フォト
2024年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

チューナー関連リンク

« KENWOOD KT-3030 修理調整記録6 | トップページ | SONY ST-4950 修理調整記録2 »

2024年3月10日 (日)

TRiO KT-1100 修理調整記録12

 ・2024年1月、2年ほど前に修理したKT-1100が再び不調になったそうです
 ・FM放送を受信できなくなってしまったとか、
 ・以下、再修理記録です

Kt110003_20240310084301

■製品情報--------------------------------------------------

 ・オーディオの足跡 TRIO KT-1100 ¥73,800(1982年発売)
 ・オーディオ懐古録 TRIO KT-1100 AM-FM STEREO TUNER ¥73,800
 ・Hifi Engine Kenwood KT-1100 AM/FM Stereo Tuner (1983)

Kt110002_20240310084101Kt100013_20240310084101

■動作確認--------------------------------------------------

<提供者様からの情報>
 ・起動から1時間くらい経つと受信しなくなってきた
 ・この症状が続き、受信しなくなる頻度が多くなってきた
 ・初期の症状では受信周波数帯が時間とともにずれている
 ・やがて、すべて受信しなくなってしまい今にいたる
 ・AMは問題なく受信出来る

<当方での確認事項>
 ・FMアンテナを接続して電源オン
 ・二つのメーター照明点灯、赤い指針点灯
 ・82.5MHz(NHK-FM名古屋)受信OK、指針と目盛りのズレは無い
 ・手を離すとSERVO LOCKランプ点灯、続いてSTEREOランプ点灯
 ・RF切換OK、FM BAND切換OK、MUTING動作OK、REC CALトーンOK
 ・名古屋地区のAM放送も受信OK
 ・FM/AMとも正常動作している、、と思ったら

 ・起動から約5分後、受信中のFM音声が突然途絶えた!
 ・Tメーターを見ると針が中点から右側にズレている
 ・同調点から外れてミューティングが作動したようです
 ・しかも針が右方向にゆっくり動いている
 ・選局ツマミを回して同調点を追いかける、でも追いつかない
 ・やがて90MHzの右端に達してもはや追尾不能となる
 ・こうなった状態では76~90MHz全区間で受信不能でした
 ・1時間後に再起動するも76~90MHz全区間で受信不能
 ・このときAM受信は正常です
 ・翌日再起動すると正常動作から上記不具合症状が繰り返されました

■修理記録--------------------------------------------------

Kt110021_20240310084101Kt110032_20240310084101

 ・不調時の挙動から考えてTC8:OSCトリマの故障が怪しそう
 ・前回はOSCトリマを調整しただけで交換していません
 ・今回は交換が必要かな、、
 ・でもその前に、とりあえずTC8:OSCトリマを適当に回してみたら
 ・何と受信動作が復活しました!
 ・周波数ズレも無く電圧最大値がピタリと決まります!
 ・どうやら不調原因はTC8内部の接触不良のようです
 ・古くなったトリマコンデンサでありがちな不具合です
 ・交換前の実験としてエレクトロニッククリーナーを噴射してグリグリ
 ・左右に100回ほど回して乾燥、その後通電したところ、
 ・回転フィーリングが軽くなり電圧最大値もピタリ決まりました
 ・電圧値がふらつくこともありません
 ・この状態での1週間のランニングテストでも不具合は再発しない
 ・トリマの容量抜けが無いならこの方法もアリみたい

■調整記録--------------------------------------------------

Kt110000_20240310084301

【FM OSC調整】
 ・83MHz受信 → フロントエンドTC8調整 → Sメーター最大
 ※OSCコイルL5の調整が難しいため83MHzのみで調整
【FM RF部調整】
 ・IF BAND NARROW
 ・83MHz受信 → TC1,TC2,TC4,TC6調整 → Sメーター最大
 ・83MHz受信 → T1調整 → Sメーター最大
 ※L1~L4の調整が難しいため83MHzのみで調整
【IF調整】
 ・IF BAND NARROW
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz → L2,L3調整 → Sメーター最大
【Tメーター調整】
 ・IF BAND NARROW
 ・83MHz受信 → Sメーター最大かつ高調波歪最小位置にて受信
 ・L4調整 → Tメーター中点
【Wide Gain調整】
 ・83MHz受信 → VR1調整
   → Wide/Narrow Sメーター振れ具合を同じ位置に
【2nd OSC調整】
 ・IC4(TR4011)-1pin → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz受信 → L6調整 → 1.965MHz
【VCO調整】
 ・IC7(TR7040)付近の二つのTPを直結
 ・TP(19kHz) → 周波数カウンタ接続
 ・83MHz → VR4調整 → 19kHz±10Hz
【Pilot Cancel調整】
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST → VR3,L19調整 → 19kHz漏れ信号最小
【セパレーション調整/wide】
 ・IF BAND WIDE
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST → VR5調整 → Lch漏れ信号最小
 ・83MHz ST → VR9調整 → Rch漏れ信号最小
【セパレーション調整/narrow】
 ・IF BAND NARROW
 ・音声出力 → WaveSpectra接続
 ・83MHz ST → VR6調整 → 漏れ信号最小
【REC CAL調整】
 ・83MHz受信 → 出力レベル測定
 ・VR2調整 → 上記レベル-6dBに設定 ※422Hz
【タッチセンサー調整】
 ・Q13エミッタ(=R197) → 周波数カウンタ接続
 ・L18調整 → 400kHz
【AM OSC調整】
 ・ 600kHz受信 → L17調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC7調整 → Sメーター最大
【AM RF調整】
 ・ 600kHz受信 → L14,L15調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC3,TC5調整 → Sメーター最大
【AMメーター調整】
 ・VR12 Sメーター振れ具合調整
 ・VR11 Tメーター中点調整

Kt110031_20240310084301

■試聴------------------------------------------------------

 ・もし不具合が再発するようなら次はトリマコンデンサを交換します
 ・でも接点不良が解消したので当分は大丈夫かなと思います

Kt110004_20240310084301

 → note BLUESS Laboratory

« KENWOOD KT-3030 修理調整記録6 | トップページ | SONY ST-4950 修理調整記録2 »

ピュアオーディオ」カテゴリの記事

コメント

初めまして滋賀県大津市在宅の前田と申します。
いつも楽しく拝見させていただいております。
素晴らしい診断力と修理技術に感服しています。
勝手ながら私のチューナー歴を申しますと、ビクター JT-V35、ヤマハ TX-500、DENON AVR-770SDに内蔵のチューナー、DENON TU-1500及びTU-1500AEと入門用をひたすら歩んで来ました。
近日中にお世話になることがあると思います。
その節はどうぞ宜しくお願いします。
当方アナログ人間のため大分前のメールホームに入力してしまい、上手く届かなかったようです。
失礼しました。

メールアドレスの記載があったので後ほどメール差し上げます。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« KENWOOD KT-3030 修理調整記録6 | トップページ | SONY ST-4950 修理調整記録2 »