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2024年2月18日 (日)

KENWOOD KT-1100D 修理調整記録20

 ・2024年1月、4年ほど前に修理調整した個体の再修理を承りました
 ・今回は表示部に何も表示されなくなったそうです
 ・以下、作業記録です

Kt1100d04_20240218090601

■製品情報--------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 KENWOOD KT-1100D ¥74,800(1987年頃)
 ・KENWOOD チューナーカタログ 1986年11月版

Kt1100d02_20240218090701Kt1100d07_20240218090701

■動作確認--------------------------------------------------

 ・電源オン、ご指摘の通り表示部には何も表示されない
 ・ただ眼を凝らすと周波数の一桁部分がかろうじて薄っすら見える
 ・その他の表示内容は読み取れない
 ・PROGRAMボタンを押すと赤色LEDが点灯する
 ・AUTO選局ボタンを押すと赤色LEDが点灯する
 ・音声端子からは受信音や局間ノイズは全く聞こえない、完全に無音
 ・REC CALトーンも聞こえない
 ・まずは電源系統の確認から始めます

■修理記録:電源回路の電解コンデンサ交換--------------------

 ・本体が全く機能していないので電源最上流部から確認開始
 ・電源トランスから出ているAC電圧 → OK
 ・D29,D30,D31,D32 → OK
 ・Q46エミッタ電圧(+28v)← 実測+2v ★ここがおかしい
 ・次にQ46前後の電解コンデンサを確認したところ故障部品発見!
 ・C134(100uF/10v)→ これが1Ωの抵抗と化していました
 ・C134(100uF/10v)→(100uF/50v)新品交換
  ※手持ちが50v品しかなかったので直径が大きめです
 ・交換によって電源電圧がすべて正常化、表示管が点灯し受信動作が復旧
 ・後述の受信調整を経て完全復活しました

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■調整記録--------------------------------------------------

【VT電圧】
 ・TP6~TP7 → DC電圧計セット
 ・76MHz → L14調整 → 3.0V±0.1V ※実測 3.0V
 ・90MHz → TC1調整 →25.0V±0.1V ※実測24.8V
【検波調整】
 ・TP10~TP11 → DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → L9調整 → 0.0V±10mV ※実測16mV
 ・TP12~TP13 → DC電圧計セット
 ・83MHz受信 → L12調整 → 0.0V±10mV ※実測22mV
【RF調整】
 ・R67左側 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83MHz → L1,L4,L7,L18調整 → 電圧最大
【IFT調整】
 ・R64左側 → 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83MHz → L10調整 → 電圧最大
【AUTO STOP=MUTING調整】
 ・83MHz 30dB → VR1調整
【TUNING METER調整】
 ・83MHz → 本体左側小基板VR2調整 → ※
  ※中央の縦白セグメント点灯、両側の赤縦セグメントの中点へ
【SIGNAL METER調整】
 ・83MHz → 本体左側小基板VR3調整 → ※
  ※バーグラフの点灯レベル調整
【MPX VCO調整】
 ・TP14 → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz → VR4調整 → 19kHz
【SUB CARRIER調整(38kHz)】
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83MHz SUB信号 → L25調整 → Lchレベル最大
【歪調整1 DLLD】
 ・83MHz(MONO)→ VR3:DET調整 → 歪最小
【歪調整2 MONO】
 ・83MHz(MONO)→ VR4:MONO2調整 → 二次歪最小
【歪調整3 MONO】
 ・83MHz(MONO)→ VR6:MONO3調整 → 三次歪最小
【歪調整4 STEREO】
 ・83MHz(L/R)→ VR5調整 → 歪最小
【歪調整5 STEREO】
 ・83MHz(SUB)→ VR7調整 → 歪率最小
【歪調整6 NARROW】
 ・83MHz(MAIN)→ VR2調整 → 歪率最小
【SEPARATION調整 WIDE】
 ・IF BAND:WIDE
 ・83MHz → VR2調整 → L信号もれ最小
 ・83MHz → VR3調整 → R信号もれ最小
【SEPARATION調整 NARROW】
 ・IF BAND:NARROW
 ・83MHz → VR1調整 → 信号もれ最小
【DEVIATION調整】
 ・83MHz → 本体左側小基板VR4調整 → 100%位置

【AM簡易調整】
 ・TP6~TP7 → 電圧計セット
 ・522kHz → L20調整 → 実測 1.5V 確認のみ
 ・1629kHz→ TC2調整 → 実測 8.0V 確認のみ
 ・ 729kHz NHK第一放送受信 → L21調整 → Sメーター最大
 ・1332kHz 東海ラジオ受信 → TC3調整 → Sメーター最大
 ・1053kHz CBCラジオ受信  → L22調整 → Sメーター最大

Kt1100d30_20240218090601

■試聴------------------------------------------------------

 ・小さな電解コンデンサが1個故障するだけで致命傷になるのですね
 ・でも4年前の再調整から調整ズレはほとんどなかったです
 ・これでまたしばらくは安心して使えます

Kt1100d03_20240218090601

■ note 始めました------------------------------------------

 ・2024年1月から note にも同じ記事を投稿しています
 ・noteの使い勝手は思ったよりイイ感じです
 ・ココログの容量が一杯になったらnoteに移行しようと思います

 →note BLUESS Laboratory

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ピュアオーディオ」カテゴリの記事

コメント

Bluess様 いつも楽しく拝見しています。

今回の故障原因であったこの時期のELNA電解コンデンサのショートモード故障は比較的多い印象がありますね。私のKenwood/TRIO製品でも3機種で発生しました。いずれも電源ラインに接続さていて、長期間電圧が加わる箇所のものでした。

既に製造から40年程度経過し、設計時に想定された期間を遥かに超えて使用されているものですので、あらゆるケースを想定する必要がありそうですね。

exjf3eqs 様

いつもありがとうございます。

ご指摘のようにELNA電解コンデンサの故障事例は多数経験してきました。
ただ、故障部品を探すことが「宝探し」みたいに感じられて私にとっては楽しいひと時です。
毎回新しい発見があって勉強になります。

Bluess様

初めてコメントします。
ブログは以前から知っており、時折拝見しておりました。

さて、コメントしたのは…

KT-2020を愛用しておりますが、多分コンデンサー劣化が原因と思われる症状が発生し、メーカーサービスセンターに持ち込んだところ、今年1月から古い機種の修理は受け付けない方針になったとのことでした。

その時に、ふとこのブログのことを思い出し、研究材料として送らせていただけないかと。
よろしくお願いします。

riviere1104様

思い出していただきありがとうございます(笑)

そうですか、、いよいよKENWOODサービスも受付終了なのですね。
KT-2020が「古い機種」に含まれるなら、その線引きがどの辺りか?気になるところです

研究材料としての提供は大歓迎します。
詳細は後ほどメール差し上げます。

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