KENWOOD KT-5020 修理調整記録2
・2024年6月、KT-5020の点検作業を承りました
・特に不具合はないが今後も長く使うために、とのご要望です
・以下、作業記録です
■製品情報-------------------------------------------------
・オーディオの足跡 KENWOOD KT-5020 ¥30,000(1991年頃)
・Hifi Engine KENWOOD KT-5020 Stereo Tuner (1989-92)
■動作確認-------------------------------------------------
・電源投入OK、表示部点灯。文字欠けや文字痩せは見られない。
・バーグラフ式のシグナルメーター点灯
・オート選局上り下り方向とも周波数ズレなく受信OK
・STEREOランプ点灯、IF BAND WIDE/NARROW 切換OK
・手持ちのAMループアンテナでAM放送受信確認
・基本的な動作は正常、深刻な故障個所は無さそうです
■内部確認-------------------------------------------------
・4連バリキャップフロントエンド
・WIDE/NARROW切替式IF
・DLLD PLL検波
・LA1266 AM/FM Tuner System
・LA3401 VCO Non-Adjusting PLL FM MPX
■調整記録-------------------------------------------------
【本体設定】
・IF BAND:WIDE
【VT電圧】
・TP5~TP6 DC電圧計セット
・アンテナ入力なし
・76MHz → L7調整 → ※実測 2.6V
・90MHz → TC1調整 →※実測22.1V
【FM同調点調整】
・TP7~TP8 DC電圧計セット
・83MHz,80dB受信 → L19調整 → 電圧ゼロ
【フロントエンド調整】
・VR1 → DC電圧計セット=Sメーター電圧
・83MHz,40dB受信 → L1,L2,L3,L6調整 → 電圧最大
【PLL検波調整】
・TP9~TP10 DC電圧計セット
・83MHz,80dB受信 → L22調整 → 電圧ゼロ
・83MHz,80dB受信 → VR4調整 → 高調波歪最小
【S METER調整】
・SELECTOR:MONO
・83MHz,80dB受信 → VR1調整 → バーグラフの点灯レベル調整
※注意:この調整によってMUTINGレベルも変化する
【SEPARATION調整】
・IF BAND:WIDE
・83MHz,ST信号 → VR3調整 → 信号もれ最小
【AM簡易調整】
・TP5~TP6 DC電圧計セット
・アンテナ入力なし
・ 531kHz → L18調整 → ※実測 1.6V
・1602kHz → TC5調整 → ※実測 8.2V
・VR2 → DC電圧計セット= AM Sメーター電圧
・ 603kHz → L16調整 → 電圧最大
・1395kHz → TC3調整 → 電圧最大
・ 999kHz → L20調整 → 電圧最大
・VR2調整 → AM Sメーター点灯レベル調整
■試聴------------------------------------------------------
・故障個所はなく、再調整だけで良い性能を取り戻しました
・歪補正回路やアクセサリー機能を省略したローコスト機ですが
・でもDLLD搭載の実力機です
・これで当分は安心してお使いいただけると思います
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