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2024年12月29日 (日)

TRIO KT-60

 ・2024年10月、研究材料としてTRIO KT-60をいただきました
 ・HOジャンクコーナーで何度か見かけたような気がします
 ・でも音声ケーブル直出し機だったので入手を見送ってきました
 ・今回初めて内部を見る機会をいただきました

Kt6003

■製品情報--------------------------------------------------

 ・1981年版のオーディオ雑誌に記事が載っていました
 ・TRIO KT-60 定価26,800円
 ・TRIO製アンプ KA-60 とセットになる製品のようです
 ・背面パネルがKT-900に似ているので1980年頃の製品かなと推定します
 ・ネット検索してもこれ以上の情報は分かりません

Kt60100
Kt6002Kt6011

■動作確認--------------------------------------------------

 ・ミニコンではなく標準サイズの薄型ボディ、持ち上げると重量感あり
 ・側面に擦り傷あるが、全体としては保存状態は良い
 ・背面パネルのアンテナ端子形状は KT-900 によく似ている
 ・さて、FMアンテナを接続して電源オン、F端子が無いのが残念
 ・透明プラ製の電源スイッチが電球色に点灯、ただ周波数窓照明は無い
 ・多少の周波数ズレあるが名古屋地区のFM局をすべて受信できました
 ・シグナルインジケーター点灯、STEREOランプ点灯、MUTING動作OK
 ・続いて適当なAMループアンテナを繋いでAM局の受信テスト
 ・AM局も受信OKでした
 ・FM/AMとも深刻な動作不良は無さそうです

Kt6005Kt6006Kt6008Kt6012Kt6013

■内部確認--------------------------------------------------

 ・ひろくんのサイトで兄弟機 KT-80 の詳細記事があります
 ・もしかして KT-60 もパルスカウント検波機か?と期待しましたが
 ・HA1137Wによるクアドラチュア検波、調整用VR1個だけの入門機でした
 ・FM3連AM2連バリコン搭載フロントエンド
 ・IF BAND切換機能なし
  ・IC1:AN217P  AM Tuner
  ・IC2:HA1137W FM IF System ※QD検波、MUTING、Sメーター
  ・IC3:HA12016 FM PLL MPX
  ・IC4:M51903L LED Driver
  ・VR1:VCO(76kHz)調整
 ・基板には部品未実装の穴が多数あります
 ・これらの穴に部品を満載した別機種があるかも?
 ・未調整のままでFM/AMとも受信できています
 ・これはシンプルな回路構成のおかげかもしれません

Kt6000
Kt6021Kt6022Kt6023Kt6012Kt6013

■調整記録--------------------------------------------------

【FM同調点調整】
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83.0MHz受信 → Sメーター最大位置を探す
 ・83.0MHz受信 → L2調整 → Wavespectraで信号レベル最大位置へ
 ・83.0MHz受信 → L3調整 → Wavespectraで高調波歪最小位置へ
【FM OSC調整】
 ・HA1137W-13pin(R28後足)→ 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83.0MHz受信 → TC103調整 → 電圧最大位置へ
 ※L103調整不可のため83MHzのみで調整
【FM RF調整】
 ・HA1137W-13pin(R28後足)→ 電圧計セット ※Sメーター電圧
 ・83.0MHz受信 → TC101,TC102調整 → 電圧最大位置へ
 ※L101,L102 中空コイルの調整は難しいので83MHzのみで調整
【QD検波調整】
 ・音声出力 → Wavespectra接続
 ・83.0MHz受信 → L2調整 → 信号レベル最大位置へ ※再確認
 ・83.0MHz受信 → L3調整 → 高調波歪最小位置へ
【VCO調整】
 ・HA12016-16pin(R76左足)→ 周波数カウンタ接続
 ・83.0MHzST信号受信 → VR1調整 → 76.0kHz
【AM調整】
 ・ 600kHz受信 → L6,L10調整 → Sメーター最大
 ・1400kHz受信 → TC105,TC104調整 → Sメーター最大

Kt6030

■試聴------------------------------------------------------

 ・超シンプルな回路構成でセパレーション調整できません
 ・それでも実測のセパレーション値は左右とも45dB前後でした
 ・窓照明が無いので見映えはしませんがBGM目的なら十分使えます

Kt6009

note:BLUESS Laboratory

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