WaveSpectra接続
 ・83MHz 66dB,100%dev → IF基板 T3下段コア調整 → 高調波歪最小
【MUTING WIDTH調整】
 ・MUTING オン
 ・83MHz 86dB,30%dev → IF基板 VR2調整 →
 ・Tメーターを見ながら離調時にMUTING作動ポイントが左右対称に
【MUTING LEVEL調整】
 ・MUTING オン
 ・83MHz 22dB,30%dev → IF基板 VR3調整 → 出力が出現する位置へ
【VCO調整】
 ・MPX基板 IC1 1pin → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz 無変調 → MPX基板 VR1調整 → 19kHz
【セパレーション調整】
 ・固定出力端子にWaveSpectra接続
 ・83MHz 100%dev → MPX基板 VR2調整 → 反対chへの漏れ信号最小
【音声出力レベル】
 ・固定出力 AC電圧計接続
 ・83MHz 66dB,100%dev → IF基板 VR1調整 → 2.0v

T10150

■試聴-----------------------------------------------------

 ・「ビー」というブザーのような音が耳奥に残ってしまいました
 ・T-101の良い音を聴きながら聴感のリハビリをしています
 ・やはり正常な音声が聞こえるチューナーはイイですね

T10102_20240225085201

■note、始めました---------------------------------------

 ・noteで「マガジン」を設定してみました
 ・マガジンとは、個々のnoteをテーマ毎にまとめたフォルダみたいなものです
 ・とりあえず「バリコンチューナー」と「シンセチューナー」の2種類です
 ・目次代わりに使えそうです

 ・note BLUESS Laboratory

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