SANSUI TU-7900
・2024年4月、以前から気になっていた機種をヤフオクで入手しました
・もちろん動作保証なしのジャンク品です
・もし直せなくても内部を確認するだけでいいと割り切っていました
・以下、作業記録です
■製品情報--------------------------------------------------
・オーディオの足跡 SANSUI TU-7900 ¥60,000(1976年頃)
・HifiEngine Sansui TU-7900 Stereo AM/FM Receiver (1976-77)
■動作確認--------------------------------------------------
・たぶん TU-9900、TU-7900、TU-5900 のシリーズ構成と思います
・以前 TU-5900 の修理調整をしたときに素性の良さを感じました
・いつか上位機を見てみたいと思って今日に至っています
・正面から見ると普通のコンポサイズ、でも奥行きが約25cmでコンパクト
・小型ボディながら重量6.6kg、持ち上げるとズッシリ感あり
・見た目はTU-5900と同じだがフロントパネルの操作スイッチが一つ多い
・Sメーターをシグナル/マルチパスに切り換えるスイッチが増えている
・さて、FMアンテナを接続して電源オン、
・優しい電球色照明が周波数窓に点灯、何となくTU-707に似た雰囲気です
・FMアンテナを接続して名古屋地区のFM局を受信してみると
・SメーターとTメーターが大きく振れて主なFM局の受信OK
・ただSメーター最大点とTメーター中点が一致しない
・Sメーター最大点の周波数は-0.2MHzほどズレている
・残念ながらSTEREOランプ点灯が点灯しない
・MUTING機能OK
・続いて名古屋地区のAM局の受信テスト
・背面バーアンテナは引き出し式で5cmほど後方に飛び出す構造
・AMは特に問題なさそうです
■内部確認--------------------------------------------------
・FM4連、AM2連バリコン搭載フロントエンド
・シールドカバーを外そうとしたらユニット本体ごと外れて焦りました
・IF BAND切換なし セラミックフィルタ×2段
・レシオ検波
・HA1196:PLL MPX IC
・HA1151:AM TUNER
・VR01:Tメーター中点調整
・VR02:FM Sメーター調整
・VR03:Mutingレベル調整
・VR04:VCO調整76kHz
・VR05:セパレーション調整
・VR06:AM Sメーター調整
・VR01:Nois Canceller調整 ※縦置き基板(F2550)
【備忘録】予想通り特殊形状の照明電球を発見!
・TRIO KT-9007、KT-7007、SANSUI TU-707、TU-5900、TU-7900
■調整記録------------------------------------------------------------
・海外版サービスマニュアルを参考にしました。
・FM Antenna Attenuator : out
・MPX Noise Canceller : out
・FM Muting : off
・Output Level : max
・Output出力をWaveSpectraで観察
【IF調整】
・TP01 → オシロスコープ接続
・IF基板入口に10.7MHz注入 → T01調整 → 波形最大
【レシオ検波調整】
・TP02 → 電圧計セット
・IF基板入口に10.7MHz注入 → T02調整 → 電圧ゼロ
・→ T03調整 → 高調波歪最小
【Tメーター中点調整】
・最適受信位置 → VR01調整 → Tメーター中点
【FM OSC調整】
・指針76MHz位置にセット
・76MHz受信 → L06調整 → Tメーター中点
・指針90MHz位置にセット
・90MHz受信 → TC04調整 → Tメーター中点
【FM RF調整】
・76MHz受信 → L01,L02,L03調整 → Sメーター最大
・90MHz送信 → TC01,TC02,TC03調整 → Sメーター最大
・83MHz送信 → L05調整 → Sメーター電圧
【ミューティング調整】
・TP03 → 電圧計セット
・83MHz 20dB → T04調整 → 電圧最大
・83MHz 20dB → VR03調整 → MUTING作動位置
【FM Sメーター調整】
・83MHz 80dB → VR02調整 → Sメーター振れ調整
【VCO調整】
・TP04 → 周波数カウンタ接続
・83MHz 無変調 → VR04調整 → 76kHz
【セパレーション調整】
・83MHz ST信号 → VR05調整 → Lch/Rch 漏れ信号最小
【STEREO歪調整】
・WaveSpedtraで観察
・83MHz送信 → T01調整 → 歪率最小
【Noise Canceller調整】縦置き基板F2550
・83MHz Rch信号受信 → VR01反時計回りに回し切る
・Noise Cancellerスイッチ ON
・VR01を戻しながらセパレーション-20dB付近に合わせる
【AM OSC調整】
・600kHz → T05調整
・1400kHz → TC05調整
【AM RF調整】
・600kHz → バーアンテナ内蔵コイル,T06調整
・1332kHz → TC6調整
【Sメーター調整】
・VR06調整 → Sメーター振れ調整
■試聴----------------------------------------------------------------
・通常はFM Antenna Attenuator : out、MPX Noise Canceller : out、
・FM Antenna Attenuator : 電波が強くて歪む場合のみin
・MPX Noise Canceller : 微弱FM局をSTEREO受信時のみin
・特殊形状の電球も発見できて満足
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